2017年8月 8日 (火)

きっこさんが言ってる場面はこの動画だろうw⇒『安倍首相の後ろで薄ら笑いし首を横に振る麻生財務大臣』

 最初にTwitter。

https://twitter.com/kikko_no_blog/status/894500568596492289

 

↑きっこ氏が「今年3月の予算委員会」と言っているのは、実際は2017年2月17日 衆院予算委員会で民進党の福島伸享議員が質疑している時の場面。

安倍首相の後ろで薄ら笑いし首を横に振る麻生財務大臣20170219サンモニ、2回再生
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お散歩
http://www.dailymotion.com/video/x5wd0rn

安倍首相の後ろで薄ら笑いし首を横に振る麻生財務大臣20170219サンモニ... 投稿者 osanpodeonigiri

 パソコンやipadなどの場合は、画面を大きくして見てください。↓の部分がよく分かります

2度繰り返すように編集。
「私も妻もですね、一切この認可にもですね」の4秒の所で、腕組みをして目を閉じ後ろに座っていた麻生財務大臣がフンと鼻を鳴らし薄ら笑い
「あるいは、この国有地の払い下げにも関係ない訳でありまして」の6秒の所で、腕組みをしたまま麻生財務大臣が「違うだろ」と言うように首を左右に振っている

「私も妻もですね、一切この認可にもですね」の18秒の所で、腕組みをして目を閉じ後ろに座っていた麻生財務大臣がフンと鼻を鳴らし薄ら笑い
「あるいは、この国有地の払い下げにも関係ない訳でありまして」の20秒の所で、腕組みをしたまま麻生財務大臣が「違うだろ」と言うように首を左右に振っている

 

 この麻生財務大臣の「フン」薄ら笑い&違うだろと「首を横に振る」場面に言及、分析している↓ブログをご紹介。出来ればリンク先で読んで頂きたいのだが、以下要約。

森友学園と会計検査院」
2017-04-12 08:08:10 | 異論自論
http://blog.goo.ne.jp/amija7/e/edc651826791a30ac569d45cbb10cdbc

エントリ中、田村嘉啓・理財局国有財産審理室長を、
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舞台回しコンダクターの条件をすべて満たしている人物だ。田村嘉啓・理財局国有財産審理室長。職務は「個別事案の審理等」。まさに「瑞穂の国記念小学院」対応スタッフ

とズバリ喝破したあと、次に、「★おもしろいもの」以下の部分。

(以下引用始め)

★おもしろいもの
「では、おもしろいものを見せよう」
それは2月19日のサンデーモーニングの映像。2月17日の衆議院予算委員会の質疑場面。民進党の福島議員が森友学園への国有地の払下げ問題を取り上げた。その認可手続きも払下げ価格もおかしい新設予定の小学校の名誉校長に総理大臣夫人が務めていると質問した。答弁に立った総理大臣が答える。
「私も妻も一切この認可にも あるいは この国有地の払下げにも関係ない」
「私や妻が関係していたということになれば、間違いなく総理大臣も国会議員も辞めるということははっきりと申し上げておきたい」と堂々とキッパリと答弁している。
「どう」友達が聞く。
「?」
「もう一度再生するよ。後ろに座っている財務大臣の副総理に注目」
映像が再生。「うん?」
「もう一度」
「あっ!」驚いた。
「私も妻も一切この認可にも① あるいは この国有地の払下げにも関係ない②」
①の時点で、腕組みをして目を閉じて後ろに座っている財務大臣がフンと鼻を鳴らし薄ら笑いを浮かべる。そして
②の時点で、腕組みをしたまま財務大臣が否定するように首を左右に振っている。

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(以上引用終り)

 ↑続いて↓

(以下引用始め)

管轄の財務省で起きた大疑獄だがこの財務大臣の余裕はノータッチだからだ。高見の見物で成り行きを楽しんでいるようだ。但し配下の官僚たちが何をしたかは知っているのだ。これ以降、友達は録画記録をとり財務大臣や他の与党議員の表情を分析しているそうだ。
3月4日の報道特集(2月27日の衆議院予算委員会の質疑)でも、他は寝ているか興味なしの反応だが、1人財務大臣だけが答弁に反応して笑いだす姿があった。

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(以上引用終り)

 

 この2月19日のサンデーモーニングと3月4日の報道特集を採録。またその後で、田村嘉啓・理財局国有財産審理室長関連の動画を採録

2大臣に辞任要求、安倍総理も辞任?20170219Sundaymorning
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gomizeromirai
https://www.dailymotion.com/video/x5ce4c0

2大臣に辞任要求、安倍総理も辞任?20170219Sunda... 投稿者 gomizeromirai
公開日: 02/19/2017
期間: 08:24

12秒〜、(2017年2月17日衆議院予算委員会
「私も妻もですね、一切この認可にもですね」の48秒の所で、腕組みをして目を閉じ後ろに座っていた麻生財務大臣がフンと鼻を鳴らし薄ら笑い

「あるいは、この国有地の払い下げにも関係ない訳でありまして」の50秒の所で、腕組みをしたまま麻生財務大臣が「違うだろ」と言うように首を左右に振っている

 

20170304-報道特集「波紋広がる森友学園問題」
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Tvpicup2016
http://www.dailymotion.com/video/x5duy56

投稿者 tvpicup2016
公開日: 03/04/2017
期間: 23:06

20分41秒〜、(2月27日衆議院予算委員会

安倍:「安倍首相がんばれ」とか園児に言ってもらいたいと言うことは全く考えていない

のあと、20分45秒の所で、他は寝ているか興味なしの反応だが、1人財務大臣だけが答弁に反応して笑いだす姿

 

 以下、田村嘉啓 財務省理財局国有財産審理室長が出てくる動画

財務省幹部と籠池夫婦との会話記録発覚20170425houdoustation
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gomizeromirai
http://www.dailymotion.com/video/x5jof86

財務省幹部と籠池夫婦との会話記録発覚20170425hou... 投稿者 gomizeromirai
公開日: 04/25/2017
期間: 11:14

 

森友学園 騒動 財務省田村室長の声を録音99%一致。Mr.サンデーが徹底調査!!
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http://www.dailymotion.com/video/x5o6ygn

森友学園 騒動 財務省田村室長の声を録音99%一致。Mr.サンデーが徹底調査... 投稿者 osanpodeonigiri

 

森友学園 昭恵夫人の心境は、籠池氏ら「招致」を自民が拒否20170307houdoustation
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http://www.dailymotion.com/video/x5s4xtp

森友学園 昭恵夫人の心境は、籠池氏ら「招致」を... 投稿者 osanpodeonigiri

3分58秒の所で、逃げるように部屋を去る財務省理財局国有財産審理室長の田村嘉啓

 

 以下、いくつかの記事を資料として採録。

森友学園 録音データ、理財局長「本物」 衆院予算委で
毎日新聞2017年5月8日 11時54分(最終更新 5月8日 12時37分)
https://mainichi.jp/articles/20170508/k00/00e/010/172000c

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森友学園の小学校用地=大阪府豊中市で、本社ヘリから森園道子撮影

 大阪市の学校法人「森友学園」への国有地売却問題を巡り、財務省の佐川宣寿理財局長は8日の衆院予算委員会で、籠池泰典・前学園理事長が公表した同省との交渉に関する録音データについて「(担当者に)確認させたところ、当日のやり取りを記録したものと思われる」と述べ、データは本物だとの認識を示した

<籠池氏「昭恵氏に報告したので財務省が前向き」 >
<森友問題 昭恵氏はいつまでダンマリを続けるのか>
<昭恵夫人は「いいね」が欲しい意識高い系?>
<気がつくと日本国中が森友学園みたいな学校に…>森友問題の本質とは

 籠池氏は4月末、同省の田村嘉啓・国有財産審理室長と昨年3月に面談したとする録音の内容を公開。小学校用地(大阪府豊中市)から見つかった新たなごみを巡る交渉で、田村氏は「貸し付けは『特例』だったもので」と答えていた

 佐川局長は、田村室長が近畿財務局と連携し対応すると返答したと答弁。籠池氏側の発言の詳細は「(田村室長の)記憶に残っていない」とするにとどめた。

 安倍晋三首相は、今村雅弘前復興相が東日本大震災の被害を巡り「まだ東北だったからよかった」との失言で引責辞任したことについて「任命責任は私にあり、責任の重さをかみしめている」と述べ、「被災地に寄り添い、(復興の)結果を出すことで国民の信頼を回復したい」と強調した。民進党の福島伸享氏らへの答弁。【小山由宇】

 

森友問題、「特例」発言は財務省室長 理財局長認める
2017/5/8 13:03
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG08H40_Y7A500C1CC0000/

 財務省の佐川宣寿理財局長は8日の衆院予算委員会で、学校法人「森友学園」(大阪市)の籠池泰典前理事長が録音したとされる音声データで学園との定期借地契約を「特例」と発言していた人物が同省の田村嘉啓・国有財産審理室長であると認めた

 佐川局長によると、田村氏本人に確認したところ、録音内容は昨年3月に籠池氏夫妻と面会した際のやりとりと認めた

 田村氏は詳しい発言内容は「籠池氏夫妻から一方的に話され、記憶に残っていない」と説明。「法令にのっとって対応した」と問題はなかったとの見解を示したという。

 問題の音声データは籠池氏が先月28日に民進党が開いたヒアリングで公開。田村氏とされる人物が「(国有地の貸し付けは)特例だった」と説明していた

 

森友学園疑惑 第2幕 やはり忖度はあった! 逆ギレの安倍首相 狼狽する財務省 笑う籠池氏
2017年5月18日 サンデー毎日
https://mainichi.jp/sunday/articles/20170515/org/00m/010/001000d

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参院予算委員会で安倍昭恵氏と学校法人「森友学園」の籠池泰典理事長の妻が交わしたメールについて質問をした社民・福島瑞穂氏の発言に抗議する安倍晋三首相=国会内で2017年3月24日、川田雅浩撮影

 「97兆円の予算を横に置いておいて、皆さんはこればかり質問する」。国会での安倍晋三首相の嘆きはもっともだ。森友学園への国有地売却疑惑発覚から3カ月。そろそろ、決着をつけるべきではないか。そのためには、政権は出すべきものを出さねばならない。

 「首相は森友学園問題を追及されるのが、よっぽど嫌なのでしょう。ここまでくると、(首相の妻安倍)昭恵さんに話を聞くことでしか真相を明らかにできない。国がひっくり返るような事案ではなく、身内の問題なのだから、正すべきことについてしっかりおわびすればいいだけなのに」

 こう指摘するのは、福島伸享(のぶゆき)・民進党衆院議員だ。5月8日の衆院予算委員会で、籠池泰典前理事長(64)ら学園関係者と“安倍晋三記念小学校”の名誉校長を引き受けていた昭恵氏について、「ずぶずぶの関係ですよ」と追及した。

 これに対し、安倍首相は「品の悪い言葉を使うのをやめたほうがいいですよ。それが民進党の支持率に表れている」と“逆ギレ”。首相の名を冠した校名を断ったにもかかわらず、籠池氏が寄付集めなどに使っていたことを指摘し、「家内のことについても誠実に答弁させていただいておりますよ。にもかかわらず、籠池さんに成り代わって非難されるのはいかがなものか」と述べた。

 結局、昭恵氏の責任ついては言及しなかった。福島氏が続ける。

 「我々もいつまでもこの問題が続くのはよくないと思っています。だが、昭恵さんが説明をせず、政府も要求した資料を明らかにしないから、野党やマスコミの攻撃が続いている。官邸の危機管理能力の問題でもあるのです」

 8日の予算委での攻防を、当の籠池氏は傍聴席から見守っていた。4月28日に籠池氏からヒアリングをした民進党が、予算委に参考人として招致するよう要求していたからだ。再び、福島氏が経緯を説明する。

 「与党はいつも『民間人の招致は慎重に』『物理的に出席が難しい』などと反対します。そこで、籠池さんの了承を得て物理的にも出席できるように大阪から来てもらっていたのですが、与党が反対で押し切ったのです。本来は昭恵さんを呼んで話を聞くべきなのですが、これも与党の反対で実現していない」

 既に証人喚問を受けている籠池氏について、「民間人だから」は通用しない。与党側は今回、もっともらしい反対理由すら明示できなかったという。

 予算委審議では、籠池氏が昨年3月15日、大阪府豊中市の小学校建設用地に埋まるごみを巡って田村嘉啓(よしひろ)・財務省国有財産審理室長と交渉した録音について、同省が「本物」と認めた。佐川宣寿(のぶひさ)・同省理財局長は次のように答弁した

 「本人(田村氏)に聞きますと、当日のやりとりを記録したものと思われる(中略)先方のご発言の詳細については記憶に残っていないとのことでした」

 「国有地売却に関する面談記録などは全て破棄した」と主張する財務省だけに、面談内容について答えない姿勢は崩さなかった。

 8日の審議で、福島氏は、財務省の資料開示のあり方についても疑問を呈した。やり玉に挙がったのは、学園が2013年8月、近畿財務局に提出した国有地の「取得等要望書」だ。国有地取得に向け、小学校の設置趣意や学園の財務状況などで構成されている。ところが、国会に対して開示されたのは、全100ページの大半が全面黒塗りの“のり弁”状態だった。

 中には、当該国有地への校舎配置図が含まれているが、これさえも敷地の内側だけ丁寧に黒塗りされている。財務省は、別の校地の見取り図については公表しているにもかかわらずだ。佐川局長の釈明はこうだ。

 「学校運営の手法に該当し、公開すると学校法人の利益を害する」

文書管理規則を「悪用」の財務省

 福島氏は「公表について籠池さんの了解は得られている」「タイトルの黒塗り部分について、籠池さんは『安倍晋三記念小学校』としていたと話している。それで公表しないのでは」と詰め寄った。だが、佐川局長は頑として拒み続けた。

 財務省の姿勢について、公文書管理に詳しい瀬畑源(はじめ)・長野県短大助教(日本現代史)は、厳しく批判する。

 「国民の多くが知りたがっているのは、売却に至る過程で何があったかという点です。ところが、売却の決裁文書などだけを残し、それに付随する過程についての文書は破棄した。国会では開き直ったような答弁を繰り返す。今回の事態で財務省は信用を失い、国有地売却の公平性までも疑われているのに、それが分かっていない」

 瀬畑助教によると、財務省は、公文書管理法に基づく行政文書管理のガイドラインを「悪用」している可能性があるという。

 「財務省の規則では『歴史的公文書に該当しない行政文書の保存期間は1年未満とする』とあります。佐川局長らは、この規定に沿って破棄したとしています。ところが、規則の基となる統一のガイドラインには、歴史的公文書は保存期間を1年以上とすべしとなっており、『該当しなければ、1年未満で捨てていい』とは書かれていないのです。歴史的な文書かどうかを官僚の独断にゆだねることもおかしい」(瀬畑助教)

 公務員が作成した文書でも、組織的な共有の有無を理由に恣意(しい)的に公文書扱いされない点も、文書管理の抜け道になっているという。そういえば、籠池氏の依頼を受けて田村室長に照会し、当時の首相夫人付職員、谷査恵子氏が作った“満額回答”ファクスも、政権によって「個人のメモ」にされてしまった。

 谷氏が現在所属する経済産業省関係者によると、「出勤扱いにはなっているが、職場には顔を出さない」状況が続いているという。一方、昭恵氏は、フェイスブックで「私人としての活動」のPRにいそしむ。各種世論調査で7~8割が「説明不足」とするこの問題に対し、誠実に向き合う姿勢はみじんも感じられないのである。

(本誌・花牟礼紀仁)

(サンデー毎日5月28日号から)

 

金井啓子の現代進行形 偽物が横行する社会に必要な目(大阪日日新聞)
2017年5月11日
http://www.nnn.co.jp/dainichi/rensai/gendai/170511/20170511039.html

自然には本物あふれているのに

 サクラが散り、木々の緑が濃くなってくる今頃の時期になると、郊外に出向けばキリとフジが咲き乱れている。キリとフジ、共に花びらが紫色なのと花の形状が似ているために、近くに寄るまでは意外に見分けがつきづらい。そこで山間部などへ友人とドライブに行く時には、余興として、先にキリを発見したほうが1ポイント獲得、逆にフジをキリと見間違えると減点というゲームに興じている。私たちは、これを「キリフジ選手権」と呼んでドライブの楽しみにしている。さまざまな花が大好きな私たちにとって、これは季節限定のお遊びである。

 さて、余談はこれぐらいにしておこう。キリやフジ以外にも、似ているようで見分けが難しいものは世の中にたくさんある。たとえば、そうめんと冷や麦、焼き肉とバーベキュー、スパゲティとパスタなど、食べ物だけでも世の中には似ているようで違うものは少なくない。

 もっとも、キリとフジ、そうめんと冷や麦など、これらはいずれも本物であり、偽物との区別を必要とするものではない。ところが世の中には本物と区別がつきにくい偽物があるからやっかいなのだ。

 その典型が詐欺だ。最近は通販大手のアマゾンで詐欺が横行しているという。アマゾンに登録した業者が激安商品を販売。ユーザーがお金を振り込むと商品を送らずに姿を消してしまう。アマゾンでも注意を呼びかけている。私の知り合いも悪徳業者にひっかかってしまったそうだ。お金はどうやら戻りそうだが時間を無駄にしたと非常に腹を立てていた。

 一方、政治の世界を見渡すと、依然として森友学園に関する問題がくすぶっている。5月8日の衆院予算委員会で、森友学園への国有地売却問題をめぐって、学園の前理事長の籠池泰典氏が公表した財務省の田村嘉啓・国有財産審理室長と交渉した際の録音データについて、佐川宣寿理財局長が本物だと認めた。田村室長は、森友学園に貸し付け、その後になって売却した国有地の扱いを「特例」だとしており、森友学園と国との間の取引には事務的な手続き以上のものがあったと、私たちも考えざるを得ない状況になってきた。片や、校舎の建設をめぐっては3通の契約書が存在し、補助金詐欺の疑いも出ていることから、籠池前理事長の言い分を全面的に信頼することもできない。

 これなどは一例で、現実の世の中には本物によく似た偽物がゴマンとある。しかも、それらは詐欺のように私たちに大きな害を与える。大自然の中でのんびりと過ごしながらキリとフジを見分けるゲームはしょせんひまな人間のお遊びだが、世の中の詐欺や欺瞞(ぎまん)、ウソ八百を見破るのはゲーム感覚とはいかないものである。

 (近畿大学総合社会学部教授)

 

過去にも類似ケース 加計獣医学部新設「不認可」に現実味
2017年8月6日
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/210941/1

7586e22525c2b9ab94128c8faa330e37201 工事が進む建設現場(C)共同通信社

「認可」を勝ち取るのは至難のワザかもしれない――。文科省の大学設置・学校法人審議会が8月末に結論を出すとされる加計学園の獣医学部新設の認可問題。加計学園は“新しい獣医学部”を前面に打ち出しているが、実は過去に、「他大学にはない新分野」を掲げて学部新設を申請し、「不認可」になったケースがあるのだ。

 2013年度の開設を目指していた「統合医療大学院大学」は、12年6月、大学設置審から「不認可」を突き付けられた。NGの理由は、大学側が示した他大学にはない「統合医療学」の定義が不明確で、体系的に学生に教授したり、修士号を授与することができないからだという。加えて、カリキュラムも<単なる伝統医療、補完代替医療の解説にとどまっている授業科目が多く見受けられる>とダメ出しされている。

 一方の加計学園。今年1月10日に提出した国家戦略特区構成員応募申請で、こう猛アピールしている。

https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/210941/2
<これまでの大学と異なる新しい(第三極)獣医学教育拠点を目指します>

<他大学にはない新規の企画です>

 従来の獣医学部では特区の対象にならないから、こう書くのは当然なのだが、大阪産業大客員教授の八幡義雄氏(教育学)はこう言う。

「他大学にない新規分野で、体系的な教育課程を編成するのはとても難しい。先生だって、教えたことがないことを教えるわけだし、そもそも学問として成り立つのか。かといって、従前と変わらない獣医学部では何のための新設かということになります」

 特区申請ではウリだった“新規性”が、逆に設置審の審査では“ネック”になってしまうというのだ。

 加計学園は学生募集パンフレットに<合格後、ワンランク上の大学にチャレンジ可能>と、自らを“下”だと認めている。それでいて、他大学にない“優位性”をはたして設置審に示せるのか。

https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/210941/3
 設置審への申請内容は今は非開示。「新規性を強調した特区の申請とは内容を変えている可能性がある」(文科省関係者)という。どんな申請がなされ、どういう議論が行われたのか。文科省の大学設置室によると、審議会のメンバー、議事内容などは来年3月に公開される。もし「不認可」なら8月末の答申と同時に理由が示される。

 

伊吹も石破も公明党も「安倍の泥船」から逃げる、逃げる
2017.08.07 16:00
https://www.news-postseven.com/archives/20170807_602217.html

Abeshinzo1 【安倍政権は今や泥舟?】


Jiji_koizumi_shinjiro 進次郎氏も入閣打診されたが…(写真:時事通信フォト)


 伊吹文明・元衆院議長のその言葉を聞いたとき、安倍晋三・首相の耳には何かが瓦解する音が響いたかも知れない。

「総理大臣を指名する国会の長である議長経験者が、一閣僚となって総理の下についてしまっては、国会の品位が下がるのだよ」

 内閣改造に先立つ7月31日、首相官邸で極秘に向かい合ったときだ。文科相就任を要請した首相に対し、伊吹氏はそんな言い方でたしなめたのだという。

「大蔵官僚出身で文科大臣2期をはじめ、財務大臣、労働大臣など4つの閣僚と幹事長を歴任して国権の最高機関である議長を経験した伊吹さんは現在の自民党で唯一、霞が関を信服させることができる人物。だから総理は文科相に白羽の矢を立てた。その伊吹さんに断わられたことで、政権を立て直すための改造人事の構想が完全に狂ってしまった」(内閣官房の中堅官僚)

 ちなみに「10年前の安倍第一次政権で“閣議学級崩壊”となった時にも伊吹氏はベテラン大臣(文科相)として安倍首相を諌めたことがあった」(閣僚経験者)というのも因果を感じさせる。伊吹氏の行動は与党内に衝撃を与え、政権からの離反ドミノが始まっていった。

 安倍首相は公明党をつなぎ止めるために留任が内定していた石井啓一・国交相に加えて、「2人目の入閣」を提案。何もせずに大臣ポストが増えるのだからこんなおいしい話はないはずだった。ところが、山口那津男・代表はこれを断わる。“お前の政権はもう死に体だ”と宣告されたに等しい。

 次に逃げ出したのがポスト安倍の有力候補である岸田文雄・前外相だ。細田派議員が語る。

https://www.news-postseven.com/archives/20170807_602217.html?PAGE=2
「官邸は首相の政敵である石破茂氏、政権の救世主として期待された小泉進次郎氏にも間接的に入閣の意向を探ったが、首を縦に振らなかった。そこで政権を維持するためには岸田氏を閣内にとどめておくことが必要だった。総理は岸田氏も留任を受けるものだと考えていたようだが、そうした流れを感じとって『党3役でなければ受けない』と留任を拒否した」

 伊吹氏に断わられた文科相には経験者の河村建夫・元文科相などベテランに次々に打診がなされたが、「自分より『派閥の入閣待望組を大臣にしてほしい』などと辞退された」(同前)

 改造人事の真相は、本命に嫌われ、“泥船でもいいから大臣になりたい議員”を寄せ集めたのが実情だった。

※週刊ポスト2017年8月18・25日号

 

速報 安倍政権が隠蔽した加計学園幹部、首相秘書官、今治市の”謀議” 官邸で特区申請前に
https://dot.asahi.com/wa/2017080600001.html?page=1

リニューアルされた安倍内閣の面々(C)朝日新聞社
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 いまだ真相究明に程遠い状況の加計学園問題。中でも最大の謎の一つが、2015年4月2日、愛媛県今治市の職員2人が「獣医師養成系大学の設置に関する協議」のために首相官邸を訪問していることだ。
 
 訪問の時期は、今治市が国家戦略特区を使った獣医学部の新設を国に提案するより2カ月も前──。市町村の課長クラスが官邸を訪問することも異例だが、安倍官邸が訪問の詳細を頑なに明かそうとしないことから、問題の〝核心〟との疑念が深まっている。

 本誌はこのときの面会相手が経済産業省出身の柳瀬唯夫首相秘書官(当時)だったとスクープ(7月23日速報)。同月24、25日の国会の閉会中審査でこの事実関係を問われた柳瀬氏は「記憶にございません」を7回以上、連発した。

 8月2日には、愛媛県の中村時広知事が、この訪問に県職員3人も同行していたことを明かした。徐々に真相が明らかになる中、8月8日発売の「週刊朝日」では核心に迫る新たな証言を詳報している。
 
 今治市の関係者がこう明かす。

「実は、問題となっている訪問には、複数の加計学園幹部が同行していたのです。加計学園側から今治市に連絡が行き、官邸訪問が実現したようだ。当時はまだ国家戦略特区の枠組みがどうなるかもわからない段階。首相秘書官から『準備、計画はどうなのか』『しっかりやってもらわないと困る』という趣旨の話があった。最初から『加計ありき』を疑わせるような訪問で、萩生田(光一前官房副長官)、柳瀬両氏が国会で頑なに資料、記憶がないと言い張ったのは、詳細を明かせば、それが一目瞭然でバレてしまうからではないのか」

 獣医学部の新設は官邸主導で最初から「加計ありき」で進められたのではないか──。

 異例のメンバーによる官邸訪問は、そんな想像を抱かせるに十分な状況証拠だ。
 だが、話はこれで終わらない。この日、官邸には意外な人物もいたのだ。前出の今治市関係者がこう続ける。

「面会のため一行が官邸内に入ると、下村博文文部科学相(当時)もやってきて言葉を交わしたそうです。『やあ、加計さん。しっかりやってくれよ』というような話も出たと聞いています」

https://dot.asahi.com/wa/2017080600001.html?page=2
 当日の首相動静を確認すると、下村氏は15時35分から57分まで、山中伸一文科事務次官(当時)とともに官邸で安倍首相と面会している。一方、今治市の記録では職員らが官邸を訪問したのは15時から16時半までで、確かに官邸内にいた時間は重なる。

 下村氏といえば、後援会の「博友会」が13年と14年に加計学園の山中一郎秘書室長(当時)から計200万円分のパーティー券代を受け取りながら、政治資金収支報告書に記載していなかった疑惑が浮上したのは記憶に新しい(下村氏は違法性を否定)。

 15年4月2日の官邸訪問について下村氏に取材すると、事務所を通じ、「(今治市職員や加計学園幹部らと)首相官邸で会話を交わした事実はございません。また、私が今治市職員らと柳瀬唯夫首相秘書官との面談をセッティングしたという事実もございません」と回答した。

 政府はこれまで、官邸の入館記録が破棄されたなどとして面会の詳細について答えていない。国会では、菅義偉官房長官が「今治市に聞かれたらいかがでしょう」(7月10日)と答弁したので、今治市企画課にも取材を申し込んだが、「(訪問の)相手方や内容等については、今後の今治市の業務に支障が生じるおそれがあるため、今治市情報公開条例の趣旨にのっとり、お答えを差し控えさせていただいております」

 加計学園に幹部が官邸を訪問したか、柳瀬氏や下村氏と面会したかなどの事実関係を複数回、問い合わせたが、「取材も多く、バタバタしている」とのことで、期限までに回答はなかった。柳瀬元首相秘書官は「これ以上お伝えすることはありません」とのことだった。(週刊朝日取材班)

週刊朝日 2017年8月18-25日号より抜粋

 

