守屋関連、東京新聞(紙)に出てるけど、Webになくて中日新聞にあったりとか、蜜月シリーズでWebで抜けてるのがあったりとか。
もちろん、中日新聞と東京新聞は同じ系列で記事もほとんど同じなのだが、Webでの出し方が違っていたりする。
守屋関連では、10月25日から11月15日までの「蜜月の構図」シリーズ、11月29日からの「蜜月の終焉」シリーズなどある。なかなか力の入った記事なのでちゃんとWebでも出した方が宣伝にもなると思うのだが、。
特に後者の「蜜月の終焉」シリーズの2、3、7、8などはWeb検索で出てこない。しかしそれぞれ、「守屋の米への対抗心」の源が幼少期育った塩釜での、「米軍占領下」体験(※)の話しとか、MD導入時の話しとか、「ゴマすり」小泉政権で頭角を現し秘書飯島との関係とか、辺野古移設で地元恫喝の話しとか、なかなか興味深い記事がある。
※塩釜隣接の多賀城村には1945年に上陸してから1957年に撤退するまで米進駐軍がいて、ガラガラ音を立てて町中を走る姿を守屋少年は見て育ったと言う。
出す記事と出さない記事が変にあったりすると、良い記事の分だけ却って評判を落としませんかね、東京新聞・中日新聞様。(笑)
※上記「蜜月の終焉」シリーズの2、3、7、8を時間があれば「読んdeココ」で読み取り→テキスト化したいと思ってます。ただし、ちょっと面倒ですし、阿修羅のヘタレなコピペ専門投稿者が転載しないか心配でいささか気が重い。(笑)理由は前にも書いたようにスキャナからの読み取り間違いが時々あるからです。気がつく限り直してはいても、見落としもあります。読み取り間違い⇒訂正漏れの記事が出回るなんて嫌ですからね、。ブログは気がつけば即効で直せるのに比べて、阿修羅は直せずシステム的にお粗末過ぎ。
※守屋との対比で、従米ケツなめのマダム寿司・小池が浮上なんてことならまさに漫画。
podcast:「マダム寿司」と記者のお愛想笑い
※マダム寿司関連で検索すると喜八さんの『「マダム・スシ」小池百合子』が3ページ目くらいにヒットする。8月9日を広島原爆投下の日としているが、広島は8月6日で、8月9日は長崎。何時までも直さないのはなぜなんだろう。
まず、【防衛利権 蜜月の構図】シリーズを資料として採録。
【防衛利権 蜜月の構図】 守屋前次官の4年間検証 官邸の威を借り増長【中日新聞】
2007年10月25日
防衛省の守屋武昌前事務次官の業者との癒着ぶりが次々と明らかになり、衆院での証人喚問が29日に行われることになった。気にかかるのは、業者の意向が当時の防衛政策になんらかの影を落としていなかったかという点だ。「おねだり王」の足跡を振り返り、検証する。(山川剛史、鈴木伸幸)
◆在日米軍再編
守屋氏の在日米軍再編問題解決への思い入れは相当なものがある。当然、米軍基地が集中し再編問題の核となる沖縄県とのかかわりも深い。1996年に日米政府が米海兵隊普天間飛行場(宜野湾市)返還で合意して以降、沖縄を度々訪問し、現地の政財界ともパイプも持つ。
普天間の代替施設となる名護市辺野古のキャンプ・シュワブ沿岸部への移転計画をめぐっては、米政府との間でL字形滑走路案をとりまとめ、地元から市街地の上空を軍用機が飛ぶことに猛反発が起きると、離着陸時の滑走路を別にする現行案のV字形に転換。この案を米国に認めさせることにも成功した。
しかし、沖縄から米軍基地が減るわけではない。反発は根強く、県や名護市からは建設地を沖合にずらす要望が出ている。建設に向けて政府が県に送った環境影響評価の方法書の取り扱いについても平行線。守屋氏の「ライフワーク」は一向に実を結ばず、イライラが募っていたようだ。
今年5月、辺野古に環境現況事前調査のための機器を設置した際には、反対住民の妨害から守るため掃海母艦「ぶんご」を派遣。地元からは「自衛隊が沖縄に銃口を向けた」とさらに反感を強める結果になった。
