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2013年7月 7日 (日)

総理大臣が立憲主義からの離脱を表明しても問題にならない国、など憲法関連の動画を3本。

 ビデオニュース・ドットコムの動画を3本。

総理大臣が立憲主義からの離脱を表明しても問題にならない国
videonewscom
http://youtu.be/G9_lN5S121k

公開日: 2013/07/06

20130703jnpc_137_21分32秒から、社民党福島瑞穂党首が質問(2013年7月3日の9党党首討論会@日本記者クラブ)


20130703jnpc_149 答える安倍晋三。


3分40秒から、神保さんの質問と答える石破(2013年7月3日自民党幹事長石破茂記者会見@日本外国特派員協会 その1その2

5分38秒から、宮台氏のコメント。

12分58秒から、憲法改正推進本部代表代行船田元(はじめ)インタビュー(2013年06月27日インタビューズby神保哲生

17分45秒から、宮台氏コメント、憲法と憲章の混同、憲法においての命令する人とその名宛人についての無知。

22分41秒から、宮台氏コメント。キーワード「公共空間」「公共圏」について(宮台真司ブログでの関連

概要:
ニュース・コメンタリー (2013年07月06日)
総理大臣が立憲主義からの離脱を表明しても問題にならない国

 参議院選挙の公示を目前に控えた7月3日、9党党首による討論会が日本記者クラブで開かれた。翌日の新聞各紙やテレビのニュースでは、「アベノミクスを巡り与野党党首が論戦」などといった暢気な見出しが躍っていたが、党首討論の中で最も重要な発言に触れていたメディアはほとんど見当たらなかった。
 それは憲法の位置づけに関する安倍首相の発言だった。
 福島社民党党首から「私は憲法は国家権力を縛るものだと思っています。立憲主義です。総理はこれに同意をされますか。もし同意をされるとすれば、自民党の憲法改正案はこれに則ったものでしょうか」と問われた安倍首相は、「まず、立憲主義については、『憲法というのは権力を縛るものだ』と、確かにそういう側面があります。しかし、いわば全て権力を縛るものであるという考え方としては、王権の時代、専制主義的な政府に対する憲法という考え方であってですね、今は民主主義の国家であります。その民主主義の国家である以上ですね、同時に、権力を縛るものであると同時に国の姿についてそれを書き込んでいくものなのだろうと私達は考えております」と答えたのだ。
 これは安倍首相の元で自民党が提唱している憲法改正案が、憲法の性格そのものを過去の、そして今日の世界の民主主義国家のそれとは明らかに異なるものに変質させようとしていることを、首相自らが認めた発言だった。ましてや、民主主義の時代だからこそ立憲主義なのだ。王権、専政時代に政府を縛る目的で憲法が存在したというような話は、歴史上終ぞ聞いたことがない
 日本は立憲主義から離脱しようとしている。それを内閣総理大臣自らが、公の場で明言した。しかし、この発言を問題視するメディアは一つも見当たらなかった。党首討論はトータルで2時間にも及ぶ。これを最初から最後まで傍聴できる人は少ない。大半の市民は、その内容をニュース報道を通じて知る。しかし、その肝心のメディアがこの問題を全く報じなければ、そのような発言があったことすら、ほとんどの日本人は知る機会を奪われて しまう。
 どうやら今の日本は、一国の総理が立憲主義からの離脱を表明しても、それがさして問題視されない国に成り下がってしまったようだ。あるいは、これは「アベちゃんは憲法が何たるかを理解できてないんだね」で済まされてしまっているのかもしれない。「原則論に そんなに目くじらを立てなくてもいいのではないか」と言う人もいるかもしれない。しかし、今、われわれがこの問題をこうして自由に告発したり批判したりできるのも、今月21日に民主的な選挙が行われるのも、いずれも今の憲法がわれわれにそれを保障しているからではないのか。これから衆参両院で過半数を得る可能性が高いと言われる政党の党首にして内閣総理大臣が、その憲法の性格を変えることを公言していることの意味を、そこまで 軽視していて、本当に大丈夫なのか。われわれはあまりにも民主主義を舐めていないか。
 石破茂幹事長や船田元憲法改革推進本部代表代行らは、改正される憲法に政府が国民に命令するような条文や道徳的規範が書き込まれたからといって、政府がそのようなことを要求する法律を作って国民にそれを強制するつもりはないと説明し、義務規定や道徳規定への理解を求める。もしかすると石破氏や船田氏は本当にそのつもりなのかもしれない。しかし、憲法に義務規定が書き込まれれば、むしろ政府はその義務を果たさない人を罰する 法律を作ることが求められると考えるのが立憲主義の立場だ。憲法に書かれていることを 政府が実行しないことは憲法違反になってしまうし、そこで違憲訴訟を起こされたら勝てない。 更に言えば、仮に石破、船田両氏はそのような良識を持ち合わせていたとしても、他の議員はどうだ。自民党の次に政権に就く政党はどうだ。政権は変わっても憲法は残る。自民党はそこまで考えた上で、今の改憲草案を推しているのか。
 総理大臣が民主憲法の性格を根本から変えることを宣言してもまったく問題にならない日本の現状を、今日のNコメではあえて問題にしたい。

 

小林節:護憲的改憲のススメ
videonewscom
http://youtu.be/ixts7tphgxA

公開日: 2013/06/29

概要:
マル激トーク・オン・ディマンド 第637回(2013年06月29日)護憲的改憲のススメ
ゲスト:小林節氏(慶応大学法学部教授・弁護士)