加計同席WG、発言と議事要旨に食い違い 事後に調整
8/8(火) 5:14配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170808-00000013-asahi-soci

2017080800000013asahi0005view
内閣府から議事内容の公開を求められ、愛媛県側が「はい」と答えたと記録されている国家戦略特区ワーキンググループの議事要旨

 獣医学部新設をめぐる政府の国家戦略特区ワーキンググループ(WG)のヒアリングに学校法人・加計(かけ)学園の幹部らが同席していた問題で、公表された議事要旨の内容に、実際のやりとりと異なる部分があることが7日、内閣府などの説明で明らかになった。安倍晋三首相は、特区WGの議論が「すべてオープンになっている」としているが、その根拠が揺らいでいる。

【写真】特区WGのやりとりはこう変わった

 この日の民進党調査チームの会合で焦点になったのは、愛媛県と同県今治市が獣医学部の新設提案を説明するため2015年6月に開催され、今年3月に公表されたヒアリングの「議事要旨」のやりとりだ。

 議事要旨には、内閣府の藤原豊・地方創生推進室次長(当時)が冒頭、「資料その他、議事内容は公開の扱いでよろしゅうございますでしょうか」と問いかけ、愛媛県の山下一行・地域振興局長(当時)が「はい」と了承したやりとりが載っている。

 WGの八田達夫座長は6日、愛媛県・今治市側は当初、非公開を希望していたと説明。今年1月、同学園が今治市に獣医学部をつくることが決まったのを受けて、「できる限りオープンに」との八田氏の判断で議事要旨を公表したという。

 調査チームの会合では、公開・非公開をめぐるやりとりについて民進党の議員から「改ざんされているのではないか。山下局長は本当に『はい』と言ったのか」(山井和則氏)などと批判の声が上がったが、内閣府の塩見英之参事官は否定。「非公開を希望したことはあえて書かず、公表用に、そこは公表を希望しているとも読める議事要旨を作った」などと述べた。

 塩見氏は「非公開を希望したという内容のまま議事要旨という形で外に出ると、非公開を希望しても公開されると誤解され、新しい提案をされる方が萎縮する恐れがある」とした。

 この日、WGの八田氏と原英史委員も記者会見を開いた。原氏の説明ではヒアリングの冒頭、(1)内閣府から議事内容の公開の可否を質問(2)愛媛県が非公開を希望(3)内閣府が獣医学部の新設提案自体の公表の可否を質問(4)県が了承――というやりとりがあったという。

 議事要旨では(2)と(3)のやりとりを削除したため、愛媛県が議事内容の公表を了承したとするやりとりになっている。原氏は「公開にあたって内容を調整した」と説明した。

 一方、ヒアリングに同席した加計学園幹部の発言については「公式な発言ではない」(原氏)として、議事要旨にも、今後公開される議事録にも載らないという。

 八田氏はこれまで、議事内容の公表を根拠に「一点の曇りもない」と繰り返し説明してきた。会見で現在の認識を問われた八田氏は「(議事要旨の)冒頭のところは変えたが、正式な発言はすべて公開している」と強調した。

朝日新聞社

 

加計問題に爆弾級の新事実! 加計学園幹部も官邸を訪問していた! 同時間帯に安倍首相と下村文科相が
2017.08.07
http://lite-ra.com/2017/08/post-3371.html

「加計ありき」を示す爆弾級の新証言がまたも飛び出した。問題となってきた2015年4月2日の今治市職員による官邸訪問時、なんと加計学園の幹部が同行していたことを明日発売の「週刊朝日」(朝日新聞出版)がスクープしたのだ。

 まずは疑惑の2015年4月2日の問題点をおさらいしよう。

 今治市が公開した出張記録によると、今治市が国家戦略特区に獣医学部新設を申請する約2カ月前にあたるこの日、今治市の企画課長と課長補佐が「獣医師養成系大学の設置に関する協議」のために内閣府などを訪問。その後、急遽「官邸訪問」が決まり、15時から16時30分まで官邸で打ち合わせをおこなったという。7月25日発売の「週刊朝日」は、このとき今治市職員と面会したのは柳瀬唯夫首相秘書官(当時)だと関係者が告白していた。

 そして、明日発売号では、この官邸訪問に「複数の加計学園幹部が同行」していたという新証言を掲載していると「週刊朝日」はウェブ版の速報で報道。なぜ一地方の市職員が官邸を訪問することができたのかと以前より疑問が出ていたが、それについても「加計学園側から今治市に連絡が行き、官邸訪問が実現したようだ」といい、柳瀬首相秘書官からは「準備、計画はどうなのか」「しっかりやってもらわないと困る」などという趣旨の話があったというのだ。

 繰り返すが、これは今治市が国家戦略特区に獣医学部新設を申請する前の出来事だ。つまり、特区申請前から官邸と加計学園は、獣医学部新設に向けて認識を共有し、計画実現に向けて動き出していたのである。

 しかも、同記事では、加計問題のキーマンのひとりである、あの人物の名前も登場する。加計学園から200万円のヤミ献金疑惑が取り沙汰されている下村博文・元文部科学相だ。

 加計学園幹部と今治市職員が柳瀬首相秘書官と官邸で面会した日、下村文科相がやってきて、このような言葉を発したというのだ。

「やあ、加計さん。しっかりやってくれよ」

http://lite-ra.com/2017/08/post-3371_2.html
官邸訪問した加計幹部の前に下村文科相が…下村は同時間帯に安倍と面会

 周知のように、下村文科相をめぐっては、加計学園からのヤミ献金が発覚した際、同時に下村事務所の日報の存在も報じられ、そこには加計学園の秘書室長の名が頻繁に登場。2014年には加計学園の依頼に応えて文科省の担当部署に口利きしたり、加計孝太郎理事長と下村氏、塩崎恭久前厚労相、山本順三参院議員が会合を開いていたことが判明している。

 だとすると、今治市職員と加計学園を官邸に招き、柳瀬首相秘書官を引き合わせたのも下村文科相なのか。しかし、文科相の権限で官邸に誰かを招いたり、首相秘書官を動かしたりするのは不可能だ。

 本サイトでも指摘してきたように、この今治市職員の官邸訪問は15時から16時30分までだったと記録には示されているが、同日の首相動静を確認すると、安倍首相は15時35分から、ほかでもない下村文科相と面談をおこなっていた。

 こんな偶然があり得るだろうか。こうなると、可能性は2つしかないのではないか。ひとつめは、まず加計学園から下村文科相に話がいき、下村文科相が安倍首相に報告。安倍首相が加計学園幹部と今治市職員を官邸に招き、柳瀬首相秘書官に面会させた。ふたつめは、加計理事長から安倍首相に依頼が来て、安倍首相が下村文科相を呼び寄せて、柳瀬首相秘書官ともども、加計学園幹部と今治市職員に引き合わせた。

 いずれにしても、安倍首相がなんらかのかたちで動いていたのは間違いないだろう。柳瀬首相秘書官が独断で「準備、計画はどうなのか」「しっかりやってもらわないと困る」などと発破をかけることはありえないからだ。安倍首相に意向を示されていたからこそ、柳瀬首相秘書官は加計学園と今治市職員と打ち合わせをおこない、進捗を確認しているのだ。安倍首相の「加計ありき」の計画はこの時点ですでに固まっており、安倍首相と昵懇の下村元文科相もその計画を知っていたということだろう。

http://lite-ra.com/2017/08/post-3371_3.html
国家戦略特区WGにも加計学園幹部が出席! 加計ありき証拠が次々

 しかも、加計問題では、もうひとつ重要な事実があきらかになった。2016年6月、国家戦略特区ワーキンググループが愛媛県と今治市からヒアリングをおこなった際、やはり加計学園の幹部3名が同席していたにもかかわらず、公開されている議事要旨にはそのことが伏せられていたのだ。

 ワーキンググループの八田達夫座長は「提案者から説明補助者の参加・発言について記載してほしいなどの特段の要望があった場合は、記載している」「通常の取り扱い通り」と見解を述べているが、これまで八田氏と同様に安倍首相は「国家戦略特区は、ワーキンググループでオープンな議論をし、議事録もちゃんと残している」と、その透明性を強弁してきた。しかも、山本幸三・前地方創生相にいたっては、「議事要旨ではなく議事録の提出を」という声に対し「議事要旨はほぼ議事録に近いかたち」と言い張ってきたほどだ。だが、真相は、不都合な事実は残さなくても済む、まったくオープンではない“不透明な”議事要旨でしかなかったのだ。

 こうした証拠や証言が出れば出るほど、安倍首相の「加計学園の獣医学部新設計画を知ったのは今年1月20日」という国会答弁が、いかに人を食った論外の大嘘だったかがよくわかるというものだが、ここでもう一度、重要な指摘をしておきたい。それは、「文藝春秋」5月号に掲載されたノンフィクション作家・森功氏のレポートに記された、加計孝太郎理事長の「発言」についてだ。

 この記事では、2014年3月13日に加計理事長が日本獣医師会を訪問し、同会の蔵内勇夫会長と元衆議院議員・北村直人顧問と対面したときの様子についてレポートしているのだが、このなかで森氏はこう綴っている。

〈実はこのとき「首相が後ろ盾になっているので獣医学部新設は大丈夫だ」と加計が胸を叩いたという話がある。実際、その議事録が存在するという説もある〉

 これが事実であれば、「加計ありき」は遅くとも2014年には始動していたことになるのだ。

 はたして、そこからいまにいたるまで、どのような工作や根回しがおこなわれたのか。今回の「週刊朝日」のスクープのように、今後もどんどん事実があきらかになることが期待されるが、当然、「国民への丁寧な説明」を約束した安倍首相には、まずは官邸への訪問記録(破棄したというのなら今治市への出張記録の開示の請求)、そして国家戦略特区における完全な議事録の公開が求められる。この程度のことを実行できないのであれば、総理の資格はない。とっとと辞するべきだろう。

(編集部)

 

スクープ! 加計疑惑 官邸で今治市と密会した“真犯人”は安倍首相の懐刀 特区申請前になぜ?
https://dot.asahi.com/wa/2017072300011.html

2017072300011_1 愛媛県今治市の岡山理科大獣医学部の建設予定地 (C)朝日新聞社

 安倍晋三首相が出席し、7月24、25日に行われる国会の閉会中審査。

 これまでの審議では、加計学園問題について多くの疑惑が未解明のままになっている。その一つが、2015年4月2日、愛媛県今治市の企画課長と課長補佐が首相官邸を訪れていたことを示す今治市側の記録があることだ。

 市町村の課長クラスが首相官邸を直接訪問していること自体も目を引くが、その時期は今治市が国に国家戦略特区での獣医学部新設を提案する2カ月も前のこと。いったい、誰と何が話し合われたのか。「加計ありき」のレールが、この時期から敷かれていたのではないのか。

 だが、肝心の訪問相手は今治市側が公開した資料では黒塗り。7月10日の閉会中審査で自由党の森ゆうこ議員が質問したが、萩生田光一官房副長官は「訪問者の記録が保存されていないため確認できなかった」と煙に巻いた。たかだか2年前のことなのに、面会相手が誰だったかすらわからないというのだ。

 そんな中、本誌はこのときの面会者について重要な証言を得た。事情を知る今治市関係者がこう語る。

「実は、このとき面会したのは経産省出身の柳瀬唯夫首相秘書官(当時)。柳瀬氏は今治市の担当者ら少なくとも3人と会い、『希望に沿えるような方向で進んでいます』という趣旨の話をしたと伝わっています」

 名前が挙がった柳瀬氏は、以前から経産省の次官候補と言われてきたエース。麻生太郎政権でも首相秘書官を務め、その仕事ぶりが評価されて安倍政権でも秘書官に起用されたという。経産省では原子力政策課長だった06年に原発の増設や輸出を進める「原子力立国計画」をまとめたことでも知られる。同じ経産省出身の今井尚哉首相秘書官とともに、安倍首相と経産省との“蜜月”関係を象徴する人物でもある。

 安倍首相の懐刀である柳瀬氏が直接、今治市の担当者を官邸に招いて面会していたとすれば、やはり“特別扱い”という疑念を抱かざるを得ない。前出の関係者もこう語る。

https://dot.asahi.com/wa/2017072300011.html?page=2
「面会の後、今治市では『ついにやった』とお祝いムードでした。普通、陳情など相手にしてもらえず、下の担当者レベルに会えればいいほう。国会議員が同行しても、課長にすら会えない。それが『官邸に来てくれ』と言われ、安倍首相の名代である秘書官に会えた。びっくりですよ。『絶対に誘致できる』『さすがは加計さんだ、総理にも話ができるんだ』と盛り上がったというのは有名な話です」

 柳瀬氏は15年8月に経産省に復帰し、現在は事務次官に次ぐ地位の経済産業審議官に就いている。面会の事実を確認すると、

「まったく記憶がないんですよね。ちょっと曖昧なんだけど。いろいろな人の出入りがあり、どれだけの人と会ったかわからないので。成長戦略の担当ではあったので特区の話にはいろいろかかわっていたが、ちゃんとした記憶がないのでなんとも言いようがない」

 と、電話で答えた。こうした真相も含め国会で明らかにしない限り、支持率が回復することはないだろう。

(文/今西憲之、本誌・小泉耕平)

※週刊朝日 2017年8月4日号

 

田中真紀子氏が加計問題に参戦
2017.6.20 07:00AERA#加計学園
https://dot.asahi.com/aera/2017061900088.html

2017061900088_1 笑顔とジョークから一転、時折見せる相手を射貫くような眼差しは、16年前に不祥事が渦巻く外務省に乗り込み「伏魔殿」と言い放った外相のころから変わっていなかった(撮影/横関一浩)

 加計学園問題で、田中真紀子氏が沈黙を破った。安倍自民党に敗れた民主党政権最後の文部科学相が、安倍晋三首相に「もう限界」と退陣を迫る。

 インタビューは6月10日。国会会期末が迫る中、「追及を終わらせちゃいけない」と田中氏から連絡があった。安倍内閣が復活した2012年12月の衆院選で自民候補に敗れ4年半が経ち、いま73歳。父の元首相・角栄氏譲りの声の調子とマシンガントークは健在だった。

「まずピッと来たのは、西山事件に似ているなと。女性問題へのすり替え。でも人間だれも完璧じゃない。これじゃ正論を言う人が出てこなくなる」

 西山事件とは、沖縄返還での日米両政府の密約を毎日新聞記者の西山太吉氏が暴き、国家機密を漏らすよう外務省女性事務官をそそのかしたとして1972年に逮捕され、有罪になった問題だ。起訴状に女性事務官と「情を通じ」と記され、世間の関心は男女問題へ移った。

 加計学園問題では、安倍首相の友人が理事長を務める学校法人の学部新設予定地を国家戦略特区に指定することを「総理のご意向」と記す文部科学省の内部文書が明らかに。その存在を前文科事務次官の前川喜平氏が証言する報道の3日前、前川氏の新宿・歌舞伎町の出会い系バーへの出入りを読売新聞が報じ、菅義偉官房長官が記者会見で批判した。

●首相に助言の勇者なし

 安倍首相は国会での野党の批判に、「私と付き合いがあったら特区に指定されないのか。おかしな話だ」「問題があると言う方が立証するのは当然」と反論。「今も半分自民党」と語る田中氏は、政権の劣化を嘆く。

「厚顔無恥、傲岸不遜(ごうがんふそん)。権力を得てゴリ押しがまかり通ってきた。今回は同じ手法は通らないと国民はわかっているのに、自民党議員は右向け右。“安倍はひどい”とこぼすベテランはいるけど助言する勇者はいない」

 首相は加計学園の件は民主党政権の検討結果を引き継いだとも述べるが、田中氏は「大臣当時に一切検討していない。文科省にも改めて確認した」。後任となった安倍内閣の下村博文氏への引き継ぎを否定する。

https://dot.asahi.com/aera/2017061900088.html?page=2
「政治主導」での混乱なら実は田中氏も負けていない。小泉内閣の外相当時は官僚と対立し9カ月で更迭。民主党の野田内閣では文科相に就任早々、「大学不認可」で騒動を起こした。

 文科省の審議会が認めた翌春開学予定の大学新設3件を不認可とし、唐突で混乱を招いたとして1週間で撤回、謝罪。だが、「時の首相のお友達の大学が認可されるような政治主導とは全く違う」と振り返る。

 就任直後のブリーフで事務方は、大学が乱立する中で当時発覚した巨額の負債や不正経理などの問題を強調していた。

「ところが3件も財政や運営で疑問があったのに認可のハンコを押せ押せと。少子化でやたら大学をつくって倒産したら社会へ出る学生はどうなるのと聞いても、決まったことだからと」

●でんと構えて支える

 ある幹部はかつて出向した自治体にある大学の認可だけ強く求めてきた。国会などでは自民党文教族から批判の嵐。

「自民党政権でずっとやってきたことなんだなと。それならこの際、認可の基準を明確に、手続きを透明にしようと有識者会議を立ち上げた」

 ほぼ同時に野田内閣が衆院を解散。敗れた選挙中も地元から戻って出たその会議は安倍内閣に引き継がれ、提言を出した。

「でも、加計の件では無視されたとしか思えない。教育行政が利権化しているから説明できない。教育には喜びや苦しみが詰まっていて、誰にとっても重いものなのに」

 その大学不認可騒動の収拾にあたったのが、当時文科省官房長だった前川氏だ。「でんと構えて支えてくれた。文教行政に非常に誇りを持っていた」と田中氏。加計問題での証言を「風穴を開けた。公益のためによくやってくれた」と振り返る。

「総理のご意向」の内部文書を松野博一文科相は当初、「確認できなかった」と説明。田中氏は、連絡を取り合う文科省幹部に冗談交じりに促していた。

「前川さんはルビコンを渡ったんだから。誰かが閣議後の大臣会見に飛び入りして、記者の前で『内部文書がありました』と手渡せばいいじゃない」

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 その幹部は、「そんな知恵を出す者も、勇気がある者もいないんじゃないでしょうか」と言葉少なだったという。

 前川氏の証言を「責任者の時に堂々と言うべきでは」と批判した菅官房長官に、田中氏は「現役の時に言えるわけがない。全くアンフェアな主張で、いじめのようなものだ」と憤る。

 文科省は「国民の声」(松野氏)を理由に再調査。同じ内容の文書があったと15日に発表した。

●当選同期という因縁

 安倍氏と田中氏の因縁は深い。安倍氏の祖父岸信介氏、田中氏の父角栄氏は自民党でそれぞれ大派閥を率い、岸派の流れをくむ福田赳夫氏と角栄氏による70年代の激しい首相の座争いは「角福戦争」と呼ばれた。

 二人はそうした自身のルーツを強く意識する。自民党の長期政権が崩れた93年衆院選で初当選。激動する政界でともに将来の首相候補とも言われた。

「歴史認識が違うのよ」。44年生まれの田中氏はそのころ、社会保障の会議の席で、54年生まれの安倍氏とふと交わした「私語」を日記につけている。

 田中氏「日本が敗戦して」

 安倍氏「真紀子さん、今なんて言った?」

 田中氏「敗戦よ」

 安倍氏「あれ終戦なんだけど」

 田中氏「中国や東南アジアへの侵略戦争でしょ」

 安倍氏「違う違う。アジアを解放するために行ったんだ」

 十数年後の06年、首相になった安倍氏と、自民党を離れた田中氏が国会で火花を散らす。

 安倍氏「(初当選の)あの時、同期で田中さんこそ総理になるのではと印象を持っていた。就任した以上は日本を正しい方向に進めていきたい」

 田中氏「期待もありますが、失礼ながら子どもが大人の革靴を履いて道路に出て右へ右へと歩いていきそうな、危なっかしい印象を持つ人もいます」

●政治は私のDNA

 2度目の首相になっても何かにつけ「この道しかない」と語る安倍氏の姿勢を、田中氏は「単線」と表現する。

「トランプさんと似ている。わかりやすいから一定の支持者がいるけど、これだけグローバルでリアルタイムに世界が動く時代に一本調子は危うい。複線、複々線でないと」

https://dot.asahi.com/aera/2017061900088.html?page=4
 その危うさが、加計問題や森友問題での脇の甘さとして露呈したとして、安倍氏に「もう能力の限界」と退陣を勧める。

「第1次政権と合わせて5年半もやったんだし、辞めたらいい。トップが代われば風通しがよくなる。嫌なら即衆院を解散してほしい。民進党は相変わらずポップコーンがはじけたみたいで、すぐ代表選に出るとか、離党するとか、国民がうんざりするのはわかるけれど、自民党を大勝ちさせるとは思わない」

 ではその時、自身は。前回の14年衆院選で出馬を見送った新潟5区から再び出るのか。

「私ですか? 今は出ませんよ。忙しくて」

 東京の自宅に山積みの父の遺品を田中角栄記念館に展示する相談や、越後交通会長としての仕事で毎週新潟との間を往復。元文科相として子どもの貧困対策の「子ども食堂」に関わる。「主婦業で料理も作り、講演もあって結構充実してます」
 でも政界引退とは口に──。

「しません。私の最大の関心は政治。そういうDNAです。バッジをつけて国会議員や東京都知事や新潟県知事にならなくたって、やりたいことはできる」

 そして、笑いながら付け加えた。「わかんないでしょ、将来何が起こるか。明日死ぬかもしれないし。日本が突然大統領制になったら、選挙に“はーい”と出るかもしれませんよ」

(構成/朝日新聞専門記者・藤田直央)

※AERA 2017年6月26日号

 

前川氏が激白「加計、森友問題では共通の司令塔が存在 菅官房長官への刑事告訴も検討」
https://dot.asahi.com/wa/2017061200060.html

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和泉洋人首相補佐官 (c)朝日新聞社

「週刊朝日」6月23日号で、文部科学省の「内部文書」以外にも、苛烈な「官邸支配」を示す数々の新証言を明かした前川喜平・前文科事務次官。前川氏は、さらに自身に降りかかる“人格攻撃”への対応と、加計学園問題と森友学園の問題に共通する司令塔の存在を明らかにした。

 次々と驚くべき証言を続ける前川氏に対し、執拗な「ネガティブキャンペーン」が行われている。

 まず不可解だったのは、5月22日、読売新聞が朝刊で突如として報じた前川氏の「出会い系バー通い」だ。実は、前川氏にはこの前日に意味深な“打診”があったという。

「報道で内部文書が出る直前の5月21日、文科省の後輩からメールで、『和泉(洋人首相補佐官)さんが話がしたいと言ったら会う意向はありますか』と、婉曲的な言い方のメールが来た。同じ日の少し前に、読売新聞から出会い系バーの件で『明日の朝刊に書こうと思っているけど、コメントが欲しい』とメールが来ていた。推測の域を出ませんが、タイミングからして『お前の振る舞いによっては読売を抑えてやるぞ』という話なのかと受け取りましたが、和泉氏に会うつもりはまったくありませんでした」

 菅義偉官房長官は繰り返し、前川氏に対し、“人格攻撃”した。天下り問題ですぐ辞任せず「地位に恋々としがみついた」とも発言している。

 6月5日の国会答弁でも、前川氏が3月まで定年を延長したいと打診してきたこと、天下り問題への世論が厳しい状況になって初めて(1月20日に)辞任したことなどを主張。

 だが、これらは前川氏自身の認識とまったく食い違う。

「私が辞任せざるを得ないとはっきり考えたのは1月4日、御用始めの日です。5日には松野(博一文科)大臣に意思を伝え、一両日中には杉田官房副長官にも報告し、ご了解をいただいた。天下り問題の報道が出たのは1月18日ですから、世論が騒いだから辞めざるを得なかったというのは事実に反します。定年延長をしてほしい、定年延長ができないならせめて3月末まで次官を続けさせてほしいなどと言ったことは断じてありません。地位に恋々としてクビを切られたと言われるのは、極めて不本意です」

 前川氏はメディアを通じてこうした主張を再三、公表したが、菅官房長官が発言を訂正する気配はないので、前川氏は法的措置も検討しているという。

https://dot.asahi.com/wa/2017061200060.html?page=2
「私が反論をした後にも、菅官房長官は同じことをおっしゃっている。出会い系バーの話もそうですが、私の信用を落とす意図があるのではないか。事実に基づかない個人攻撃には、名誉毀損(きそん)で刑事告訴という対応もあり得ます。私の辞任の経緯を知る人はたくさんいますから、法廷で事実関係が明らかになると思います」

 菅官房長官らが強固に否定しても文科省内部からの情報漏えいが相次ぎ、ついには松野文科相が再調査を宣言する事態となったが、前川氏はこう振り返る。

「出てきた資料の性質などからして、情報はおそらく(省内の)3人くらいから、それぞれ別のルートで出ていたのではないか。今は官邸の力が圧倒的に強いわけで、文科省は本当のことを言えない状態がずっと続いていて、そのことに省内は皆、耐えられなくなっていた。大臣、副大臣を含め、文科省の現役の皆さんの苦衷は想像以上のものだと思います」

 前川氏は自分が関わった加計学園問題と同じく首相の“おトモダチ案件”として疑惑を呼んでいる森友学園問題について、ある共通性が見いだせると話す。

 それは、共通の「司令塔」の存在だ。

「森友問題も加計問題も地方と国が同時に関わり、国の中でも複数の省庁にまたがる案件。そういった多くのプレーヤーをうまく組み合わせて全体を調整する司令塔がいないと、うまくいかない。役所のどこを押せばどう動くかということを熟知した人間がいなければなりませんし、そういう才能を持った人なんて、そう多くはいません。官邸の中でも、私には今井尚哉首相秘書官(叔父は安倍首相と近い今井敬経団連名誉会長)、和泉首相補佐官くらいしか思い当たりません」(前川氏)

 そして、今回の産業遺産なども含め、安倍政権下で続出する「ゴリ押し案件」の本質をこう分析した。

「加計学園の件にしても産業遺産の件にしても、大がかりな仕掛けの中で、一見正当な手続きを踏んだかたちをとって、実態としては特定の件を特別扱いすることを正当化する。こういう手法がものすごく増えてきているように感じます」

加計学園の獣医学部は国家戦略特区の指定を受けているものの、設置の認可は受けていない。前川氏はこう提言する。

「たとえ設置審議会で認可相当と結論が出ても、文科省はすぐに認可せず、もう一度国家戦略特区諮問会議にかけるよう内閣府に求めるべきではないかと思います。加計学園が特区での特例を認めた際の『4条件』に合致しているのかは、未だにきちんと検証されていないと私は思います。文科省としては責任を負いかねる状態なのです」

(本誌・小泉耕平、亀井洋志)

※週刊朝日 2017年6月23日号より抜粋、加筆

 

姿見えぬ加計理事長 獣医学部をつくりたいワケ
澤田晃宏,長倉克枝2017.6.13 07:00AERA#加計学園#安倍政権
https://dot.asahi.com/aera/2017061200075.html

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千葉科学大学の10周年記念式典で話す加計孝太郎氏。安倍首相のほか、来賓として岸田文雄外相も参加。下村博文文科相(当時)も祝辞を寄せた(写真:大衆日報社提供)

 安倍晋三首相と「腹心の友」の加計学園の疑惑が晴れないまま、国会は最終盤を迎えた。友はなぜ、獣医学部をつくろうとしているのか。

*  *  *
 依然として怪文書扱いであることに変わりはないようだ。前川喜平・前文部科学事務次官が「総理のご意向」などと書かれた加計学園獣医学部新設を巡る文書の存在を認めたのに続き、複数のメディアが現役の文科省職員もその文書の存在を認めたことを報じている。6月8日の官房長官会見では、記者が「複数のメディアが報じた内容はウソなのか?」と問う場面もあった。菅義偉官房長官は、