そして小池百合子元防衛相との対立。騒動の間、次官交代は仲井真弘多・沖縄県知事から小池氏への提案だったとの説が何度か流れた。小池氏は「女子の本懐」(文春新書)で「知事に政府の役所の人事について話すわけがない」と否定し、仲井真知事も「別の組織の話で、常識では考えられない」と一笑に付した。
ただ、こうした情報が乱れ飛ぶほど沖縄では守屋氏への評判ががた落ちだったのも事実だ。今回の業者との癒着が浮上してからは、沖縄ではさらにうわさ話が出回っている。
「守屋氏の息がかかった連中は、政府による北部振興策や米軍がらみの建設工事でも土建業者らとつるんで甘い汁を吸っていたとの話だ。後ろで指示していたのが守屋氏だったとの話で持ちきり。沖縄のことを考えないから、そんなことを言われるんだね」(名護市の事情通)
守屋氏は異例ずくめの防衛事務次官だった。通常なら1、2年で交代する官僚トップのポストを4年余りも務めた。2006年6月には小泉純一郎元首相の最後の公式訪米に防衛庁高官として初めて随行。首相外遊に外務省以外の事務次官が同行するのは極めてまれで、翌年1月には防衛庁の長年の念願だった「省」昇格を見届けた。
防衛省では「天皇」とまで呼ばれ、剛腕を振るった守屋氏。今年8月には、小池元防衛相が守屋氏への相談なしに同氏の退官を発表した際には、それを巻き返す政治力までも発揮した。
どうして、そこまでの力を持てたのか-。「自衛隊のイラク派遣がきっかけで強化された小泉元首相の飯島勲秘書官との関係」を指摘するのは軍事評論家の神浦元彰氏。
◆自衛隊派遣
自衛隊のイラク派遣は人道復興支援と安全確保支援が目的で、活動は非戦闘地域に限定されていたはずだが、実態としては戦闘地域と非戦闘地域の境界はあいまい。「自衛隊が活動しているところが非戦闘地域」(小泉元首相)という、むちゃくちゃな論理には、防衛庁(当時)内部からも反発があった。そんな中、派遣実現に向けて小泉政権が最大限に活用したのが「飯島-守屋ライン」という。
「あくまでも推測の域をでないが、自衛隊のイラク派遣を容認する代わりに、防衛庁の省昇格を認める-という密約があった可能性がある。守屋氏には、それぐらい強引なところがある」と神浦氏は指摘する。
インド洋上で自衛隊補給艦から米艦船へ給油するためのテロ特措法の延長でも飯島-守屋ラインの影がちらつくとある関係者は指摘する。給油はアフガニスタンでのテロ対策を目的としているが、イラク向け作戦への流用疑惑は以前からあり、特措法の延長が国会審議されるたびに、民主党は給油先を明らかにするよう求めていた。それを防衛庁が無視できたのもバックに小泉元首相が控える飯島-守屋ラインがあったからという。
◆商社との癒着
ゴルフ接待で問題となっている防衛専門商社「山田洋行」(東京都港区)が守屋氏に接近したのは、守屋氏が戦闘機調達などを担当する航空機課長に就任した1990年からとされる。守屋氏と関係が深い山田洋行の元専務は昨年、独立して別の専門商社「日本ミライズ」(東京都港区)を設立。同社が、山田洋行に代わり、自衛隊の次期輸送機(CX)のエンジン製造元、米ゼネラル・エレクトリック(GE)の日本代理店となった背景にも、守屋氏の政治力が見え隠れする。
関係者によると「山田洋行の幹部は、エンジンの販売に加えメンテナンスを含めれば1000億円ビジネスといわれる“GE利権”を持っていった元専務の独立を面白く思っておらず、ゴルフ接待の情報をマスコミに流して守屋氏に反撃に出た」とする見方が強い。
神浦氏はこう分析する。「飯島氏との関係を背景に守屋氏はある意味、やりたい放題やってきた。それが過信となり『山田洋行の軍需部門はおれが育てた。元専務には独立させてやった』ぐらいに思っていたのでは。だが、参院選の自民敗北で潮目は変わり、飯島氏の神通力も落ちて、守屋落としはもう誰も止められなくなっている」
【防衛利権 蜜月の構図】 <蜜月の終焉> 厚い“友情”25年間【中日新聞】
2007年11月9日
東京拘置所に入る山田洋行の宮崎元伸元専務を乗せた車=8日午後7時25分、東京都葛飾区小菅で
写真