 日本はこの7月、憲法改正を公約に掲げる政権与党に対して、衆参両院の過半数を与えるかどうかが問われる国政選挙を迎えようとしている。安倍首相自身も今週の記者会見で堂々と憲法改正を訴えているが、これに対して特に大きな反発は見られない。かつて閣僚が「憲法改正」を口にしただけで辞任に追い込まれた頃と比べると、まさに隔世の感がある。
 憲法の改正については米軍の占領下で制定されたという事実やその後の歴史的な経緯もあり、いやがうえでも多くの政治的文脈がつきまとう。しかし、主権者である国民が真に憲法の改正を望んでいるのであれば、それを否定する理由はない。それを否定すること自体が憲法の精神に反すると言うこともできるだろう。
 「すわ憲法改正か」という事態を迎えるにあたり、改憲に対するアレルギーが強かった時代に肩身の狭い思いをしながら憲法改正を主張してきたいわゆる改憲派にとっては、ようやく長年の夢が叶おうかという状況に歓喜しているかと思いきや、どうも事はそう簡単ではないようだ。長年、代表的な改憲論者として知られてきた慶応大学小林節教授も、現在自民党が進めようとしている憲法改正は改憲ではなく壊憲、つまり憲法を破壊する行為だとして、これに真っ向から異を唱えている。
 小林氏は自民党の憲法改正草案は、そもそも憲法が何であるかが理解されないまま書かれていると、これを一蹴する。それは、安倍政権が他の条文に先んじて改正をもくろむ憲法96条の改正案にしても然り、憲法を通じて国や国旗を敬ったり、人権に公の秩序を害しない限りなどの条件が付けられていたり、家族が仲良くしなければならないなどの道徳的な義務が国民に課せられていたり、自民党案は、政府が国民に何かを命じるものになっている。憲法は国民が政府を縛るためのものという立憲主義の基本中の基本が理解されていない、と小林氏は指摘する。
 しかし自らを「護憲的改憲派」と位置づける小林氏は、今回の自民党の提案によって、憲法改正に対する国民的な論議が提起された点は評価する。自民党案そのものは論外としても、やはり現行憲法は手直しが必要な部分が少なからずあると考えているからだ。
 特に憲法9条に関しては、現在のように拡大解釈を続けることで、現状と憲法の条文の間に大きな乖離が生じてしまっている状態を放置すべきではないと、小林氏は言う。具体的には現行の9条が、「侵略戦争を否定する一方で、自衛のための武力行使までも禁じているわけではないことは国際法の観点からも明らか」であることから、まず自衛隊をはっきりと「自衛軍」と位置づけた上で、むしろそれに国連決議など海外派遣の際の厳しい条件を課すことが、平和憲法の精神を全うする上でより適切だと小林氏は語る。
 改めて指摘するまでもなく、憲法は他の法律と異なり、国民からの政府への命令である。立憲主義の日本では国民自らが憲法について考え、権力による運用を監視していく責務がある。今回の改憲論議に落とし穴はないか、日本人の民度は自分たちの憲法を書けるところまで達しているのかなどを、護憲的改憲派の論客・小林節氏とともに、ジャーナリストの神保哲生と社会学者の宮台真司が議論した。

 

「憲法が何であるかを理解しないまま議論が進められていることが問題」・小林節慶応大学教授が日本記者クラブで会見
videonewscom
http://youtu.be/Lfxpw6ODn5k

公開日: 2013/06/29

概要:
プレスクラブ (2013年06月17日)
「憲法が何であるかを理解しないまま議論が進められていることが問題」
小林節慶応大学教授が日本記者クラブで会見
 改憲論者として知られる慶応大学の小林節教授が6月17日、日本記者クラブで講演し、現在安倍政権が進めている憲法96条の改正は憲法を破壊する行為であるとして、これを厳しく批判した。
 小林氏は昨今の改憲論議の最大の問題点は、「そもそも憲法が何であるかを理解しないまま議論がすすめられてきたこと」だと指摘。憲法は本来、「国家権力を縛るもの」であるにもかかわらず、それが理解できていないために、憲法改正の要件を緩和しようなどという議論になっているとして、安倍政権が進める憲法改正の国会発議の要件を現在の国会の3分の2から2分の1へ緩和しようとの動きを牽制した。
 また、自民党の改憲案の中に国家が国民に様々な義務を課す条文が含まれていることについては、「憲法の名宛て人が間違っている」として、これを一蹴。憲法に「家族は互いに助け合わなければならない」などの条文が憲法に入れば、夫婦喧嘩を禁止する法律ができてしまうとして、「法は道徳に踏み込むべきではない」との立場を貫いた。
 しかし、一方で小林氏は、「元来、不完全な人間が作った憲法が完全はなずはない」として、憲法を不磨の大典とせず、時代に合わなくなっている条文などは必要に応じて適宜改正を行うべきだとも主張した。

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 以下、資料として採録。2013年7月3日の9党党首討論会@日本記者クラブでの安倍発言翌日、参院選公示日の各紙社説です。

東京新聞【社説】
参院選きょう公示 お任せ民主主義、脱して
2013年7月4日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2013070402000138.html
Internet Archive

 きょう公示される参院選は、日本の将来を決める重要な選挙だ。暮らしや憲法、原発をこの先どうするのか。岐路に立つとの自覚を持ち、論戦に耳を澄ませたい。

 今回は補欠選挙を除き、昨年十二月の第二次安倍内閣発足後初の国政選挙だ。われわれ有権者には安倍晋三首相がこの半年間に進めた政策や政権運営に対する「中間評価」を下す機会となる。

 今回からインターネットを利用した選挙運動も可能になる。各政党の公約、候補者の発言を吟味して、二十一日の投票日には貴重な一票を投じたい。

◆経済、消費税が争点に

 争点の一つは、安倍首相が主導する経済政策の是非だ。

 首相は、デフレ脱却による日本経済再生に向けた「三本の矢」として、「大胆な金融政策」「機動的な財政政策」「民間投資を呼び込む成長戦略」を進めている。

 新政権発足後、市場は円安、株高に動き、輸出企業を中心とする収益改善で、経済指標に徐々に明るさが見られ始めたのは確かだ。

 しかし、首相自身が認めるように、国民が景気回復を実感するまでには至っていない。民主党をはじめとする野党側は、賃金が上がらない中での物価上昇、住宅ローン金利の上昇など「強い副作用」が起きていると批判している。

 首相主導の経済政策をこのまま進めるのか否かは、投票の際の判断材料となるだろう。

 二〇一四年四月から二段階で5%引き上げが決まっている消費税増税の可否も問われるべきだ。増税が景気に悪影響を与え、税収が落ち込んだら本末転倒だからだ。

 みんなの党、生活の党、みどりの風は凍結、共産、社民両党は中止を公約している。増税を当然視するのではなく、その妥当性をあらためて議論すべきではないか。

◆憲法改正、脱原発を左右

 六年前の第一次安倍内閣当時、自民党は参院選で惨敗し、与党が参院で過半数に達しない「ねじれ」状態に陥った。その後、首相が一年で交代する混乱が続く。

 首相は参院選を「親の敵」と位置付け、「ねじれに終止符を打つ責任が私にある」と必勝を期す。

 昨年十二月の衆院選に続いて、参院選でも勝利し、ねじれ状態を解消して初めて、政権奪還が完成すると考えているのだろう。

 首相は第二次内閣発足後、持論としてきた憲法改正や集団的自衛権の行使容認など、いわゆる「タカ派的」政策を極力抑え、デフレ脱却による経済再生を最優先課題に掲げてきた。

