« 辺見庸 (日録1―1)私事片々 2014/08/30~と、(日録1ー2)から全保存 雑談日記Archive | トップページ | 辺見庸 (日録1―5)私事片々 2014/10/21~と、(日録1―6) 雑談日記Archive »

2014年12月24日 (水)

辺見庸 (日録1―3)私事片々 2014/10/07~と、(日録1―4) 雑談日記Archive

 「(日録1―1)私事片々 2014/08/30~」を、今までと同様アーカイブ保存しておきます。

 なお、辺見庸さんの(日録)私事片々の雑談日記Archiveを始めようと思ったメモなどはこちらで。辺見さんがよく言う「エベレスト」についてはこちらで

 以下、辺見庸ブログの(日録)私事片々をすべてアーカイブ保存しておきます。写真が多いので、2エントリーずつアップします(表示順は元ブログと同じく上から降順です)。

 

2014年10月13日
日録1―4

私事片々

2014/10/14~2014/10/20
http://yo-hemmi.net/article/407069348.html

E38394e383b3e3839ce382b1e383bbe3838
ピンボケ・ハナミズキの実.jpg  2014年10月13日

・放送大学で亀山郁夫さんがラスコーリニコフと現代のテロリズムのかんけいに言及していた。みたのは再放送分かも。だが、ジャーナリスティックにすぎて鼻白む(ドストエフスキーがそもそもジャーナリスティックなのだ)が、敷衍可能の原型がまったくないではない。わかりやすいっちゃ、わかりやすい。ただし、現代のテロリズムは、反テロ戦争をとなえる米国とその有志連合が一方的につくりだしたCG的イメージである。もっとも大量のテロを組織的にじっこうしてきたのは米国であり、テロをもっとも声高に非難するのも米国である事実は、ラスコーリニコフを現代のテロリズムにむすびつけるのが牽強付会であることをしめしている。テロリズムにはそれぞれ異質な100以上の「定義」があり、テロリズムとは、じっさいには定義のあたわない政治的なことばかレッテルにすぎない。反ナチ運動をナチスはテロリストとよび、中国の抗日ゲリラを、中国を侵略した日本軍はテロリストあつかいして「共匪」とよんだ。ひどいもんです。現代の最悪のテロリストはさしずめ金融資本と投機屋ではないか。それらを守るために反テロ戦争はある。貧乏人は資本の合法テロでかんたんに屠られる。イチコロ。このしくみは昔日よりげんざいのほうが非情でシステマティックだ。亀山郁夫さんの講義の資料でつかわれたロシア映画『罪と罰』は未見。みていて、馬殺しの夢をおもいだす。「霧の犬 a dog in the fog」でとうしょイメージしていた犬殺しのシーンを挿入しわすれたことにも気づく。わすれたのではなく、無意識に忌避したのだろうか。犬殺しのイメージはいつか別途かけばいい。生きていればだが。ところで、まいどAの話で恐縮ですが、Aは不快であり、ふひつようである。Aは最悪だ。Aはばかだ。Aはコンプレクスのかたまりだ。うらはらに不遜で傲慢だ。Aはみえすいている。Aはジンミンをじぶんよりもよほどアホで操作可能だとおもっている。チョチョイノチョイだと。Aはアナルだ。ケツメドだ。ケツメドが、でも、ジンミンを支配している。Aはますます図にのっている。ひとびとは、だからこそ、じつは、Aをとてもひつようとしているのではないか。ドイツ民衆がナチスをひつようとしたように。あとになってすべてをヒトラーのせいにするために、ヒトラーをひつようとしたように、われわれ卑怯なジンミンは、Aをいまひつようとしている。きったねえケツメドを。マヌケぶりを笑いたおし、いつかみんなで罵倒するために。すべてをAのせいにするために、Aをひつようとしている。「霧の犬 a dog in the fog」には、ほんの一例ですけど、そんなこともかいてあります。謎の猫背の小男「エンペ」も登場します。読んでね。鉄筆社がつぶれませんやうに!印税もらえますやうに!エベレストにのぼった。(2014/10/14)