「嘘だとは言っていません。様々なご指摘を受けて、文部科学省において検討した結果、出所や入手経緯が明らかにされていない文書については、その存否や内容などの確認の調査を行う必要がない。そのように判断をしたということです」

●30年来の腹心の友

 9日、文科省は文書の追加調査の方針を示したが、文書の存在が問題視される理由は他でもない、安倍首相と加計学園理事長である加計孝太郎氏が親密な間柄にあるからだ。加計学園が経営する千葉科学大学(千葉県銚子市)の開学10周年の記念式典に参加した安倍首相。祝辞の中で加計氏を「30年来の友人である私と加計さんはまさに腹心の友」と語ったことは誰もが知るところ。二人の関係を知る政界関係者はこう話す。

「安倍さんが留学した南カリフォルニア大学で二人は知り合った。その後も神戸製鋼に入社した安倍さんと、岡山にいた加計さんの距離は縮まっていった。お坊ちゃん同士で気が合ったんでしょう」

 父親は外相や自民党幹事長を歴任した安倍晋太郎。母方の祖父に岸信介元首相を持つ安倍首相が政界きっての「世襲議員」であることは旧聞に属するが、加計氏も「世襲経営者」だ。

 加計学園の歴史は1955年に父親の故加計勉氏が大学受験予備校として設立した広島英数学館に始まる。62年には学校法人として岡山電機工業高等学校を設立し、学校経営に乗り出した。今では岡山理科大学を中心に、中四国地区屈指の教育グループになっている。加計氏が2代目の理事長に就任したのは、2001年のことだ。

 前出の政界関係者はこう話す。

https://dot.asahi.com/aera/2017061200075.html?page=2
「普通、大臣ですら利害関係がある人間と食事をしたりすることは避けるが、安倍さんは首相になっても変わらなかった」

 実際、朝日新聞の首相動静を見ても、13年11月以降、ゴルフ4回、会食11回をともにしている。その関係の近さから連日、野党から厳しい追及を受ける安倍首相。「腹心の友」が困っているのだから、加計氏も会見の席に着き、言葉を発する必要があるのではないか。

 獣医学部の建設が進む愛媛県今治市で4月11日、市民向けの説明会があった。住民のこんな質問に拍手が起きた。

「今治市の大きなお金を加計学園に出すわけですよね。それなのに理事長の加計孝太郎さんはなぜ、ここにいらっしゃらないんですか?」

 獣医学部新設の必要性自体に疑問が上がるなか、創設者となる加計氏の思いも問われている。そもそも、加計氏はなぜ、獣医学部をつくろうとしているのか。

●獣医学科に通う息子

 獣医師による政治団体・日本獣医師連盟委員長で、元自民党衆議院議員の北村直人さんは過去に2度、加計氏と会っている。

 06年の暮れから、関西の獣医師を通じ、面会の依頼があった。日本獣医師会が学校の設置認可を出せるわけでもなく、文科省から獣医師の養成にかかわる大学等の設置を認めない告示も出ている。それでも熱心な依頼は続いた。間に入っていた獣医師の顔を立てるため、北村さんは面会を受け入れた。加計氏が指定した東京・赤坂の小料理屋「佐藤」で向き合ったのは、07年2月。名刺交換を終えると、加計氏は単刀直入にこう切り出したという。

「獣医学部をつくりたいんです」

 ただ、教育や獣医学に関する考えや思いを話すことはない。北村さんは思わず問うた。

「ところで、なんで獣医学部なんですか?」

 北村さんは加計氏がこのように答えたと記憶している。

「息子が、鹿児島大学の獣医学科にいるんです。入学式のときに校舎や家畜センターを見て、これなら自分でもできると感じました。獣医学部は受験倍率も安定して高い」

https://dot.asahi.com/aera/2017061200075.html?page=3
 教育ビジネスとしてやるなら、もうからないのでやめたほうがいい。北村さんはそうアドバイスし、最後に交わしたこんな会話を覚えている。

「加計さんに地元の岡山で親しい政治家はいるのかと尋ねたところ、彼は『安倍晋三です』と」

●沈黙する加計氏

 14年、北村さんは再び加計氏と顔を合わせる。年初から、日本獣医師会会長の藏内勇夫さん、そして北村さんに会いたいと加計氏から打診があった。7年が経過していたが、その間、獣医師界の状況は変わらない。ただ、加計学園が構造改革特区に申請をし続けていることは知っていた。どれだけ熱い思いを持っているのか。日程を調整し、同年3月13日に日本獣医師会内の会議室で面会した。

 加計氏は息子と、文科省のOBだという男性の3人で訪れた。名刺を交換し、座ったきり話さない。北村さんが沈黙を破った。

「安倍さんから言われてきたんでしょ?」

「はい」とも「いいえ」とも言わない。加計氏は目をそらし、下を向いたという。

「日本獣医師会が許認可権を持っているわけでもなく、最初に会ったときと同じ説明をしました。加計氏から『獣医学部をつくりたい。ぜひ協力していただきたい』という言葉は出たが、それを言ったきり、黙り込んだ。会話にならず、10分か15分いたかどうかです」

 不思議な人だった。北村さんはそう振り返り、こう続けた。

「いま可哀想なのは、今治市民と愛媛県民だ。本当に加計孝太郎氏が教育者ならば、私学の創設者ならば、自分の財産をなげうって、やるべきです」

 こうした事実関係を加計学園側に尋ねたが、締め切りまでに異論を唱えることはなかった。

 今治市議会は今年3月、獣医学部の校舎建設費などにかかる費用192億円の半分と、建設用地(16.8ヘクタール)を無償譲渡することを決めた。愛媛県議の福田剛さんはこう話す。

「特別なインセンティブを出さないと、今治には学校は来てくれないと説明を受けたが、土地まで無償譲渡する必要はあるのか。建設費などにかかる費用は愛媛県も負担するとなっているが、決まった数字はなく、今治市の負担は計り知れない」

https://dot.asahi.com/aera/2017061200075.html?page=4
●1年前から今治が話題

 今治市民で「今治加計獣医学部問題を考える会」共同代表の黒川敦彦さんは、こう訴える。

「国家戦略特区で大学をつくるのに、なぜ自治体が全額負担しなければならないのか。今治市は常日頃からお金がないと言う。地元のために使うべきだ」

 とはいえ、まだ正式に獣医学部の新設が認可されたわけではない。文科省の大学設置・学校法人審議会の審査を経て、8月末に認可・不認可が決められる。過去には幸福の科学大学のように不認可となった例もある。

 文科省に審査状況について尋ねると、「公平公正な審査環境を確保する観点から、審査状況や審議会の専門委員の氏名、実地審査の有無、すべて非公開」と回答した。審査状況で特に気になるのが、教員の確保だ。加計学園の獣医学部の定員は全国最大の160人。教員は70人を想定している。獣医師系大学の准教授(獣医師)はこう話す。

「日本の獣医系大学の教員はすべて合わせても700人くらい。今でも獣医学部の教員は公募をかけても分野によっては応募が少ない。特に臨床経験があって教育もできる人が非常に少ない。定年を迎えた先生か、海外でポスドク(博士研究員)をしている若手くらいしか集まらないのではないか」

 また、同准教授によると、1年ほど前から、学会などで他大学の教員に会うと、「おたくの大学では今治行く人いないの?」という会話が出ていたという。加計学園が政府の国家戦略特区制度を活用した獣医学部新設計画の事業者に決まったのは、今年1月のことである。(編集部・澤田晃宏、長倉克枝)

※AERA 2017年6月19日号

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2017年7月27日 (木)

NHKが報じたので『森友問題:特捜検察の存在意義が問われる問題となってまいりました』

 「八木啓代のひとりごと」さんのエントリとのコラボ・エントリ。八木さんがリンク紹介しているNHKの記事が1・2週間で消され読めなくなるような予感がするので、コラボレーションしておきます。(八木さんの「追記」も採録済

 

 で、まずNHKの記事と、記事のうしろで記事中動画のキャプチャを保存。

近畿財務局と森友学園 売却価格めぐる協議内容判明
7月26日 18時02分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170726/k10011075411000.html

http://www.dailymotion.com/video/x5vxwd8

近畿財務局と森友学園 売却価格めぐる協議内容判明(2017/07/26... 投稿者 osanpodeonigiri

大阪の学校法人「森友学園」に国有地が8億円余り値引きされて売却された問題で、去年3月に近畿財務局と学園側との間で売却価格をめぐって行われた協議の内容が初めて明らかになりました。関係者によりますと、財務局は学園側にいくらまでなら支払えるのか尋ね、学園側は上限としておよそ1億6000万円という金額を提示していました。実際の売却価格は学園側の提示を下回る金額に設定されていて、大阪地検特捜部は詳しい経緯を調べています

去年6月、近畿財務局は大阪・豊中市の国有地についておよそ9億5500万円だった鑑定価格から地中のゴミの撤去費用などとしておよそ8億2000万円を値引きして森友学園に売却していました

この売却価格をめぐって学園との間でどのような協議が行われたのか、これまで財務省や財務局は「記録を廃棄した」などとして説明してきませんでしたが、協議の詳しい内容が関係者への取材で初めて明らかになりました

森友学園の籠池前理事長は去年3月11日に国から借りていた国有地で地中から新たなゴミが見つかったため、建設中の小学校の開校時期が遅れることを心配し国有地の買い取りを希望したということです。

関係者によりますと、3月24日、籠池前理事長から交渉を一任された学園の当時の弁護士が財務局に対して土地の買い取りを初めて打診し、この日のうちに双方が具体的な金額を出して協議していたことがわかりました。

この場で財務局の担当者はいくらまでなら支払えるのか購入できる金額の上限を尋ね、学園の弁護士は当時の財務状況を基におよそ1億6000万円と答えたということです。

一方、財務局の担当者は国有地の土壌改良工事で国がおよそ1億3200万円を負担する予定であることを理由にこれを上回る価格でなければ売れないなどと事情を説明したということです。

この協議の6日後の3月30日、財務局はゴミの撤去費用の見積もりを民間業者ではなく国有地を管理している大阪航空局に依頼するという異例の対応を取り、値引き額はおよそ8億2000万円と決まりました。
この結果、学園側への売却価格は1億3400万円となり、3月24日の協議で財務局と学園の双方が示した金額の範囲内に収まる形となりました。

この問題をめぐって、大阪地検特捜部は、近畿財務局が大幅な値引きによって国に損害を与えたとする市民グループからの背任容疑での告発を受理しています。特捜部は財務局の担当者から任意で事情を聴いて売却価格が決まった詳しいいきさつについて調べを進めています。

近畿財務局と森友学園の協議の内容について、財務省はNHKの取材に対して「承知していない。事前に具体的な数字をもって金額の交渉をすることは考えられない」とコメントしています。

去年3月から売却契約までの経緯

去年3月11日、森友学園が国から借りて小学校の建設を進めていた大阪・豊中市の国有地で大きな問題が生じました。基礎工事の最中に地中から新たなゴミが見つかったのです。

3月14日、現地に籠池泰典前理事長や工事関係者、それに近畿財務局や大阪航空局の担当者が集まって対策を協議しましたが、結論は出ませんでした。

籠池前理事長は、翌15日に妻の諄子氏とともに東京・霞が関の財務省に出向いて理財局の田村前国有財産審理室長と面会し、迅速な対応を取るよう求めました。この面会のやり取りは籠池前理事長が録音していて、近畿財務局の対応が悪いと籠池夫妻が強い口調でなじる様子が記録されています。
この場で田村前室長は、近畿財務局が責任を持って対応すると伝えましたが、関係者によりますと、籠池前理事長は、財務局の動きが鈍いと感じていたということです。

近畿財務局は、対策を検討するためにはまずゴミがどの程度あるのかを確認する調査が必要だという考えだったということです。その一方で、当時は年度末だったため土地の貸し主の大阪航空局に予算がなく、新年度にならないと調査を行うのは難しいとも伝えていたということです。

籠池前理事長は、このまま国に任せていたらすでに1年予定を延ばしていた開校の時期がさらに遅れてしまうと焦りを感じ、土地を買い取ることで事態を打開できないかと考えたということです。そして土地のトラブルなどの問題に詳しい弁護士に相談し、国有地の買い取り交渉を一任したということです。

3月24日、籠池前理事長から財務局との交渉を一任された学園の当時の弁護士が近畿財務局に対し、土地の買い取りを初めて打診しました。今回、明らかになったのはこの日の協議の内容で、関係者によりますと、財務局の担当者が学園側にいくらまでなら支払えるのか購入できる金額の上限を尋ねるなど具体的な額を出して話し合いが行われたということです。

6日後の3月30日、近畿財務局は、地中のゴミの撤去・処分費用の見積もりを豊中市の国有地を管理している大阪航空局に依頼するという異例の対応を取りました。こうした見積もりは通常、公正さを保つために民間業者に委託しますが、航空局に依頼したことで、国会の論戦では恣意的(しいてき)な見積もりが行われたのではないかとの指摘が野党から出ています

大阪航空局は、2週間後の4月14日、ゴミの撤去などの費用をおよそ8億2000万円と算出し財務局に伝えました。財務局は、このあと民間の不動産鑑定士に土地の評価を依頼し、およそ9億5500万円という鑑定価格の報告を受けました。

そして6月1日、航空局が見積もったゴミの撤去費用およそ8億2000万円を差し引いた1億3400万円を売却価格として学園の弁護士に提示しました。
籠池前理事長は、弁護士から伝えられた売却価格が想定していたよりもはるかに安いと驚いたということで、国会の証人喚問では「神風が吹いた」と表現しました。

そして6月20日、学園は財務局が提示した売却価格を受け入れて、契約を結びました。

財務省のこれまでの説明

国有地の売却をめぐる森友学園との協議について、財務省は、売却価格を決める前に具体的な金額を出しての交渉はしていないと強調してきました。

国有財産の売却手続きでは、相手の意向や経済的な事情に沿って価格が設定されたという疑念を持たれないよう、価格が決まる前に国有財産の購入希望者との間で金額交渉が行われることは通常ありません

財務省の佐川前理財局長は、5月18日の参議院財政金融委員会で、野党の議員から事前に金額交渉があったのではないかと質問された際、「先方に、あらかじめ価格について申し上げることはございませんとずっと答弁してきているところです」と答えるなど、国会では具体的な金額を出しての学園との協議を一貫して否定していました。

国有地をめぐる時系列

大阪・豊中市の国有地が森友学園に売却されるまでの時系列です。

平成25年9月、籠池泰典前理事長が小学校の建設予定地として国有地を取得する要望書を近畿財務局に提出。

平成27年1月27日、大阪府の私学審議会が条件付きながら小学校の設置について認可適当の答申。

5月29日、近畿財務局と森友学園が売却が原則の国有地の10年以内の買い取りを条件に賃貸契約を締結。

7月末から12月、国有地の地中のゴミを撤去する土壌改良工事を実施。貸し主の国が負担すべき工事費、およそ1億3200万円は森友学園が立て替える。

9月5日、安倍総理大臣の妻の昭恵氏が森友学園で講演し、開校を目指す小学校の名誉校長に就任。

平成28年3月11日、国有地に建設中の小学校の基礎工事の最中に地中から新たなゴミが見つかる。

3月15日籠池前理事長夫妻が東京・霞が関の財務省に出向き、理財局の田村国有財産審理室長(当時)と面会。

3月24日、森友学園が近畿財務局に対し、国有地の買い取りを初めて打診。学園の弁護士が近畿財務局の担当者と協議。

3月30日、近畿財務局が地中のゴミの撤去・処分費用の見積もりを豊中市の国有地を管理している大阪航空局に依頼する異例の対応。

4月14日、大阪航空局がゴミの撤去などの費用をおよそ8億2000万円と見積もり近畿財務局に報告。

5月31日、民間の不動産鑑定士が鑑定価格をおよそ9億5500万円と近畿財務局に報告。

6月1日、近畿財務局が鑑定価格からおよそ8億2000万円を差し引いた1億3400万円を売却価格として森友学園に提示。

6月20日、森友学園と近畿財務局が売買契約を締結。

 以下、↑記事動画中の↓キャプチャ。

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 記事のうしろで記事中動画のキャプチャ。

森友学園への国有地売却 財務局が異例の分割払い提案
7月27日 6時17分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170727/k10011075991000.html

http://www.dailymotion.com/video/x5vxziu

森友学園への国有地売却 財務局が異例の分割払い提案(2017/07/27... 投稿者 osanpodeonigiri

大阪の学校法人「森友学園」に国有地が8億円余り値引きされて売却された問題で、近畿財務局が異例の分割払いでの契約を学園側に提案していたことが関係者への取材でわかりました。大阪地検特捜部は財務局の担当者が国有地の売買で国に損失を与えたとする背任容疑での告発を受理し、こうした契約の経緯などについて調べています。

近畿財務局は大阪・豊中市の国有地について、鑑定価格から地中のごみの撤去費用などとしておよそ8億2000万円を値引きし、1億3400万円で去年6月森友学園に売却しました。
国有地の売買では代金の一括払いが原則ですが、財務局と学園との間で結ばれた売買契約書では10年の分割払いという異例の形になっていました

売買の経緯を知る関係者によりますと、この分割払いは去年6月1日に財務局が売買契約書の案に盛り込んで学園側に提案していたということです。学園は当時、毎年2700万円余りの賃料を支払って国有地を借りていましたが、契約書では毎年の支払い額が半額以下の1100万円余りで所有権を得られるという内容になっていました。

大阪地検特捜部は国有地の売買で国に損失を与えたとする背任容疑での告発を受理し、財務局の担当者から任意で事情を聴くなどして、こうした売買契約が結ばれた経緯などを詳しく調べています。

また特捜部は、森友学園の籠池泰典前理事長と妻の諄子氏にも任意の事情聴取に応じるよう要請したことが関係者への取材でわかりました。特捜部は学園をめぐるさまざまな疑惑について説明を求めるものと見られます。

 以下、↑記事動画中の↓キャプチャ。

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 八木啓代さんのエントリの
(以下転載始め)

森友問題:特捜検察の存在意義が問われる問題となってまいりました
http://nobuyoyagi.blog16.fc2.com/blog-entry-769.html

 さて、NHKがやってくださった(いい意味で)の件で。

 近畿財務局と森友学園 売却価格めぐる協議内容判明動画へ←頁内ジャンプ)
 http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170726/k10011075411000.html

 NHKは、この件では、官邸べったりの政治部と、本気で頑張りたい社会部が対立していると聞いています。が、朝日新聞に先駆けた大スクープになるはずだった加計学園文科省文書の件を、政治部にひっくり返されて、秋篠宮眞子さま婚約「予定」報道にすり替えられてしまった社会部、その口惜しさはいかばかりだったか。
 というわけで、今回は、社会部が頑張っているようですね。

 森友事件に関して、大阪地検全般としては、いままでのところは、「上の方」はあまり積極的でないというのは、私も関係者の方から聞いていました。

(特捜が、当初から森友事件の解明を本気でやるつもりだったならば、とっくの昔に、近畿財務局に強制捜査に入っています)

 というのも、単に忖度だけの問題ではなく、「背任罪」の立件のハードルはとても高いからです。単に、怪しい、というのでは起訴はできません。官僚が意図的に、それが国民に損害を与える行為であるとわかっていながら、その行為をやらなきゃいけないわけです。
 その時は良かれと思って行ったが、結果的に大失敗しちゃった、というのは背任にはなりません。というか、それが背任になってしまおうものなら、役所は恐ろしくてどんな事業計画も立てられなくなってしまいます。

 しかしそれだけに、財務省側の背任を立件しようとしても、当然、近財の被疑者の方々は「良かれと思ってやったこと」という主張をするでしょうから、これを崩して、「意図的に、それが国民に損害を与える行為であるとわかっていながら、その行為をやらかした」ことを立証しなければならない。
 前例などから考えて、しかも、相手が財務省と官邸であって、全力で抵抗してくるであろうということなどから考えて、非常にハードルが高かったわけですね。

 で、このNHKの報道は何がすごいかというと、

    財務局の担当者はいくらまでなら支払えるのか購入できる金額の上限を尋ね、学園の弁護士は当時の財務状況を基におよそ1億6000万円と答えたということです。

    一方、財務局の担当者は国有地の土壌改良工事で国がおよそ1億3200万円を負担する予定であることを理由にこれを上回る価格でなければ売れないなどと事情を説明したということです。

    この協議の6日後の3月30日、財務局はゴミの撤去費用の見積もりを民間業者ではなく国有地を管理している大阪航空局に依頼するという異例の対応を取り、値引き額はおよそ8億2000万円と決まりました。
    この結果、学園側への売却価格は1億3400万円となり、3月24日の協議で財務局と学園の双方が示した金額の範囲内に収まる形となりました。

とまで言っちゃってる。

 これが事実なら(というか、NHKがこれだけの扱いで報道するわけですから、ニュースソースにそれなりの信頼性はあるのでしょう)、これだけで、問題の土地を1億6000万円以下で森友学園に売却するために、ゴミの撤去費用は「後付け」で、森友学園への値引きをするために8億2000万円という金額を決めたことになります。
 ほぼ、背任での立件が具体的になるレベルに大きく踏み込んでいるわけです

さらに

 森友学園への国有地売却 財務局が異例の分割払い提案動画へ←頁内ジャンプ)
 http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170727/k10011075991000.html

と、「異例の分割払いを、去年6月1日に財務局が売買契約書の案に盛り込んで学園側に提案していた」とまで、報道されちゃってます。

 では、そんな、朝日や毎日がとれていない大スクープを、なぜ、NHKだけが報道したのでしょうか?

 社会部の記者に根性があったとか、ここ一ヶ月ほどで、安倍一強状態が完全に崩れたことが流れを変えているというのは、背後の大きな要因ではあるのですが、もう一つ、理由があります。

 つまり、この、豊中の市民団体の最初の告発は、被疑者不詳でした。なので、検察審査会で強制起訴が出て、裁判になる可能性がなく、そういう意味では、検察が不起訴を出してしまえば、それで(国民感情は別として)蓋をしてしまえるし、また、先程も書いたように、「背任の立件」のハードルは高いものですから、なんと言われようと「近財に犯意はなかった」ということで、押し切れたわけです。

 ところが、7月13日に、246名の弁護士さんと研究者さんのグループから、被疑者を特定した告発状が出されてしまいました。当然ながら、不起訴を出せば、検察審査会での勝負になるという流れになってしまったわけです。

 しかも、相手は200人以上の弁護士です。
 つまり、陸山会事件での田代検事虚偽報告書事件のときにやったみたいに、補助弁護士に検察の息がかかった弁護士を送り込んで、検審で起訴議決が出ないようにするというやり口は、もうお見通しなので、この弁護士さんたちは、大阪弁護士会でどのような過程で補助弁護士が選任されるかも凝視されるでしょう。弁護士会の側でも、田代報告書の時みたいに、弁護士会長がどさくさまぎれに勝手に決めた、みたいな不透明なことをやるのは難しい。

 そして、ややマニアックであり、しかも小沢一郎氏を支持するかどうか、みたいなまったく筋違いな問題に話をすり替えられがちだった田代虚偽報告書のときとは違って、今回は全国民の多大な関心を呼んでいる事件です。検察が不起訴にしたところで、補助弁護士がよっぽどの誘導をやらない限り、一般国民が審査を行う検察審査会で強制起訴される可能性は、かなり高い。

 そして、裁判になって、ぞろぞろ有罪判決が出たりすれば、どうなるか。

 特捜検察は、国民から完全に見放され、存在意義を完全に否定されることになります
 そういう意味では、実は、これは財務省や官邸の問題ではなく、検察の問題ともなってきているのです

 で、その検察にとって、なかなか悩ましい状況の中、内閣支持率が激減して、もう保たないかも.....とかいう声が出てきているわけですね。

 となると、検察はけっこう風向きを読むところがあるので.....。

 なので、今回のNHKのスクープ、現場の検事がやる気があるのに、上がまだ踏ん切りをつけられないので、「世論の流れ」を作るために、そっちが取調べで出てきたネタを記者にリークした可能性が高いと私は踏んでおります。

 といいますのも、これが財務省側からのリークであるなら、文科省のケースと同じく、文書という形で出すのがもっとも簡単かつリスクが少ないにもかかわらず、そうではないからです。

(ちなみに、佐川さんが廃棄したと主張しておられる文書に関してですが、本当に廃棄したとは、私たちはまったく思っておりません。防衛庁の日報などと同じく、役所は必ず、持っています。ちなみに、刑法における公用文書等毀棄罪は、廃棄していなくても「隠蔽」だけで成立しますので、たとえ文書が出てきたとしても、国会で「廃棄した」と答弁され、さらに「この世に存在しない」とまで断言された段階で、佐川さんたち財務省の皆さんの公用文書毀棄は成立いたします)

 そして、読売が報道した「籠池氏逮捕」がなかったこと。いくら読売の記者でも、まったく情報もなくこんな記事は書かないので、おそらく、夜回りででも、検察上層部の誰かからは「逮捕がありうる」と聞かされたものだと思います。これは当初の「籠池氏逮捕&近財不起訴」で幕引きというストーリー通りの展開なんですが、これが、土壇場で崩れ、検察が方向転換しかけてるということです
 なぜ崩れたか。「背任が成立する可能性が濃厚である」ことが、NHKで報道されちゃったからです

 こうなっちゃうと、「籠池氏逮捕&財務省は不起訴であっさり幕引き」路線は、検察にとって悪夢のシナリオ、すなわち「強制起訴→有罪→国民の軽蔑と嘲笑が検察に向けられる」可能性濃厚になってきてしまいます

 一方で、私たちが、5月14日に出した「公用文書等毀棄罪」での刑事告発がどうなっているか、という点ですが、こちらも、まだ、東京地検特捜部で受理されていないという異例の展開になっております。

 当会の優秀な弁護士チームの方々が書かれた刑事告発は、過去8回、すべてすみやかに受理されております。最短では、翌日受理という前例も頂いているほどなのですが、今回に限っては、2ヶ月半たっても受理されておりません。

 おかしいですね。告発事実と告発理由のところをコピペしていただければ、被疑者否認でも、すみやかに裁判所から逮捕状が取れるレベルのものはつくっているんですけどね。

 でも、これまた、同じ理由でしょう。特捜検察として、最大のパートナーである国税庁の、その現長官を、財務省と官邸を敵に回して起訴するなんてことが果たしてできるのか、という点では、大阪地検以上に、忖度が要求されるところなのですが、とはいえ、不起訴を出してしまったら、こちらも当会から、検察審査会に申し立てをされるのは、もうわかっているわけです。

 というより、もっとはっきり言ってしまえば、当会の告発状は、「いまの特捜検察さんに起訴する度胸はないでしょうから、検察審査会で勝負かけますんで、そのおつもりでね」ということが、検察の方がお読みになれば、それはもう見え見えの文章だったりいたします。

 で、書類を廃棄した事自体は佐川さんが認めちゃっていますから、不起訴にするならするで、なぜ、不起訴なのかを説明するためには、誰でも納得できるような説明ができなければなりません。でないと、検審で強制起訴に....。

 大阪地検以上に苦しい立ち位置ですね、これは。
 なので、今の特捜部長さんが、近々の異動まで引き伸ばして、あとの方に放り投げようというお気持ちはわからないでもないです。はい。(笑)

 そういう意味では、検察は、大阪特捜も東京特捜もいまのところ、たいへん悩ましい状態においでです。ですので、ここで、やはり皆さんで励ましてあげるのが肝要かと思います。

 大阪地検特捜部の皆さん東京地検特捜部の皆さんどうぞ、ここで、原点に立ち戻って、存在意義を見せてくださいね!