 内閣支持率の高止まりは、有権者が経済優先の政治姿勢をとりあえず支持しているためだろう。

 首相は今後三年間、経済優先の政権運営を続ける意向を示している。しかし、選挙結果次第では豹変(ひょうへん)するかもしれない。

 例えば、憲法である。

 首相は憲法改正に向けて、これまで参院選後の連携を視野に入れていた日本維新の会やみんなの党に加え、民主党の改憲派をも巻き込む考えを表明した。

 憲法改正の発議要件を緩和する憲法九六条改正論は、世論の反発でトーンダウンしているが、いつ息を吹き返すか分からない。

 憲法を改正すべきか否か。改正を主張する各党は、何を変えようとしているのか、果たしてそれは妥当なのかなど、判断の材料は多岐にわたる。各党間の活発な論戦を期待したい。

 もう一点は、原発だ。自民党は衆院選で「原子力に依存しなくてもよい経済・社会構造の確立を目指す」ことを公約したが、参院選公約には盛り込んでいない。

 その一方、原発再稼働に向けて地元自治体を説得することを公約に書き込み、首相自身は原発をトップセールスで海外に売り込む。

 「脱原発」をほごにしたのならそれは民主党の消費税増税強行と同じく、重大な公約違反である。

 同じ与党の公明党は原発ゼロを目指す立場を鮮明にする。政権としての整合性をどうとるのか。

 原発ゼロを公約した各党も、掛け声だけでなく、実現可能な代替エネルギー案を示す責任がある。

 憲法や原発は、国民の運命を決する重要課題だ。候補者は所属する政党の大勢におもねらず、自らの考えを堂々と述べてほしい。

◆一票の積み重ねが力に

 今回はいつにも増して重要な参院選だ。衆院解散がなければ三年間は国政選挙がなく、この機を逃せば当面、有権者が選挙で意思表示する機会はない。自民党が勝てば、首相はフリーハンドを得る。

 棄権したり、何となく投票したりの「お任せ」民主主義を続けては、政治はよくはならない。

 暮らしを豊かにするのはどの政党、候補者か。公約や人物を吟味して投じる一票一票の積み重ねこそが、大きな力となるはずだ。

 

北海道新聞社説
2013参院選きょう公示 暮らしの将来見定めたい(7月4日)
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/editorial/477479.html
Internet Archive

 参院選がきょう公示される。

 昨年末に自民、公明両党が政権に復帰して初の本格的な国政選挙だ。

 21日の投開票日に向け、安倍晋三政権による日本のかじ取りの是非が問われる選挙となる。デフレ脱却を掲げた経済政策が一定の期待感を集めているが、暮らしの不安が解消されるまでには至っていない。

 選挙の後にどのような政治が展開されるのか。有権者は各党、各候補の主張を注意深く見極めなければならない。

 鈍かった経済の動きに変化が見えてきた。「新興国」の台頭など日本を取り巻く環境も激変する中で、将来をしっかりと見定めたい。

*地方や弱者には冷淡

 民主党中心の政権から自公連立政権に交代したことの意味をまずあらためて考えたい。

 民主党は子ども手当、高校授業料無償化など、国民生活を直接後押しする手法を取った。財源の見通しが甘く、道半ばで政権を降りた。

 安倍首相は経済成長を果たせば国民生活も改善するという考えだ。円安・株高がある程度進み、道内経済も公共事業関連や観光産業を軸に景況感の改善が見られる。

 問題は暮らしへの影響だ。物価上昇を目指す政策が進む一方で、個人の所得が上向く明確な兆しが見えてこない。有権者としてはどう評価していいか迷うところだろう。

 一つの手がかりは現政権が編成した2013年度予算だ。公共事業の伸びが目立つ一方で、地方交付税や生活保護費が圧縮された。景気刺激策には熱心だが、地方や弱者に冷淡な政治姿勢が見えてくる。

 地方を置き去りにした都市の繁栄、雇用をはじめ広がる格差—。成長優先の政治がこうした問題の解決につながるか、よく考えたい。

 憲法問題も重要なテーマだ。自民党の憲法改正草案は平和主義の根幹である9条の変更や、96条が定める改正発議要件の緩和を目指す。選挙結果によっては日本の社会が大きく変えられる分岐点ともなり得る。

 現政権は政策決定の不透明さが目立つ。環太平洋連携協定(TPP)の交渉参加決定や原発再稼働などで政権内の議論の過程が見えない。

 首相は参院選勝利で衆参の「ねじれ」解消を目指す。数の力で押し切るような政治になっては危うい。

 首相の歴史認識をめぐり中国や韓国との関係がぎくしゃくしている。欧米からも疑問の目が向けられ、国際社会で孤立しかねない状況だ。

 中国の海洋進出でアジアは揺れ動く。日米関係を安全保障の軸とすることで、負担が沖縄などに偏在している。この状況の改善が急務だ。

*「争点隠し」許されぬ

 各党が目指す方向性については、きのうの党首討論会でもあいまいさが残った。

 首相は物価上昇目標に加えて消費税増税を実施した場合、経済にどう影響するかについて十分な説明ができなかった。改憲についても「ただちに次の国会で発議することになっていない」と言葉を濁した。

 「争点隠し」を許してはならない。選挙の結果によって重要政策が思わぬ方向に進んでいく可能性を常に念頭に置く必要がある。

 公明党は連立政権の中で自民党の制御役を果たす考えだが、引きずられる傾向は否めない。政権にとどまるために妥協を繰り返すのでは信頼を得られまい。

 野党の主張もわかりにくい。

 民主党の海江田万里代表は参院選を「政権を取りに行くのではなく、与党の暴走を止める」ものと位置づけた。だが対立軸が不明では与党の政策に歯止めをかけるのは難しい。

 みんなの党と日本維新の会は自民、民主に代わる民意の受け皿になれるのか。共産、社民両党も与党批判の一方で政策の実現性が問われる。

 生活の党、みどりの風を含め、野党は政策ごとの政党間協力の方向性を示すことも必要だ。

*ネットも積極活用を

 重要な政策が多岐にわたり、一つの政策に絞って投票先を決めることが困難な選挙になりそうだ。「アベノミクス」に賛成でもTPP参加は反対という人もいるだろう。政党、候補への投票がどんな結果につながるか、慎重な判断が求められる。