東京・六本木にそびえ立つ地上45階建ての超高層オフィスビルの一室。4年前、1人の中年女性が「山田洋行」専務の宮崎元伸(69)に面会を求めた。
応対した同社幹部は丁寧に応接室に招き入れた。女性は、当時、防衛庁(当時)事務次官になった守屋武昌(63)の妻だった。自衛隊OBだったこの同社幹部は、守屋の妻を前から知っていた。
宮崎も顔を出し15分ほど3人で談笑した。「どうして宮崎さんを知っているんですか?」。幹部が聞くと、守屋の妻は親しげに答えた。
「若いころからの付き合い。宮崎さんはうちで朝ご飯を食べていたんですよ」。買い物の途中にも、気軽に立ち寄るほどの親密な関係だった。
その後、幹部は東京・神楽坂の高級住宅街にある守屋の自宅にも招かれる。「沖縄の(米軍基地)問題で苦労している」。酒が入ると冗舌になる守屋に対し、宮崎は時折、笑みを浮かべながら黙って話を聞いていた。
■ ■
「守屋さんがぺーぺーのころに、人から紹介された。25年の付き合いになる。友人の関係が強かった」。宮崎は四半世紀に及ぶ“蜜月”をそう説明する。個人的な付き合いを強調する裏に、猛烈な接待攻勢が潜んでいた。
200回を超えるゴルフやマージャン、焼き肉-。証人喚問で守屋は職務権限にかかわる微妙な質問には明確な答えは避けたが、接待の内幕を明らかにした。夫婦でゴルフバッグをもらったことも。宮崎側の負担は100万円単位では収まらないだろう。
「宮崎さんは『守屋さんの奥さんは、だんなよりゴルフがうまい』と言っていたが、まさかこんなにゴルフに行っていたとは」。喚問をテレビ中継で見た防衛省OBは絶句した。守屋を頂点とする防衛省内での人脈づくり。逮捕前、宮崎はその真意を本紙の取材に明かした。「外国の企業からすると、防衛省とうまくやっている、信頼関係ができていると見てくれる。防衛省に行っても、(幹部が)会ってくれなければ、商品の売り込みもできない」
■ ■
「24時間仕事している」「物腰は柔らかく無口だが、腹はすわっている」。山田洋行関係者はやり手営業マンの素顔をこう評する。「1人を籠絡(ろうらく)すると、徹底的に付き合う。一つの窓が開くと、どんどんそこから人脈を広げていった」
長年の家族ぐるみの付き合いの結果、極まった守屋との癒着。宮崎が独立してつくった日本ミライズが、山田洋行から米ゼネラル・エレクトリック(GE)社の代理店契約を奪ったことについて、守屋は今年7月、本紙の取材に気色ばんだ。
「選んだのはGEだ。なんで一生懸命頑張っている企業を応援しないのか。山田洋行は悔しかったら、GEから商権を取り返せばいい」。次官として明らかに一線を踏み越えた発言だった。(文中敬称略)
【防衛利権 蜜月の構図】 <蜜月の終焉> ミライズに固執【中日新聞】
2007年11月10日
音楽隊が奏でる勇壮なマーチが響く中、両翼に大きなエンジンをかかえた白い機体が姿を現した。7月上旬、岐阜県の川崎重工業岐阜工場。防衛省が開発した航空自衛隊の次期輸送機(CX)の試作第一号が初めて公開された。
同時にお披露目された海上自衛隊の次期哨戒機(PX)と合わせ、開発費は計約3450億円。1機約100億円のCXは40機余り生産される計画だ。「防衛省にとって久々のビッグプロジェクト。歴代長官も顔を見せ、華やかな式典だった」。出席した防衛省幹部はそう振り返る。
■ ■
CXのエンジンは米ゼネラル・エレクトリック(GE)製の「CF6」。1999年6月に防衛専門商社「山田洋行」が、販売代理権を獲得した。業務上横領容疑で東京地検特捜部に逮捕された「山田洋行」元専務の宮崎元伸容疑者(69)が熱心な営業活動を繰り広げた結果といわれた。
「エンジンに目を付けたのは宮崎の才覚だ。機体は納入すればしばらく利益が出ないが、エンジン部品は毎年のように交換があって収益になる」(山田洋行関係者)
CXのエンジンにCF6採用が決まったのは2003年8月。代理店の山田洋行は05-06年に5基、計約39億円(付属部品を含む)を防衛省との随意契約で受注した。CXエンジン本体は1基約6億円。部品を含めると全体で1000億円の商権といわれる。
