対中国戦、北朝鮮女子サッカー主審暴行事件。
北朝鮮チームの低レベルは問題外で、他でも散々書かれているしここでは取り上げない。
僕が注目したのは、今日のニュースである。
※なお、参考で、「対中国戦、北朝鮮女子サッカー主審暴行事件」(You Tube)
北朝鮮が処分撤回、再試合など要求【日刊スポーツ】
朝鮮中央通信によると、北朝鮮サッカー協会は29日、オーストラリアのアデレードで27日に行われた女子アジア杯準決勝の中国戦で、試合終了間際に北朝鮮のゴールかと思われた場面でのオフサイドの判定に北朝鮮選手が抗議し、GKら3人が30日の日本との3位決定戦に出場停止処分を受けたのは不当と反論、抗議書をアジア・サッカー連盟(AFC)と大会組織委員会に送った。
処分撤回と中国との再試合、関係した審判員の処罰の3項目を要求。GKらの抗議を「遺憾なことではあった」としたものの、主審と副審を「意図的で不公正な競技運営をしたことに根本的な原因がある」と非難した。
大会は07年女子W杯予選を兼ねており、27日の準決勝では中国が北朝鮮を1-0で下した。
[2006年7月30日2時38分]
ラグビーもそうだが、英国発祥のサッカーは米国の野球などと違って審判を小突くなどと言うのは論外であって、審判の判断は絶対である。
※日本の相撲を例にとるならば、行司軍配に異議があるからと言って行司に暴行を振るったようなものである。日本の相撲も英国のラグビーやサッカーもその国の文化と伝統を体現している。野球などを見ていて思うのだが、野球には米国が持つ合理性原理主義のようなものが体現されていると思う。僕はどちらかと言えば、ラグビーやサッカー、日本の相撲に体現されている良い意味での保守性は好きである。米国はその尻軽合理主義の故に、根っ子のところで心から尊敬される国にはこれから将来にわたってもなれないだろうと思っています。
そんな分のないことに、これほどまでにこだわってやると言うことへの驚きである。なぜなら相手は友邦と言われている中国戦だからである。
たかがスポーツであってもされどスポーツでありそのメッセージ性には注目しています。スポーツも政治とまったく無縁ではありえず、日中国交前のピンポン外交、モスクワ五輪でのボイコット騒ぎなどいくつかの例もあります。
こう言えば分かりやすいかもしれない。もし今回
1、本当に中国と北朝鮮の間が上手くいっていて、(中国サポーターへもペットボトルを投げ返していた)
2、金正日の権力基盤が磐石であり、
3、金正日が今回のような出来事は国際関係上もまずいと考えられるような判断能力があれば、
今回のような事件は起こらなかっただろうし、たとえ事件が起きた後でも、今日のニュースで報じられているような対応はとらなかっただろうと言うことです。
この3つのうち、どれかに変調が起きているような気がしています。
突き飛ばした後、主審がレッドカードを出そうとしているところ。
主審に蹴り!北朝鮮暴動/女子W杯予選【日刊スポーツ】
試合後、中国サポーターに向かってペットボトルを投げる北朝鮮の選手たち
試合後、中国サポーターに向かってペットボトルを投げる北朝鮮の選手たち
<女子W杯アジア予選:中国1-0北朝鮮>◇27日◇オーストラリア・アデレード◇準決勝
【アデレード(オーストラリア)27日=村上幸将】女子サッカーの07年W杯アジア最終予選で、北朝鮮選手が大暴れした。中国との準決勝で審判のオフサイドの判定に激怒。試合直後に複数で審判3人を追いかけ、GKが主審に蹴りを入れ、他の選手もペットボトルを投げつけた。中国人サポーターとは物を投げ合う騒動にまで発展。0-1で敗れた北朝鮮はW杯出場権をかけ、30日の3位決定戦で日本と対戦する予定だが、前代未聞の事態に、アジアサッカー連盟(AFC)は今日28日に処分を発表する。
試合終了を告げるデ・トニ主審に、北朝鮮選手が次々と詰め寄った。駆けつけた警備員3人に囲まれ、主審が副審2人とともに通路に逃げる。しかし、殺気立った4人の選手が、審判団を追いかけた。GKハン・ヘヨンが主審を蹴り上げた。DFソン・キョンスンは両手に握ったペットボトルを投げつけた。その直後、前代未聞の暴行事件は、ピッチの外へと飛び火した。
ソンに続きハンが投げたボトルが、中国人サポーターの密集したスタンドに飛び込んだ。ここから観客席を巻き込んだ暴動へと発展した。スタンドから次々と北朝鮮選手にボトルが投げつけられた。これに北朝鮮のベンチもボトルを投げ返す。選手もスタンドへ罵声(ばせい)を浴びせる。キム・グァンミン監督まで抗議に飛び出して、警備員に止められた。一触即発の危険な空気が会場を包んだ。