【追記】

 一日おいて、籠池氏が逮捕されました。今度は各社、逮捕前に速報を出しての逮捕です。もちろん、逮捕前に「逮捕か」という速報が出るのは、検察幹部が、今度は明確に記者クラブにお知らせしたからで、やはり、読売が「飛ばし」誤報をやったわけではなかったわけです。

 とはいえ、NHKが、引き続き、近財の背任とセットで報道しているということは、「籠池逮捕だけで幕引き」という路線が崩れそうではあるということです。まあ、田代事件のとき以上に、検察内部で、方針が対立したとしても仕方がない案件とは思っていますし

 いずれにしても、近財の背任立件に動く方向に舵を切っていけるか、それとも、当初の予定通り「籠池逮捕で幕引き」にしようとするか、というのが明らかになるのは、お盆明けになるでしょう。ただ、そのへん、世論の動向もかなり鍵になってくると思います

(以上転載終り)

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 パソコンにとってはデータが命、データがなくなればPCはただの箱。パソコンのトラブルに備えデータバックアップするのは常識であり、外付けハードディスクは必須。昔、1996年暮れに購入したタワー型・NEC VALUESTAR PC-9821 V20(OSはWindows95)の内蔵HDDは4GBだった。確か30万円以上で買った記憶がある。容量の大きさに感激したものだ。ところが現在は普及タイプの外付けHDDが3TB(3000GB)で値段が1万円前後。IT機器の進歩のスピードには驚くばかり。

 

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※原発関連で3冊:

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2017年7月23日 (日)

(ビデオニュース・コム)自国のメディアの不自由度は内側からは見えない 他ダイジェスト版を何本か。

 他ダイジェスト版を何本か。

 

自国のメディアの不自由度は内側からは見えない
videonewscom
https://www.youtube.com/watch?v=12A8fM6ktdk

2017/07/22 に公開

概要:
http://www.videonews.com/ 
ニュース・コメンタリー (2017年7月22日)
司会:神保哲生 宮台真司

 来日していたNGO「国境なき記者団」の代表団が7月21日、外国特派員協会で記者会見を行った。

 記者会見にはイランの人権活動家で2003年のノーベル平和賞受賞者のシリン・エバディ氏や、中国の民主活動家のウーアルカイシ氏など豪華な顔ぶれが並んだ。両氏とも「国境なき記者団」の名誉評議員を務める。

 しかし、この会見では国境なき記者団が毎年発表する「世界報道の自由度ランキング」で、昨年、今年と日本が2年連続して72位に低迷している点に質問が集中した。

 その点について、読売新聞の記者が、「日本は民主国家で報道の自由も保障されている。だから心配は無用だ。しかし、いくらなんでも72位は低すぎる。判断基準に偏りがあるのではないか」と、ランキングに疑問をぶつけたのに対し、国境なき記者団のクリストフ・ドロワール事務局長は、実に示唆に富んだ回答をしている。

 「多くの国で同じような指摘を受ける。アメリカ人からは『アメリカの報道の自由度が世界で42位なんてあり得ない』と言われるし、フランス人からは『フランスが39位はないだろう』と言われる。誰もが自国の報道の自由度はもっと高いはずだ考えているようだが、われわれの評価基準は明快で客観的だ。自国のことだけでなく、他国の状況を正しく把握し、それと比較すれば、自国の評価が概ね妥当なものだということはご理解いただけるはずだ。」

 どんな国でも自国の報道の自由度を客観的に評価することは難しいというドロワール氏の指摘は、とても重要だ。これこそが、メディア問題の特徴である「鍵の掛かった箱の中の鍵」問題の正鵠を捉えているからだ。

 どんな国でも自国の報道の現状は、その国の報道を通じてしか知ることができない。自分の国の報道の自由度を知りうる範囲は、その国の報道の自由度という制約を受けるというパラドックスからは、誰も逃れることができないのだ。

 結果的に、自分たちの報道がどれほど制約されているかを報道の中で明言できる国は恐らく一つもないだろう。自分たちの報道が制約されていることを知ることができるのであれば、それはその国の報道が制約されていないことを意味するからだ。つまり、政府による報道への露骨な介入やジャーナリストに対する目に見える形での弾圧でもない限り、誰もが自国のメディアは概ね自由だと思い込まざるを得ない宿命にあるということだ。

 また、国境なき記者団の「世界の報道の自由度ランキング」で日本の報道の自由度が低い理由の中には、政府によるメディアへの介入もさることながら、テレビや大手新聞などのマスメディアを優遇する記者クラブ制度によって、独立系メディアや外国報道機関の取材機会が奪われていることなども含まれている。読売新聞のような記者クラブメディアの記者が「われわれは自由だ」と胸を張れば張るほど、「あなたたちの権利は他のメディアの犠牲の上に成り立っている」という国境なき記者団の指摘が裏付けされるという皮肉な結果を生んでいる。

 ドロワール氏の「あなたが思っているほど、実はあなたの国のメディアは自由でないかもしれない」という見方や、「自国のメディアは自由だと思っている国ほど危ないかもしれない」という指摘は、われわれも十分に肝に銘じておく必要があるだろう。

 「鍵の掛かった箱の中の鍵」問題としてのメディア問題の特殊性を、ジャーナリストの神保哲生と社会学者の宮台真司が議論した。

 他、ローレンス・ブリットによる「ファシズムの初期兆候」について、など。

 

【ダイジェスト】石破茂氏:石破政権を展望する
videonewscom
https://www.youtube.com/watch?v=5kXmmwUeH9Q

2017/07/22 に公開

概要:
http://www.videonews.com/ 
マル激トーク・オン・ディマンド 第850回(2017年7月22日)
ゲスト:石破茂氏(衆議院議員)
司会:神保哲生 宮台真司

 安倍政権の支持率が危険水域と言われる30%を割り込む中、自民党の石破茂衆院議員の去就に注目が集まっている。

 ポスト安倍候補の中にあって、政権で枢要な役職に就いている他の候補たちが身動きが取れずにいる中、昨年の内閣改造で入閣を固辞して無役の道を選んだ石破氏だけが、明確に反安倍色を打ち出しているからだ。

 実際、今、石破氏の下には、多くの報道機関から安倍政権への批判的なコメントを求める取材依頼が殺到しているそうだ。

 しかし、石破氏はそのような安易な挑発には乗らないよう気をつけているという。安倍政権の支持率が高かった時は、石破氏がどんなに政権の問題点を指摘しても、それがメディアに取り上げられることはほとんどなかった。それが、支持率が下がり政権が苦境に陥ったかと見ると、手のひらを返したように容赦ない政権批判を繰り広げるメディアの姿勢には疑問を感じるからだという。

 しかし、かといって石破氏が安倍政権と一線を画した路線を提唱していることに変わりはない。

 石破氏は1項2項を残したまま自衛隊を明記するという安倍政権の弥縫策的な憲法9条の改正案には、あくまで批判的だ。憲法を改正するのであれば、世界でも有数の軍事力を誇る自衛隊を日本防衛のための軍隊と規定し、その権利と義務を明確にすべきだと石破氏は主張する。

 その一方で、日本がアメリカの軍事力に全面的に依存する形になっている日米同盟の現状も、より双務的なものに修正していく必要があることを認める。

 しかし、首相の座を狙っているのかと問われれば、石破氏ははっきりとそれを否定する。新人議員の時分に田中角栄元首相から、総理の座は自分から狙って取れるものではないと教えられたからだ。いつ天命が下ってもいいように準備はしておくが、自分から地位を取りに行くような真似はすべきではないというのが石破の美学なのだという。

 ポスト安倍のキーマン石破氏に、憲法観や政策的な主張、今後の展望などについて、ジャーナリストの神保哲生と社会学者の宮台真司が聞いた。

(本記事はインターネット放送局『ビデオニュース・ドットコム』の番組紹介です。詳しくは当該番組をご覧ください。)

 

【ダイジェスト】三木由希子氏:『森友、加計問題』の本質は情報公開と公文書管理にアリ
videonewscom
https://www.youtube.com/watch?v=wEVzzhdCOGQ

2017/07/15 に公開

概要:
http://www.videonews.com/ 
マル激トーク・オン・ディマンド 第849回(2017年7月15日)
ゲスト:三木由希子氏(情報公開クリアリングハウス理事長)
司会:神保哲生 宮台真司

 政治の意思決定を速めるために首相の権限を強化したまではよかったが、それをチェックするための情報公開や公文書管理の制度がまったくそれについてこれなかった。それが今回のモリカケ問題の本質だったのではないか。

 加計学園問題は休会中審査が開かれるなど疑惑の追及が続いているが、依然として真相は見えてこない。議論をすればするほど、獣医学部の設置認可の基準や国家戦略特区制度、岩盤規制の是非などに議論が拡散してしまい、そもそも首相の「腹心の友」が代表を務める学校法人に許認可をおろすために、首相やその周辺による不当な介入や権力の濫用があったかどうかという問題の核心部分には、話が一向に進んでいかないからだ。

 森友学園問題の方も、学園側の不正行為に対する大阪地検特捜部の捜査は進んでいるようだが、肝心の土地の払い下げや学校の設置認可をめぐり、首相や財務省に不当な権力の行使があったかどうかについては、結局、有耶無耶になったままだ。

 真相解明に後ろ向きな安倍政権の姿勢に対しては、世論も不満を募らせていると見え、確かに内閣支持率は急落している。しかし、これは単に安倍政権だけの問題ではない。権力が行使され国民の税金が使われた時、その妥当性を国民が確認できないまま見過ごされてしまうようでは、仮に安倍内閣が退陣したとしても、また同じような問題が起きることは目に見えている。

 そもそも今回の森友・加計問題は、通常とは異なる権力の行使が行われ、その結果として普通では降りないはずの許認可が降りたと同時に相当額の税金が投入されているにもかかわらず、その権力行使の正当性を裏付ける記録が何も残っていないところに問題の核心がある。権力行使の妥当性をめぐる議論が交わされているのではなく、そもそもそこで権力が行使されたかどうかが確認できないまま、時間ばかりが過ぎているのだ。

 もし安倍政権が、森友にしても加計にしても、一切不当な政治介入はなかったと主張するのであれば、一連の手続きが適正だったことを示す文書を公開すればいいだけの話だ。しかし、安倍首相やその周辺は、当時の記録は既に「廃棄」され、交渉担当者たちも当時の「記憶」がないの一点張りで逃げ切ろうとしている。それはそれで政治的には大きな問題だが、そもそもその記録が残っていないことや、その保存や情報公開が義務付けられていないことの方がより大きな問題なのだ。

 「国家戦略特区」も「岩盤規制への風穴」も、それはそれで政治的には重要な論点かもしれない。しかし、もし権力が行使されたのであれば、その妥当性を証明する挙証責任は政府側にあり、それを裏付けるための証拠となる文書を保存しておくことは、権力が不正に行使されていないことを証明する上では必須となる。政府や官僚にとっては、その証拠を保存しておくことは、国民に対して自分たちの行為の正当性を証明する上では必要不可欠なものだ。ましてや今回のように、評価額の8分の1の値段で国有地が払い下げられていたり、従来の基準では認められていない新設の獣医学部の設置が特別に認められたのであれば、その決定の正当性の裏付けを残しておくことは、国民に対する説明責任は言うに及ばず、政府にとっても担当の官僚にとっても、身の安全を保障する命綱になるはずだ。繰り返しになるが、それを残していないということは、まずあり得ない。

 「都合が悪いことがあれば、その証拠を捨ててしまった者勝ちになるようなことを許してはならない」、情報公開問題に長年取り組んできた情報公開クリアリングハウスの三木由希子理事長は語る。

 三木氏は特に森友学園と近畿財務局の交渉記録が「契約締結後に破棄した」とされる国会答弁に疑問を呈する。森友学園の土地売却は10年分割払いになっているため、少なくともその間は交渉記録を残しておかなければ、もし分割払いの途中で何か問題が生じた時、説明がつかなくなってしまう。後任者に事細かく引き継ぎを行う慣例のある官僚が、10年先まで続く取引の記録を残していないなどということは常識では考えられない。

 ましてや、現職の総理夫人が名誉校長に名を連ねる学校法人に対して、明らかに異常な割引価格で土地の払い下げが行われながら、当時の交渉記録が一切廃棄されて存在しないなどということは本来はあり得ないし、許されていいはずはない。

 三木氏は土地取引の交渉に関わった財務省近畿財務局や国交省大阪航空局などに対し、協議や打ち合わせの内容がわかる文書の情報公開請求を行ったが、いずれも「文書不存在」を理由に不開示となった。さらに三木氏は、文書を破棄されることを防ぐため証拠保全の申し立てを行ったが、東京地裁に続き、高裁も抗告を棄却している。

 裁判所には裁判所なりの論理があるようだが、それにしても、このような非常識な説明がまかり通る状態は異常としか言いようがない。三木氏の言うように、都合が悪くなれば捨ててしまった者勝ちの状態を認めることになる。

 三木氏は国有地の払い下げをめぐる森友学園と近畿財務局などの交渉記録の情報公開請求訴訟の提起に踏み切り、その第一回目の弁論が7月19日に予定されている。

 この問題の主犯が官邸なのか財務省の本省なのか、はたまた出先の近畿財務局なのかはわからないが、何か彼らにとってよほど都合の悪い、つまり国民に対して正当化できないようなやり取りが記録に残っているのだろう。だからこそその記録は何があっても出せないと判断されたか、もしくは意図的に廃棄されたかのいずれかに違いないというのが、三木氏の見立てだ。

 恐らく同じことが加計学園への獣医学部新設を巡り内閣府についても言えるだろう。

 加計問題はたまたま今回は文科省から不適切な権力行使が行われていたことをうかがわせる文書が流出し、前川喜平前次官が身を挺してこの問題を公の場で証言したために、不自然な権力行使の一端が垣間見えた。しかし、官邸の権威を後ろ盾にして文科省に不当な圧力を掛けたとされる内閣府側からは一切の文書も出ていないため、こちらの方もまだ隔靴掻痒の状態から抜け出せないでいる。

 確かに日本の現行の公文書管理法にも情報公開法には抜け穴が多く、それを埋めていく地道な作業は必要だ。しかし、どんな法にも必ず抜け穴は残る。今回のモリカケ問題は法の抜け穴の有無以前に、そもそも今の日本の政府の中で、公文書管理法や情報公開法の精神が全く蔑ろにされているところに問題がある。そして、その責任の一端はそれを許しているマスコミ、そして国民の側にもある。それを正さない限り、第三、第四のモリカケ問題は必ず起こるだろう。いや恐らく、既に同様の問題は無数に起きており、モリカケ問題はその氷山の一角が顔をのぞかせたものだったに違いない。

 情報公開問題に長年取り組み、今も政府を相手取り数多の情報公開訴訟を抱える三木氏とともに、情報公開と公文書管理の観点からモリカケ問題をジャーナリストの神保哲生と社会学者の宮台真司が議論した。

(本記事はインターネット放送局『ビデオニュース・ドットコム』の番組紹介です。詳しくは当該番組をご覧ください。)

 

【ダイジェスト】伊勢崎賢治氏:[シリーズ・憲法改正を考える1]地位協定で主権を制限された日本に独自の憲法は書けない
videonewscom
https://www.youtube.com/watch?v=XkKqhX5oInc

2017/07/08 に公開

概要:
http://www.videonews.com/ 
マル激トーク・オン・ディマンド 第848回(2017年7月8日)
ゲスト:伊勢崎賢治氏(東京外国語大学大学院教授)
司会:神保哲生 宮台真司

 安倍首相が憲法改正の意志を明確に示して以降、改憲問題が具体的な政治日程に上っている。森友・加計問題や相次ぐ閣僚や議員の失言や不祥事、そして都議選の惨敗と、安倍政権を取り巻く政治状況は不透明になってきているが、安倍首相にとって祖父の遺志でもある憲法改正は最大の政治的野望だ。辞任に追い込まれない限り首相は万難を排しても、憲法改正を仕掛けてくるだろう。

 憲法改正については、まだ議論が生煮えの部分も多い。しかも、首相が憲法9条に関して、現行の条文を残したまま「自衛隊を明記する」などという珍妙な考えを示してしまったため、論理的な整合性も含め、今後更なる議論が必要となることは論を俟たない。

 しかし、その前に日本にはもう一つクリアしなければならない重大な課題がある。それが日米地位協定だ。

 日米地位協定は日本における米軍兵士やその家族(軍属)、軍関連業者などの法的な地位を定めた日米両国間の協定だが、敗戦後間もない1952年に締結された日米行政協定から実質的に一度も改正されていないこともあり、いかにも戦勝国が敗戦国に要求する無理難題が羅列された条文がそのまま残っている。地位協定の下では、米軍関係者には事実上の治外法権が認められ、パスポートもビザもなく日本国内を自由に出入りできるほか、「公務中」の刑事裁判権も日本側にはない。この協定の下では、アメリカは日本の好きなところに好きなだけ基地の提供を要求できるし、日本の広大な空域が米軍によって支配され、民間航空機はその合間を縫うような難しい飛行を強いられる等々、おおよそ現在の国際基準では考えられないような不平等な内容のままになっている。

 2004年、普天間基地に隣接する沖縄国際大学キャンパスに米軍のヘリが墜落した時、武装した米軍兵が普天間基地の柵を乗り越えて勝手に大学のキャンパスに侵入し、大学そのものを封鎖してしまった。その瞬間に、一民間大学に過ぎないはずの沖縄国際大学は日本の警察権も裁判権も及ばないアメリカの施政下に置かれ、日本の報道機関も取材ができない「外国」になってしまうという、衝撃的かつ信じられないような事件があった。普通なら深刻な外交問題に発展するところだが、あれも無条件で米軍に財産権を認めている地位協定に戻づく、いたって合法的な措置だった。

 端的に言えば、日本は第二次大戦の敗戦とその後の占領政策で失った主権国家としての最低限の権利を取り戻せていないのだ。その原因が日米地位協定にあることは明らかだ。驚いたことに日米地位協定の不平等さは、同じく第二次大戦の敗戦国だったイタリアやドイツの地位協定はもとより、フィリピンやイラクやアフガニスタンと米軍との間の地位協定よりも遥かに酷いと、東京外大大学院教授の伊勢崎賢治氏は指摘する。

 ところが、日本では地位協定の改正は政治の争点にものぼらない。そのため、これまで地位協定は一度も改正されていないし、改正を主張する政治家もほとんどいない。これから日本は、実質的に何の意味があるとも思えない、「自衛隊を書き込む」だけの憲法改正に血眼になって突き進むようだが、その間もこれだけ不平等で理不尽な地位協定は全く放置されたままになるようだ。日米合同委員会なる秘密委員会で地位協定の運用は話し合われるのに、どうしても地位協定の改正だけはできないのだ。

 そもそも武力の保持を放棄した憲法9条は日米安保条約と対になった車の両輪だった。日米安保の根幹を成す地位協定の不平等性をそのままにしておいて、もう一方の9条だけをいじり、自衛隊を合法化した時、そこにどのような矛盾や問題が生じるのかは、十分に検討しておく必要があるだろう。

 なぜ日本は地位協定を改正できないのか。いや、それを言い出すことも、議論することも、改正の可能性を考えることもできないのはなぜなのか。地位協定で主権が制限されたままの状態で憲法が改正されると、何が起きるのか。主権なき憲法改正の危険性に警鐘を鳴らす伊勢崎氏と、ジャーナリストの神保哲生と社会学者の宮台真司が議論した。

(本記事はインターネット放送局『ビデオニュース・ドットコム』の番組紹介です。詳しくは当該番組をご覧ください。)

 

【プレビュー】勝村久司氏:お産の事故はなぜ繰り返されるのか
videonewscom
https://www.youtube.com/watch?v=cG_MLPctFTA

2017/07/08 に公開

概要:
http://www.videonews.com/ 
マル激トーク・オン・ディマンド・プラス 第1回(2017年3月1日)
ゲスト:勝村久司氏(産科医療補償制度再発防止委員会委員)
司会:迫田朋子
 出産の際に重大な事故が相次いで起きていたことが、今年になって次々と明らかになっている。

 大阪、神戸、京都で合わせて6例、そのうちの3例は、同じ産婦人科診療所で起きていた。そのうち5例はお産の痛みを和らげる「無痛分娩」の際の事故だったため、日本産婦人科医会が無痛分娩の実態について調査を始めている。

 実は、産科医療については、2009年にできた産科医療補償制度があり、ほとんどの医療機関が入っている。お産の事故で子どもが脳性まひになった場合、3000万円の補償が出る。合わせて原因分析を行い、再発防止につなげる、という制度だ。脳性まひの子どもの数は減少し、合わせて訴訟の数も減ってきている。

 産科医療補償制度の再発防止委員会の委員で、自らも陣痛促進剤(子宮収縮薬)の被害で産まれた子どもを亡くした経験を持つ勝村久司さんは、制度について一定の評価をしたうえで、まだ不十分なところがあると指摘する。母親が重度障害になった場合や出産後6カ月までの子どもが死亡した場合などは、補償の対象になっていないからだ。

 もう一つ、大きな課題は、基準から逸脱している医療を行っている医療機関に対して改善を促すことが十分にできていないことだ。原因分析を行っても当該医療機関に結果を返すだけで、指導がされているわけではない。

 産科事故で子どもを亡くした経験をもつからこそ、二度と繰り返してほしくないと再発防止のために活動をつづける勝村久司氏に、ジャーナリストの迫田朋子が聞いた。

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勝村 久司(かつむら ひさし)
(産科医療補償制度再発防止委員会委員)
1961年大阪府生まれ。85年京都教育大学理学科卒業。厚生労働省「医療安全対策検討ワーキンググループ」、「中央社会保険医療協議会」、「産科医療補償制度再発防止委員会(日本医療機能評価機構)」、群馬大学附属病院医療事故調査委員などの委員を歴任。著書に『ぼくの星の王子さまへ』、共著書に『どうなる!どうする?医療事故調査制度』。
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【ダイジェスト】枝野幸男氏:内閣官房長官の権力
videonewscom
https://www.youtube.com/watch?v=_P0wAChGC3g

2017/06/24 に公開

概要:
http://www.videonews.com/ 
マル激トーク・オン・ディマンド 第846回(2017年6月24日)
ゲスト:枝野幸男氏(元内閣官房長官)
司会:神保哲生 宮台真司

 菅義偉内閣官房長官に注目が集まっている。

 これまで安倍政権を陰に陽に支え、水一滴漏らさない完璧さを誇ってきた菅官房長官の「危機管理」が、森友・加計問題を機に綻びを見せているからだ。

 ただし、ここで言う「危機管理」とは、有事や自然災害に対応する能力のことを指しているのではない。政権にとって命取りになる恐れのあるスキャンダルや不祥事を、深刻な政治問題になる前に未然に押さえ込む能力のことだ。

 既に佐藤栄作、吉田茂に次ぐ戦後3番目の長期政権となった安倍政権ではあるが、2012年12月の政権発足以来、閣僚や与党議員による問題発言や不祥事は後を絶たない。しかし、菅氏は近年の「政治改革」や「官邸主導」などの相次ぐ制度改革によって官邸に集中した権限をフルに活用し、飴と鞭を巧みに使いながら官僚とメディアを懐柔するなどして、見事に危機を乗り切ってきた。

 安倍首相の昭恵夫人が名誉校長を務める小学校が、土地の払い下げや法人設置認可などであからさまな厚遇を受けたことが明らかになった森友学園問題でも、これが政権にとって致命傷になることを回避することに成功している。

 しかし、森友に続いて加計学園問題が出てきたあたりで、菅氏の対応が後手後手に回ることが多くなった。特に「怪文書のようなもの」と切り捨てた「官邸の最高レベル」などの文言が入った文科省の内部文書が、後に真正なものだったことが明らかになったり、内閣府からの圧力を告発した前川喜平前文科事務次官に対して記者会見の場で激しい人格攻撃をし始めたあたりから、菅氏の危機管理能力に疑問の声が囁かれるようになった。

 内閣官房長官経験のある民進党の枝野幸男衆議院議員は、菅氏の手腕に陰りが見えた理由として「集中力的にも体力的にも、限界に来ているのではないか」と語る。常に臨戦態勢で危機管理に当たることを求められる内閣官房長官の精神的・肉体的な負担はとても重い。安倍政権発足以来、菅氏はその激務を4年以上も一人で背負っていることになる。そろそろ綻びを見せるのは無理からぬことだと枝野氏は言う。

 官房長官は「政権の要」とか「官邸と霞ヶ関の接点」などと呼ばれることも多いが、そもそも官房長官とは何をする人なのか。記者会見での姿を思い浮かべる人は多いだろうが、担当がはっきりしている他の国務大臣と比べて官房長官の実態は意外と知られていない。

 政権が持つか持たないかは官房長官の能力次第と言われて久しいが、なぜ一閣僚に過ぎないはずの官房長官が、それほどの強大な権力を振るうことができるのか。首相官邸に強大な権限を集中させたことは、本当に国民の利益につながっているのか。

 今週は内閣官房長官の仕事とその権力について、官房長官経験者の枝野氏とともに、ジャーナリストの神保哲生と社会学者の宮台真司が議論した。

(本記事はインターネット放送局『ビデオニュース・ドットコム』の番組紹介です。詳しくは当該番組をご覧ください。)

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2017年7月21日 (金)

「日報隠蔽」報道【稲田防衛相】まだまだ出てくる内部リーク いよいよ始まった官僚の反乱

 日報がいかに大事か。隠蔽したり、削除したりするとどんな不都合なことが起きるかが分かる伊勢崎 賢治氏の論考を読めば、稲田がどれだけ愚かか分かります。

 

 安倍と同様、稲田も今まで息を吐くように嘘をつきまくってきたババア。今更何を言っても信用されない。

稲田大臣は改めて否定も・・・「非公開を了承」陸自反論(17/07/21)
ANNnewsCH
https://www.youtube.com/watch?v=CWLi_scqSjY

2017/07/21 に公開

 

陸自「非公開了承」 稲田大臣は全面否定_山本大臣「京都だって追加であり得る」20170721houdoustation
http://www.dailymotion.com/video/x5udq12

陸自「非公開了承」 稲田大臣は全面否定_山本大臣「京都だって追加であり得る... 投稿者 gomizeromirai
公開日: 07/21/2017
期間: 17:56

↑4分42秒〜2011年12月5日衆院予算委での稲田朋美の質疑部分は必見w。今振り返るとえらそうな態度が尚更笑えるw。

 以下Twitterでの反響ツイをご紹介。正確なデータは、2011年(平成23年)12月5日 第179回次 衆議院予算委員会での稲田朋美の質疑。その時の会議録はこちら(以下会議録抜粋中、Twitter動画で確認できた稲田発言部分を太字にした)
会議録で見ると、
158段落目
○稲田委員 笑わせないでくださいよ。国民目線と言うのであれば、素人を防衛大臣にしないでほしいというのが国民目線ですよ
125段落目
(稲田) しかも、官僚に責任をとらせて終わりですか。それが民主党のおっしゃっている政治主導ですか。部下に責任をとらせて御自分は保身を図る、それが政治主導ですか。政治主導というのは政治家が責任をとることですよ
132段落目
(稲田) そして、給料の返納、お金の問題じゃないんです。防衛大臣、あなたは自分の役目がわかっているんですか。あなたの役目はこの国を守ることであって、あなたの身の保身を守ることじゃありませんよ。いいかげんにしてくださいよ

https://twitter.com/kentaro_s1980/status/888389318540013568

 

記事をスクロールして見るなら

https://twitter.com/Trapelus/status/887945063900131328

 

https://twitter.com/noiehoie/status/887686207576002560

 

https://twitter.com/noiehoie/status/887813411878297600

 

https://twitter.com/noiehoie/status/887685119204409346

 

https://twitter.com/noiehoie/status/887814572366745600

 