しかし、「宮崎商店」といわれた山田洋行に異変が起きた。経営をめぐる対立から昨年9月、宮崎は日本ミライズを設立。GEエンジンの担当者もそっくり移籍した。「エンジンの性能を知り尽くした人が、こぞって移ってしまった。商品が分かる人でなければ一緒に仕事はできない」(GE日本法人幹部)。代理店は切り替えられた。
GEのミライズへの信頼度は高かった。仮に正式に契約が切れる今年7月末以前に入札があっても、「山田洋行には代理店証明を出さない」と防衛省に宣言。強固なGEの姿勢に、防衛省は入札日を7月末以降に設定するしかなかった。
■ ■
「なぜミライズとの随契(随意契約)じゃだめなんだ」。CX試作機向けの残る1基のエンジンについて、競争入札の見通しを説明する部下に、防衛事務次官の守屋武昌(63)が声を荒らげたのはこれより少し前だ。
同省は、本年度から随意契約を見直し、一般競争入札を原則とすることにしていた。ミライズには大規模装備品の入札参加資格はないが、入札には「GEとの代理店契約」との要件があった。
「入札不調になれば随契に移行し、結果的に受注できるのはミライズだけ。なぜ初めから随契にこだわるのか、不思議だった」。ある幹部は守屋の言動をいぶかる。
GEがなぜミライズとの代理店契約に固執したのか。CX調達に絡んで守屋が宮崎に便宜供与を図った事実は-。特捜部が解明すべき点は多い。 (文中敬称略)
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【防衛利権 蜜月の構図】 <蜜月の終焉> 裏金資料 自ら提出【中日新聞】
2007年11月11日
「オーナーが海外の投資ファンドに山田洋行を100億円で売ろうとしている」。昨年1月、防衛専門商社「山田洋行」(東京都港区)の社内に衝撃が走った。
同社は1969年、当時のオーナー山田正志(83)の不動産会社から独立。トラクターを扱っていた地味な会社を、年商約350億円の専門商社に成長させたのは、元専務の宮崎元伸(69)=業務上横領容疑などで逮捕=だった。しかし、山田の動きは、宮崎にも「寝耳に水」だった。
■ ■
山田洋行が浮上するきっかけとなったのは、大手商社「日商岩井」(現・双日)の副社長らが79年、東京地検特捜部に外為法違反容疑などで逮捕、起訴されたダグラス・グラマン事件だった。
78年12月の米国証券取引委員会の告発を機に、当時の米グラマン社の早期警戒機、米マクドネル・ダグラス社の戦闘機の売り込みに絡み、日本の政府高官に多額の資金が流れた疑惑が浮上した。
特捜部の捜査で、大手商社と政界を結ぶ汚職の輪郭は浮かんだが、日商岩井の常務の自殺で全容解明の道は閉ざされた。「航空機部門で圧倒的な力を誇った日商岩井の失脚で、防衛業界は戦国時代になった。大手商社に代わって参入するチャンスが生まれた」(防衛省幹部)
宮崎は、航空自衛官だった人脈を武器に、防衛省幹部や米防衛メーカーに食い込んだ。将来の幹部候補である防衛庁(当時)運用課に配属された背広組を、営業攻勢を仕掛けて取り込んでいった。その中に、後に防衛事務次官に上り詰める守屋武昌(63)がいた。
■ ■
順風満帆だった山田洋行に、バブル崩壊が暗い影を落とす。
山田が買い進めた不動産が不良債権化し、親会社の「弥生不動産」(中央区)は約113億円の債務を抱え、整理回収機構(RCC)に移管された。2004年3月、RCCと和解が成立したが、大株主だった山田は、債務弁済のためとはいえ宮崎ら他の役員に無断で、山田洋行を約100億円で売却しようとしたのだ。泥沼の内紛の始まりだった。
「このままでは会社が身売りされてしまう」。宮崎は、MBO(現経営陣による株式買い取り)で経営権を渡すよう山田に迫った。だが、交渉は決裂し、宮崎は、38年間勤めた山田洋行を去った。
昨年9月、宮崎は「日本ミライズ」(港区)を設立した。約40人の社員が移籍した。営業の核を失った山田洋行側は、約15億円の損害賠償訴訟を起こした。
■ ■