 公約が後でほごにされる政治が繰り返された。民主党政権の消費税増税、自民党政権のTPP交渉参加方針などが有権者に不満を残した。選挙戦を通し、政党や候補の主張にしっかり耳を傾けなければならない。

 今回から導入されるインターネットを使った選挙運動も判断材料として活用したい。各党の主張を見比べるだけでなく、意見があればネットを通して党や候補に伝えることもできるはずだ。

 「良識の府」として参院の存在感を示せるかも選挙後の重要な視点となる。候補の資質に目を光らせることが大事だ。

 棄権しては有権者の声が政治に届かない。1票の権利を行使して、政治の行方を注視する姿勢が責任ある政治を育てることにつながる。

 

河北新報社説
’13参院選 きょう公示/対立軸を明示し判断仰げ
http://www.kahoku.co.jp/shasetsu/2013/07/20130704s01.htm
Internet Archive

 あの時が政治の流れを決定付け、国のありようを大きく変える起点になった。場合によっては後々、こう振り返られることになるかもしれない。

 参院選がきょう公示される。有権者は極めて重い選択を迫られる。だからこそ、多くの参加で方向を決めてほしいのだ。

 国政選挙がいつの時代も重要なことに変わりはない。ただ、今回は殊のほかと受け止めたい。結果次第で国の最高法規、憲法改正の発議が初めて現実味を帯びるからだ。

 昨年の衆院選で圧勝し、政権を奪い返した自民党。都議選の好調ぶりを維持して公明党との連立与党で過半数を占め、衆院と参院で多数が異なる「ねじれ」を解消できるかどうかが、当面の最大の焦点となる。

 その先に、改憲に理解を示す勢力を結集し、発議に必要な衆参両院での3分の2の確保も視野に入ってこよう。衆院では既に数的な環境は整っており、大きな注目点と言っていい。

 もとより、重要な争点は憲法改正の是非に限らない。

 被災地東北にとっては東日本大震災からの復興加速は最重要課題であり、有権者は各党の真剣味と掲げる手法の見極めを迫られる。安倍政権の経済政策「アベノミクス」に対する評価や、原発再稼働をめぐる対応にも審判を下さなければならない。

 近隣諸国との関係も難しさを増し、暮らしを支える社会保障制度も揺れている。どのような国を目指し、持続可能な社会をつくっていくのかが根本から問われる選挙となる。

 昨年の衆院選の投票率は戦後最低だった。6月の都議選も過去2番目の低い水準にとどまった。先行きを大きく左右しかねない重要な選択機会が盛り上がりを欠いていいはずはない。

 どうするか。各党は意義を強く訴えるべきであり、とりわけ野党は政権与党が掲げる政策との違いをはっきりと説得力ある形で打ち出す必要がある。

 与党は公約の具体的な内容とともに実行力が、野党はそれぞれの立ち位置とともに政策の構想力が値踏みされよう。

 理念と当面の政策を整理し、具体化を図る確かな道筋を書き込んだ公約でなければならない。実現への裏付けを欠いた、項目を並べただけのスローガンのような内容を示されても、判断のしようがないではないか。

 党の公約と候補者の訴えが異なっては有権者を混乱させ、関心の高まりにも水を差す。

 多くの有権者が参政権を行使してこそ、政治は鍛えられる。主権者の意思が大きく示されることで政策の推進力が増し、安定的な政権運営の支えにもなる。組織の結束力に強みを持つ政党も低投票率を歓迎するようでは先々の飛躍を望めない。

 選挙への注目度を高め、参加意欲をかき立てるための特別な方策はない。何より、重要な争点をめぐる政策を明確に示し、対立軸を鮮明にすることだ。

 現実を踏まえつつ、深い洞察で未来を開く政策を競い合う攻防を、有権者は期待している。

2013年07月04日木曜日

 

西日本新聞
参院選きょう公示/有権者の「物差し」が問われる
2013年07月04日(最終更新 2013年07月04日 10時33分)
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/syasetu/article/24312
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 ■2013参院選■ 
 第23回参院選がきょう公示され、21日に投開票される。

 昨年12月に誕生した安倍晋三政権の「中間評価」の意味合いを持つ国政選挙であり、結果によっては衆参両院の与野党のねじれが解消されることになる政治史上重要な選挙でもある。各政党の公約を十分吟味した上で、間違いのない選択を行いたい。

 安倍首相は就任後、「アベノミクス」と呼ばれる金融緩和を中心とした大胆なデフレ脱却策を矢継ぎ早に実行し、企業活性化策、規制改革などの「成長戦略」を前面に打ち出した。

 自民党は参院選公約でもこれらの政策の継続、発展を訴えており、選挙では当然、有権者がアベノミクスに対して正式な「認証」を与えるかどうかが一つの注目点だろう。

 アベノミクスは結果として株高、円安など日本経済に大きな変化をもたらした。また、最近の景況感や製造業を中心とした主要企業の業績も改善の傾向にあり、程度の差はあれ、その効果は誰も否定できないような状況だ。

 一方で、一時の株価乱高下のほか、円安による輸入製品の高騰などによる物価上昇の弊害、経済効果が大手企業に集中し中小企業にまで浸透していないことなどへの批判も付きまとう。

 何より巨額の財政出動を伴う政策が、厳しい財政状況を一段と悪化させることにならないか。財政規律との整合性の問題はいまだに、政府としても明確な見通しと結論を示せていない。

 ▼憲法改正の分岐点

 こうした中で、私たちは個別政策の是非にとどまらず、安倍政権が誕生して以降の政府、与党の方針の根本的な変化に注目する必要がある。その一つは、言うまでもなく憲法改正だ。

 前回の首相就任時(2006~07年)、安倍首相は憲法改正を主要課題に掲げ、改正手続きを定めた国民投票法を成立させた。

 今回も就任早々、改正発議要件を衆参各院の3分の2以上から過半数に緩和する96条の先行改正を訴えたが、憲法改正論者を含む党内外の多くから「ルール変更は邪道」などの反対論が噴き出し、自民党は参院選公約に「96条先行改正」を明記しなかった。