記事をスクロールして見るなら その1

記事をスクロールして見るなら その2

https://twitter.com/Trapelus/status/887941802770128896

 

記事をスクロールして見るなら

https://twitter.com/Trapelus/status/887943072759164929

 

写真をスクロールして見るなら顔の整形はできたが、性格の悪さと頭の悪さは整形できなかったw。

https://twitter.com/kininaru2014111/status/832336383607869440

 

 関連記事を資料として採録。最初の記事2本は防衛大臣稲田直属の防衛省特別監察の調べに対する制服組からの報告のニュース。

稲田朋美氏 保守系メディアからも出ていけと見捨てられた
2017.08.01 16:00
https://www.news-postseven.com/archives/20170801_600270.html

 稲田朋美・防衛相を失言大臣の象徴として内閣改造で交代させ、一連の不祥事の連鎖のピリオドを印象付ける──そんな安倍晋三・首相の算段は、改造まであと1週間のところで潰えた。結果的に稲田氏は辞意を表明した。

 もちろん、国民から見れば「遅すぎる判断」だった。南スーダンのPKO部隊の「日報」隠し問題は、稲田氏が国会で「(陸上自衛隊では)日報は紙・電子媒体を問わず廃棄した」(今年2月20日)と答弁したのが発端だ。だが、当時、稲田氏はすでに日報が見つかった報告を受けており、陸自幹部たちとの協議で「明日なんて答えよう」などと話していたとするメモの存在が閉会中審査当日に報じられた。つまりは確信犯でウソをついていたことになる。

 森友学園問題では籠池泰典・前理事長との関係を国会で追及され、「学園の顧問だったことも相談を受けたこともない」と断言。籠池夫妻が稲田氏に法律相談に乗ってもらったと証言しても「全くの虚偽だ」とシラを切り通した。

 いざ稲田氏が森友側弁護人として出廷した裁判所の記録が発覚すると「私の記憶違い」と言ってのけて、何の責任も取らなかった。都議選中の自衛隊政治利用発言も「誤解を招きかねない発言に関して撤回したい」と“誤解”を連発。発言を誤解したメディアが悪いといわんばかりだった。そうした“ウソの蓄積”があったからこそ、防衛省内から内部情報が流出し、見せしめのように集中砲火をあびたのだ。

「稲田氏は防衛特別監察の結果報告が出た段階で陸上幕僚長に監督責任を取らせて更迭する人事を固めていた。防衛省・自衛隊内部では“責任転嫁して逃げるのか”と不満が爆発した」(自民党防衛族議員)


https://www.news-postseven.com/archives/20170801_600270.html?PAGE=2
 さすがに保守系メディアも批判に転じ、これまで稲田氏を持ち上げた産経新聞まで「混乱招いた稲田氏の言動」の見出しで〈奇抜な服装で外遊〉〈不安定な国会答弁〉(7月21日付)と批判のトーンをあげた。元読売新聞社会部記者でジャーナリストの大谷昭宏氏が指摘する。

「改憲賛成論を掲げる保守系メディアにとって安倍政権の支持率急落は由々しき事態。そこで稲田氏をスケープゴートにすることで、政権批判をすりかえたい。稲田氏は保守系メディアからさえ“政権維持のために出て行ってくれ”と見捨てられたわけです」

 安倍首相も最後は政権維持を優先した。

「防衛省内は大臣と制服組が反目し合い、機能不全に陥った。陸上幕僚長という制服組トップに加え、事務方トップの黒江哲郎・事務次官が混乱の責任を取って辞表を出した以上、官邸もケンカ両成敗で稲田氏を切らなければ収拾がつかなくなった」(前出の自民党防衛族議員)

 だが、防衛大臣と事務次官、陸幕長が3人揃って辞任し、国防には大きな「空白」が生じた。官邸が3人の辞任方針を固めた7月27日は北朝鮮の戦勝記念日で、まさに「弾道ミサイル発射」が警戒されていた。

 安倍首相はことあるごとに「北の脅威」や「安全保障の重要性」を持ち出し、「憲法改正で自衛隊を位置づける」などと掲げてきたが、政権の危機管理を優先し、国民の安全など二の次だと露呈した。

 防衛省の混乱で稲田氏以上に国民を失望させたのは間違いなく安倍首相だ。

※週刊ポスト2017年8月11日号

 

“日報問題”で陸自「稲田大臣が非公表を了承」
全国のニュース : 最新2017/07/21
https://www.aab-tv.co.jp/news/ann_shownews.php?id=000105844&cat=99

ANN:“日報問題”で陸自「稲田大臣が非公表を了承」
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ANN:“日報問題”で陸自「稲田大臣が非公表を了承」 投稿者 osanpodeonigiri

 南スーダンPKO(国連平和維持活動)の日報を巡る問題で、陸上自衛隊側が「事前に稲田防衛大臣に日報の存在を報告し、公表しない方針も了承されていた」と主張していることが分かりました。

 複数の関係者によりますと、陸上自衛隊側は防衛省の特別監察に対して、日報が存在しないとされていた今年2月の段階で「データが存在すると大臣に報告し、非公表とする方針も了承された」と説明しています。これが事実であれば、稲田大臣が日報の隠蔽に関与していたことになりますが、稲田大臣は「日報は破棄されたと説明を受けた」と否定しています。また、近く公表される調査報告書の原案では、稲田大臣の関与については触れられていません。菅官房長官は会見で、稲田大臣を含めた徹底的な調査が必要だという認識を示しました。

 

原案に「稲田氏了承」盛り込まず 日報隠蔽問題で特別防衛監察結果
2017/7/20 21:51
https://this.kiji.is/260719078078595074?c=39546741839462401

260725746820546561origin_1
臨時閣議を終え、防衛省で記者に囲まれる稲田防衛相=20日午後

 南スーダン国連平和維持活動(PKO)部隊の日報隠蔽問題で、陸上自衛隊側は防衛監察本部に提出した報告書に、稲田朋美防衛相が日報の電子データの非公表方針を了承したことなどを記載したが、特別防衛監察結果の原案にこうした内容は一切盛り込まれていないことが20日、政府関係者への取材で分かった。

 菅義偉官房長官は、制度上は特別防衛監察の対象外である稲田氏が了承した点も調査されるとの認識を示した。防衛監察本部が今後、稲田氏の関与をどう認定するかが焦点になる。防衛省は監察結果と関係者の処分を28日にも公表したい考えだが、調査の状況次第で、ずれ込む可能性もある。

 

 以下記事で登場するのは、防衛省事務次官(官僚・背広組)などと陸上幕僚長(制服組)など。

PKO日報問題 非公表、防衛省事務次官の意向
毎日新聞2017年7月20日 03時00分(最終更新 7月20日 05時26分)
https://mainichi.jp/articles/20170720/k00/00m/040/174000c

20170720k0000m040176000p_9 防衛省に入る黒江哲郎事務次官=19日午前、共同

陸上幕僚長と直接会い「公文書には当たらない」

 南スーダン国連平和維持活動(PKO)部隊の日報の隠蔽(いんぺい)問題で、陸上自衛隊が保管していた事実を非公表とする方針は、防衛省事務方トップの黒江哲郎事務次官の意向に沿ったものだったことが19日、複数の政府関係者への取材で分かった。黒江次官は2月15日の緊急会議の前後に岡部俊哉陸上幕僚長と直接会い、「公文書には当たらない」として非公表とすることを伝えていた。

<PKO日報問題>稲田氏、経緯説明なく 疑惑ぬぐえず
<稲田防衛相>PKO日報隠ぺいを了承 国会で虚偽説明
<PKO日報問題>稲田氏「隠ぺい了承の事実ない」
<PKO日報問題>稲田氏に報告、2日前にも…緊急会議控え
<稲田氏発言>防衛相なぜ続投 辞任5閣僚より深刻なのに…

 防衛相を補佐すべき立場の事務次官が、一連の隠蔽を主導した疑いが出てきた。非公表を了承した稲田朋美防衛相の統率力の欠如を露呈し、防衛省・自衛隊の隠蔽体質が厳しく問われるのは必至だ。防衛監察本部の特別防衛監察結果に、こうした経緯がどこまで反映されるかが注目される。

 稲田氏は2月13日と15日の2回、陸自側から保管などの報告を受けたことが分かっている。稲田氏は報道陣に「緊急会議を開催した事実はなく、2日前に事前説明があったことはない」と否定。「陸自に電子データが残っていたとの報告があったという認識はない」とも語った。黒江次官は共同通信に「監察の対象のため、内容についてのお答えは差し控える」と文書で回答した。

 関係者によると、保管の事実を公表するか協議する2月15日の緊急会議の前に、黒江次官は岡部陸幕長と会い、陸自のデータを公表するか確認を求められた。黒江次官は「陸自のデータは個人が保存していた文書」と位置付け、「公文書には当たらない」として、公表しないと伝えた。

 同じ15日に緊急会議が開かれ、稲田氏や黒江次官、岡部陸幕長らが出席。非公表の方針が示され、稲田氏も了承した。岡部陸幕長は翌16日にも黒江次官を訪れ、見解をただしたが、方針は変わらなかったという。

 陸自の日報は情報公開請求に対し、当初「廃棄済み」とされたが、その後見つかり、1月17日に岡部陸幕長に報告。陸自は公表の準備を始めたが、27日に統合幕僚監部の防衛官僚が陸幕の担当者に「今更陸自にあったとは言えない」と伝えたことが分かっている。

 陸自に保管されていた事実は、3月15日に報道で発覚。稲田氏の指示で同月17日、特別防衛監察が始まった。ただ防衛相と副大臣、政務官は制度上、対象から外れるため組織的隠蔽の解明がどこまで進むかは不透明だ。(共同)

 

PKO日報問題 疑惑ぬぐえず 稲田氏、経緯説明なく
毎日新聞2017年7月19日 23時24分(最終更新 7月20日 03時54分)
https://mainichi.jp/articles/20170720/k00/00m/010/153000c

PKO日報問題:疑惑ぬぐえず 稲田氏、経緯説明なく
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PKO日報問題:疑惑ぬぐえず 稲田氏、経緯説明なく 投稿者 osanpodeonigiri

20170720k0000m010154000p_9 PKO日報隠蔽問題について報道陣に話す稲田朋美防衛相=防衛省で2017年7月19日午後6時42分、長谷川直亮撮影

 稲田朋美防衛相は19日、南スーダン国連平和維持活動(PKO)部隊の日報の隠蔽(いんぺい)を了承したとされる問題について「日報を非公表にするとか隠蔽を了承したことはない」と自らの関与を否定した。ただ、今年1月に陸上自衛隊内で見つかっていた日報の電子データが3月に報じられるまで公表されなかった経緯については一切説明しておらず、疑惑解明には程遠い状況だ。

 稲田氏が今年2月15日、防衛省幹部との緊急会議で、日報が陸自に電子データで残されていたことを非公表とすることを了承したとされる問題について、稲田氏は19日夜、記者団に「2月15日は断続的に国会対応に関して打ち合わせをしていたことは事実だが(電子データの)対応を決めるための緊急会議を開催した事実はない」と否定した。

 この会議には、岡部俊哉陸上幕僚長、黒江哲郎事務次官、豊田硬官房長らが出席したとされる。稲田氏は岡部氏と同日、面会したことは認めたが「陸幕長から日報は『用済み後破棄』の処理をしたとの報告、説明を受けた」と述べ、陸自の日報電子データは破棄されたとの認識だったと強調した。

 また、緊急会議の2日前の13日に陸自から電子データ保管の報告を受けていたとの報道についても「2日前に緊急会議のための事前の説明があったということはない」と明言した。

 仮に稲田氏が陸自内で日報の電子データが見つかったことの報告を受けていなかったとすれば、陸幕長に報告された1月17日から報道でデータ保管が明るみに出る3月15日まで約2カ月間、稲田氏の関与なしで防衛省幹部が対応を協議していたこととなる。稲田氏が省内を統率できていなかったことが改めて浮き彫りになった形だ。一方で、何らかの報告が上がっていれば、情報開示に向けて指示を出した形跡はなく、事実上の隠蔽了承とみなされてもおかしくない。

 こうした稲田氏の対応について野党は一層反発しており、民進党の山井和則国対委員長は19日、国会内で記者団に「稲田氏を1日でも長く留任させることは、国防の観点から、また自衛隊員の士気の面からも国益を大きく害している」と批判。稲田氏の即時罷免を安倍晋三首相に求めるよう自民党側に要請した。

 民進党は同日の党会合に稲田氏の出席を求めたが応じず、出席した防衛省の担当者は「大臣室で連日打ち合わせをしていたのは事実だが、記録はなく確認できない」などと繰り返した。【木下訓明、真野敏幸】

 

PKO日報問題 稲田氏「隠蔽了承の事実ない」
毎日新聞2017年7月19日 11時39分(最終更新 7月19日 13時27分)
https://mainichi.jp/articles/20170719/k00/00e/010/286000c

PKO日報問題:稲田氏「隠蔽了承の事実ない」
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PKO日報問題:稲田氏「隠蔽了承の事実ない」 投稿者 osanpodeonigiri

20170719k0000e010288000p_9 自衛隊の日報隠蔽について報道陣に話す稲田朋美防衛相(中央)=防衛省で2017年7月19日午前10時5分、長谷川直亮撮影

 稲田朋美防衛相は19日午前、南スーダン国連平和維持活動(PKO)部隊の日報を陸上自衛隊が保管していた問題について「隠蔽(いんぺい)を了承したとか、非公表を了承したとかいう事実はまったくない」と否定した。防衛省で記者団に答えた。

<PKO日報問題 稲田氏に報告、2日前にも…緊急会議控え>
<稲田防衛相 PKO日報隠蔽了承 国会で虚偽説明>
<稲田氏発言 防衛相なぜ続投 辞任5閣僚より深刻なのに…>
<自衛隊発言 稲田氏、軽さ露呈 安易な「政治利用」>
<「自衛隊」発言を“誤解”と言い繕う稲田防衛相のごまかし>

 同省は2月15日、黒江哲郎事務次官、豊田硬官房長、岡部俊哉陸上幕僚長ら幹部による緊急会議を開き、情報公開請求に「廃棄済み」と回答した日報が陸自に電子データで残されていたことへの対応を協議。事実関係を公表しないことを決め、同席した稲田氏も了承したとされる。稲田氏は「会議はあったのか」という質問には答えなかった。

 黒江氏は19日午前、「(会議は)記憶にない。そういう事実関係はないと思う」と記者団に否定。豊田氏も「会議が開かれた事実はない。特別(防衛)監察の中でクリアになると確信している」と述べた。

 菅義偉官房長官は記者会見で、稲田氏から18日夜、電話で隠蔽を否定する報告を受けたことを明らかにし、「しっかり調査し、今後とも誠実に職務にあたってほしい」と述べた。【木下訓明、田中裕之】

 

安倍首相「小泉政権は真紀子氏更迭で支持急落」
2017年7月20日08時14分
http://www.asahi.com/articles/ASK7M7DL5K7MUTFK01Q.html

As20170720002849_comm 首相官邸に入る安倍晋三首相=20日午前10時3分、岩下毅撮影

 安倍晋三首相は19日夜、東京都内で麻生太郎副総理らと会食した。出席者によると、首相は「小泉政権は田中真紀子外相を更迭したときに、内閣支持率が下がった」と言及。来月初旬に内閣改造・党役員人事を控え、支持率が気にかかっているようだ。

 2002年1月の田中外相更迭が響き、朝日新聞の世論調査では小泉内閣の支持率は72%から49%に急落した。安倍首相は当時、官房副長官だった。

 首相は自身の政権運営について「都議選の結果を踏まえて、慎重にやらなければいけない」と説明。24、25両日にある衆参予算委員会の閉会中審査について「国民に納得してもらうまで説明しよう」と話した。出席者からは「予算委では稲田朋美防衛相が狙われるだろう」との声も上がったという。

 会食には高村正彦・自民党副総裁や河村建夫元官房長官に加え、萩生田光一官房副長官らも同席した。

 

関連エントリ:
稲田罷免時機を逸した馬鹿丸だし安倍晋三の滑稽w⇒「稲田氏、組織的隠蔽を了承 PKO日報、国会で虚偽答弁」

日報がいかに大事か。隠蔽したり、削除したりするとどんな不都合なことが起きるかが分かる伊勢崎 賢治氏の論考を採録してます

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2017年7月19日 (水)

稲田罷免時機を逸した馬鹿丸だし安倍晋三の滑稽w⇒「稲田氏、組織的隠蔽を了承 PKO日報、国会で虚偽答弁」

 日報がいかに大事か。隠蔽したり、削除したりするとどんな不都合なことが起きるかが分かる伊勢崎 賢治氏の論考を後ろで採録

↓下記は、米軍公式新聞 STARS AND STRIPES(星条旗新聞)2017年2月27日付のワシントン・ポスト転載記事の写真(表題と記事内容は森友問題w)。写真は2016年12月26日安倍と稲田がハワイ訪問し、「戦争捕虜・戦中行方不明者捜索統合司令部」(DPAA、米ハワイ州)を訪問時のもの。ブリーフィングされてるとの説明だが、差し詰め先生に叱られる小学生の風情w。
In Japan, a scandal over a school threatens to entangle the prime minister
Landscape_900image
U.S. Army Brig. Gen. Spindler, Defense POW/MIA Accounting Agency (DPAA) deputy director, briefs Prime Minister Shinzo Abe of Japan and Defense Minister Tomomi Inada on the agency's recovery operations at the DPAA facility as part of his visit to Hawaii, Dec. 26, 2016.
KATHRINE DODD/U.S. AIR FORCE

By ANNA FIFIELD | The Washington Post | Published: February 27, 2017

 

稲田氏、組織的隠蔽を了承 PKO日報、国会で虚偽答弁
2017/7/19 02:00
https://this.kiji.is/260088924608626696

260089050096322040_origin_3
閣議後、記者会見する稲田防衛相=18日、防衛省

 南スーダン国連平和維持活動(PKO)部隊の日報を廃棄したとしながら陸上自衛隊が保管していた問題で、稲田朋美防衛相が2月に行われた防衛省最高幹部による緊急会議で、保管の事実を非公表とするとの方針を幹部から伝えられ、了承していたことが分かった。複数の政府関係者が18日、明らかにした。防衛省・自衛隊の組織的隠蔽を容認した形になる。

 稲田氏はその後の国会で、一連の経緯の報告を受けていないとし「改めるべき隠蔽体質があれば私の責任で改善していきたい」と答弁。国会でも虚偽の説明をしたことになり、防衛相辞任を求める声が強まり、安倍晋三首相も任命責任を問われるのは確実だ。

 

 稲田防衛相直轄の防衛監察本部が行った特別防衛監察であり、防衛相と副大臣、政務官は制度上、対象から外れるので「関与触れず」になるのも予想されたこと。

“日報”調査結果あすにも発表 稲田氏の関与触れず(17/07/20)
ANNnewsCH
https://www.youtube.com/watch?v=HRhDAok0ICM

2017/07/19 に公開

 

稲田防衛相 PKO日報隠蔽了承 国会で虚偽説明
会員限定有料記事 毎日新聞2017年7月19日 02時00分(最終更新 7月19日 07時58分)
https://mainichi.jp/articles/20170719/k00/00m/040/185000c

20170719k0000m010197000p_9 閣議に臨む稲田朋美防衛相=首相官邸で2017年7月18日午前9時55分、川田雅浩撮影

 南スーダン国連平和維持活動(PKO)部隊の日報を廃棄したとしながら陸上自衛隊が保管していた問題で、稲田朋美防衛相が2月に行われた防衛省最高幹部による緊急会議で、保管の事実を非公表とするとの方針を幹部から伝えられ、了承していたことが分かった。複数の政府関係者が18日、明らかにした。防衛省・自衛隊の組織的隠蔽(いんぺい)を容認した形になる。

【写真特集】稲田朋美氏の軌跡
<稲田氏発言>防衛相なぜ続投 辞任5閣僚より深刻なのに…
<「自衛隊としてお願い」 稲田氏、軽さ露呈 安易な「政治利用」>
<「自衛隊」発言を“誤解”と言い繕う稲田防衛相のごまかし>
<稲田氏「自衛隊としてお願い」 自覚の乏しさにあきれる>

 稲田氏はその後の国会で、一連の経緯の報告を受けていないとし「改めるべき隠蔽体質があれば私の責任で改善していきたい」と答弁。国会でも虚偽の説明をしたことになり、防衛相辞任を求める声が強まり、安倍晋三首相も任命責任を問われるのは確実だ。

 稲田氏は18日、当該の会議で非公表の方針を了承したかどうかの事実関係について、共同通信の取材に「ご指摘のような事実はありません」と書面で回答した。

 複数の関係者によると、緊急会議は2月15日、防衛省で開かれた。稲田氏や事務方トップの黒江哲郎事務次官、豊田硬官房長、岡部俊哉陸上幕僚長、湯浅悟郎陸幕副長らが出席。情報公開請求に「廃棄済み」とした日報が陸自に電子データで残されていたことについて、事実関係を公表するか対応を協議した。

 陸自は1月17日、岡部幕僚長に保管されていたことを報告し公表の準備を始めたが、会議では、陸自のデータは隊員個人が収集したもので公文書に当たらないなどとした上で、「事実を公表する必要はない」との方針を決定。稲田氏は異議を唱えず、了承したという。

 3月に入り、報道によって陸自に日報が保管されていた事実が明るみに出た。稲田氏は同月16日の衆院安全保障委員会で、民進党議員から一連の隠蔽行為の報告を受けていないのか問われ「報告はされなかったということだ」と否定した。

 日報を巡っては、情報公開請求を不開示とした後、昨年12月に統合幕僚監部で発見。その後、陸自でも見つかったが、1月27日に統幕の背広組の防衛官僚が、報告に来た陸自の担当者に「今更陸自にあったとは言えない」と伝達。2月にデータは消去された。防衛省は2月6日、統幕で見つかった事実を公表し翌7日、一部を黒塗りで公開。陸自での保管の経緯は防衛相直轄の防衛監察本部が特別防衛監察を実施中で、近く結果を公表する見通しだ。

 【ことば】南スーダンPKO日報問題

 南スーダン国連平和維持活動(PKO)に、政府は2012年1月~17年5月、陸上自衛隊の部隊を派遣。首都ジュバで大規模戦闘が起きた昨年7月に現地部隊が作成した日報の情報公開請求を、防衛省は昨年10月に受理した。同12月2日に「陸自は廃棄済み」として不開示決定したが、12月26日に同省統合幕僚監部に電子データで保管されていたことが判明、今年2月に公開した。3月には陸自内部にも残っていたことが発覚。日報の「戦闘」との表現を巡って「武力衝突」としてきた政府見解との落差が国会で議論になった。(共同)

 

統幕に派遣後全データ 南スーダン PKO日報保存
2017年2月18日 朝刊
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201702/CK2017021802000145.html

Pk2017021802100036_size0 衆院予算委で答弁する稲田防衛相=17日、国会で(小平哲章撮影)

 稲田朋美防衛相は十七日の衆院予算委員会で、防衛省が当初は廃棄済みとしていた南スーダン国連平和維持活動(PKO)に派遣されている陸上自衛隊の日報を一転して開示した問題を巡り「(二〇一二年の)部隊派遣を開始以来、統合幕僚監部で、日報を電子データとして保存していたことを確認した」と述べた。民進党の後藤祐一氏は「組織としてずっと保存している」と指摘し、廃棄して存在しないとして開示しなかった防衛省の対応は組織的な隠蔽(いんぺい)だと批判した。 (横山大輔)

 稲田氏は、南スーダンで大規模な衝突が発生した昨年七月の日報に関し、フリージャーナリストの布施祐仁(ゆうじん)さんから情報公開法に基づく開示請求を受けた当初は「派遣部隊と(日報の提出先の)中央即応集団司令部で捜し、破棄されていた」と、不開示に決定した経緯を説明。捜索範囲に日報を保管していた統幕が含まれていなかったことについては「捜し方が不十分だったが、隠す意図はなかった」と釈明した。

 日報を廃棄した時期は「規則上、期日を記録することにはなっていない」と明らかにしなかった。

 後藤氏は「昨年十二月に文書が存在しないことを理由に不開示決定しているが、統幕は全部とってあることを知っていた。この悪意は今までと違う」と指摘。省側が同十六日に行った「日報は破棄した」との稲田氏への報告についても「いいかげんな説明を、部下が大臣にしていたということではないか」と疑問を投げ掛け、「シビリアンコントロール(文民統制)上、大変な問題だ」と述べた。

 民進党の山井和則国対委員長は十七日、記者団に「南スーダンの現状を国民に正確に知らせない隠蔽体質の稲田氏が自衛隊員の命、国民の命を守ることはできない」と述べ、辞任要求を強めた。

南スーダンPKOの日報問題の経過
※防衛省の説明、稲田防衛相の国会答弁に基づき作成
Pk2017021802100037_size0

◆多数の職員認識か 5年以上の蓄積指摘なく

 防衛省は十七日、南スーダンPKO派遣部隊の日報が全て統合幕僚監部内の複数の部署で保管されていたと明らかにした。二〇一二年一月の一次隊から五年以上、電子データで蓄積され、保管を知る職員が多くいたとみられるが、存在を指摘する声はどこからも上がらなかったことになる。

 防衛省はこれまで統幕参事官室のパソコンに十次隊分のデータが残っていることを確認したと説明、昨年七月七~十二日分を一部黒塗りにして開示。稲田朋美防衛相がこの日の衆院予算委で、ほかの派遣隊分も残っていることを認めた。

 防衛省の武田博史報道官は十七日、十次隊分以外の確認が遅れた理由を「複数のフォルダに分かれて保管されていた」と釈明した。

 防衛省によると、統幕の参事官室のほか「運用第二課」でも日報データを保管。それぞれ歴代の担当者の間で引き継がれていた。統合幕僚長に活動報告する際の基礎資料として参照していたという。陸自の規定では日報の保存期間は一年未満とされているが、統幕の規定に違反するかは「確認中」とするにとどめた。

 一連の問題はフリージャーナリストからの情報公開請求を、防衛省が昨年十二月二日に「廃棄済み」を理由に不開示決定としたことが発端。稲田氏の指示で再探索し、昨年十二月二十六日に一部の日報が見つかったとされる。

 現地では現在、第九師団(青森市)を中心とする十一次隊が活動。安全保障関連法に基づく「駆け付け警護」などの任務を初めて付与された。

<南スーダン日報問題> 防衛省が、南スーダンPKOに派遣されている陸上自衛隊の昨年7月の日報に関し、廃棄したと昨年末に説明したのに、今月になって保管していたことを認めて一部を開示した問題。日報には首都ジュバで大統領派と反政府勢力の「戦闘」が発生したことを明記。「戦闘行為」は起きていないとする政府の説明と食い違いが生じている。

  

 以下、伊勢崎 賢治氏の論考。日報がいかに大事か。隠蔽したり、削除したりするとどんな不都合なことが起きるか。稲田や安倍晋三がいかにデタラメか分かる(特に2頁目と4頁目のところ

2017.03.28 防衛・安全保障
南スーダン自衛隊撤退ではっきりした日本の安保の「超重大な欠陥」 国際社会にバレたら一大事!?
伊勢崎 賢治 東京外国語大学教授 紛争屋
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/51311