「宮崎憎し」から山田洋行は、宮崎と守屋との癒着を示すゴルフ接待などに関する書類や、米現地法人を舞台にした裏金づくりに関する財務資料を特捜部に提出したといわれる。
「絶対に表に出してはならない裏の部分は、どの商社にもある。それを捜査機関に率先して提供するとは…。商社としての山田洋行は死んだ」。宮崎の逮捕直前、山田洋行関係者はしみじみと語った。「本当に責任を負うべきなのは山田正志だ。宮崎は義憤を感じて飛び出した。今でも宮崎を商社員の赤穂浪士だと思っている」
海外メーカーは代理店契約の見直しを進めており、山田洋行、日本ミライズ両社とも経営危機に直面している。「“漁夫の利”を得るのはどこだろうな」。防衛省幹部がつぶやいた。
(文中敬称略)
【防衛利権 蜜月の構図】 <蜜月の終焉> 海外取引 商社任せ【中日新聞】
2007年11月14日
「なんで商社が必要なんだ。直接、防衛省がやればいい。検討してみろ」。今春、東京・市谷の防衛省内の大臣室で、担当者に装備品の輸入調達方法の見直しを求める当時の防衛相久間章生の声が響いた。
商社は輸入立国である日本独特の企業形態だ。年間2000億円に上る輸入品を購入する同省も、商社を介在して海外メーカーから購入する「一般輸入」が、米軍から直接購入する「FMS」の契約額を上回る。メーカーが限られることから、防衛省の装備品は随意契約が目立つ。2003年度の86・9%を最高に、毎年、随意契約が7-8割を占める。輸入装備品ではその傾向はさらに強まる。
海外メーカーの販売代理権を得られれば、ほぼ確実に防衛省の契約が取れる-。そこに目を付けたのが防衛専門商社「山田洋行」元専務の宮崎元伸(69)だった。
■ ■
大手商社の“縄張り”を破り、新参の山田洋行が頭角を現したのは1990年代。同社は米ゼネラル・エレクトリック社(GE)のエンジンの代理権を三井物産から奪い取るなど、次々と大手商社から商権を引きはがしていった。「海外メーカーの支店長を丸抱えで籠絡(ろうらく)した」といううわさも業界で広がった。
異端視されつつも業績を伸ばした背景には、防衛省OBの天下り受け入れがある。衆院調査局の資料によると、06年4月現在、同社には常勤8人を含む13人の防衛省OBが在籍。全社員が150人にすぎなかった同社で、天下り率は、他の商社やメーカーと比べて際だっている。
なぜ、天下りを受け入れるのか。「防衛省がどんな装備品の納入を検討し、どんな防衛政策を考えているのか情報をつかんでくれる」(商社の幹部)。そこに“官業癒着”の構図が浮かび上がる。
■ ■
1970年代のロッキード事件、ダグラス・グラマン事件の時も、商社を通じた調達の見直しが唱えられた。しかし、納入遅延などのトラブルが続発、やがて商社は息を吹き返した。
今回の疑惑を受け、現防衛相石破茂も商社が介在するシステムの見直しに言及した。しかし、関係者の多くは「実際は難しい」と口をそろえる。
「語学や商習慣、法律に精通する人間を防衛省で育てる必要がない。トラブルが発生した場合、商社が間にいた方が対応しやすい」(防衛省の担当者)。軍事ジャーナリストの清谷信一も「調達部門の人員と職員の能力では、防衛省に海外の情報収集やマーケティングを任せるのは無理」と話す。
日本独特の商社の存在は「必要悪」なのか。いまシステムを抜本的に見直さなければ、新たな山田洋行を生み出す余地を残すかもしれない。 (文中敬称略)
【防衛利権 蜜月の構図】 <蜜月の終焉> 「空白の1日」を突く【中日新聞】
2007年11月15日
「誰がそんなことを言っているんだ。絶対にそんな事はない。天地神明に誓ってない」。今年7月上旬、防衛省11階の事務次官室。隣接する応接室で前事務次官守屋武昌(63)は声を荒らげた。
(防衛省の)防衛計画課長河村延樹(47)=肩書は当時=から「2500万円を借りたのではないか」。その質問への回答は怒声だった。「僕は27万人の事務方トップだ。次官がそういうことをやるんだったら、僕は次官を辞めている」。守屋はそう胸を張った。