 ただ首相は憲法改正に執念を燃やしており、参院選後の各党勢力図を見極めながら、改正に向けた方策を実行に移そうとするのは間違いあるまい。

 自民党の憲法改正の主眼は、やはり9条の改正である。同党の憲法改正草案には「戦力不保持」をうたった9条2項の削除と新たに「国防軍」の設置が明記されている。

 「軍」を国家の機関として正式に位置付けるとともに、米国など同盟国との集団的自衛権の行使に法的根拠を与えることで、自国の直接的な防衛にとどまらない共同の軍事行動に参加することが憲法上認められる。

 9条改正によって間違いなく生じる国の大きな変化を、是とするのか非とするのか。これは、実は参院選の大きな争点であり、有権者一人一人が自らの価値観や信条に問い掛けながら、投票先を決定すべき事柄だといえる。

 もう一つは、原発をめぐる方針だ。

 11年3月の東京電力福島第1原発事故以後、民主党政権は30年代をめどとした「原発ゼロ」方針を掲げた。

 ▼原発ゼロか維持か

 しかし安倍政権はこの方針を事実上撤回し、安全性が確認された原発の再稼働を目指す一方で、企業を先導する形で海外への原発輸出を進めている。

 主要政党の参院選公約で唯一、いわゆる「原発ゼロ」を掲げなかった自民党は「再生可能エネルギーの最大限の導入促進」をうたうものの、エネルギーのベストミックスと安定供給を強調する中で、将来にわたる原発施設と技術の保持をにじませている。

 あれだけの大惨事を起こし、いまだに自宅へ戻れない人々が多くいる中、事故の原因も究明できず、たまる一方の汚染水の処理法すら二転三転するような状況で原発の存続にこだわり、ましてや他国にまで売り込むことは国のあり方としてどうなのか。

 そうしたことは道義上も許されないと考えるのか、経済効果が大きいのなら、と割り切って肯定するか。これも、将来の世代への影響も含める形で有権者一人一人が自らの「物差し」を当てて、慎重に判断すべきだろう。

 このほか、沖縄の基地問題をめぐる歴代政権の責任、首脳間対話が途切れた対中国・韓国関係、消費税増税と一体的に実施されるはずの社会保障改革のあり方、環太平洋連携協定(TPP)交渉参加に伴う農業改革への対応など、国民がきちんと評価、判断すべきテーマは枚挙にいとまがない。「白紙委任」などは断じてありえない。

 安倍政権は迅速な経済政策を通じ、「決められる政治」の必要性を国民にアピールしてきたともいえる。ただ、今回の選挙で「ねじれ解消」はあくまで予想される結果の一つであり、政治目的そのものではないことも明白だ。

 選挙戦を通じた各党の真摯(しんし)な議論を踏まえ、有権者があるべき国の姿をどう描くのか。熟考の一票が、日本の未来を切り開くことを期待したい。

=2013/07/04付 西日本新聞朝刊=

 

中國新聞 社説
'13/7/4
参院選きょう公示 私たちは何を選ぶのか
http://www.chugoku-np.co.jp/Syasetu/Sh201307040070.html
Internet Archive

 選択の時を迎えた。参院選がきょう公示される。主権者である私たちは今回、どんな物差しで、いったい何を選び取ればいいのだろう。

 最大の焦点は、衆参で与野党の勢力が逆転している「ねじれ国会」の行方とされる。有権者の1票が、その継続か解消かに直結するのは言うまでもない。

 ▽政権の中間評価

 すなわち昨年末の衆院選の勢いそのままに、高い内閣支持率を維持する与党が参院でも過半数を獲得できるか。言い換えれば、発足から半年余りの安倍政権に対する中間評価でもある。

 その選択基準について、アベノミクスを挙げる人は少なくないだろう。一定の揺り戻しはあるものの、急速な円安・株高が、昨年までの民主党政権時に広がった閉塞(へいそく)感を晴らしつつあるのは疑いようがない。

 とはいえ、あまねく地方に効果が行き渡ってはいない。日本経済の先行きに、誰もが自信を取り戻したともいえまい。さらに大盤振る舞いの経済・景気対策を続ければ、財政健全化への見通しはますます曇る。

 原発の再稼働や輸出をめぐる是非、年金をはじめとする社会保障の将来、消費増税の功罪、環太平洋連携協定(TPP)や憲法改正の行方…。課題が山積する中で、震災復興にしても地方分権にしても、決して十分ではない。

 きのうの党首討論も、政策をめぐる意見はかみ合わない場面が目立った。投票先を決められた人が、どれほどいただろう。

 ▽気になる投票率

 すぐには「解」の出ない難題が多すぎる。少子高齢化とグローバル化が同時に進む時代にあって、いまだに私たちは日本という国の目指すべき姿を見いだせていないのかもしれない。

 先月の都議選もそうだった。参院選の前哨戦で政権与党側の圧勝は、投票率の低さが手伝ったのは間違いない。

 大半の野党が存在感を発揮できていないのが大きい。それゆえの「消去法」がもたらした与党側の大勝であって、安倍政権への全面信任とはいえそうにない。今回の参院選にしても、低投票率が心配される。

 先の国会も、国民の政治不信を募らせた。低調な論戦に終始したばかりか、最終日の混乱でいくつもの重要法案が廃案に。ねじれがもたらす負の側面に、国民がうんざりしているのは確かだ。

 直近の共同通信社の調査で、国民の56%が「与党の参院過半数」を求めたのも、その表れといえよう。

 むろん3年余りの民主党政権の失政ぶりが、今のねじれを招いた根本要因である。だが自民が衆参ともに「1強」の勢力を手にすることは、少数意見がいっそう埋没するリスクも伴う。

 ▽政党政治復権を

 ねじれの解消いかんはあくまで参院選の焦点、結果である。争点とは呼べまい。むしろ真に終止符を打つべきは、政党政治のふがいなさではないか。

 各党は選挙戦で、政策論争を究めてほしい。他党の揚げ足取りではなく、地に足の着いた公約を競ってもらいたい。それが政党政治の復権につながる。

 その意味では、今回初めて実施されるネット選挙が局面を変えるかもしれない。政党や候補者からすれば、政策や人物像をアピールしやすくなる。

 有権者も問われる。ネットにあふれる情報の真偽を見抜く力が求められる。玉虫色になりがちな各党の公約から日本の将来を左右する政策課題を見いだすと同時に、陰に隠れた痛みを見分ける必要もあろう。それは政党を鍛えることにもなる。