南スーダンで活動する自衛隊員〔PHOTO〕gettyimages
Img_e2f516809575107edcfb29f84757d44

■積み上げてきた「理屈」が崩壊した

2017年3月10日、政府は南スーダンからの自衛隊撤退を表明しました。

僕はこれまで、こういう主張をしてきました。



日本が依然として派遣の根拠にしているPKO派遣5原則(1992年制定)は、「住民保護」が主任務になった現代のPKOでは意味を失っている。

もはや停戦があるかどうかなんて関係なく、治安が悪くなればなるほど、その状況の犠牲となる住民を保護するべくPKOは撤退しなくなる。

昨年の7月の首都ジュバでの大規模な戦闘を受けて、即座に国連安保理がPKO部隊の4000名の増派を決定したことからもわかるように、自衛隊が撤退できないのは安倍政権が「駆け付け警護」をやらせるために無理強いしているからではない。単純にそれを国際世論が許さないからだ。やったら、それは「住民も守るためにもっと戦え」と迫る国際社会の正義を敵にすることになる。

だからこそ、安倍政権の安保法制を政局にするのではなく、そもそも民主党政権時に南スーダンに自衛隊を送った民進党が歩み寄り、現場に小康状態が訪れたら即座に、そして静かに、代替え案をもって撤退させよ。



そう提言し、そのために政党、そして外務防衛関係者へのロビー活動もやってきました。(参照:「南スーダンの自衛隊を憂慮する皆様へ~誰が彼らを追い詰めたのか?http://gendai.ismedia.jp/articles/-/49799

交戦できない自衛隊は、弾がまったく飛んでこない場所でなら活動できます。そんな「仮想空間」を戦場につくり参加してきたのが、これまでの自衛隊によるPKOです。

それらは、

・「後方支援」(通常の施設部隊=兵站部隊に前方も後方もありません)

・「非戦闘地域」(こんなものが存在したら軍隊は基地を造る必要はありません。基地を一歩出たらそこは戦場です)

・「(武力行使と一体化しない)一体化論」(国連が南スーダンのような受け入れ国と一括して結ぶ国連地位協定をベースに、自衛隊に限らず全ての多国籍の部隊は国連の指揮下に一体化します)

などです。

南スーダンでもこれは成り立ってきました。首都のジュバは、もとは「安全」でしたが、昨年7月に、その「仮想空間」と、それを基に積み上げた「9条に抵触させない」理屈の数々が崩壊し、防衛省、特に陸上自衛隊はかつてない危機感を持ったはずです。

■「駆け付け警護」など無意味

実際、今になって、政府は昨年9月から撤収を検討していたと明かしました。でも、そのさなかの11月に「駆け付け警護」の任務を付与したことになる。

そもそも南スーダンの自衛隊は道路や橋をつくる施設部隊ですから、国連司令部が歩兵部隊がやる能動的な警備業務を命じることはありません。当たり前です。そんな専門外の部隊を送ってそこで何か殺傷等の事件が起こったら、上記のように、南スーダン政府に対する地位協定上の責任は国連が負っているのです。

施設部隊に付随する警備小隊はある程度専門的な訓練を受けているでしょうが、歩兵部隊を使い果たした後で施設部隊に警備要請が来る状況というのは、例外中の例外。国連PKOにとって、本当に、壊滅的な状況です。全体で2万以下しかいないPKO部隊がその10倍以上の兵力の南スーダン政府軍とガチンコになり取り囲まれるような状況です。

その際には、PKO主力戦力を提供している周辺各国も当然援軍を送るでしょうから現場は混乱を極め、いくら住民保護のために撤退しなくなったPKOとはいえ、全軍撤退しなきゃならない最終非常事態です。”通常任務”として自衛隊が想定するべきシナリオではありません。

こういう非常事態では、各地に散らばっている人道援助要員を、最後の砦であるPKO基地に、歩兵部隊や国連文民警察特殊部隊(Formed Police Unitと言います)が避難させているはずで、そこに住民が最後の望みを託して大量に庇護を求めて押し寄せる。その中に、悪さする奴らが紛れていて(住民と見分けがつきません)戦闘になる。PKO基地に閉じ籠っている自衛隊は、これを想定すべきなのです。

つまり、「駆け付け警護」ではなく、「駆け付けられる警護」です。その際、もし、誤って住民を多く誤射してしまったらどうするか。これが後に展開する国際人道法違反(=戦争犯罪)であり、国連が真摯に想定してる「法的なシナリオ」なのです。日本は、これを全く考えてこなかったのです。

そもそも、自衛隊だから日本人を助けるというような同国人優先を国連は認めません。当たり前です。現場で働く人道援助要員の国籍は本当に様々です。一つのPKOの部隊は多くて20ヵ国ぐらいですから。

だいいち、世界で日本人の人道援助要員が働いているところは、自衛隊がいない国が圧倒的に多く、南スーダン国内でも自衛隊がとてもいけない危険な場所で彼らは働いているのです。首都ジュバで日本の自衛隊が日本人優先を言い出したら、それよりも圧倒的に多い自衛隊がいない状況で働く日本人が”差別”される理由をつくってしまいます。

「同じ現場にいる日本人を助けられない忸怩」というカンボジアPKO以来の感情論で始まった「駆け付け警護」ですが、もういい加減に止めましょう。

国籍で”トリアージ”するのは国連ではタブーなのです。

つまり、新たに任務付与された「駆け付け警護」は、蓋然性ゼロなのです。(詳しくはこちら「自衛隊『駆けつけ警護』問題の真実http://gendai.ismedia.jp/articles/-/48085


http://gendai.ismedia.jp/articles/-/51311?page=2
■なぜ「日報」は隠されたのか

蓋然性が全くゼロの代物を巡るこれまでの一連の政局は、全く意味がないドタバタのように見えますが、すべては安保法制のためという見方をすれば一貫しています。

昨年7月以降、「仮想空間」の論理は崩れているのに、認めない。そのうえで、安保法制の目玉だった「駆け付け警護」ができる部隊を派遣したという、蓋然性がゼロでも「自衛隊の進歩」の実績を、日本の国内向けだけに、何が何でもつくることに安倍政権にとっての意味があったのです。

「日報」が隠されたのも、そのためです。

「戦」の字が自衛隊の活動とくっついていてはまずい。任務を付与する前に南スーダンにいられなくなる。「憲法9条上の問題になる言葉は使うべきではないことから、武力衝突という言葉を使っている」という稲田朋美防衛相の答弁は、狙いをそのまま言ってしまったものです。

一般論として、海外での軍事活動は常に国際人道法違反(=戦争犯罪)と隣り合わせです。ですから、その疑義の発生時の司法の場で証拠となる「日報」の作成と保管は重要です。

住民の保護のために好戦的になっている現代の国連PKOですが、だからこそ、国連PKO自身が同法違反を犯す可能性を真正面に見据え、1999年に国連事務総長告知として、それを対処する法的な枠組みを、国連史上初めて明文化したのです。

これによって、国際人道法違反の対処は、各兵力拠出国の国内法廷(通常は軍事法典、軍事裁判所)に課されることになりました。当然、日本を含む国連加盟国は、PKO部隊の派遣にあたって、その法整備を義務づけられたことになります。

(参照:「日本はずっと昔に自衛隊PKO派遣の『資格』を失っていた!http://gendai.ismedia.jp/articles/-/51058

日本にそういう国内法廷があったとして(後に詳述しますが、ありません!)、その際に軍事行動の正当性を証明する重要な証拠となる「日報」の”破棄”は、日本が国際社会に対して法治国家としての責任を果さない、と宣言しているようなものです。

考えてもみてください。もし日本国内で、米軍が、日米地位協定上日本の裁判権が及ばない公務上の凶悪事件を発生させたとしましょう。その際、米軍の軍法会議に必要なハズの”日報”を破棄していたとしたら? われわれは日本人はどう思うでしょうか?

この「日報」騒動が、海外メディアに報道されないことを祈ります。日本人として恥ずかしい。

■自衛隊撤退が生む波紋

撤収発表のタイミングは、今しかなかったのでしょう。

「日報」問題で連日攻められているときに撤収すれば、野党に屈した印象になる。矛先が「森友学園」問題にそれたときを狙ったのです。期せずして「政局にしない」状況が生まれたようです。

シリア軍とイスラエル軍の間の停戦監視の主要任務が、その両軍以外の理由(非合法集団の台頭によるシリア内戦の激化)で治安が悪化したゴラン高原PKOでは、治安悪化で主要任務ができないという主張は撤退の理屈として一応は成り立ちました(それでも、国連は、自衛隊撤退を受けて遺憾声明を出したのです)。

これに対して南スーダンPKOの主要任務は住民の保護です。治安が悪くなって犠牲になるのは住民なのです。治安悪化は撤退する理屈になるわけがありません。だから、国連は、ジュバの戦闘を受けて、逆に増兵を決定したのです。

南スーダンの治安情勢は「安定」はしておらず、軍事力によって辛うじて小康が保たれている、依然、準戦時状態です。

今回の自衛隊撤退の声明にあたってジュバの日本大使館、そして国連本部のあるニューヨークの日本政府国連代表部は、国連が遺憾声明を出さないように相当の根回しをやったハズです。その一つは、PKO司令部要員の継続そしてODA予算の積み上げです。

もともと自衛隊は施設部隊でも危険なところに行けない特殊な存在ですから、国連側にとって自衛隊の撤退で発生する軍事的な穴はほとんどないでしょう。

しかし、「国連外交」的な影響はあります。国連PKOはただでさえ兵力集めと結束が難しい多国籍軍です。自衛隊であれ一国の撤退が他の派兵国のやる気と忍耐に影響することが国連にとって一番痛手なのです。


http://gendai.ismedia.jp/articles/-/51311?page=3
■もういい加減に現実を見よ

しかし、たぶん今回は国連側から遺憾声明などあまり騒ぎ立てることはしないでしょう。

安保理による4000名の増兵の決定後、兵力を提供する国があるのかと一時は心配されたのですが形を整えつつありますし、去年の戦闘で住民を十分守りきれなかったという国際世論の激しい非難を受けて、PKO部隊全体として士気が高まりつつあるので(それを察してか悪さをする奴らも様子見で現場が小康状態になっている)、それを損なわないために、自衛隊撤退をあえて騒ぎ立てず、シラーっと流すハズです。

何より、いくらなんでも今回は、「仮想空間」が南スーダンのどこにも、一番安全なハズの首都ジュバのどこにも存在しないことを、日本政府は今まで自衛隊を「お客様」として扱ってくれていた国連に説明したハズです。

もはや「仮想空間」がない状況で自衛隊を抱え続けることは、大変大きなリスクになりますから、その理由でもシラーと流すハズです。

もし、自衛隊を巻き込む軍事的過失が起きてしまったら? 繰り返しますが、南スーダン政府に対して地位協定上の責任を負っているのは国連です。

1999年国連事務総長告知で、国連地位協定によって南スーダンのような相手国から犯罪時の裁判権を奪う代わりに、その処理を各派兵国の国内法廷に課しているのに、日本にはそれがない。

ただでさえ、好戦的になっている国連PKOに、偏狭な主権意識を刺激されている南スーダン政府です。国連PKOは進駐軍のような感じで、南スーダン政府との関係は最悪なのです。

もし、そんな中、自衛隊がらみの事故が起きてしまったら、南スーダン政府は、怒り心頭「軍事犯罪の落とし前もつけられない、いい加減な国の軍隊を我が国に入れたのか!」と、国連を糾弾する材料に利用するに決まっているからです。

南スーダン撤退表明後、自衛隊関係者からは、もう部隊としてのPKO派遣はしない。もしくは、住民の保護などの好戦性のないPKO、例えばキプロスの停戦監視ミッションを次の派遣候補に挙げる声が聞こえてきます。

思い返してください。南スーダンに自衛隊を送った民主党政権当時、南スーダンはまだ建国したばかりで、同PKOの主要任務は住民の保護ではなく「国づくり支援」でした。

南スーダン政権は、分離独立したスーダン内戦から成りあがってきた軍閥の集合体のようなもので、いずれは内輪もめが始まり、それが新たな内戦に発展することを国連はしっかり予想していたのです。だから、国づくり支援に見せかけて、こういう危ない連中のお目付役としてPKO部隊を投入したのです。

案の定、すぐに大統領派と副大統領派の確執が内戦化し、それによって犠牲になりだした住民の保護が主要任務になっていきました。

今は、自衛隊にフィットする「仮想空間」があるように見えるキプロス停戦監視PKOでも、いつ事態が悪化して主要任務が切り替わるかわかりません。

その事態が住民が犠牲になるものになったら、PKOの主要任務は住民の保護に切り替わり、その時はもはや、南スーダンと同様に、簡単に撤退できなくなるのです。

もういいかげんに、9条に抵触させないためだけの「仮想空間」探しは、止めにしませんか?

■日本が抱える根本問題

今回、南スーダンで「仮想空間」が崩壊することによって、期せずして明らかになった自衛隊の法的な地位の根元的な問題は、単にPKOに部隊派遣を止めればいいという問題ではありません。

その根元的な問題とは、自衛隊が国際人道法違反を犯した時にそれを法治国家として適正に対処する法体系が日本にはないことなのです。

それを普通の国では、軍事法典、軍事裁判所といいますが、日本にはこれがありません。(最近、僕の教え子が、大変意欲的な学術論文を書きましたので、ぜひご参照ください。「日本の軍法の可能性」三浦有機 http://kenpou-jieitai.jp/kenkyuuronbun_miura_yuuki.html )


http://gendai.ismedia.jp/articles/-/51311?page=4
通常、軍隊で想定される犯罪は、大きく言って二つあります。

一つが「統制犯罪」。

軍隊も一つの官僚組織ですから、それ相当の内規があります。そこで定める服務の違反や組織の名誉を傷つける行為。まあ普通はその内規に沿っての懲戒処分ですが、任務の外で例えば窃盗や殺人を犯せば刑罰を喰らうわけです。これは日本でも現行の自衛隊法、そして刑法で対応できます。

問題は、もう一つの「軍事犯罪」です。任務中における市民への人権侵害や、国際人道法の違反、つまり戦争犯罪です。

例えば、一般の刑法でも、殺人は重犯罪です。そして、破壊行為の中でも放火などは死刑になりうる罪です。軍隊というのは、いわば、そういう殺傷、破壊の技術を日々訓練し、そういう能力に非常に長けた職能集団ですから、被害も通常以上に甚大になるはずで、だからこそ一層重い厳罰を課すのは当然です。

しかし、それが「命令行動」の一環で、それを誠実に履行したものであるのなら、どんなに甚大な被害でも、その刑事性が勘案されるというのが、一般法と軍法が違う大きなポイントです。

日本と同様の十字架を背負い戦後復興したドイツには、常設の軍事裁判所がありません。しかし、「軍事犯罪」を裁く軍刑法があり、事案発生に応じて通常の裁判所で運用します。

そのドイツ軍が、僕がその黎明期に関わったアフガニスタンでのテロとの戦いで、2009年、重大な事故を引き起こしました。これが、上記論文で詳述されている「クンドゥーズ事件」です。

詳細は同論文(第二章/第三節)に譲りますが、あるドイツ人将校の軍事的な判断でNATO軍の戦闘機が民間車を誤爆、なんと102人のアフガン市民が犠牲になったのです。

これは第二次世界大戦以来のドイツ軍が犯した重大な戦争犯罪として、まずドイツ国内で大騒ぎになりました。

ドイツ検察は、約1年間かけて捜査し、事件当時の現場の緊張した状況に照らし合わせれば(だから”日報”の作成と保管は必要なのです!)、限られた情報収集の中で敵への爆撃の判断を下すことは止むを得ず、後になって市民がいたことがわかっても、その将校と部下たちの判断は軍事的には合理的であり、国際人道法にも、ドイツ刑法にも違反しないと、不起訴にしました。

結果、ドイツ政府は被害者の遺族にたいして、空爆の法的責任は認めず、手厚い弔意金を支給したのです。

単に、金で解決した、のではありません。ドイツは、国家が犯した犯罪に、(たとえそれが不起訴でも)法治国家として法的な責任の所在を明らかにしながら、国家として説明責任を果たしたのです。

日本には、その説明責任を生む法体系がありません。あるのは、「統制犯罪」を扱う自衛隊法と、日本人が海外で犯す「過失」は扱えない(国外犯規定)刑法だけです。

日本は遅ればせながらジュネーブ諸条約追加議定書に加盟した2004年に、慌てて「国際人道法の重大な違反行為の処罰に関する法律」という国内法をつくりました。しかしこの中身は、文化財の破壊や捕虜の輸送を妨害するなど、はっきり言って、どうでもいい罪への処罰だけで、肝心の殺傷を生む罪に関するものが一切ないのです。なぜなら、自衛隊がいるところでは「戦闘」は起き得ないからです。

(ドイツのクンドゥーズ事件と対照的に、イラクでアメリカ政府が雇った「民間軍事(傭兵)会社ブラックウォーター社」が17人の一般市民を殺戮した軍事犯罪事件で、地位協定により現地政府に裁判権がないだけなく、正規軍じゃないので米軍法が適応できず、地球上にそれを裁く法がないという「法の空白」を引き起こした2007年の「血の日曜日事件」は、自衛隊の法的な問題が見越すべき先行事例と言えます。詳しくは、同論文第一章/第一節/第二項、もしくは、「自衛隊を活かす会」シンポジウム「戦場における自衛官の法的地位を考える」で僕の発言を参照あれ。http://kenpou-jieitai.jp/symposium_20160422.html

■これは憲法の問題だ

「私は自衛隊の最高司令官」、「すべての責任は私にある」というのは首相、そして防衛大臣の言葉です。言うのは簡単です。でも、最高司令官としての彼らの法的な責任を立証し、国内外に説明責任を果たす法体系を、日本は持ち合わせていないのです。

一方で、国際人道法違反=戦争犯罪に一番敏感にならなければならない平和憲法の国の国民が、自らが戦争犯罪を犯す可能性に備えがないことに疑問さえ抱かないのは、なぜか。


http://gendai.ismedia.jp/articles/-/51311?page=5
自衛隊は、国際人道法上の「交戦」をすることを想定していない「仮想空間」に生きる存在だと、だから何も問題がないのだと、いつの世でも権力に批判的であるべきリベラルをもが、現場の現実を見ずに自分たちを思い込ませてきたからです。

でも、南スーダンでは、いとも簡単に「仮想空間」が吹っ飛んでしまった。

自衛隊はPKOだけじゃなく、日米地位協定のような二国間の協定によって”駐留軍”としてジブチに駐留しています。(地位協定の問題については、「在日米軍だけがもつ『特権』の真実http://gendai.ismedia.jp/articles/-/48780 を参照あれ)

これは、PKOやジブチ、自衛隊が駐留する海外でだけの問題ではありません。日本の領土、領海内に敵が現れ、それに自衛隊が対処する時にも、同様に国際人道法は「交戦」と見なし、同法違反を統制する、ということを忘れるべきではありません。

というか、そもそも国際人道法とは、第一次大戦後のパリ不戦条約そして国連の誕生によって侵略戦争が厳格に違法化されて以来、自衛のための交戦を律するためにあるのです。

でも、9条の自衛隊の”ジャブ”程度の反撃なら、国際人道法上の「交戦」にはあたらないと、日本は”誰の断りもなく”定義し、運用してきました(防衛省HP「交戦権」http://www.mod.go.jp/j/approach/agenda/seisaku/kihon02.html)。

国際人道法違反に対応する法整備がないのですから、これは外から見たら、自衛隊は、国際人道法を全く気にしない、つまり戦争犯罪を全く気にしない野放図な打撃力の主体としか見えません。通常戦力で世界五指(クレディ・スイス2015:ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)とグローバル・ファイアーパワー(GF)で換算)の軍事力の”ジャブ”が、です。

そもそも、自衛権とは、国際人道法に則って徹底的に戦うという意思を、仮想敵に対して、知らしめること。これが、抑止力の「礎」でしょう。

それも、ただ、その意思を大げさにキャンキャン騒ぎ立てるのではなく、何より、自らが国際人道法違反を犯した時にそれを厳粛に対処する法整備をもって、その反撃の意思の”本気度”を、知的に、整然と、国内外に知らしめること。ここに国防の「礎」があるはずです。

この礎なしに、いくら高価な兵器を買おうと、ただのハリボテなのです。というか、これがないから逆に高価な買い物の購買欲が抑えられなくなっているのではないでしょうか。気がついてみれば、日本はすでに軍事大国です。9条の国が、です。

同時に、足元がしっかりしないから「脅威論」ばかりが席巻します。「礎」なき日本は、「安全保障のジレンマ」に最も脆弱な国民性を呈しているのではないでしょうか。

だからこそ「米軍が鉾、自衛隊は盾」で、自衛隊は「交戦」しないで済むのだ、という日米同盟強化の理屈を言う向きもあるのでしょうが、保守の間でもそれをヤキモキする議論がある、どうせどこまで本気かどうかわからない「鉾」でしょう。

貧弱な武器でも「礎」を持つからこそ示せる”凄み”か。それとも、当てにならない「鉾」と「礎」なしのハリボテか。一体、どちらが、抑止力として有効なのでしょうか。

今回の南スーダンからの自衛隊撤退で、期せずして、戦後初めて顕在化した国際人道法と自衛隊の法的地位の問題。これをPKOの問題というだけで幕引するべきではありません。

安保法制でさらに加速することが予想されるPKO以外の海外派遣、そして何より日本領土、領海内での国防に関わる問題なのです。これは、つまり、憲法の問題です。

改憲派/護憲派を超えて、今こそ考えるべきです。

(*伊勢崎賢治氏の過去記事一覧はこちら http://gendai.ismedia.jp/list/author/kenjiisezaki

 

 以下、伊勢崎賢治氏の過去記事。

2017.05.30 防衛・安全保障 憲法
安倍「加憲」で全世界が知ることとなる日本の「身勝手な論理」 英訳したらバレてしまう…
伊勢崎 賢治 東京外国語大学教授 紛争屋
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/51870

 

2017.02.26 防衛・安全保障 憲法
日本はずっと昔に自衛隊PKO派遣の「資格」を失っていた! 誰も言わない本当の論点
伊勢崎 賢治 東京外国語大学教授 紛争屋
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/51058

 

2017.01.15 アメリカ 沖縄
日米関係の「安定」を本当に願うのであれば、まず地位協定を改定せよ 親米/反米を超えた課題
伊勢崎 賢治 東京外国語大学教授 紛争屋
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/50705

 

2016.09.27 防衛・安全保障 自衛隊 PKO
南スーダンの自衛隊を憂慮する皆様へ〜誰が彼らを追い詰めたのか? ゼロからわかるPKOの今
伊勢崎 賢治 東京外国語大学教授 紛争屋
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/49799

 

2016.05.31 防衛・安全保障
世界的にもこんなの異常だ! 在日米軍だけがもつ「特権」の真実 沖縄女性遺体遺棄事件から考える
伊勢崎 賢治 東京外国語大学教授 紛争屋
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/48780

日米は「対等」ではない
日本はアフガンよりも下?
韓国ではすでに二度も改定
フィリピンとアメリカの「対等」な関係 など。

 

2016.03.12 防衛・安全保障
いまさら聞けない「集団的自衛権って何ですか?」〜日本の常識は世界の非常識だった…
伊勢崎 賢治 東京外国語大学教授 紛争屋
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/48150

 

2016.03.03 防衛・安全保障
なぜ日本政府はPKF部隊派遣にこだわるのか? 自衛隊「駆けつけ警護」問題の真実 先進国では日本と韓国だけ…
伊勢崎 賢治 東京外国語大学教授 紛争屋
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/48085

 

2016.02.13 防衛・安全保障
自衛隊「海外派遣」、私たちが刷り込まれてきた二つのウソ〜ゼロからわかるPKOの真実 20年以上ずっと憲法違反
伊勢崎 賢治 東京外国語大学教授 紛争屋
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/47860

 

2016.01.01 防衛・安全保障
9条もアメリカも日本を守ってくれない! そろそろ「国防」についてホンネで話をしよう いま、真の脅威は何か
伊勢崎 賢治 東京外国語大学教授 紛争屋
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/47229

 

 稲田のデタラメは、日報隠蔽だけではない。こんな無能な大臣は即刻罷免すべきだ。

自衛隊発言 稲田氏、軽さ露呈 安易な「政治利用」
毎日新聞2017年6月29日 01時21分(最終更新 6月29日 01時28分)
https://mainichi.jp/articles/20170629/k00/00m/010/195000c

20170629k0000m010131000p_9
記者らに囲まれながら厳しい表情で車に乗り込み防衛省を後にする稲田朋美防衛相=東京都新宿区で2017年6月28日午後5時44分、手塚耕一郎撮影

 稲田朋美防衛相が東京都議選の応援演説で「自衛隊としてもお願いしたい」と発言した問題は、防衛相としての適格性を疑わせるものだ。自衛隊を安易に政治利用したと受け取られかねない発言で、「普通ではあり得ない軽さ」(官邸関係者)だ。安倍晋三首相は稲田氏を続投させる考えだが、7月2日に投開票日が迫る東京都議選への影響も必至だ。

【注目ニュース90秒】なぜ出る?「自衛隊としてお願い」発言
【動画】稲田防衛相 当日の発言
<稲田氏発言 自民の「緩み」深刻> 稲田氏発言 与党、都議選影響危惧 野党「完全にアウト」
<稲田氏 都議選応援「自衛隊としてお願い」発言後に撤回>
<豊田議員暴言 自民・細田氏「高速逆走が原因」>

 菅義偉官房長官は28日の記者会見で稲田氏の発言について「政府の機関は政治的に中立であって特定の候補者を応援することはありえない」と述べ、発言を撤回したことで辞任の必要はないとの考えを強調した。

 だが、稲田氏の発言は自らの指揮監督下にある職員・隊員に法律に抵触する政治的行為を求めたともとられかねない内容だ。政府・与党内からも資質を問う声が上がる。閣僚経験者は「政務と公務を混同している。閣僚やその役所の立場で選挙の応援をお願いしたいなんて言ってはいけない。にわかに信じがたい」と指摘した。

 憲法は「すべての公務員は、全体の奉仕者であって一部の奉仕者ではない」と規定する。公職選挙法は136条の2で、特別職を含むすべての公務員の地位を利用した選挙運動を禁止している。防衛省職員は国家公務員法102条、自衛隊員は自衛隊法61条でそれぞれ「選挙権行使を除く政治的行為」が制限されている。総務省によると、防衛相を含む各省庁の政務三役(大臣、副大臣、政務官)は国家公務員法で定める「特別職」にあたり公選法上の地位利用による選挙運動禁止規定の適用対象になる。

 政府高官は28日、「調べた結果、稲田氏の発言は違法ではなかった」と述べたが、発言は「防衛相」「防衛省、自衛隊」としての立場を示して支援を呼びかけている。法に触れる可能性は否定できない。

 とりわけ、今回は対象に自衛隊が含まれるという点で、「閣僚の立場を利用した」というだけにとどまらない問題がある。

 実力組織である自衛隊の場合、戦前の軍部主導に対する反省もあり、厳密な政治的中立性が求められる。2012年2月の沖縄県宜野湾市長選で投票を呼びかける「講話」を行った防衛省沖縄防衛局長は訓戒処分を受けた。先月には、安倍首相が憲法9条への自衛隊明記の方針を示したことに対する河野克俊統合幕僚長の「ありがたい」との発言が問題視された。

 稲田氏の「軽い」発言はこうした問題の微妙さをそもそも理解していないのではないかとの疑念を抱かせる。岩井奉信日本大教授(政治学)は「防衛省・自衛隊という特にナーバスな組織のトップである防衛相の発言としては『適格性に問題がある』と取られても仕方のない発言だ」と指摘した。

 稲田氏はこれまでも資質が問題視されてきた。今年2月の国会答弁では、南スーダン国連平和維持活動(PKO)派遣の陸上自衛隊の日報に「戦闘」の語句があったことに対し「憲法9条上の問題になるので『戦闘』ではなく『武力衝突』という言葉を使っている」と現地の状況を取り繕うかのような発言をした。学校法人「森友学園」を巡っては学園の民事訴訟に弁護士として関わったことを認め、関与を全面否定した自らの発言の撤回に追い込まれた。