4カ月後。河村は2002年8月、守屋に1100万円の預金小切手を渡したことを認めた。1997年ごろ、守屋が投資のために河村に預けた金の返済金の一部だった。
河村はマンションを処分して、守屋に「損失補てん」したことになる。守屋の「側近中の側近」とされる河村は「将来の次官」として出世レースのトップを走る。
「普通なら自己破産だ。高級公務員といわれる者がこういうことで世間はどう思うか」と防衛相の石破茂は強い不快感を表明した。
■ ■
業務上横領容疑などで逮捕された防衛専門商社「山田洋行」の元専務宮崎元伸(69)をめぐって東京地検特捜部は今春から、内偵捜査してきた。8月からは、関係者の聴取を開始。9月には米司法当局に捜査共助を要請し、検事を米国に派遣した。ターゲットの1人は宮崎との癒着関係を続けてきた守屋だ。
特捜部にとって予想外の事態が起きたのは、前首相安倍晋三の突然の退陣表明だった。11月1日のテロ対策特別措置法の期限切れが迫る中、政局は混迷を深め、守屋への過剰なゴルフ接待も明るみに出た。
政局への影響を抑えるため、ぎりぎりまで宮崎逮捕の着手時期を探ってきた法務・検察当局が、着手を決めたのは逮捕前日の今月7日だった。
衆院に続き、参院外交防衛委員会での守屋の証人喚問は今月8日の予定だった。ところが7日の与野党間の協議で、守屋に加えて宮崎の証人喚問を15日に行うことで合意。9日に正式決定されることになった。「正式に宮崎の喚問が決まれば着手できない。政局次第で再び延期になる可能性もある。もう待てない」(検察幹部)。特捜部は正式に宮崎の証人喚問が決まる前日の「空白の1日」を突き、宮崎の逮捕に踏み切った。
■ ■
巨額な装備品をめぐる防衛省の暗部は、これまで疑惑のまま解明できなかった。特捜部は宮崎の逮捕を「入り口」に、守屋に対する贈収賄事件の摘発を目指すが、巨額の防衛装備品調達をめぐり、守屋から宮崎に対する便宜供与の解明が焦点となる。
「守屋とは25年前からの付き合い」と言う宮崎。癒着が深く長いほど、わいろの趣旨が薄れてしまうという難しさがつきまとう。守屋への具体的な便宜供与を宮崎から引き出すことができるかどうか。捜査の行方はそこにかかっている。 (文中敬称略)=おわり
◇
この企画は、荒井六貴、小嶋麻友美、加藤文、沢田敦、中沢誠、大村歩が担当しました。
「自Endポスターバナー作戦」遂行中!
代表的な検索エンジン8個で「自民党政治」と検索してみたら、TBP「自民党政治」がすべて1位か3位、つまりトップ頁で出てきました。
「自Endポスターバナー作戦」7作目「胡散臭いKY国対大島と国会喚問前タイミング守屋防衛省元事務次官を塀の中隔離、トカゲの尻尾切りいい子ちゃん自民イメージアップ
作戦進行中⇒粉砕」バナーです。
「自Endポスターバナー作戦」1作目、自End!:民主を励まし、クリンチ作戦・連立デマ謀略の自民を嗤うバナーです。
5作目、「2005・9・11小泉郵政詐術選挙の337議席、2代続けて負託(衆院選)なし、強行採決やりたい放題?公明党、池田大作の責任は大きい」バナーです。今、創価・公明党へのピンポイント攻撃が必要だと考えます。(笑)
※雑談日記SOBA制作と明示して頂けるとうれしいです。
開票(電子投票システム)急ぐより、選挙(衆院選)を急げ!
らんきーブログさん。
命落とすな、自公を落とせ!
わんばらんすさん。
政権交代は、あらゆる改革につながる本丸
村野瀬玲奈の秘書課広報室さん。
「確かな野党」から「確かな連立」へ!
らんきーブログさん。
「新聞テレビは『95%の小さな真実』の報道で『5%の大嘘』を目くらましする」
喜八ログさんのオリジナル「新聞テレビは『95%の小さな真実』を報道し『5%の大嘘』を正当化する」の「正当化する」を「目くらましする」とし、リメークしました。この場合は、漢語での簡潔な表現より、大和言葉の方がスッと腑に落ちる気がしたからです。
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