 アベノミクスがデフレ脱却に奏功するにしても、富の格差の解消につながるかは別問題である。そもそも人口減少の時代に右肩上がりの成長が持続できるだろうか。選挙戦を通じて私たちは、この先の日本を、地域を考えたい。次世代にどんな政治を引き継ぐかも。

 投票用紙に書き込むべきは、主権者一人一人の信念かもしれない。各党の公約を十分に吟味して投票所に向かおう。私たちのあすを、1票で選び取ろう。

 

朝日新聞/2013/7/4 4:00
参院選きょう公示/争点は経済にとどまらぬ
http://digital.asahi.com/articles/TKY201307030589.html

 参院選がきょう公示される。

 昨年12月の衆院選で政権を奪還した安倍政権の、半年間の評価が問われる選挙である。

 「アベノミクス」と呼ばれる経済政策、震災復興、原発、近隣外交、環太平洋経済連携協定(TPP)、憲法改正……。争点は盛りだくさんだ。

 その結果、自民、公明の与党が、衆院に続き参院でも過半数を得るのか。それとも野党が押し返すのか。

 これから数年の国会のありようにとどまらず、日本の針路を左右する選択になることは間違いない。

■政権半年の評価問う

 朝日新聞が5〜6月に実施した世論調査では、投票先を決める時に重視する政策は「景気・雇用」が圧倒的に多い。

 各党とも、経済論戦に力点を置くのもこのためだ。

 きのうの日本記者クラブでの党首討論で、安倍首相は「3本の矢の経済政策で、昨年のマイナス成長からプラスへ大きく変わった」と強調した。

 確かに、この半年間に急速に進んだ株高・円安で、輸出関連を中心に企業業績が回復するなど一定の成果をあげた。

 ただ、賃金の上昇や雇用の増加になかなか結びつかない。円安に伴う食料品などの値上がりは、人々の生活をじわりと圧迫し始めている。

 民主党などが、アベノミクスの「副作用」を指摘するのは当然だろう。だが、批判だけでは有権者の支持は得られない。野党は対案を掲げ、突っ込んだ論戦を挑んでほしい。

 一方で、この半年間で目につくのが、自民党の「先祖返り」ともいえる動きだ。

 例えば、大盤振る舞いの公共事業だ。首相は矢の1本で大規模な財政出動に踏み切った。「国土強靱(きょうじん)化」の旗のもと、公共事業を求める党内の圧力が収まる気配はない。

 原発政策も同様だ。

 昨年の自民党の公約には「原子力に依存しなくてもよい経済・社会構造の確立を目指す」と明記された。今回、このくだりは消え、停止中の原発の再稼働や原発輸出への前のめりの姿勢ばかりが目立つ。

 こうした動きを後押しするのか、待ったをかけるのか。有権者の選択にかかっている。

 手つかずの懸案もある。

 民主党政権時代に悪化した中国や韓国との関係は、安倍政権下でも改善が見えない。それどころか、閣僚の靖国参拝や首相の歴史認識発言で、かえってこじれた面もある。

 目先の経済指標に目が向きがちだが、内政・外交全般にわたって厳しく点検したい。

■存亡かかる野党陣営

 この選挙の結果は、国会での与野党の力関係に重大な影響をおよぼす。

 与党がまず目標としているのが、自民、公明両党で63議席以上を得ることだ。そうなれば非改選とあわせて与党が参院でも過半数を回復し、衆参の「ねじれ」は解消する。

 ねじれの解消で、国会運営はスムーズに運ぶようになるかもしれない。半面、与党が暴走しても、これを止めるのは難しくなる。

 しかも、この与党優位の態勢が少なくとも3年続くという見方もある。文字どおり野党の存亡がかかっている。

 ところが、その野党陣営の足元は実に心もとない。

 野党第1党の民主党は先月の都議選で惨敗。党勢回復の足がかりがつかめない。日本維新の会は、共同代表の橋下徹・大阪市長の慰安婦発言以来、支持率が低迷している。

 野党が乱立していては与党を利するだけなのに、選挙協力もほとんどできないまま選挙戦に突入する。

 民主党の海江田万里代表は「政権選択の選挙ではない」という。しかし、ここで敗れたら野党に後はない。そんな危機感をもって臨んでほしい。

 気がかりなのは、最近の選挙における投票率の低下だ。

 昨年の衆院選の投票率は、59・32%と戦後最低だった。先月の都議選も過去2番目に低い43・50%だった。

 今回の参院選も、世論調査を見る限り、有権者の関心は盛り上がりに欠ける。

■無関心ではすまない

 05年の「郵政解散」以来、過去5回の国政選挙は、いずれも政治の風景を一変させた。一方で、そのたびに与野党が政争を演じ、有権者はうんざりしているのかもしれない。

 だが、ここは正念場である。

 これから数年、日本政治には次々と難題が押し寄せる。TPP交渉が本格化し、来年には消費税率引き上げが予定されている。社会保障改革や財政再建も待ったなしだ。

 安倍首相が持論とする憲法改正も、いずれ大きな焦点に浮上する可能性がある。

 私たちのくらしと未来に深くかかわる参院選だ。無関心ではすまされない。

 

社説:参院選きょう公示 投票こそが政治参加だ
毎日新聞 2013年07月04日 02時30分
http://mainichi.jp/opinion/news/20130704k0000m070130000c.html
Internet Archive

 参院選がきょう公示される。第2次安倍内閣半年の評価が問われるとともに、今後数年の政治の方向や枠組みを決める可能性がある位置づけの重い選挙だ。

 安倍晋三首相の掲げる経済政策などが争点で、インターネットによる選挙運動の解禁が注目されている。だが、最近の低投票率傾向の下、国民をひきつける舌戦が展開されるか現状では心もとない。

 与野党は対立点をぼやかさず、内外の課題を直視した論戦を果敢に挑むべきだ。有権者も各党の訴えを吟味し、その選択を21日の投票日に示す責任がある。選挙のスタートにあたり、あえてこの点を強調したい。

 ◇「自民1強」構図を問う

 公示に先立ち行われた9党首討論会では安倍首相に質問が集中した。さきの国会は終盤になるほど論戦に乏しかったが、消費増税をめぐるスタンスや規制改革、憲法問題など幅広い論点が提示された。