SOBA:辺見さんが上記言及している「亀山郁夫さんの講義の資料でつかわれたロシア映画『罪と罰』」を末尾で採録

E9bb84e889b2e38184e38390e383a9
黄色いバラ.jpg  2014年10月14日

・わたしが詩をかき読者に曲をつけていただいて歌にする企画をすすめています。年内に完成のよていで。悲しい歌です。詳しいことはまたお知らせします。さて、みなさん、電話の調子がどうもおかしい。メールもおかすいです。たえず監視されているやうです。まえからそうでしたが、Aが政権をにぎってからは監視活動がとくにはげしい気がします。うんざりする。けれども、ほうってもおけない。ご存じのとおり、特定秘密保護法はとんでもない法律である。だれがなんと言おうと、反対です。そこでおもいだすのが「情報保全隊」。自衛隊に「情報保全隊」というのがある。これがですね、イラクへの自衛隊派遣(海外出兵)に反対したおおくのひとびと(市民運動関係者、記者、映画監督らをふくむ)を秘密りに調査・監視していたじじつは意外に知られていない。どころか、「情報保全隊」なる秘密監視機関の存在じたいが隠されていたため、いっぱんに監視活動も問題にされてはいなかった。民主党政権でも「情報保全隊」をあまり問題視せず、むろん改組もされなかった。その調査・監視活動は2013年の仙台地裁の判決で違法とされたが、組織は依然解体されていないはずだ。「情報保全隊」の活動が司法でとりあげられたのは、共産党への内部文書のていきょうからだといわれる。むろん、特定秘密保護法のない2007年ごろのことだ。秘密保護法下では自衛隊の情報収集活動そのものをいわゆる特定秘密とし、したがって、内部告発は「秘密漏洩」とされる。取材もヘチマもありゃしない。監視に抗議するとうぜんの活動も秘密保護に反する違法行為とされて、重罰を科されることになる。すべてが逆転する。主客が転倒するのである。悪名高いかつての治安維持法は、体制の変革、私有財産制度の否定を目的とする結社の組織者と参加者を処罰するためにあったが、じょじょに反政府、反国策的な思想や言論の自由の弾圧の手段として利用され、尾行、監視、予防検束、拷問が日常化していった。治安維持法は1945 年に廃止されたけれども、2014年12月10日に特定秘密保護法として生まれかわり、施行されることにあいなる。あきれることには、特定秘密保護法を可能ならしめたA政権特製の「情報保全諮問会議」なるインチキ会議の座長が、読売新聞グループのもうろく独裁者ナベツネ。特定秘密保護法はつまり、読売や極右・公安機関紙S紙などの全面的バックアップにより、いかにも民意を反映しているかのごとく登場するわけである。Aをただのアホだとおもってなめたらあかんぜよ。正真正銘のアホはアホですが、主要マスコミ各社のキンタマにをぎっている。主要マスコミ各社はA政権にキンタマにぎられてエヘエヘよろこんでいる。他にもAが特派したマルキ印NHK会長以下、経営委員会のサイコパスどもが特定秘密保護法を応援している。総元締めは憲兵隊長スガ。民主党は自民党予備軍。社民党はもはや完全絶滅危惧種。どちらをむいてもファシストばかり。大ヌッポン帝国はいままさに、「ふやけた戦時」なのでありますっ!総員起立、カシラー、右むけ右!クソタレ総理にむかって、ふかぶかと礼!じぶん、けふ、エベレストにのぼりませんでしたっ。(2014/10/15)

E38390e383a9
バラ.jpg 2014年10月15日

・わたし「あの気管のよくない子、あれからどうしたかな?」。友人「ああ、あの子、午後、大ホールでちょっとみかけた気もしますけど……」。わたしと友人「………」。友人「あのう、そういえば、ことしの6月、庭のバラの木の巣に、ヒヨドリが卵産みました」。わたし「何個?大きい?」。友人「2個……、これ、写真」。わたし「わっ、すごい!こういうの早くおしえてくれなきゃ困るよ」。友人「………」。わたし「………」。そんな話をきのふ、した。うまく流れない。それでよい。そのほうがよひ。どうということはない。「……」は沈黙。あるいは空白、すき間。たぶん「あとから吃りつつなぞられる世界」(ツェラン)。下線部分はなんだかいやらしい。ジャーナリスティックでだめ。昼、感覚障害ひどい。つげ義春のまんがだ、まるで。必殺するめ固め。のまま、マックへ。このまえの女性いない。レジNO2。フィレオフィッシュ319円、アンコパイ124円、ミルク185円。計628円(内消費税46円)。旧喫煙コーナーへ。まえにもなんどかみたことのある白髪の老婆のとなりにすわる。老婆「こんにちは!」。わたし「こんぬちわわん!」。老婆「DVD注文したかね?」。わたし「どのDVD?」。老婆「じぶんのことだよ。あたしゃ知らない」。わたし「ああ、『死神の谷』か。まだ……」。老婆「それじゃないよ」。わたし「じゃ『M』かな」。老婆「いっしょにみようよ」。わたし「やだね……」。老婆「ふん、いろいろかすむかね?」。わたし「うん、かすむね」。老婆「たいてい、かすむわね」。帰ってヒヨドリのYouTubeみる。6月の卵だったら、もうとっくに巣だっているだろう。ダフネできのふの朝刊みかける。「信頼回復と再生のための委員会」発足、だと。なんのことだろうか。「新聞週間がはじまった。うしなった信頼を取り戻すため、身を切るような出直しに取り組む覚悟を新たにする」。悪文。これを写経しろといふのか。だれの、だれにたいする、どのような信頼が、なんのために、失われたのか。信頼はそもそもあったか。「身を切るような出直しに取り組む覚悟を新たにする」。くっせえクリシェ。鼻がまがる。歴史修正主義の怒濤におまえたちも呑まれた。極右政権とその提灯もちメディアに、偽善新聞が戦わずして惨敗したということだ。なぜそういえないのだ。「身を切るような出直しに取り組む覚悟を新たにする」だと。当方の知るかぎり、朝日の下っぱのだれもそんなことおもっちゃいない。だれも身を切る覚悟なんかない。その価値もないからだ。世間のみなさまに、ご心配、ご迷惑をおかけして、ほんとうに申し訳ありませんでした。礼。30秒。腹のなかでべーっと舌をだす。あれとおなじ儀式。予定調和。沈香も焚かず屁もひらない、どころか、ぜったいに波風たてない社外委員4人厳選。これが禊ぎのつもりか。首相Aはおのれのきったないケツを、トイレットペーパーがわりに、朝日で拭いたってことだ。そんなていど。「あとから吃りつつなぞられる世界」である。ヒヨドリの卵をおもう。エベレストにのぼった。(2014/10/16)