0-1で迎えた後半ロスタイムのオフサイド判定が引き金になった。浮き球に飛び込んだ北朝鮮のMFリ・ウンスクの同点ゴールが無効になった。確かに微妙な判定だった。激しく線審に詰め寄ったソンに、主審がイエローカードを出した。これが北朝鮮の選手の怒りを倍加させた。センターサークル付近で整列を要求されたハンがデ・トニ主審を小突き、今度はレッドカード。その直後に暴行が発生した。W杯出場権がかかった瀬戸際の状況が異常な興奮状態を生んだ。
男子の大会で選手による暴力や暴動はしばしば見られるが、女子の大会では極めて異例のこと。国際サッカー連盟(FIFA)理事で、W杯ドイツ大会でもマッチコミッショナーを務めた日本協会の小倉純二副会長(67)は「一般論として、暴動にかかわったのが数人までであれば当該選手が出場停止などの処分を受けることになる。仮にチーム全体が暴動にかかわったのであれば、次戦で日本が不戦勝になることもある」と話した。今回の場合は暴動を起こした数選手の出場停止処分が有力だ。
大会を主催するAFCは試合後の会見で、試合の成立を宣言し、中国の決勝進出を認めた。一方で北朝鮮に対する調査を開始することも発表。緊急の規律委員会を開いて、今日28日に正式な処分を発表する。30日に予定される北朝鮮と日本との3位決定戦は、勝ったチームがW杯出場権を獲得し、負けたチームは北中米カリブ海地区3位との大陸間プレーオフに回る。実力は北朝鮮にやや分があるが、今回の一件で主力が出場停止となることは確実。戦力ダウンは否めない。
試合後、ロッカールームに引き揚げた北朝鮮チームは、試合後の会見をAFCの配慮で欠席。ガードマンに囲まれながら一般客の使う門を通ってバスに乗り込んだ。中国人サポーターのヤジがそのバスにも飛び、会場を出発するまで混乱が続いた。
[2006年7月28日8時51分 紙面から]
審判に暴行の北朝鮮3選手出場停止、なでしこW杯へ追い風【サンケイスポーツ】
北朝鮮GKハン・ヘヨン(中央)
審判の判定に激高した北朝鮮GKハン・ヘヨン(中央)。錯乱して泣きじゃくったが、オンナの武器の涙を流しても今回ばかりは許されない(AP)
【アデレード(豪州)28日=国際電話】アジア・サッカー連盟(AFC)は28日、北朝鮮女子代表の正GKハン・ヘヨンら3選手に対し、30日の女子サッカー・アジア杯の日本との3位決定戦で出場停止とする処分を発表した。3選手は07年女子W杯出場をかけた27日の準決勝・中国戦の試合後に、審判員への暴力行為などに及んだ。日本-北朝鮮戦は、勝った方がW杯出場権を獲得する大一番。暴挙で主力選手を失った北朝鮮と対戦する“なでしこ・ジャパン”に、好機が到来した。
◇
前代未聞の国際舞台での暴力沙汰。待っていたのは、北朝鮮の主力選手への厳罰処分だった。
事件が起きたのは、勝てばW杯出場権を獲得する27日の中国戦。0-1で迎えた試合終了間際、同点弾のオフサイド判定を巡り、審判団に猛抗議したGKハン・ヘヨンがレッドカードを受けた。試合終了直後にはハンが女性審判員を蹴ったことをきっかけに、DFソン・キョンスンとソン・ジュンスンもペットボトルを投げつけて加勢する大暴動。とても女子選手とは思えない乱行だ。
事態を重く見たAFCは一夜明けたこの日、3選手に30日の日本戦の出場停止処分を下した。さらに今後も規律委員会で調査を続けて、新たな処分を検討するという。北朝鮮は男子代表が昨年3月のW杯アジア予選・イラン戦で、判定に激高した選手の審判員への暴力行為から地元サポーターが暴徒と化し、ホームで実施予定だった6月の日本戦が中立地タイでの無観客試合となる厳罰が下されたばかり。男女で2年連続の不祥事だ。
「選手たちの気持ちを立て直して臨みたい」。27日の準決勝・豪州戦に0-2で敗れた日本の大橋浩司監督は、敗戦直後から口元を引き締めていた。北朝鮮は過去2度のW杯出場を果たし、昨年の東アジア大会では日本を上回る2位に躍進した強豪。だが、3人の守備の要を欠き、戦力の低下は免れない。相手の混乱に乗じて、なでしこが5大会連続のW杯切符をつかみ取れるか-。
(以下略)
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