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2005年5月 1日 (日)

フリーターは30まで。過ぎればただの失業者。あ~ぁ、憐れ。(フリーターの語感、その2)

 Googleで「フリーター 語感」でググってみた。後ろでご紹介するような資料が出てきた。国の『労働白書』だと、カテゴリー分けは「15歳から34歳」、その他の調査研究機関の定義だと「30未満」くらいのようだ。

 世の中には、いまだにポジティブイメージで「ぼくフリーターです」みたいに言うアホがいるので、早く気がつかせるためには25歳くらいまでと定義づけしておくほうが良いような気がする。シャレで照れ隠しに口走るキーワードであっても、実態・実情から言えば決して堂々といえるような言葉じゃない、恥ずべき言葉なわけです。

 あくまでも、フリーターなんてのは、低賃金・無保証のホームレス予備軍・プー太郎予備軍なのだ。親とかの保証がなければアパートも借りられない。職業「フリーター」で住まいを貸すような大家はまずいない。平気で貸されるようなら何か訳ありの部屋だろう。(昔殺人事件があったとか、周りの居住者があやしい職業の人が多いとか、下見のときに気がつかなくてもなにか問題ありの環境の悪さとか、、)

 ポジティブイメージのフリーターを造語したのは
>『フロム・エー』(リクルートのアルバイト情報誌)編集長、道下勝男(裕史)氏
らしいが、現状を見ると犯罪的と言ってもいい。

 フリーター労働力で美味しい思いをした、経団連とかの資本家の執事たちや、それを放置した国も同罪だろう。

 ちなみに、「和英辞郎」でフリーターを引くと
■フリーター → freelance part-time worker●job-hopping part-time worker●job-hopping part-timer●part-time jobber●part-time worker●seasonal worker
 〓〓〓 2 〓〓〓

で、実情に一番近いのは最後の「seasonal worker」だろう。英辞郎では「出稼ぎ労働者、季節労働者、フリーター」となっている。前半部の日本語の語感からは中年以上の年寄りみたいだが、年齢の要素の所だけ入れ替えれば「低賃金・無保証」のフリーターはまさに実質「seasonal worker」である。

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「自由人」としてのフリーター(創出とポジティブイメージの付与)

 フリーター(freeter)とは、フリー・アルバイター(free arbeiter)を短縮した語句であり、英独混成の「和製英語」である。形容詞であるfreeと人格化のer、これらを接着するためにtの字がさしはさまれている。英単語の合成法としては滅茶苦茶である。語呂や語感を優先したカタカナ語とみるべきだろう。

 この言葉が世に出たのは1987年である。当時の『フロム・エー』(リクルートのアルバイト情報誌)編集長、道下勝男(裕史)氏が用いたことに端を発する。リクルートフロム・エーは、『フリーター』(1987年)という単行本を出版し、また、映画『フリーター』(フロム・エー編集部+アルファトゥワン1987年)制作にも関わった。道下氏は「敷かれたレールの上をそのまま走ることを拒否し、いつまでも夢を持ち続け、社会を遊泳する究極の仕事人」「既成概念を打ち破る新自由人種」(http://www.works-i.com/article/db/
wn43_60.html
)をフリーターと見ていた。

 現在の語感にも、「自由人」としてのニュアンスは残されている。いまは専業アルバイトだが、夢を追う人であって、自分なりのサクセス・ストーリーをつかもうとしている若者、という正のイメージである。

「非熟練低賃金労働者」としてのフリーター(再定義とネガティブイメージの付与)

 しかし、こういった視点だけではフリーターを説明することはできない。現在におけるフリーターのイメージとはずいぶんと食い違っているからである。学校卒業・中退後に定職に就かず、アルバイトやパートを専業(生業)とする若者を指す言葉として理解され使用されている現状である。アルバイトは副業的・臨時的労働者を、パートは短時間労働者を意味しているので、「専業アルバイト」は矛盾した形容ではあるが、それをフリーターと呼称している。フリーターたちもその周りも、「プータロー(プー)とは違う、自分たちには夢がある」という。しかし、それは語感の違いだけであって、彼らの多くが非正規雇用で社会保険未完備の「非熟練低賃金労働者」であることに変わりはない