E382ade383b3e383a2e382afe382bbe382a
キンモクセイ2.jpg  2014年10月18日

・一本道をいく。だれもいない。あれはなんだろう。ゆくてに赤い点々がみえる。左手にフェンスにかこまれた更地があって、その縁のシイの樹のしたあたりに、むやみに大きなカラスがいて、こちらをみている。このところやつの気がたっているので、こちらは遠慮してとおまわりしている。よしよし、それでよし。カラスはまんぞくげだ。赤い点々にたどりつくまえに、背後からやわらかな風がふいてきて、いっしゅん、かぎなれたにおいをかぐ。あきあきするほどかぎなれた香り。そのなまえが、のどもとからもう半身をのぞかせているのに、いえない。赤い点々が気にはなるけれど、背後の植えこみにぎゃくもどり。きのふをおもいだす。きのふはウサギの目がパラパラと地面にちらばっていたのだ。風でおちたハナミズキの実たち。血の散乱。けふはもうない。植えこみの暗がり。木枝と葉むらにかくれて、なにかがいる。じっと息をひそめている。顔をちかづける。おかっぱのコビトだった。だまってたっている。ひとりだ。身長30センチほど。右の人差し指と親指でわざとらしく「コ」の字をつくっている。これは、どういうことなんだ。なにしてるんだ。答えない。そういう性格なのだ。むずかしい性格。たちさろうとすると小声で「ブルーノ・ベッテルハイム……」という。わたしがさっきかんがえていたことを、声でなぞったのだ。そうやって能力をみせつけようとする。とてもかなわない、とおもわせようとする。かんしんをひこうとする。コビトまたささやく。「スヌデ…スヌデ…」。やめろよ、とわたしはいう。「スヌデ…スヌデ…モウイイ…」と、コビトはけしかける。やりすぎだ。わたしは無視して一本道をあるきだす。赤い点々を目標にする。「セカイタイセンデハナク、センソウノセカイカナンデス……」「世界大戦ではなく、戦争の世界化なんです……」。植えこみの闇から声がきこえてくる。「モウ、スヌデ…スヌデ…」。キンモクセイの闇にコビトがたっている。わたしの気をひこうとして。赤い点々が大きくなる。「アカツメクサ…」。「センニチコウ…」。「スヌデ…スヌデ…」。うるさい、とおもふ。キンモクセイの闇からコビトの声。「ウルサイ…」。「ヒザ、イテエ…」。キンモクセイがにおう。エベレストにやっとのぼった。(2014/10/17)

E383a0e383a9e382b5e382ade38384e383a
センニチコウ.jpg 2014年10月18日
ムラサキツメクサ.jpg 2014年10月18日←(SOBA:クリック遷移後の頁ではこうあり、Wikipediaの写真も似ているが、コピペaltデータで出た上記千日紅が正解)