 首相は自らが抜てきしてきた稲田氏を続投させる姿勢を示している。しかし、資質が疑われる言動を繰り返す稲田氏に対し、政府筋は「何であんなこと言うのかさっぱり分からない」と突き放した。【木下訓明、高山祐】

都議選、自民さらに逆風

 「とばっちりという感じで都議選候補に気の毒だ。(自民党の議席が過去最低だった)2009年の都議選とやや空気が似ていると思う」。衆院東京17区選出の平沢勝栄衆院議員は28日、都議選候補の応援の合間に記者団にこう語った。

 学校法人「加計(かけ)学園」の問題などで逆風にさらされる中で飛び出した稲田氏の失言。党内からは、政権交代を前に民主党(当時)が躍進し、自民党が過去最低の38議席に沈んだ09年都議選の再来を懸念する声すら漏れ始めた。

 菅官房長官は同日の記者会見で「都民が地域の問題を判断する選挙だ。影響はないと認識している」と強調したが、東京選出の自民議員からは「国政をこれ以上持ち込まないでほしい」と悲鳴が上がる。

 安倍政権は、加計学園や「共謀罪」法を巡る強引な国会運営などに対する世論の反発の中、都議選に突入した。安倍首相は19日の記者会見の際、国会答弁について「印象操作のような議論に強い口調で反論してしまった。深く反省している」と陳謝して幕引きを図ったが、その後も文部科学省の文書が新たに発覚するなどした上に、豊田真由子衆院議員による秘書への暴言や暴行が報道された。

 毎日新聞の6月の世論調査では、自民党と「都民ファーストの会」が競り合っており、稲田氏の失言で環境が悪化するのは必至だ。

 街頭の空気は厳しい。党都連会長の下村博文幹事長代行は28日の街頭演説で「皆さんから見たら、傲慢になっているのではないか、緩んでいるのではないか(と見られる)。謙虚さが本当に必要だ」などと釈明に追われた。局面打開を図る自民党は、28日に人気の高い小泉進次郎衆院議員を応援弁士として投入。5カ所をまわった小泉氏は、反省する姿勢を強調した。「逆風はなぜ吹いているのか。自民党自身がまいた種だ。与党にいることが当たり前、という姿勢を変えないといけない」と繰り返した。【小山由宇、村尾哲】

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※原発関連で3冊:

知事抹殺 つくられた福島県汚職事件 佐藤 栄佐久

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2017年7月11日 (火)

2017年7月9日(日)アベヤメロ緊急デモ・集会 新宿、名古屋、大阪、福岡

 BBS投稿を採録

 

【ライブ録画】アベヤメロ緊急集会 新宿東口アルタ前 #RALLYFORTRUTH 2017年7月9日
Makabe Takashi
https://www.youtube.com/watch?v=sTN95DCm7E8

2017/07/09 にライブ配信

開始 #t=3m25s
開会宣言 #t=5m28s
詩の朗読 #t=7m57s
高山佳奈子 学者の会 京都大学教授 #t=10m35s
高校生3年生 平間勇輝 未来のための公共 #t=14m35s
MC JOE ラッパー #t=21m30s
井手実 内装業 #t=23m34s
フカミ? #t=26m57s
福島みずほ参議院議員社会民主党 #t=29m58s
初鹿明博衆議院議員民進党 #t=38m24s
山本太郎参議院議員自由党 #t=48m21s
小池晃参議院議員日本共産党 #t=59m47s
溝江萌子 ReDEMOS #t=1h11m59s
民進党 有田芳生参議院議員 #t=1h13m18s
奥田愛基 ReDEMOS #t=1h25m48s
“安倍はヤメロ”コール平野太一 #t=1h30m13s
主催者からの報告 #t=1h33m10s

 

2017.07.09「安倍政権に退陣を求める緊急デモ@新宿」【5/11】
The River
https://www.youtube.com/watch?v=OtWJay-c-kk

2017/07/09 に公開

「安倍政権に退陣を求める緊急デモ - MARCH FOR TRUTH」

日付:2017年7月9日(日)
時間:集合 17:00、出発 17:30
場所:新宿中央公園水の広場
呼びかけ:#安倍政権に退陣を求める緊急デモ 実行委員会

SOBA:以下、1分40秒あたりから聞き取れたフレーズ。歌でも聞き取りやすい歌手もいれば、何を歌ってるのか聞き取れない下手っピーもいる。デモの場合も事前に練習して聞き取りやすい工夫をした方が良いかも。

税金使ってギャンブルするな
俺らの税金勝手に使うな
安倍はやめろ(リフレイン)
最低賃金上げろ
最賃上げろ
長時間労働なくせ
社会保障に税金回せ
中小企業に税金回せ
過労死なくせ
非正規なめてる総理はいらない
労働知らない総理はいらない
生活苦しい奴声あげろ
将来不安な奴声あげろ
生活できない仕事じゃ意味ない
ブラック企業はサッサと消えろ
政治なめてる総理はいらない
女性の給料今すぐあげろ
最低賃金今すぐあげろ
学生バイトの給料あげろ
派遣社員の給料あげろ
雇用と暮らしに税金回せ

 

安倍政権退陣を求めるデモ行進 (名古屋市内)
剛士
https://www.youtube.com/watch?v=cYDXKDyaBSM

2017/07/09 に公開

撮影日時2017/07/09
撮影場所名古屋市

 

7.9 安倍政権を退陣を求める緊急デモ大阪
林耕一
https://www.youtube.com/watch?v=A0AgQsnFv7k

2017/07/09 に公開

2017年7月9日
雨の中「安倍政権に退陣を求める緊急デモ大阪」
デモ終了後は、マルイ前での野党合同街宣に集結!!
その全容を!!

 

安倍政権に退陣を求める緊急デモ福岡 2017年7月9日(ダイジェスト版)
沢村直樹
https://www.youtube.com/watch?v=neFIy657P3c

2017/07/10 に公開

平成29年 7月9日 福岡県 福岡市 天神

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2017年7月 5日 (水)

AbemaTV 籠池氏も絶叫!“アキバの乱“が自民への逆風を後押し?2ちゃんねるでは事前の計画も

 ↓こんなネットテレビがあるの知らなかった。

AbemaTV(アベマティーヴィー)は、サイバーエージェントとテレビ朝日が出資して設立したPC・スマートフォン向けのライブストリーミング形式であるインターネットテレビの会社。

 

籠池氏も絶叫!“アキバの乱“が自民への逆風を後押し?2ちゃんねるでは事前の計画も
7/4(火) 17:04配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170704-00010000-abemav-pol&p=1

■「安倍やめろ!」の巨大な横断幕

自民大敗の象徴"アキバの乱"完全詳報! 【AbemaTV】
AbemaTV公式 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=YXE_bWj47rI

2017/07/04 に公開

 自民党の“歴史的大敗“に終わった都議選。今回の選挙戦ではあまり応援演説に姿を現さなかった安倍総理だが、投開票日前日には自民党にとって恒例となった秋葉原で“最後の訴え“を行った。

 しかし、この日の秋葉原はこれまでとは違う異様な雰囲気に包まれていた。安倍総理が到着、演説を開始すると「帰れ!」コールが巻き起こったのだ。

自民党青年局の旗
2017070400010000abemav001view 一向に止まない「辞めろ」コールに我慢の限界に達したのか、安倍総理は「皆さん、あのように人の主張を訴える場所に来て演説を邪魔するような行為を私たち自民党は絶対にしません。私たちはしっかりと政策を真面目に訴えていきたいんです。憎悪からは何も生まれない。相手を誹謗中傷したって、皆さん、何も生まれないんです。こんな人たちに私たちは負けるわけにはいかない。都政を任せる訳にはいかないではありませんか」と訴えた。

 安倍総理の演説の終盤には、「安倍やめろ!」の巨大な横断幕をブロックするように、自民党青年局の旗が掲げられていた。

森友学園の籠池泰典・前理事長
2017070400010000abemav002view

■籠池氏も絶叫「嘘を言うなー!民主主義を守れー!100万円渡したら渡したと言えー!」

 さらに現場には森友学園の籠池泰典・前理事長も現れ、多くの報道陣に取り囲まれ危険な状態に。

 籠池氏は「ファンですから、元々はね。でも今は方向性が違うんだ。演説をしっかりと拝見しましょう」と話し、混乱を避けるため少し離れたところから安倍総理の演説を見守った。

 籠池氏は安倍総理に向かって「嘘を言うなー!民主主義を守れー!封建制度に戻すなー!やり過ぎー!嘘をごまかすなー!もらったものをもらったと言えー!100万円渡したら渡したと言えー!嘘つき総理はもういらんぞー!」と絶叫。手のひらにはカンペのようなものも見えた。

籠池氏の妻・諄子氏
2017070400010000abemav003view 籠池氏がヤジを飛ばす中、妻・諄子氏の姿も。「私が来ているよということをアピールするため。あまりにもひどいことする。幼稚園も潰そうとしている。助けてください」。

 安倍総理への逆風を間近に見た籠池氏は「手のひら返しされてからその後の対応の仕方というのがすさまじく、国民から見たら不自然なんですよね。100万円の件も含めて。そこがまず発端だと思うんですよ。そこから加計さんとか稲田さんの事柄とかあったりしてね、この内閣はちょっとまずいんじゃないかなと思ってるんじゃないですかね」と話した。

 籠池氏はこの日も100万円を持参してきたが、安倍総理に返すことはできなかった。

次ページは:■2ちゃんねるには「秋葉原でオタク層の支持を獲得しようとしてもそうはいかない」
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170704-00010000-abemav-pol&p=2

安倍昭恵氏のプラカード
2017070400010000abemav004view

■2ちゃんねるには「秋葉原でオタク層の支持を獲得しようとしてもそうはいかない」

 横断幕のほか、「嘘と」書かれた昭恵夫人の写真など、事前の準備が行われていたことも伺わせた“アキバの乱“。実はこの前日、「2ちゃんねる」には「安倍街頭演説・自由に安倍を声援orヤジるオフ会開催決定 明日1日秋葉原ロータリーに集合!」というスレッドが立っていた。

 「嘘つき!嘘つき!安倍は辞めろ!ってコールでシンプルにいくか?」
 「プラカード作って持参すべき!」
 「秋葉原でオタク層の支持を獲得しようとしてもそうはいかない」

など、4時間ほどで1000件の書き込みがあったという。

政治ジャーナリストの安積明子氏
2017070400010000abemav005view

 巻き起こる「安倍やめろ!」コールの中には、日の丸を持つ人の姿も見受けられた。

 元東京都知事の猪瀬直樹氏は「テレビで見たけれど、あの『安倍辞めろ』コールはプラカードなどから、共産党の組織的な行動ですね。ところがふつうの視聴者には、『辞めろ』はあたかも都民の声と聞こえてしまう」とツイート。

 これに対し民進党の有田芳生参議院議員は「猪瀬さん 「共産党の組織的な行動」ではまったくありません。『3・11』からの反原発運動、ヘイトスピーチ反対のカウンター、安保法制反対運動、最近でいえば共謀罪に反対する市民のクラウド的な新しい動きの延長線上に生まれたものです。それは現場にいる者なら誰でも容易に理解できることです。」と反論。猪瀬氏は「そうですか。有田さんの『共産党の組織的な行動ではない』というご意見に説得力がありますので訂正致します。」とツイートした。

 「当初、安倍さんの演説はもう少し遅い時間に予定されていたのが、なぜか前倒しされた。こういう動きがあることを察知した可能性がある」と話すのは、現場で取材した政治ジャーナリストの安積明子氏。

「安倍やめろ」と書かれた巨大な横断幕
2017070400010000abemav006view

 「共産党にも話を聞いたが、『やり方が違うから違う』と話していた。初めから安倍さんのことが嫌いだった人が、ちょっと行ってみようかということで集まったのだと思うが、右翼的な過激さも見えていた。保守サイドの人たちがいた可能性もあると思う。かなり色んな要素が入っているという感じがした。横断幕を持っている方だけじゃなく、外側で何も持っていない人たちも同じようにコールを口ずさんでいた。一般の方が感化されているというところに、自民党政権の弱体化が現れていると感じた」(安積氏)。

次ページは:■Twitter上には「安倍やめろコール見て投票先決めた人いるんじゃないかな」
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170704-00010000-abemav-pol&p=3

自民党の川松真一朗都議
2017070400010000abemav007view

■Twitter上には「安倍やめろコール見て投票先決めた人いるんじゃないかな」

 これまで第1党だった自民党は60人を擁立したものの、議席数を57から23議席に大幅に減らした。

 Twitter上には「安倍やめろコール見て投票先決めた人いるんじゃないかな」「市民が自発的に駆けつけ聞く耳もたない総理に声を届けたんだよ。背後には私を含む大勢の国民の怒りがあることをお忘れなく」という反応も見られた。

 「昨年の都知事選に始まり、都議会の問題などが続く中、国政の問題が乗っかってきた。この1年間ずっと逆風だった。周りには言わなかったが、春先から愕然とする選挙予測を見ていた」と話す自民党の川松真一朗都議(墨田区)は、わずか103票差で辛くも再選を果たした。

 秋葉原での演説の模様について川松都議は「候補者としては、今まで一生懸命積み上げたものが崩壊していくような、まずいなというのが一番の感想。安倍さんが何を話したかが全くニュースにならず、安倍さんが攻撃され、自民党が人気ないということだけが報道されていた。ただでさえ逆風だったのが加速して投票日を迎えたという実感があった」と振り返る。

安倍総理
2017070400010000abemav008view

 一夜明けた3日、安倍総理は「大変厳しい都民の審判が下されました。わが党に対する、自民党に対する厳しい叱咤と深刻に受け止め、深く反省しなければなりません。反省すべき点はしっかりと反省しながら謙虚に丁寧に、しかしやるべきことはしっかりと、前に進めていかなければいけないと考えております」とコメント。

 自民党は臨時役員会を開き、敗戦の責任をとって辞任を表明した下村都連会長から報告が行われた。今後、原因を分析して体制の立て直しが図られるという。有権者の信頼を回復するため、来月にも内閣改造・自民党役員人事を行う見通しだ。(AbemaTV/『AbemaPrime』より)

最終更新:7/4(火) 17:54

 

戦犯4人も全員所属 安倍「清和会」包囲網が自民内で着々
2017年7月7日
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/208876/1

このまま「清和会」分裂の可能性も(C)日刊ゲンダイ
3fad87c2273c05ecb6356d3c22624049201

「魔の2回生」もとい「魔の清和会」と永田町で揶揄されている。都議選の戦犯を表す「THIS IS 敗因」のT(豊田真由子衆院議員)、H(萩生田光一官房副長官)、I(稲田朋美防衛相)、S(下村博文元文科相)は全員、「清和会」(細田派)所属。つまり、安倍首相が属する総裁派閥なのである。いま自民党内でこの清和会に対する不満が爆発寸前だ。その矛先は当然、安倍首相に向けられ、包囲網が形成されつつある。

 4日、都内で「平成研究会」(額賀派)が前身の経世会創設から30年の会合を開いた。ここで「安倍1強から脱却し、党内で活発な議論を取り戻す必要がある」などと、安倍首相批判ともとれる発言があったという。

「平成研のこの会合は、当初マスコミにフルオープンの予定だったのに、一転、冒頭の額賀会長の挨拶までとなった。安倍政権への批判をマスコミに聞かれてはマズいという配慮があったようです」(担当記者)

https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/208876/2
 この前日の3日には、新麻生派「志公会」が総勢59人の党内第2派閥として発足したが、自民党内ではここへきて、派閥の権力闘争の動きが活発化している。

「自民党は森喜朗首相以来、もう15年以上、清和会の天下です。そんな中で、続出する不祥事や失言は清和会に所属する議員ばかりで、ついには都議選の歴史的大惨敗を招いた。さすがに『清和会よ、いい加減にしろ』という怒りが党内に蔓延しています。麻生派も額賀派も表向きには『安倍政権を支える』と言っていますが、本音は違う。もともと麻生派は宏池会から分裂した派閥ですし、額賀派は経世会。いずれもハト派で保守本流の気概が強い。タカ派の清和会こそ傍流と思っているのです」(自民党関係者)

■都議選敗北は「安倍NO」の号砲

 今後も最大派閥・清和会打倒を掛け声に、派閥の合従連衡が進む可能性がある。カギは宏池会(岸田派)だ。麻生大臣が岸田派に「大宏池会」構想を呼びかけている。第3派閥の額賀派と二階派が「大経世会」(二階幹事長は92年の竹下派分裂まで経世会)として一緒になるという話も囁かれている。この「大経世会」が岸田派と連携して、かつての「大角連合(田中角栄元首相と大平正芳元首相が連携)」の再来を描く向きもある。

https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/208876/3
 共同通信記者時代、長年にわたって清和会を担当してきた政治評論家の野上忠興氏はこう言う。

「都議選敗北は『安倍NO』の号砲になりました。これを好機と捉え、他派閥の動きが活発になるでしょう。清和会は最大派閥とはいえ、安倍さんの次が不在。先日、安倍さん自身が『四天王』などと下村さんらの名前を挙げていましたが、誰も本気にしていません。安倍さんの求心力が落ち、清和会に先が見えないとなると、1、2回生が危機感から動く可能性が出てきて、清和会が分裂する可能性すら出てくると思います」

 5日の党憲法改正推進本部の会議でも「丁寧な議論が必要だ」と首相を牽制する声が上がった。安倍1強は確実に揺らいでいる。今ごろ安倍首相は悲鳴を上げているんじゃないか。

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2017年7月 1日 (土)

最終日、街宣逃げてた安倍が秋葉原へw。駅前広場はデタラメだらけ嘘だらけ男への激しい野次、怨嗟の声、怒号の渦!!!

 傑作だったのは安倍の街宣車登壇時、石原伸晃の案内。激しい野次、怨嗟の声、怒号の渦に動揺したのか、な、な、なんと「ただいま安倍総理が到着でございます。どうぞ皆さん拍手をもってオマヌケ、オマグメくださ〜い」w。動揺していたにしても普段から陰でこう言うたぐいの悪口を言っていなければこんな言葉は脊髄反射的に出ないw。党内でも安倍が“裸の王様状態”になりつつある徴候かも知れない。以下、ツイートの紹介、最初はその音声から。

https://twitter.com/yzjps/status/881058438444232704

 

都議選:首相、秋葉原で初演説 街頭混乱、籠池氏現れ拍車20170701

都議選:首相、秋葉原で初演説 街頭混乱、籠池氏現... 投稿者 osanpodeonigiri

 

https://twitter.com/BotibotiH/status/880975088501141504

 

https://twitter.com/MarchForTruthJP/status/881047491059228672

 

https://twitter.com/ukigumo1975/status/881055325205315584

 

https://twitter.com/audrey_biralo/status/881046995938426880

 

安倍演説中の凄まじい「帰れ」コール。再生表示がされない場合は以下リンク先でSafariでは再生表示されるも、Firefoxでは再生表示されない現象発生。なおリンク先で音が出ない場合、時間シークバー右横にあるスピーカー×点をクリックする)。もはや「罵声で圧倒する」これ正解。安倍の演説がいかに中身がないかは国会の答弁で何度も何度も何度も何度も何度も聞かされ皆知っている。安倍晋三の街頭演説など聞く価値などない、聞く必要など一切ない

https://twitter.com/tokyonewsroom/status/881058842267631616

 

https://twitter.com/tokyonewsroom/status/881066559665430528

 

https://twitter.com/yatsu_n/status/881090536878129152

 

https://twitter.com/Los_HKO/status/881051584750276608

 

https://twitter.com/kambara7/status/880923933054181376

 

 以下、記事をいくつか資料として採録。

都議選 首相、秋葉原で初演説 街頭混乱、籠池氏現れ拍車
毎日新聞2017年7月1日 20時10分(最終更新 7月1日 21時31分)
https://mainichi.jp/senkyo/articles/20170702/k00/00m/010/058000c

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安倍晋三首相の街頭演説に訪れた森友学園の籠池泰典前理事長(中央)=東京都千代田区で2017年7月1日午後4時49分、小川昌宏撮影

 安倍晋三首相は1日夕、東京都のJR秋葉原駅前で、都議選に関連して初めて街頭で自民党候補の応援演説を行った。駅前ロータリーには日の丸の小旗を振る自民党支持者と、「内閣退陣」などの横断幕を掲げる集団が入り乱れ、異様な雰囲気に包まれた。さらに、森友学園の籠池泰典前理事長も姿を見せ、混乱に拍車をかけた。

【動画】籠池夫妻が現れ混乱した秋葉原駅前
<安倍首相の国会答弁>「あまりに下品で不誠実で幼稚」
<読売新聞を自民党機関紙扱いした安倍首相の夜郎自大>
<都議選>安倍首相、演説に苦心 支持率急落に稲田氏失言
<小泉進次郎氏>ポスト安倍質問に「失敗したら潰される」

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都議選候補者への支持を訴える安倍晋三首相=東京都千代田区で2017年7月1日午後5時6分、藤井達也撮影

 ロータリーの一角に陣取った100人以上の集団は、首相の演説前から「9条壊すな」などのプラカードや横断幕を掲げ、「安倍やめろ」などのコールを繰り返した。自民党側も、集団を覆い隠すようにのぼりを密集させて対抗した。

 首相は選挙カーの上で聴衆に手を振りながら演説を始めたが、「帰れ」コールが続くとヒートアップ。「人の主張を訴える場所に来て、演説を邪魔するような行為は自民党は絶対にしない」と怒りをあらわにした。「誹謗(ひぼう)中傷したって何も生まれない。こんな人たちに負けるわけにはいかない」と語気を強めると、聴衆から「そうだ!」と合いの手も入った。演説後、首相は日の丸を振る人たちと握手して回り、批判派の手前で車に乗り込んで会場を後にした。

 籠池氏は報道陣に囲まれながら、日の丸を手に首相の演説を聞いていた。【小田中大】

 

都議選 安倍首相、演説に苦心 支持率急落に稲田氏失言
毎日新聞2017年6月28日 20時58分(最終更新 6月28日 23時49分)
https://mainichi.jp/senkyo/articles/20170629/k00/00m/010/101000c

20170629k0000m010121000p_9 都議選候補者の応援に駆けつけ、マイクを握る安倍晋三首相=東京都台東区で2017年6月28日午後6時29分、小川昌宏撮影(画像の一部を加工しています)

 安倍晋三首相は28日、東京都議選に向けた2回目の応援演説を行い、自民党候補への応援を本格化させた。内閣支持率の急落に稲田朋美防衛相の失言が追い打ちをかけ、逆風は強まる。過去の支持率下落の局面では、「経済最優先」をアピールして政権浮揚を図っており、今回も演説で「人づくり革命」などをアピールし、反転の足がかりを築こうと苦心している。【小田中大、遠藤修平】

<稲田防衛相、都議選応援「自衛隊としてお願い」発言 後に撤回>
<首相都議選応援「ヤジが多い街頭はやりづらい」、屋内で演説>
<これまでの議論、自ら否定? 首相「獣医学部どんどん…」>
<安倍首相の国会答弁 あまりに下品で不誠実で幼稚>
<大丈夫?首相の言葉 「そもそも=基本的に」辞書になし>

 「次の国会では働き方改革を進めて、皆さんの人生や生活を豊かにする法案を出していく考えだ」。首相は28日夕、東京都台東区の小学校での演説で、今秋の臨時国会に働き方改革関連法案を提出するとアピールした。

 首相は19日の記者会見で打ち出した人材投資にも言及した。意欲があれば大学や専修学校への進学を保証する仕組み作りなどを「人づくり革命」と銘打ち、「女性活躍」や「1億総活躍」に続く安倍政権の経済政策の看板とした。

 ただ、政府・与党内からも「内容があいまいで、過去の政策との違いが分からない」との批判がある。スローガンで目新しさを演出して、度重なる政権の不祥事から目をそらさせようという思惑も見える。

 この日の応援も前回の26日に続いて屋内で、街頭演説は行わなかった。自民党支持者が中心の集会で政策を訴えて、支持者離れを食い止めようという狙いだ。

 首相は内閣支持率が落ち込むたびに「経済最優先」を前面に出して局面打開を図ってきた。2013年末の特定秘密保護法の成立後は、法人税の減税など成長戦略の加速化を表明。15年の安全保障関連法の成立直後には「1億総活躍社会」を目指すと打ち出した。いずれもその後、支持率は回復した。

 ただ、過去2回は世論を二分する法整備が支持率低下の要因だったのに対し、今回は「共謀罪」法を成立させた強引な国会運営や、首相の友人が理事長を務める学校法人「加計学園」の獣医学部新設計画を巡る決定過程が問題視された側面が大きい。

 岸田文雄外相は28日、東京都内の講演で「何をしたかが批判されるのではなく、国民の最大の疑問や不満はプロセスに対するものが中心だ」と指摘した。

野党、政権批判に勢い

 都議選の街頭演説で加計学園問題を中心に政権批判を展開してきた民進、共産などの野党は、稲田朋美防衛相の発言で勢いづいている。民進党の蓮舫代表は28日、稲田氏が27日に失言した板橋区で街頭に立ち、「昨日からずいぶん板橋は有名になった」と皮肉ったうえで、東日本大震災での自衛隊の活動などを挙げ「政治に対する自由が守られた(自衛隊員の)権利をいとも簡単に選挙の道具として使う発言をした。同じ政治家として絶対に許せない」と訴えた。

 野田佳彦幹事長は世田谷区の街頭演説で、自身の父親が自衛官だったことに触れ「自衛隊の政治的中立性が全く分かっておらず、あんな閣僚がいることが悔しくて仕方がない。4年半続いてきた安倍政権のおごり、ここに極まれりだ」と批判。共産党の志位和夫委員長は文京区の街頭演説で「自衛隊という実力組織が特定の候補者を支援したら恐ろしい社会になる。誰が考えても分かるはずだが、その当たり前のことが分かっていない」と述べ、稲田氏の資質を改めて問題視した。【樋口淳也】

 

アクセス 「鉄壁ガースー」決壊 「怪文書」菅氏の誤算 国民の思い無視
毎日新聞2017年6月18日 東京朝刊
https://mainichi.jp/articles/20170618/ddm/002/100/100000c

20170618k0000m010045000p_9_2 菅官房長官は追い込まれていった…

 <access>

 「国家の私物化」と批判されている学校法人加計(かけ)学園の問題で、菅義偉官房長官が「怪文書」と断じた「総理のご意向」文書は存在していた。長官在任期間が歴代最長で、鉄壁ともいわれる菅氏の危機管理が最後に破綻したのはなぜか。【福永方人、佐藤丈一】

 閣僚の醜聞や失言への批判も落ち着き払い「指摘は全く当たらない」などと一蹴してきた菅氏。ネット上では「安定のガースー」とも。問題の内部文書が発覚した当初も「意味不明」と取り合わず、確認できないとする文部科学省即日調査で逃げ切ろうとした。

 文科省の前川喜平前事務次官の記者会見で潮目が変わる。前川氏の「出会い系バー」への出入りを巡る読売新聞報道を受け、個人攻撃を展開したが、流れは変わらず追い詰められた。

 危機管理に詳しい「リスク・ヘッジ」の田中辰巳社長は「危機管理どころか、むしろ危機『喚起』だ」と菅氏を評する。「これまで対応がうまくいっていたわけではない。批判に取り合わず問題を先送りしてきただけ」。危機管理の生命線である「展開の予測」ができていない--という。