 作家の村上龍氏も『若年労働者の危機-未来のあるフリーター未来のないフリーター』(2001年)の中で、「非熟練低賃金労働者という言葉はリアルだから流通しないのでしょう。売春ではなくて援助交際という言葉が流通したのと同じですね。」と述べている。また、社会学者の山田昌弘氏(東京学芸大学)は、フリーターの本質を「夢見る使い捨て労働力」と名付けた。客観的には「安価な使い捨て労働力」だが、主観的には「夢を追い求める存在」だからである。「努力しても、しなくても報われている中高年男性」と「努力しても報われる見込みがない若者」が併存する現実の社会に希望が持てないので、若者は夢見ることに追い込まれている。「フリーターの抱く将来の夢は、彼らに単純労働力であることを受け入れさせるためにあるようにみえる」という(山田昌弘「フリーター二百万人に明日はないさ」『文藝春秋』2001年7月号)。

フリーターの「定義づけ」(2000年版『労働白書』や調査研究機関の定義)

 2000年版『労働白書』(労働省編)では、1991年版を下敷きに、フリーターを次のように定義づけた。①年齢は15歳から34歳までの者で、②現在就業している場合、勤務先での呼称が「アルバイト」か「パート」であって、③男性の場合、継続就業年数が1年以上5年未満、女性の場合、未婚で仕事を主としている者で家事を担っていない者である。④同年齢範囲の無業者の場合、家事を担わず、かつ、通学もしていない者のうち、「アルバイト」「パート」を希望する者をフリーターと見なしている(統計数字に組み込まれる)。1997年の段階で151万人ほどが該当するという。この定義によれば、男性で継続就業年数1年未満の者や5年以上の者は統計上カウントされない。主婦パートも対象外となる。生産年齢人口に該当しない、15歳未満の年少人口や65歳以上の老齢人口に該当する者はもちろんであるが、35歳以上65歳未満の男女「アルバイト」「パート」「無業者」は統計上フリーターとは見なされない。35歳で②③④の条件を満たしている「実質フリーター」も、統計上はフリーターに含まれないということである。

 調査研究機関の定義も簡単に紹介しよう。例えば、『アルバイターの雇用管理等に関する調査研究報告書』(財団法人日本職業協会 1991年)では「学校に在籍しない者であって、定職(常用雇用者)に就かず、臨時的またはパートタイム的雇用形態で仕事に従事している者」をフリーアルバイターとした。「首都圏若者アルバイト実態調査(第10回)」(リクルート・フロムエー 1999-2000年)では、「学生でも正社員でも主婦でもなく、「アルバイト」として働いている若者(30歳未満の者)」をフリーターとした(『労務事情』2000年5月1日号所収の情報による)。『フリーターの意識と実態』(日本労働研究機構 2000年)は、自称フリーターで学生でも主婦でもない30歳未満の者をフリーターとみなした。

 これらの定義に共通しているのは、①正規従業員(正社員・正職員)でなく専業アルバイトであり、②通学しておらず、かつ、③主婦でない者をフリーターとみなしている点である。「夢の有無」も考慮すべきなのだろうが、客観的にとらえるためには、これらの定義を念頭に置くことが必要である。

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コメント

どうもこんちは。
限りなくフリーターに近い30目前のオンナでございます。年金払えず、高すぎる健康保険をかろうじて払い、このあいだNHKを解約。たしかにアパート借りるのがたいへんでした。住居移動したいけどできません。
それにしても、よのなか搾取に搾取を重ねた搾取!の構図がヒドイ。
それでも私はラッキーなほうです。
だれもが活きる共生社会ってのは、けっきょく搾取のない社会のことでしょう。

投稿: 杏樹 | 2005年12月22日 (木) 13時15分

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