・きのふ、根津の中村さんから情報。指つめた、ニンチなりかけの、すごく小さいおじさんとか、交番とか、ホテル・サンコウとか、泪橋とか。若い巡査とか、根津ほんとはきらいだとか。理屈じゃねえんだよ、熱いお茶をいれてあげるかどうかなんだよ、とか。昔をおもいだす。南千住から根津にいったことがある。やりに。おやりになりに。チッタゴンのあとだったかまえだったか。はっきりしない。なにかんがえてたんだか。なにもかんがえてなかったんだか。三ノ輪駅から地下鉄で夜中に何回か根津にいった。キオスクでビタCドリンク買ったよ。南国のトウモロコシごちそうになった。甘かった。空の鳥かごがなかったかな。あったな、たしか。小鳥ではなく、キュートなリスがいて、なついたんだけど、逃げたの。落ちこんだわ。そう聞いたのではなかったか。かわいいリスよ。ニホンリスかタイワンリスか。わからない。チッタゴンの霧。そこには、たしかにいた。このことばこそおそろしい。3度言ったら、げんじつになる。2行の反歌。朝、暗いうちにかへる。かえってインスタントラーメン食って寝る。かよってたってわけじゃないんだけどさ。とおかったな。根津。でも、中村さんってだれだろ?あのトウモロコシ、中村さんがお茹でになった、ってことだろうか。まさかね。やったとか、やってないとか。どうでもいい。おもひだせない。おもひだせないくらひなら、さいしょからやるな、おやりになるなよ、ってことだ。トウモロコシはおぼえてるのだ。いや、トマトだったか。あおむいたとき頭上に垂れていたベージュのカーテン。カーテンのむこうの霧。チッタゴンの霧。神社、いかなかった。とおもふ。美術館なんか、あるのも知らなかった。夜ばっかりで、あんましおぼえてない。「シェルタリング・スカイ」。ビデオ返さなきゃ。でも、ひっこしでなくしました。すみません。返信する。いま、左膝が痛いのです、となきつく。とても痛いのです。右の脚もだめです。あと、ついでに、まんなかもだめです。根津に夜這いして罰当たりまひた。いまぜんぜん夜這いしてません。イザリですから。いちおう同情をかおうとしてみる。憐れみをこう。だめもと。やっぱり同情されない。いろいろランダムになきついてみる。肩も痛ひのです。ペインクリニックもだめでした。だめもときよみ。「とっとと死になさいよ……」と言われる。すごくしずかにゆっくりと。オ・ス・ニ・ナ・サ・ヒ・ヨ。英訳すっと、fuck you、asshole! けふ、えべれすとにのぼった。ゲラ、めんどくさい。(2014/10/18)

E382b5e382b6e383b3e382ab2
サザンカ2.jpg 2014年10月19日

・マックの旧喫煙室。ババアがいた。となりにすわる。そこしかあいていないから。右腰をボリボリかいている。痒いのか。訊く。知りたいわけじゃない。たんなる愛想。あいさつ。ババアなにか言ったが、聞こえない。におう。なんだかわからない。ああ、仏壇か。コーヒーうまいか訊かれる。下剤だよ。ババア笑う。エへへへへへ。また右腰をかく。仏壇のにおいが、そこからしてくる。そんなに痒いか。乾燥肌でね。右腰の粉がとんでくる。老い粉。息つめる。老い粉を避けようと、まえかがみになりボクシングのウィービングとダッキングをしているうち、左膝がまたガクリとはずれて激痛。イテテテ。左膝さする。ババアにいわれる。お風呂はいりなよ。いれたげよか。よけいなお世話だよ。ババア問う。ジョゼフ・ド・メーストルって煮ても焼いても食えない反動かね。そんなにひどいやつかね。知らないね。シオラン読むのやめたのかね。ああ。なして。うるさいな。こんどバコバコしようか。69とか。ごめんだね。老い粉入りコーヒーのむ。くそまずい。エベレスト。頂上にガキがいたのでのぼらなかった。(2014/10/19)

E38380e38395e3838de5b8b0e3828ae381a
ダフネ帰りの黄色い花.jpg  2014年10月21日

・ダフネ1号店に行ったら、さかゑさんの顔がおかしい。目が青いのだ。青灰色。カラーコンタクトというやつか。ヤギみたいだ。アブサンたのんだら、「まずJSFさくっといこ!」ときた。膝が痛くて、と弱音をはくと、ほな、JSF温熱治療コース―しよ、というので、ビッコひきひきトイレへ。内鍵かけて使用中。さかゑさん左膝にまたがり、体重をかけずに左膝そのものをみずからに包摂する。膝がずぼずぼとめりこんでいく。熱い。たしかに温熱療法である。膝だけだったのがだんだん腿、ふくらはぎのあたりまで温熱の闇にのまれたとき、ほのかにサロメチールのにおい。「なかに湿布薬ぬりこんであるのよ」とさかゑさん。なるほど、痛みやわらぐ。¥2000。青い目のさかゑさん「医療行為はみとめられていないのでだまっててね」。エベレストにのぼった。おりたらまた膝痛。夜、肩痛も。(2014/10/20)