 今参院選は与党の自民、公明両党が63議席以上を得て非改選と合わせ参院で過半数を確保できるかが焦点となる。

 衆参の「ねじれ」が解消されれば衆院が解散されない限り与党は約3年政治を主導する安定基盤を得る。自公政権の強化と野党による監視のどちらを優先するかが問われる。

 さきの衆院選以来加速する自民「1強」状況への審判でもある。同党は先月の東京都議選でも圧勝、各種世論調査の支持率も高水準にある。仮に参院で単独過半数に迫るような勢いを示せば内外の政策に加え、憲法問題など自民党色を意識した議論を進める足がかりとなろう。

 一方、衆院選で惨敗し野党に転落した民主党は2大政党の座にとどまれるかの瀬戸際での戦いとなる。

 衆院選で健闘した日本維新の会、みんなの党など第三極勢はその勢いが持続しているかが試される。共産党、生活の党、社民党、みどりの風など他の野党も存在感を発揮する足場を固められるかの正念場である。

 政権そのものを決める衆院選と異なるものの、影響は極めて大きい選挙だ。にもかかわらず、心配なのは国民の政治への関心にかげりがみられることだ。

 昨年12月の衆院選は戦後最低の投票率を更新、さきの都議選も過去2番目の低投票率だった。

 民主党政権の迷走など政権交代可能な2大政党型システムがうまく機能せず、さきの国会も成立寸前の重要法案が廃案になる醜態を演じた。7年続きの首相交代や対立軸のあいまいさなどが有権者の失望、政治離れを生んでいるのではないか。

 かつてわが国は昭和初期に政友会、民政党による2大政党制が混乱し政党政治への不信が強まり、やがて戦争への道を転げ落ちた。この教訓を胸に刻みたい。

 

日本経済新聞
与野党が政策を競う参院選を望む
2013/7/4付
http://www.nikkei.com/article/DGXDZO56949790U3A700C1EA1000/
Internet Archive

 参院選が公示され、21日の投票日に向けて17日間の選挙戦が始まる。昨年の衆院選で政権復帰した自民党と公明党が連勝して衆参両院の多数派が異なるねじれが解消されるのか。野党が安倍政権への明確な対抗軸を示せるのか。ここ数年、機能不全が続いた日本政治を立て直す絶好の機会にしたい。

●実感を伴う経済成長に

 衆院選と異なり、参院選は政権を争う選挙ではない。安倍内閣の政権運営に通信簿を付け、よい政策は伸ばし、問題点に注文を付ける場だ。

 各党はどんな政策を訴え、その実現にどんな道筋を考えているのか。ムードや風向きに左右されることなく、政策の是非をきちんと見極めることが大事だ。

 論戦の焦点はアベノミクスだ。第1の矢の金融緩和、第2の矢の財政出動によって景況感がよくなったことは日銀の全国企業短期経済観測調査(短観)などで明らかだ。安倍晋三首相が誇るように「日本を覆っていた暗く重い空気が一変した」のは間違いない。

 次の課題はこうした変化を一時的な現象に終わらせず、国民ひとりひとりが実感する経済成長に育てられるかだ。公示に先立ち日本記者クラブが催した党首討論会で首相が「実感をその手に」とのスローガンを掲げたのは、それがよくわかっているからだろう。首相が今春、経済界に賃上げを要請したのもそうした問題意識による。

 アベノミクスが成長力の向上につながり、恩恵が広く行き渡るようにできるのか。決め手は第3の矢である成長戦略だ。自民党内には小泉内閣が進めた構造改革が所得格差を拡大し、支持基盤である地域社会を壊したとの見方があるが、改革を止めては逆効果だ。

 討論会で民主党の海江田万里代表はアベノミクスの負の側面を浮き彫りにしようと「物価が上がっている。我々は暮らしを守る」と再三力説した。

 ただ、アベノミクスでやめるべき施策は何かと問われると具体的な回答はなく、「財政健全化の方向性を出してほしい」と語るにとどまった。民主党が党勢を立て直すには政権を批判するだけでなく、独自の成長戦略を立てて有権者を引き付ける以外に道はない。

 日本維新の会の橋下徹共同代表は民主党と逆にアベノミクスは踏み込み不足との観点から批判した。自民党を「既得権益に左右される党」と呼び、維新こそが改革勢力とアピールした。

 首相も負けじと電力や農業の改革を例示して「岩盤にぶつかって果敢に挑戦していく」と強調した。こうした与野党の競い合いは歓迎だ。選挙戦を通じたよりよい政策論議に期待したい。

 なかでも消費税率を予定通りに来年4月に5%から8%に引き上げるかどうかの判断は重要だ。首相は税率引き上げについて「税収が伸びないでは元も子もない」と今年4~6月期の経済指標などをよく分析して総合的に判断する考えを示した。

 増税は国民生活に直結する。財政規律をどう保つかを含め、国民にわかりやすい論議を展開してもらいたい。

 憲法改正について首相は「(発議に必要な衆参両院の)3分の2の多数がないのに言ってもただの床屋談議」と慎重な物言いだった。国民の最大の関心事が経済であることを考えれば上手な対応だ。

 民主党の海江田代表は護憲か改憲かを「党憲法調査会で議論している」と述べるにとどまった。

●向こう3年を決める場

 今回の参院選はネット選挙解禁などの話題があるものの、野党の軸が不明確なこともあり、有権者の関心はさほど高くない。投票率が前回選より約10ポイント下がった6月の東京都議会議員選挙の再現も懸念される。

 参院選が終わると向こう3年間は国政選挙がない可能性が高い。経済や憲法にとどまらず、年金など社会保障や外交・安保なども中長期的な視点が欠かせない。党首討論会で語り切れなかった課題への論戦を深めるにはどうすればよいのだろうか。

 選挙遊説は各党幹部が都合のよいことを絶叫するだけになりがちだ。ネット選挙の出番はそこにある。ホームページを眺めるだけでなく、有権者が双方向というネットの機能をいかして政党や候補者に積極的に質問を送信する。それも大事な政治参加だ。

 

産經新聞
【主張】参院選きょう公示 憲法改正を堂々と論じよ 国家再生の好機生かしたい
2013.7.4 03:10
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130704/elc13070403110056-n1.htm
Internet Archive

