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2007年1月26日 (金)

確かに知的な刺激のあるエントリーだ。その部分の資本論を読んでみたくなった。積読状態の本を引っ張り出すか、。

 「大津留公彦のブログ2」さんが紹介してくれている『内田樹の研究室の「さよならマルクス」』である。


さよならマルクス

 教育再生会議の第一次報告案がまとまった。

主な論点は
(1)「ゆとり教育」を見直し、授業時間数を増加
(2)いじめる子どもには「出席停止」措置。体罰に関する基準の見直し。
(3)高校で奉仕活動を必修化。
(4)教員免許制度の厳密な運用で、不適格教員を排除。社会人教員を大量採用。企業から学校へ課外授業講師派遣。
(5)教育委員会、学校を外部評価。
(6)家族や古里の価値を考える機運を効用。
などである。

 要するに、「学校の中」と「学校の外」を同じ基準で律するということである。

 これまで学校には世間には通用しない「学校だけのルール」があった。世間は弱肉強食・競争原理のガチンコ・ルールで運営されている(はずである)のに、学校はそうなっていない。

 そういうローカル・ルールはなくして、グローバル・スタンダードでいこうじゃないか、ということである。どこかで聴いたような話である。

 そう、これはあのなつかしい「小泉構造改革」「グローバリゼーション」の教育ヴァージョンである。

 どうして、学校には学校のルールがあり、それは世間のルールと違っているのか、それには何らかの理由があるのではないか、という疑問は教育再生会議の委員諸君の頭にはどうやら浮かばなかったようである。どうして公教育制度というものができたのか、それはほんの150年ほど前のことであるが、その理由をみなさんすっかりご失念のようである。公教育制度ができたのは、弱肉強食・競争原理「世間のルール」から子どもを守るためである。

 委員のみなさんは『資本論』という本を読んだことがおありだろうか。

 19世紀なかばのイギリスの児童労働状況について、マルクスはあるレポートを引用している。

 「1866年の児童労働調査委員会の最終報告にはこう書かれている。『不幸にして証言全体から明らかになることは、男女の子供を、誰にもましてまず親から守る必要があるということである。』児童労働一般、そしてとくに家内労働を際限なく搾取するシステムは『幼く弱い子供たちに対して、親が自制心も節度もなく身勝手で容赦ない権力を行使することによって維持されている。』」

 ランカシャの工場での児童労働については次のようなレポートをマルクスは引いている。
「幼い児童の小さくて器用な指がなによりも要求されたので、すぐにロンドン、バーミンガム、その他のあちこちの教区の救貧院から、徒弟を連れ出す習慣ができあがった。幾千も幾千もの幼い寄る辺なき子供たちが北部に送り出されたのであって、その年齢は七歳から十三歳ないし十四歳までであった。雇い主は、自分の徒弟たちに委嘱を与え、工場付近の『徒弟小屋』に泊まらせるのが慣わしであった。仕事を監視するために、監視人がおかれた。彼らの関心は児童を極度に酷使することにあった。(・・・)多くの工場地帯、ことにおそらくランカシャでは、こうして工場主に委ねられた無邪気で孤独な児童たちに、最も凄惨な虐待が加えられた。彼らは過度の労働によって死の淵まで追いやられた。」(『資本論』第一巻)

 明治維新の頃のイギリスの話である。

 1857年におけるリヴァプールの有産階級の平均寿命は35年、労働者の平均寿命は15年であった。

 これはもちろん幼児死亡率が高かったせいもあるが、それにしても労働者は若死にしたのである。

 マルクスを「資本は生きた労働を吸い取ってはじめて活気づく吸血鬼である」という反資本主義の論へ導いた動機の一つはこの児童労働の実態を前にしたときの彼の憤りであった。

 公教育制度が導入されたのも、それと同じ理由からである。それは「子供を、誰にもましてまず親から守る」ために創られた。「親」というのは「世間のルール」のことである。

 自分の子供を「商品」とみなし、それにどのような「付加価値」を与えれば、「労働市場」でどれだけの値段で売れるかを優先的に配慮するような意識のありようのことである。

 公教育の第一の存在理由はそのような弱肉強食の競争原理から子供を守ることであったし、今もそうであると私は思っている。

(以下略、全文を読みたい人はリンク先へ)

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