 

2014年10月07日
日録1―3

私事片々

2014/10/07~2014/10/13
http://yo-hemmi.net/article/406696011.html

E98791e9ad9a
金魚.jpg  2014年10月07日

・右脚をかばっていたら、ついに左膝をいためた。くそ、いてえ。びっこをひきひき生きてたら、はや10年間がたっていて、右だけでなく左もやばくなったということだね、と犬にはなしたら、さうだよ、おっちゃん、さういふことなのだよ、といわれた。けふも「神奈川大学評論」の原稿。「SはPである」の命題形式は「SはPであるべき」を意味せず、むしろ「SはPではない」の可能態をふくみもつ、てなことを書いたりした。繋辞「である」がすっかりだめになった。おれの膝みたいに。「げんじつは理性である」は、ほんらい、「げんじつは理性ではない」をおびているのに、「げんじつは理性であるべき」までいっちゃっている。A政権はたしかにげんじつではある。だがそれは「理性である」でも「理性であるべきである」でもない。たんにくつがえされるべきげんじつである。友人と横断歩道をわたる。友人になんとなくおいこされる。そのうち信号が赤になる。水たまりにたちんぼう。友人はわたりきっている。おいてけぼり。数分間の景色。微茫なながめ。あいまい。目のかすみ。不確定。なにも悪意はない。そのことをちゃんと書くのに、時間が50年ぶんいるかもしれない。そのことだけを書くのに。そんなものだ。「神奈川大学評論」の原稿は明日送ります。そのつもりです。エベレストにのぼった。(2014/10/07)

E5b8b0e3828ae9819310e69c888e697a5
帰り道10月8日.jpg  2014年10月08日

・「神奈川大学評論」の原稿約18枚送る。うれしい。やれ、ウレジヤ共和国!なしてうれしいかというと、左膝をダメにして、痛くてひーこらいっていて、原稿どころじゃなかったのに、必死こいてかいたから。犬にもよくやったね、セニョール、っていわれた。かきたいようにかきました。載るかどうかわかりませんが、載ったらよんでね。たしか来月発行号。書店で売ってるか不明。神奈川大学って、若いころ取材でいったことがある。いまはどうかわからないが、自由で、苦学生がおおくて気に入った。おもしろい先生がいたっけ。けふは闇よりもっと深い闇のことをかいた。われわれがいま、前代未聞の戦争状態にあるってこと。「イスラム国」のこと。ぞくぞくするということ。説明不能の世界になったこと。A政権のおぞましさ。そういったことを気ままにかかせてもらった。だから、載るかどうか自信がなひです。もしも載らなかったら、当ブログにて全文発表します。にしても、膝があかん。膝って痛みがすごく深いです。右麻痺で左膝もパーならどうすりゃいいの、と犬に問うたら、犬、まいった魚は目でわかる、だって。いよいよますます本格的ヨイヨイです。ほとんどぶったおれそうになりながら、けふ、エベレストにのぼった。コビトが病院につれてくといっている。眼科、整形外科、消化器外科、放射線科、神経内科、ただの内科、泌尿器科……リンダ、もうわけわかんない。でも、ごくまれにではあるが、夜半にボッキしたりするのである。笑うしかなひ。ははは。(2014/10/08)