 与野党9党首による討論会で、安倍晋三首相は「憲法改正がリアリティーをもって議論されたのは初めてだ」と語った。

 4日に公示される参院選は、ねじれ解消による政権安定化が焦点と位置付けられている。同時に、主要な争点として憲法改正が浮上している。

 だが、討論会での論議が発議要件を定める96条改正の是非など入り口論にとどまり、低調に終わったのは残念だ。

 日本が危機を乗り切り、前進していくために憲法改正は不可欠なものだ。問題がどこにあり、どう改めるべきか。改正への具体的な道筋について国民の前で論じ合ってほしい。

 ≪国民の7割が「争点に」≫

 改正の必要性を唱える自民党や日本維新の会のほか、共産党など「護憲」政党も憲法を重要な論点と位置付けている。国民の関心もこれまでになく高い。

 各党に認識してほしいのは、産経新聞社とFNNの5月の合同世論調査で72%の人が「憲法改正は参院選の重要な争点になる」と回答するなど、国民の間に憲法改正の議論を求める機運が高まっているということだ。それに応えられる具体的な議論が必要だ。

 また、本社の国会議員に対するアンケートで、回答者の84%が憲法改正が必要だと答えたことも指摘しておきたい。

 衆参各院の総議員の「3分の2以上の賛成」という厳しい発議要件がそのままでは「憲法を国民の手に取り戻す」ことは難しい。

 改正要件を変更する憲法改正は、2002年のインドネシア、1958年のフランスなど諸外国にも例はある。96条改正は国民と憲法の関係を身近なものにし、憲法改正を通じて日本を立て直していくのに欠かせない最重要の課題である。

 96条改正をめぐる安倍首相の姿勢に揺れもあった。昨年12月の衆院選で、憲法改正を志向する政党の議員が衆院で初めて「3分の2以上」を占めたことを受け、先行改正を唱えた。

 だが、連立を組む公明党から先行改正への慎重論が出され、国民の間にも96条改正への理解がまだ広がっていないとの判断から、主張を抑制した。自民党公約も先行改正の明記を見送った。

 一方、維新は公約に96条先行改正を躊躇(ちゅうちょ)せずに明記した。首相や自民党も、96条改正の必要性を正面から国民に説く必要がある。

 改正の核心となるのは、自衛権を強く制約し、抑止力が十分働かない状況をもたらしている9条である。日本を取り巻く安全保障環境は激変した。尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺で、中国公船が日本の領海に侵入したのは昨年9月以来、50回を数えた。

 ≪96条先行をためらうな≫

 経済成長を背景に軍事力を増強し、尖閣奪取を企図する中国、核実験と弾道ミサイル発射を繰り返す北朝鮮といった現在進行形の脅威が存在する。現実離れした9条の下で、日本の平和と安全を守れるだろうか。

 公明党の山口那津男代表は討論会で、集団的自衛権の行使を禁ずる政府解釈について「変えるなら国民の理解を得なければならない」と語った。

 安倍首相は集団的自衛権の行使容認は、日米同盟の維持に不可欠なものだと主張してきた。容認に前向きな提言が秋にも政府の有識者懇談会から出される予定だ。参院選で論じておくのは当然だ。

 民主党は96条改正について「改正の中身の議論が欠かせない」と自民党を批判してきた。だが、自民党は「国防軍の保持」「緊急事態条項の創設」など具体的な「憲法改正草案」を示しているのであり、中身を示すべきなのは民主党なのである。

 海江田万里代表は「9条はじめ(96条以外の)他の項目は、過去に何度も議論して、今集約する作業に入っている」と語ったが、これでは論争に耐えられず、無責任ではないか。

 各党とも震災復興を公約の主要な部分に挙げている。東日本大震災では、現憲法に緊急事態の政府の対応がきちんと定められていないという欠陥が明らかになった。緊急事態条項の創設が求められてきたのもそのためだ。

 有事や大規模災害から国民の生命と安全を守るために、各党は憲法問題に答えを出す重大な責務を負っている。

 

読売新聞
ARF閣僚会議 国際的に孤立が極まる北朝鮮(7月4日付・読売社説)
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20130703-OYT1T01490.htm
Internet Archive

 国際社会の制裁下で孤立を極める現実を、北朝鮮の金正恩第1書記は厳粛に受け止めて、核放棄へ転換を図るべきだ。

 日本、米国、中国など27か国・機構をメンバーとする東南アジア諸国連合(ASEAN)地域フォーラム(ARF)閣僚会議がブルネイで開かれ、議長声明を採択した。

 声明は、北朝鮮に対し、国連安全保障理事会の決議や2005年9月の6か国協議共同声明の「義務を順守するよう大多数の閣僚が求めた」と明記し、核放棄に向けて行動するよう促した。

 北朝鮮の朴宜春外相は、「朝鮮半島情勢の悪化は、米国の敵視政策による」などと反論した。

 しかし、そうした北朝鮮の主張が声明に盛り込まれなかった意味は重い。擁護してくれる国もない北朝鮮の現状を象徴している。

 今回の声明は、6月の米中首脳会談や主要8か国首脳会議(G8サミット)に続く、北朝鮮への国際的な圧力の一環だ。

 北朝鮮は昨年来、長距離弾道ミサイル発射と3回目の核実験を強行し、その都度、安保理は制裁強化決議を全会一致で採択した。

 議長声明は、制裁決議の「全面的な履行」を大多数の閣僚が再確認したことも併記した。北朝鮮への締め付けを緩めはしない、という決意の表明と言える。

 北朝鮮が最近、挑発的な言動で危機を作り出す瀬戸際戦術から対話路線に転換したのも、制裁圧力で経済立て直しが進まない窮状からの出口を、何とか見いだそうと模索している証しだろう。

 北朝鮮は米国に、前提条件なく対話に応じるよう求めている。

 核実験やミサイル発射を繰り返した北朝鮮の身勝手な振る舞いを不問に付して対話に応じれば、同じことの繰り返しだ。まず非核化への「具体的な行動」を北朝鮮に求める日米韓の対応は妥当だ。

 拉致問題を巡り、朴外相は「完全に解決ずみ」と詭弁(きべん)を弄した。岸田外相が、再調査を北朝鮮が約束した過去の経緯などを踏まえて「事実に反する」と一蹴し、日本以外にも被害者がいると国際連帯を呼びかけたのは適切だった。

 議長声明は、「国際社会の人道上の懸念事項に対処する重要性」をうたった。拉致問題の解決を強く求める日本の主張が、間接的に反映されたものだ。

 核とミサイル、拉致の包括的解決なしに日朝正常化はない。政府はこの立場を堅持し、北朝鮮包囲網を狭めつつ、金第1書記に拉致問題の前進を迫る必要がある。
(2013年7月4日01時36分  読売新聞)

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