改憲しやすい国民投票法と改憲しにくい国民投票法がたぶんあるのだろう。それにしても尻に火がついたように今慌てるとは。
選挙制度にゲリマンダーという言葉があります。
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※用語の起源は1812年、米国マサチューセッツ州のエルブリッジ・ゲリー知事が、自分の所属する政党に有利なように選挙区を区割りした結果、幾つかの選挙区の形が奇妙なものとなり、その内のひとつがサラマンダーの形をしていた事にちなんだゲリーとサラマンダーを合わせた造語である。(フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より)
権力を持っている方がおのれに都合のよいように法律を作ると言うのはよくあることです。
「改憲しやすい国民投票法」と「改憲しにくい国民投票法」がたぶんあるのでしょう。安倍を取り巻くブレーンの顔ぶれなど見れば、自民党が作った国民投票法ならそれはもう前者なことは言うまでもないでしょう。
それにしても、と思わずにいられません。なんで自公が圧倒的多数の今の時期に国民投票法なのかと、。
戦後62年間の間、護憲勢力主導で「改憲しにくい国民投票法」を制定するチャンスって今まで全然なかったのでしょうかね。
おそらく護憲勢力にとっては「改憲」と言う言葉自体がタブーで、「改憲しにくい国民投票法」を制定すると言う発想さえ浮かばなかったのでしょうね。いわば思考停止状態、あるいは平和にあぐらをかいた怠慢です。そのつけが現在回ってきたということでしょう。
今後考えられるケースで言えば、米国の下請けで自衛隊が思うがままに動けるように改憲しといて、今度は逆にその改憲後の憲法を再改憲できないように「改憲しにくい国民投票法」に改正しなおすと言うことさえ行われると考えています。
もし現在「改憲しにくい国民投票法」があるなら、われわれにとって力強い味方でしょう。しかし、もし自衛隊が思うがままに動けるように改憲された後で、今度は「改憲しにくい国民投票」に改正し直されたなら今度は反動勢力にとってのとんでもない武器、我々にとっての桎梏となるわけです。
となると、極論すればどうも本質的なところは国民投票法でさえないような気がします。
民主主義の土台は選挙です。その選挙に関連する公職選挙法に目を向けなければいつまでたってもわれわれは負け続けるのではないですか。
少なくともインターネットでの選挙運動ができるようにしなければだめでしょう。現在でもかなりなことまではできるのに、無知ゆえの自己規制で、さとうしゅういちさん言うところの治安維持法体制下のような状態に公示期間中のネット・シーンはなっていました。今回の都知事選ではそんなブロガーは珍しくなかったです。中でもきっこの日記のきっこさんはその筆頭でした。なにしろ、
■2007/03/28 (水) お知らせです。
選挙期間中には、「○○候補に投票します」「○○候補を応援しています」ということだけ書いてはいけないのかと思っていたのですが、それ以外でも、候補者に関する事柄は書いてはいけないということを知りました。
それを知らずに、候補者に関する事柄を書いてしまったため、該当する日記を削除いたしました。
ご迷惑をおかけした皆さま、申し訳ありませんでした。
また、お知らせくださった皆さん、どうもありがとうございました。
とまで言い切っちゃったのですから、。公職選挙法についてのロビイングが急務だと考えます。それぞれの党に、「わが党に有利」と狸の皮算用させ、その間隙を縫う形で中立的な法律の制定をさせるしかないでしょう。
※参考として、雑談日記の東京都知事選公示日から投票日までのエントリーです。「2007年4月」「2007年3月」3月22日から4月8日までのエントリーを参考に見てください。お~い、総務省、東京都選挙管理委員会、警察、待ってるぞ。公選法違反でやれるものならやってみろ。(笑)
※追記(4月17日):カレンダーをココログデフォルトのカレンダーから暴想さんの「ココログ最強カレンダー」 にバージョンアップしました。上記文中ではバックナンバーをご案内しましたが、右上のカレンダーを使うほうが効率的にエントリーをチェックできます。日付 部分にポインターを持って行くとエントリー名がポップアップします。上部にある矢印をクリックすると前後の月のカレンダーになります。ココログのブログパーツ から導入しました。導入時じゃっかん分かりづらい点があったので、導入方法の解説をあとで「ひなたぼっこ (おじさんのIT的情報生活(^^;)」に書くつもりです。余談ですが「ひなたぼっこ、英語で天声人語、雑談日記」それぞれに設置しているサイト内スピード検索も暴想さんが作成されたものです。雑談日記では右上にある「一発必中検索」がそれです。
※追記(4月19日):「いいな、いい、ココログ最強カレンダー、もうぶっちぎり、って言うか今までのココログのカレンダーがお粗末過ぎたのだが、。(笑)」
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