E3838fe3838ae3839fe382bae382ade381a
ハナミズキの実2014年10月9日.jpg  2014年10月09日

・「神奈川大学評論」の原稿を差し替える。ややふえる。なんてことないのに、こだわっている。なんてことないから、かえってこだわるのか。よいことだ。メールくる。「玉稿拝受」。ひざまずいてマガタマ2個を両のたなごころにのせて頭をたれる所作を連想。載るかどうかわからない。なにがあってもおかしくない。Aだけじゃない。すべてのケツメドが怪しい。きのふだったか、予算委員会でAがとつじょ気色ばみ「失礼じゃないか!」とさけんだ映像をみた。その形相。ファシストがあるがままのファシスト面をしただけなのに、いまさらドキリとしたのはなぜか。おもわず戦慄したのだ。地金をありていにさらしただけなのに。やっぱりなあ、このアホ本気でやるんだな、とおもったのだ。Aはほんとうはもっと凄みたいのだ。ひとびとを恫喝したいのだ。Aよ、やれよ。いばれよ。脅せよ。もっと尻尾をだせよ。凄みかたとそのタイミングがわからなかったら、チンパンジーの副首相にでもきくことだ。ハナミズキの実をみた。感嘆。こんなに赤いのができるんだな。去年もおなじことをいったらしい。いいじゃない、毎年新鮮で。コビトにいわれる。それから、あの世の話。あなたはひとにはまんべんなくきらわれてるから、ひとの天国にはいけない。それはきびしいね。でも、犬にはすかれてるから、犬の天国(犬天)にいけばいい。犬天で犬とはしりまわれば。どう、お尻のにおいかぎあえば。マクドにいった。あんこのはいったあげものみたいのを食った。顔色のあまりよくない女性が、手にもったパンをじいっとみながら半時間もそのパンを食べていた。が、そのパンはいっこうに減っているようすがない。胸を衝かれた。床屋にいった。エベレストにのぼった。ネットで「イスラム国」とかいただけで公安の自動検索にひっかかるらしい。かんがえたりしゃべったり妄想したりしただけでヤバいことになる。想像罪か。まして本格的に調べたり関係者に取材したりしたら、事情聴取に家宅捜索。ほう。イスラム国、イスラム国、الدولة الإسلامية‎、ad-Dawlah al-ʾIslāmiyyah、イスラーム国、イスラム国……。膝いてえ。(2014/10/09)

E89189e381aee99cb2
葉の露.jpg  2014年10月10日

・あの起訴はまっとうではない。しかしだ、毎度のことだけれども、どう読んでもジャーナリズムの筋をとおしているとはおもえない、いわゆるヨタ記事のたぐいを載せた事実上の極右・公安機関紙S紙が、おくめんもなく「言論の自由」をかたらって、被害者面、英雄面をしているのはどんなものか。あきれはてる。あれが言論の自由にあたいする立派な記事か、子どもにだってすぐにわかるだろう。低劣!ところが、秘密保護法でも集団的自衛権行使容認でも大した反対をしなかった公益社団法人・日本記者クラブが、このたびは、はげしくいきりたって韓国にたいし抗議声明をだす。日本新聞協会編集委員会とやらも「起訴強行はきわめめて遺憾であり、つよく抗議するとともに、自由な取材・報道活動が脅かされることを深く憂慮する」と、世にいう「上から目線」声明。カス番組ばかりながしている日本民間放送連盟もまた「表現の自由と報道の自由は民主主義社会に欠くことのできないものであり、韓国で取材活動をおこなう同じ日本の報道機関として、つよく懸念している」と、さもえらそうに報道委員長談話を発表。なーんだ、きみらはみんな嫌韓ファシストのお仲間だったってわけか。「表現の自由と報道の自由と民主主義社会」だと!?笑わせるなよ。この国のどこに「表現の自由と報道の自由と民主主義社会」があるのかね。「日本軍創設」を主張し、故土井たか子さんを「売国奴」よばわりする超反社会的 psychopath=極右連中がいまでもNHK経営委員に堂々といすわっている。のっとっている。ファシストたちのわが世の春だ。首相Aは「ヘイトスピーチとはいえ表現の自由とかかわりがある」とのたまい、国家公安委員長は嫌韓ファシスト団体と以前から文字どおり昵懇のあいだがら。昵懇だからこそ、Aにより国家公安委員長ににんじられたのだ。昵懇とは、ねんごろということだ。ねんごろとは、大辞林によれば、(サルの副首相よく聞け)①心のこもっているさま、手あついさま②親しいさま、とくに、男女がなれ親しむさま③程度がはなはだしいさま、度をこしているさま――である。首相Aおよび国家公安委員長、嫌韓ファシスト団体は、すなわち、「ねんごろなかんけい」ではないか。おまえたちはとりわけ③の「程度がはなはだしいさま、度をこしているさま」に該当する。あれしきのヤジでAにすごまれて、キンタマちぢませてビビりあがった民主党よ、おまえらはファシスト2軍である。ヒトラーやドラキュラやチンパンジーや psychopathたちの国会。こいつらのために税金や受信料をはらうひつようがあるだろうか。ところで、申しおくれたが、「神奈川大学評論」の依頼でかいた原稿のタイトルは「デモクラシーとシデムシ」である。エベレストにのぼった。(2014/10/10)

E38380e38395e3838de5b8b0e3828ae38_2
ネコノヒゲ.jpg 2014年10月10日(←SOBA:コピペ後のaltデータ)
ダフネ帰りの白い花.jpg 2014年10月10日 (←SOBA:写真クリック後の説明)

・整形外科と眼科に。コビトつきそい。感謝。左膝レントゲン。散瞳。眼底写真。黄斑上膜と白内障。まだ手術するほどではない、と。鎮痛剤、湿布薬もらう。歩きはあいかわらずだめ。ボーッとしている。一昨日マックにいた女をけふもおもう。手にもったハンバーガーだけをじいっとみていた。ひとり。たぶん若い。貧しそうだ。おしゃれらしいおしゃれもしていない。眉毛がこい。まわりをみない。店内をみわたさない。携帯もみていない。手にしたハンバーガーから目を逸らさない。食べているようだったが、ハンバーガーはさっぱり減っていない。だとしたところで、べつにふしぎではない、とおもう。前歯で1ミリ食べては、手中のハンバーガーの微減のぐあいをしずかにかくにんしていただけなのかもしれない。かのじょには、ごくうすい笑みがうかんでいるようにも、まったく無表情のようにもみえた。なにかおかしい気もするが、とりたてておかしくもない。これが世界だ。世界があるとすればの話だが。カネッティの『眩暈』の冒頭は、「君、なにしてるの?」だ。こたえは「なんにも」。「君、なにしてるの?」はよけいなお世話なのだ。マックのスタッフ募集のポスター。「ここで生きる……」だったか。夜、テレビをつけて歯をみがく。一青窈というひとがはなしている。つまらない。たいくつ。消そうとしたら、「ハナミズキ」を作詞したきっかけを訊かれて、「9.11があって……」と言っている。えっ。編集されているから脈絡がよくわからない。脈絡なんかないのかもしれない。聞きちがいだろうか。ツインタワーにつっこんだひとたちのきもちをおもって……あのひとたちにだって家族がいたろうし……と話している。テロリストたちのことだ。ハイジャック機につっこまれて死んだ多数のひとびとのことは、たしか、ひとことも言わなかった。「ハナミズキ」の詩の文言は9.11となにもかんけいがないようだが。あの歌の下地に9.11とテロリストたちのことがあったと聞いて、かんがえがたぶん、身軽なのだな、メディアにあまりとらわれていないな、とおもう。9.11のテレビ映像をみながら、あの日、ネコをだいて泣いたというひとをおもいだす。乗客やツインタワーの犠牲者たちがかわいそうで泣いたのだとばかりおもったら、ではなくて、死を賭してつっこんだ犯人たちが哀れでかわいそうだから泣いたのだという。世界というものを「善」と「悪」で分割したり概括したりしない。世界的できごととのかかわりは、もっともらしく概括されたマスメディア製の正義からではなく、とらわれない「個」の、ふるえる感性でかんじる。それが不思議であやうくおもしろい。ハンバーガーに見入っていた女性、「ハナミズキ」と9.11、9.11の映像のまえで泣きながらだきしめるネコ……世界とひとの交錯とは、概括不能であるとき、説明不能とみとめるとき、正直な「個」が乱反射して、かえって生の風景が狂おしくたちあがる。エベレストにのぼらなかった。(2014/10/11)

E382abe383a9e382b9e381abe3818ae381a
カラスにおどされ別の道でみたフヨウ.jpg  2014年10月12日

・カシの樹のしたをとおったら、カラスに脅された。去年もだった。去年はカシの樹をはなれてもしつように追いかけられた。子犬ほども大きなハシブトガラス。カラスはおもしろい。先日はカーカーでなく「ゲロゲロ」と鳴いていた。ガマガエルがいるのかとおどろいて、みまわしたら、カラスだった。おかしい。どういうつもりかわからない。このところおちつきなくよく鳴く。せわしなく飛ぶ。けふは頭上すれすれを低空飛行。たぶん子育てのさいちゅうなのだろう。「ゲロゲロ」はひな鳥をあやしていた声か。あるいは赤ちゃんを笑わせていたのか。けっきょくはわからない。あのかのじょは手にしたハンバーガーになぜああも長時間じっとみいっていたのか。「ハナミズキ」と9.11のかんけいについて、一青窈がいったいなにをいいたかったのか。大したことではないだろう。大したことかもしれない。大したことの端緒かもしれない。けっきょくはよくわからないのだ。わたしもかのじょたちも。気が触れているといえば、気の触れていないものなどいない。「人間は、つねに人間的なもののこちら側か向こう側のどちらかにいる。人間とは中心にある閾であり……」(アガンベン『アウシュヴィッツの残りもの――アルシーヴと証人』)、人間の本質なるものは存在しない。エベレストにのぼった。「霧の犬」の決定稿を、あすまでつくらないといけない。しかし、いったんはなれてしまうと気がのらなくなる。よくかんがえれば、なにも無理してつくらなくてもよいのだ。これだって、じつは「しないでいられること」のひとつだ。いまやあらゆるひとびとが順応性という流れにのっている。市場も権力もひたすら順応をしいている。こんにち、国会議員のように生き生きと生きるのがいっしゅの精神の失調か異常である時代には、いやだからしないこと、できないこと、無力であること、無能なこと、しないでいられること……に居直る方法があってよい。手にもった120円ほどのハンバーガーを半時間もみつめ、さまざまなおもいをめぐらすこと。すばらしい。だが、権力は(Aだけではない。民衆や市民という痴呆権力も)かのじょをいつまでもそうはさせておかないだろう。反社会的不作為かサボタージュか施設に収容すべき患者とみなすだろう。しないでいられることから、人間をひきはなそうとする。凝視をやめさせる。思索と妄想を遮断する。「こうした無能力=非の潜勢力からの疎外は、何にも増して人間を貧しくし、自由を奪い去る」(「しないでいられることについて」『裸性』)。そうなっている。(2014/10/12)

E382b9e382b9e382ad
ススキ.jpg  2014年10月13日

・さっき「霧の犬」最終稿送る。213枚。きりがない。疲れた。終わりの風景のヴァリアント。どこまでも果てがない。まったくきりがない。新刊『霧の犬 a dog in the fog』は来月、鉄筆社のハードカバー第1号として刊行される。内容は、①「カラスアゲハ」75枚②「アプザイレ」40枚③「まんげつ」10枚④「霧の犬 a dog in the fog」213枚――の4作品。配列もこのとおり。装幀は名久井直子さん。カバー、扉ふくめかんぜんにおまかせ。長谷川潔のエッチングを原画とさせていただく。ひとりではとてもできなかった。からだがボロボロだし。鉄筆社の渡辺浩章氏とコビト&gagaに、なにからなにまでたすけてもらった。『霧の犬 a dog in the dog』は『青い花』(角川書店)からずっとつづいている濃霧のながれだ。救いない濃霧。渡辺浩章氏とコビト&gagaは、執筆上のあらゆるわがままと冒険をゆるしてくれた。かきたいようにかいた。狂いたいように狂った。けっきょくは、すきかきらいか、だ。渡辺浩章氏とコビト&gagaは逃げない。鉄筆社はこれであえなくつぶれるかもしれない。つぶれたら、またさいしょから裸踊りだ。サンバカーニバルだ。ターラーラーラーラララーーラーラ・ターラーラーラーラララーラーラ・ラーラーラーラーラララー・サンバ・デジャネイロ・サンバ! うーっサンバ! エベレストにのぼらなかった。(2014/10/13)

 

 私事片々(2014/10/14)で言及している「ロシア映画『罪と罰』」を探し、ニコ動で見つけました。『罪と罰』レフ・クリジャーノフ監督(ソビエト、1970年。Lev Kulidzhanov)、3時間38分の長編です。

2008年05月19日 11時17分 投稿 30分1秒
【ПРЕСТУПЛЕНИЕ】罪と罰 1/8【НАКАЗАНИЕ】
http://www.nicovideo.jp/watch/sm3365065

罪と罰 2/8 29分22秒
http://www.nicovideo.jp/watch/sm3374011

罪と罰 3/8 30分42秒
http://www.nicovideo.jp/watch/sm3374221

罪と罰 4/8 28分53秒
http://www.nicovideo.jp/watch/sm3374362

罪と罰 5/8 29分29秒
http://www.nicovideo.jp/watch/sm3379499

罪と罰 6/8 28分21秒
http://www.nicovideo.jp/watch/sm3379993

罪と罰 7/8 28分22秒
http://www.nicovideo.jp/watch/sm3381007

罪と罰 8/8 13分1秒
http://www.nicovideo.jp/watch/sm3381483

始めに戻る


 

霧の犬 a dog in the fog 』です。

 

完全版 1★9★3★7 イクミナ (上) (角川文庫)
完全版 1★9★3★7 イクミナ (下) (角川文庫)です。


 

辺見庸さんの『増補版1★9★3★7』と、
堀田善衛さんの『時間』(岩波現代文庫)です。 


 

辺見さんの『1★9★3★7』(イクミナ)です。 

|

« 辺見庸 (日録1―1)私事片々 2014/08/30~と、(日録1ー2)から全保存 雑談日記Archive | トップページ | 辺見庸 (日録1―5)私事片々 2014/10/21~と、(日録1―6) 雑談日記Archive »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 辺見庸 (日録1―3)私事片々 2014/10/07~と、(日録1―4) 雑談日記Archive:

« 辺見庸 (日録1―1)私事片々 2014/08/30~と、(日録1ー2)から全保存 雑談日記Archive | トップページ | 辺見庸 (日録1―5)私事片々 2014/10/21~と、(日録1―6) 雑談日記Archive »