 今回の問題について「国民は真相究明を求めているのに、やましいのか、調査を拒むという正反対の対応を取った」と分析。「前川氏への人格攻撃も証言の信用性を落とす狙いだったのだろうが、地位を失った人は死ぬ気で向かってくる。危機管理に全くなっていない」とあきれて言う。

 「冷静沈着に見えるが、安倍晋三首相と似て感情が先に立ち、痛いところを突かれると猛反撃する」と語るのは「総理の影 菅義偉の正体」(小学館)を著したノンフィクション作家の森功さん。「疑惑を抑え込まなければ、との責任感から『怪文書』と言ったのでは。判断を誤り、明らかなうそを押し通そうとした」

 別の見方もある。国際医療福祉大の川上和久教授(政治心理学)は「裏目に出ているようだが一定の計算も感じる」と指摘。「文科省に厳しい姿勢を示し、規制改革推進派を決起させ抵抗勢力を一気に潰す狙いは捨てていない」と言う。

 

特集ワイド 勝負避ける「菅話法」とは そのような指摘は当たらない、全く問題ない
毎日新聞2017年6月15日 東京夕刊
https://mainichi.jp/articles/20170615/dde/012/010/039000c

20170615dde001010002000p_9

 安倍晋三政権の屋台骨を支え、「陰の宰相」とも言われる菅義偉官房長官。表情を変えない落ち着いた応答が、政権の安定ぶりを象徴してきた。ところが、森友、加計両学園問題では、首をひねりたくなる発言が目立つ。疑問符の多い「菅話法」とは--。【庄司哲也】

【加計学園についての質疑で、指を口にあてる安倍首相】
【松野文科相会見を動画で】
<「前川氏の出会い系バー」>不可解な読売報道
<安倍首相の国会答弁>あまりに下品で不誠実で幼稚
<「総理でなく総裁」「妻は私人」>ご都合主義的な立場使い分け

 「そのような指摘は当たらない」「全く問題ない」。記者会見で多用する菅氏の言葉を、映画監督の想田和弘さんは「菅官房長官語」と名付けた。その特徴は「コミュニケーションの遮断」だ。

 「菅氏の言葉は、相手の質問や意見に対して、正面から向き合わないことに特徴があります。『その批判は当たらない』など、木で鼻をくくったような定型句を繰り出すことで、コミュニケーションを遮断する。実質的には何も答えない。したがってボロを出さないので無敵に見えるのです」。つまり、相撲にたとえると「土俵に上がらないから負けない」論法だ。

 想田さんはこの論法を実践してみた。自らのツイッターに寄せられた中傷に対して「そのような批判は全く当たらない。レッテル貼りはやめていただきたい」などと書き込んだ。会話が成立しているとみせかけ、あしらう手段として「菅官房長官語」は効果がある。

 想田さんは解説する。「菅氏の話法は、一応は受け答えしているので、コミュニケーションが成り立っているように見えてしまいます。でも、実は成立していない。問う側が、真摯(しんし)であればあるほど、一方的に遮断されたときの心理的なダメージは大きいはずです」

 加計学園の獣医学部の新設計画を巡り、「総理のご意向」などと記された文書の存在を証言した前川喜平・前文部科学事務次官について、菅氏は5月25日の会見で「地位に恋々としがみついていた。その後、天下り問題に対する世論の極めて厳しい批判等にさらされて、最終的に辞任した方」と攻撃した。なぜ菅氏は、珍しく感情をあらわにしたのか。想田さんは「皮肉なことですが、まともにコミュニケーションをしようとしてしまったのでしょう。『菅官房長官語』にほころびが出て、議論の土俵に自ら乗ってしまった。それで負け始めた」

 <「行政が歪(ゆが)められた」というような事は決してありません。この国の行政は以前から歪んでいたんですから>

 一連の問題で落語家の立川雲水師匠は、ツイッターで次々と皮肉る。菅氏の「恋々と」発言に対しては関西弁で突っ込みを入れた。

 <おっしゃる貴方の大将は「関係があったとしたら私は職を辞しますよ」と言っておきながらどう見ても関係性有無の実証も進退の決断もしてませんやん>

 菅氏は安倍首相の「懐刀」と言われ、官房長官としての在任記録は歴代1位を更新し続けている。閣僚の失言が相次ぐ安倍政権の中で、危機管理能力で政権を支えてきた。

 今村雅弘前復興相の「まだ東北だったからよかった」発言では、安倍首相とともに即座に更迭を決め、菅氏が今村氏に通告した。その落ち着いた言動は、インターネット上で「安定のガースー」という異名もつけられている。しかし、今回は勝手が違うようだ。噺(はなし)のプロの雲水師匠。「菅話法」をどう見ている?

 「気持ちに余裕がないんとちゃいますか? 私ら落語家も稽古(けいこ)ができていないとか、心にやましい気持ちがあると、とちったりしますもん。観客に受けないからって、小手先でかわそうとすると、余計にどつぼにはまり込む。説明にほころびがあるのに認めようとしない。それどころか、『そこも、ここも破れてますやん』と指摘しても、『いや、いや、こういうファッションなんや』と答える。そんな、言い訳のように聞こえますな」

許容せず発言の精査を

 今月8日午前の定例記者会見で、「官邸の最高レベルが言っている」などと記された文書を巡り、菅氏と記者との間にこんな応酬があった。

 菅氏 その存否や内容などの確認の調査を行う必要がない。

 記者 なぜ、そう考えるのかの理由の説明がない。

 菅氏 その存否や内容などの確認の調査を行う必要がない。このように文科省が判断した。

 記者 同じことしかおっしゃっていない。

 このやりとりを、学習院大教授の平野浩さん(政治心理学)はこうみる。「相手に理由を聞かれているのに、正面からは答えずに理由らしく聞こえるように話します。注意深く聞けば、理由になっていないのが分かるのですが」

 そんな「菅話法」を許容してもいいのか。平野さんは「無関心でいると、つい聞き流してしまいそうになります。事実、これまではそうでした。『これって違うよね』と、ちゃんと指摘しない限り、こうした対応は続いていきます。それがまかり通れば、次の政権も『まねればいい』となる。いわゆる『えらい人』がやれば、社会全体もその話法をまねる。そうならないために、政治家の発言内容を精査し続ける必要があるのです」

 平野さんは報道に対しても苦言を呈する。「会見で繰り返されているということは、許容してきたということ。新聞の見出しも<菅氏 『全く問題なし』>などと、菅氏の発言をそのまま見出しにしてしまう報道も見受けられてきました。でも、それではニュースを見る側は『ああ、問題ないのか』と受け取る恐れがある。『菅氏 正面から答えず』など、意図を伝える努力が求められるはずです」

 公明党の漆原良夫中央幹事会会長が同日、「なぜ、再調査しなくて良いのか、官房長官の口から国民に分かるように説明するのが望ましい」と、丁寧な対応の必要性について言及。世論にも押される形で、かたくなに再調査を拒み続けていた安倍政権もついには再調査に転じざるをえなくなった。

 発言をしっかりチェックすれば政権側も向き合わざるを得なくなる。「全く問題ない」。いや、そこにこそ問題はあるのだ。

 

読売新聞を自民党機関紙扱いした安倍首相の夜郎自大
2017年5月22日 山田道子 / 毎日新聞紙面審査委員
https://mainichi.jp/premier/business/articles/20170519/biz/00m/010/007000c

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参院予算委員会で憲法9条改正に関する質問に答える安倍晋三首相=2017年5月9日、川田雅浩撮影

 「自民党総裁としての考え方は詳しく読売新聞に書いているので、熟読していただければいい」。安倍晋三首相が8日の衆院予算委員会で、民進党の長妻昭氏から憲法改正発言の真意を問われ、こう答えたのには驚いた。

 安倍首相は読売新聞の単独インタビューを受け、憲法改正についていち早く、詳しく語り、3日付の同紙に掲載されたのだ。自民党総裁としての考えを表明するなら党機関紙である自由新報ですればいい。安倍首相は意識してないかもしれないが、読売新聞を自民党あるいは党総裁の機関紙とみなしているわけで、読売新聞は怒ったほうがいいんじゃないか。

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安倍晋三首相に憲法に対する考えを聞いた読売新聞のインタビュー記事(2017年5月3日付読売新聞朝刊)

 さらに安倍首相は、15日に東京都内で開かれた中曽根康弘元首相の白寿(99歳)を祝う会合に出席し、「『読売新聞を熟読せよ』と言って怒られたことがあるが、(中曽根氏の)著書は熟読させていただきたい」と述べた。

 中曽根氏の盟友でもある渡辺恒雄・読売新聞グループ本社主筆も出席する中で、「読売熟読」発言をウケ狙いのように使ったことに、国会内外の批判をまともに受け止めていないのかと今度は怒りを覚えた。

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中曽根康弘元首相の白寿を祝う会に出席し、渡辺恒雄・読売新聞グループ本社主筆(左)と言葉を交わす安倍晋三首相=2017年5月15日、竹内紀臣撮影

ドラマ「コペンハーゲン」のセリフ

 こんな時に思い出すセリフがある。好きな海外ドラマの一つ、デンマークの女性首相を主人公にしたドラマ「コペンハーゲン」だ。ドラマの中で女性首相が「私に投票しなかった国民にとっても私は首相なのよ」と言い、政策決定の決断に悩む場面がある。デンマークではこのドラマが続いている最中に初の女性首相が誕生してドラマを現実が追いかけた。

 2015年、訪米した安倍首相はオバマ大統領主催の公式夕食会で米国の人気政治ドラマ「ハウス・オブ・カード」に夢中になっているとあいさつした。このドラマは、野心的な米副大統領が権謀術数を駆使して大統領を辞任に追い込み、後任に納まり、さらに再選を目指すという内容。邪魔になったジャーナリストを地下鉄のホームから突き落とすなどかなりえぐい。目的実現のためには何でもありだ。

 ドラマで描かれた女性首相は清廉潔白ではないが、安倍首相には「コペンハーゲン」も見てほしいと思った記憶がある。

支持しない人にとっても「首相」

 アメリカ、フランス、韓国の大統領選では国家の分断が露呈し、就任した大統領は融和を掲げた。トランプ米大統領は2月28日の上下両院合同会議の議会演説で「小さな思考の時は終わりだ」「ささいな争いは過去のものだ」「我々は夢を共有する勇気を持つ必要がある」と国民に結束を訴えた。

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フランスのマクロン大統領=2017年4月26日、賀有勇撮影

 マクロン仏大統領は当選後の演説で、極右政党「国民戦線」のマリーヌ・ルペン氏の支持者に対しても「怒り、苦悩、時に強い信念から(ルペン氏に)投票した人々に敬意を示す」と配慮。韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は就任宣誓後の国民向けの演説で「保守と革新の争いを終えなければならない。野党も国会運営の同伴者だ」と呼びかけた。

 もちろんきれいごとだけではなく政治的思惑がうごめているのは承知だが、翻って我が首相。国会で民進党の支持率をあげつらい、「読売新聞の熟読を」と発言するのを見ると、自民党に投票しなかったり、安倍内閣を支持しなかったりする国民にとっても「首相」なのだという意識はあるのか尋ねたくなる。

 憲法改正のような課題については、特にその意識は必要だと思うが、「だから私は総理大臣なんですから」というような答えが返ってきそうで怖い。

 <「メディア万華鏡」は、隔週月曜日に掲載します>

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20151125biz00m070036000q_41 山田道子

毎日新聞紙面審査委員

1961年東京都生まれ。85年毎日新聞入社。浦和支局(現さいたま支局)を経て社会部、政治部、川崎支局長など。2008年に総合週刊誌では日本で一番歴史のあるサンデー毎日の編集長に就任。総合週刊誌では初の女性編集長を3年半務めた。その後、夕刊編集部長、世論調査室長を経て15年5月から現職。

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2017年6月30日 (金)

もはや安倍晋三には総理大臣をやる資格などない 記事紹介『稲田氏発言 防衛相なぜ続投 辞任5閣僚より深刻なのに…』

 記事と動画を紹介。

追記(7月6日):なお、右サイド下「お散歩先」リストでリンク紹介しているカレイドスコープ氏が昨日のエントリで興味深いことを書いている。

さてさて、ポスト安倍と言われている石破茂が、2017年7月4日放送の情報ライブ ミヤネ屋に出演して、「あること」を話している。

重要なことは、この番組が、「日テレ系」である、ということである。
CIA読売は、安倍晋三一派の排除を決めた、ということだ

 ミヤネ屋の動画も末尾にアップしておきます

 

稲田氏発言 防衛相なぜ続投 辞任5閣僚より深刻なのに…
毎日新聞2017年6月29日 21時55分(最終更新 6月30日 18時43分)
https://mainichi.jp/articles/20170630/k00/00m/010/121000c


注目ニュース90秒 稲田防衛相なぜ続投 辞任5閣僚... 投稿者 osanpodeonigiri

稲田防衛相と過去の辞任閣僚の釈明は…
20170630k0000m010142000p_9

 東京都議選の応援演説で自衛隊の政治利用ともとれる発言をした稲田朋美防衛相。安倍晋三首相は当面続投させる構えだが、ことは実力組織・自衛隊を統括する閣僚の適格性に関わる。第2次安倍政権の発足以降、辞任した閣僚5人と比べても問題は深刻で、専門家からは「即刻罷免すべきだ」との指摘も出ている。

【稲田氏発言音声】都議選応援「自衛隊としてお願い」
<稲田氏発言>批判の矛先は首相にも 内閣改造、難しい選択
<安倍首相>細田派に「四天王を作りたい」 稲田氏ら挙げる
<安倍首相の国会答弁>あまりに下品で不誠実で幼稚
<「鉄壁ガースー」決壊>「怪文書」菅氏の誤算 国民の思い無視
<小泉進次郎氏>ポスト安倍質問に「失敗したら潰される」

自衛隊根幹揺るがす発言

 今回の対応は4月に辞任した今村雅弘前復興相のケースとは対照的だ。講演で東日本大震災について「まだ東北だったから良かった。首都圏に近ければ甚大な被害があった」と発言。直後に首相が同じ会場で「東北の方々を傷つける極めて不適切な発言。首相としておわびする」と述べ、翌日辞任させた。

 今村氏の発言が不適切なのは言うまでもないが、稲田氏の場合はさらに重大だ。

 27日に東京都板橋区で開かれた自民党候補の集会。稲田氏は「2期目の当選は大変ですから、防衛省、自衛隊、防衛大臣、自民党としてもお願いしたい」と語った。会場の区立小学校は陸自練馬駐屯地からわずか1キロ余り。稲田氏は同日夜に発言を撤回した。

 憲法は全ての公務員が「全体の奉仕者であって、一部の奉仕者ではない」と規定。政治活動と自衛隊の分離は「シビリアンコントロール」(文民統制)の基本でもあり、自衛隊法は隊員の政治的行為を制限している。

 早稲田大の水島朝穂教授(憲法学)は「稲田氏は『防衛省、自衛隊、防衛大臣、自民党』と立場を並べて話しており、自衛隊をまるで政党の手段のように語った。中国や北朝鮮と同様、党の軍隊のような扱いと言っても過言ではない」と批判。付近には隊員や関連業者がいた可能性があり、「影響力行使を狙ったのならば明確な党派的な利用だ」と語る。

 首相は28日、一連の問題を念頭に「自民党にお叱りをいただき、総裁としておわびしたい」と語った。水島氏はこれについても「首相は総裁である前に自衛隊の最高指揮官だ。稲田氏を即刻罷免しなければ責任を果たしたことにならない」と疑問を投げかける。

 2012年末の第2次安倍内閣の発足以降、14年に小渕優子経済産業相の「政治とカネ」の問題が発覚。公職選挙法違反が指摘された松島みどり法相との「ダブル辞任」に追い込まれた。

 15年には西川公也農相が違法の疑いのある献金問題で、16年には甘利明経済再生担当相(いずれも当時)が金銭授受疑惑で辞任した。これらは個人の政治活動に関する問題だったが、稲田氏の発言は自衛隊組織の根幹を揺るがしかねない。

 稲田氏を巡っては、南スーダンでの国連平和維持活動(PKO)の日報問題や「教育勅語」発言への批判もくすぶっている。政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏は「既に大小含めてトラブルが重なり、運転免許で言えば『免許停止』まで点数を使い切った感じだ。首相が稲田氏を本当に育てる気があるなら、谷底に一回落とすのも愛情だ」と語った。【佐藤丈一】

 

https://twitter.com/Trapelus/status/881769780817965056

↑↓上記ツイートの記事

「自衛隊としてお願い」 国語力のない防衛相の罷免は当然 ここがおかしい 小林節が斬る!
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/208666
2017年7月3日 日刊ゲンダイ

小林節氏(C)日刊ゲンダイ
2768  稲田防衛相の失言(というより妄言)騒動を見ていたら、「綸言汗の如し」(漢書・劉向伝)という格言を思い出した。「いったん体外へ出た汗が二度と体内に戻らないように、天子(高官)の言葉は口から出たら取り消すことはできない」という戒めである。

 今回、稲田大臣は、自民党都議候補の応援演説の中で、「防衛省、自衛隊、防衛大臣、自民党としてもお願いしたい」と明言した。

 憲法15条は「全て公務員は、全体の奉仕者で、一部の奉仕者ではない」と明記している。それを受けて、公選法136条は「公務員は、地位を利用して公職の候補者の推薦に関与し、または他人にこれらの行為をさせること」を禁じている。さらに、自衛隊法61条は「隊員は、選挙権の行使の他は政治的行為をしてはならない」と明記している。これは、戦前に軍部が政治を壟断してあの悲惨な敗戦に至った体験を踏まえた文民統制(世界の常識=憲法66条2項)の一環でもある。

 これらの条文の精神を明白に踏み躙った稲田防衛相は、後日、「自分は自衛に対する理解・協力に感謝した」のだが、「誤解を招く恐れがある」として、前言を撤回した。

 しかし、自民党都議候補の支援を「自衛隊として」「お願いしたい」と明言されて、どうしたら、「自衛隊に対する理解・協力に感謝」されたと理解することができるのか? また、それを「自衛隊の政治利用」と理解した普通人の印象のどこが「誤解」なのか? ふざけないでほしい。子どもの口喧嘩ではあるまいし、ほとんど正気の沙汰ではない。

 当然に沸き起こった辞任要求に対して、これからも「誠実に職務に励む」と言い張るご当人とそれを庇う安倍首相は、ともに「どうかしている」としか評しようがない。

 既に南スーダンの日報問題、森友問題等での失言もあり、明らかに国語力と倫理感に欠ける人物を自衛隊の「統括官」(自衛隊法8条)にしておいて、この国の安全保障は本当に大丈夫なのか? 心の底から不安である。

 今、わが国は、中国、北朝鮮の動向の変化を理由に、急速に防衛力の強化を図っている最中であるが、安全保障政策をライフ・ワークとしている安倍首相に問いたい。

 

稲田氏 都議選応援「自衛隊としてお願い」発言後に撤回
毎日新聞2017年6月27日 23時16分(最終更新 6月28日 01時01分)
https://mainichi.jp/senkyo/articles/20170628/k00/00m/010/172000c

20170628k0000m010192000p_9 自身の発言に関して報道陣の取材に応じる稲田朋美防衛相=衆院第2議員会館で2017年6月27日午後11時35分、長谷川直亮撮影

 稲田朋美防衛相は27日、東京都板橋区で開かれた都議選の自民党候補の集会に出席し、「防衛省・自衛隊、防衛相、自民党としてもお願いしたい」と支援を訴えた。自衛隊を政治利用したともとれる発言に野党は一斉に反発し、稲田氏は同日深夜、発言を撤回した。

<稲田氏発言>野党「完全にアウト」与党は都議選影響危惧
<豊田氏の暴言の理由>自民・細田氏「秘書の高速逆走」
<元秘書は…>暴行問題、埼玉県警に被害相談
<自民党>ノルマ未達成者は実名公表
<加計問題>萩生田氏に面会を…民進、門前払いされる
<やはり忖度はあった!>逆ギレの安倍首相、狼狽する財務省、笑う籠池氏…

 稲田氏は集会で、隣接する練馬区に陸上自衛隊練馬駐屯地があることを挙げ、「防衛省・自衛隊と東京都がしっかりと手を携えていくことが重要だ。地元と政権との間をつなぐのは自民党しかない」とも述べた。集会後、発言について「防衛省・自衛隊の活動に地元の理解と支援をいただいていることに感謝の気持ちを伝える一環として、そういう言葉を使った。あくまでも自民党として応援している」と記者団に釈明した。

 憲法第15条2項は「すべて公務員は、全体の奉仕者であって、一部の奉仕者ではない」と規定する。公職選挙法は第136条の2で公務員の地位を利用した選挙運動を禁止。自衛隊員は自衛隊法第61条によって、選挙権の行使を除く政治的行為が制限されている。

 防衛省や自衛隊が組織を挙げて特定の候補者を支援するかのような稲田氏の発言は、公務員の政治的中立性に対する有権者の疑念を招きかねない。防衛省関係者は「閣僚としての自覚が足りない」と稲田氏を批判した。

 稲田氏は27日深夜、改めて記者団の取材に応じ「防衛省・自衛隊に限らず、政府の機関は政治的に中立であり、特定の候補者を応援することはあり得ない」と述べた。自衛隊の政治利用との指摘に関しては「誤解を招きかねない発言だった」と陳謝した。一方で防衛相辞任は否定した。【木下訓明】


稲田氏:都議選応援「自衛隊としてお願い」発言後に撤回 どこが悪く... 投稿者 osanpodeonigiri

 

https://twitter.com/hiranok/status/880220964964843520

  

【緊急出演】自民惨敗、ポスト安倍、石破茂氏に宮根がズバリ聞く!
ごりまさお
https://www.youtube.com/watch?v=PJIk3jn9NHk

2017/07/03 に公開

カレイドスコープ氏が言っている「あること」は、石破氏の5分42秒(#t=5m42s)からの内、6分11秒のところ(#t=6m11s)「生物化学兵器とか新しいニーズが出てきましたねとか」。

 

関連エントリ:
全国紙4紙と地方紙19紙の社説が痛烈に批判 稲田大臣の都議選演説「防衛省、自衛隊、防衛大臣、自民党としてもお願いをしたい」

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知事抹殺 つくられた福島県汚職事件 佐藤 栄佐久

原子炉時限爆弾 広瀬 隆

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2017年6月29日 (木)

全国紙4紙と地方紙19紙の社説が痛烈に批判 稲田大臣の都議選演説「防衛省、自衛隊、防衛大臣、自民党としてもお願いをしたい」

 北は北海道から、南は沖縄まで全国紙4紙地方紙19紙の社説が稲田朋美の都議選演説を痛烈に批判している。以下採録した。※

※ブロック紙の北海道新聞東京新聞(中日新聞)、西日本新聞三紙は地方紙で数えた。
エントリアップ時点ではなかった、30日付読売と日経の社説も追加した。五全国紙の内、批判社説を出していないのは産経だけw。

 なお、ネットゲリラ氏が都議選稲田演説を取り上げて、以下エントリで興味深い指摘をしている。

日本会議を潰さないと日本が潰れる
野次馬 (2017年6月28日 15:48)
http://my.shadowcity.jp/2017/06/post-11373.html

イナダが、ここまでしでかしても辞めない、辞めさせられない、というんだが、何故かといえば、今のアベシンゾー内閣の本体が、むしろ、アベシンゾーではなく、イナダだから。イナダは日本会議の送り込んだ重要人物で、アベシンゾーの役割は、イナダを次の首相に指名するところまでが仕事だからだ

 

 社説を紹介する前にニュース動画を3本。稲田の演説音声も出て来ます。

稲田大臣「自衛隊としてもお願い」 野党は辞任要求(17/06/28)
ANNnewsCH
https://www.youtube.com/watch?v=ZAObC6N49YY

2017/06/27 に公開


都議選応援演説で“問題発言”・稲田「自衛隊としてお願い」撤回

 

↓1分28秒すべて稲田演説の動画。1分6秒〜「しっかり自衛隊・防衛省とも連携のある□□候補」と□□の立候補者名のみ音声カットしている。
「自衛隊としてお願い」 稲田氏、都議選応援で
KyodoNews
https://www.youtube.com/watch?v=EEr0TdJQAns

2017/06/28 に公開

  

 以下、北は北海道から、南は沖縄まで全国紙4紙、地方紙19紙の社説

社説 稲田防衛相発言 もう撤回では済まない(北海道新聞)
06/29 08:55
http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/opinion/editorial/2-0115323.html

 自衛隊法や公選法を知らないわけではあるまい。なのに、こんな発言をするとは、理解し難い。

 稲田朋美防衛相が東京都議選の自民党公認候補の応援演説で「防衛省・自衛隊、防衛相、自民党としてもお願いしたい」と述べた。

 自衛隊員は、自衛隊法により政治的行為が制限されている。組織を挙げて特定候補を支援するかのような発言が、これに抵触する疑いがあるのは明らかだ。

 稲田氏はこれまでも、国会で問題のある答弁を続け、閣僚としての資質が問われてきた。

 今回も発言を撤回したが、もはやそれで済む問題ではない。野党の辞任要求は当然である。

 発言があったのは板橋区内での演説で、隣の練馬区に陸自駐屯地があることに触れた。駐屯地関係者が念頭にあったとみられる。

 自衛隊を自民党の「票田」とみなすような意識が垣間見える。

 閣僚は、行政機関の長としての立場や権限を選挙に持ち込むことは厳に慎まなければならない。行政の中立性、信頼性が損なわれるからだ。稲田氏には、当然の認識が欠落していたのではないか。

 稲田氏は通常国会で、学校法人森友学園を巡る問題に関し「(弁護士として)事件を受任したことも裁判所に行ったこともない」と事実と異なる答弁をし、撤回と謝罪に追い込まれている。

 南スーダンでの国連平和維持活動(PKO)に派遣した陸自の日報データも、「廃棄した」という当初の説明から一転して陸自に保管されていたことが判明し、組織的隠蔽(いんぺい)の疑いが指摘された。

 日報は現地の政府軍と反政府勢力の間に「戦闘」があったと明記していた。それを「憲法9条上の問題になる言葉を使うべきではない」として、「武力衝突」と言い換えていたのも稲田氏である。

 だが、安倍晋三首相は今回も稲田氏を守る姿勢のようだ。菅義偉官房長官も「説明責任を果たし、誠実に職務に当たってほしい」と述べた。首をひねるしかない。

 防衛省では5月に河野克俊統合幕僚長が、憲法9条に自衛隊の存在を明記すべきだとの首相の提起について「一自衛官として申し上げるなら、非常にありがたい」と述べ、物議を醸した。

 やはり、自衛隊員の政治的行為に該当する疑いがあるからだが、自衛隊の最高指揮官である首相も稲田氏も、不問に付した。

 政治家と制服組トップの規律の緩みは、文民統制を危うくしかねない。

 

社説:稲田氏発言 防衛相として不適格だ(秋田魁新報)
2017年6月29日 9時31分 掲載
http://www.sakigake.jp/news/article/20170629AK0012/

 稲田朋美防衛相が東京都議選の自民党候補の集会で応援演説し、「ぜひ2期目の当選、本当に大変だから、お願いしたい。防衛省・自衛隊、防衛相、自民党としてもお願いしたい」と訴えた。自衛隊の政治利用であるとともに、行政の中立性を揺るがす信じ難い発言だ。

 自衛隊法では、自衛隊員が特定の候補や政党などを支持する目的で公私を問わず影響力を行使することなど、多くの政治的行為を禁止している。防衛省職員も国家公務員法で政治的行為を制限されている。今回の発言はこれらの法律を無視するもので、さらに「防衛相として」と地位を利用した投票の呼び掛けとも受け取れ、公選法に抵触するとの指摘も出ている。

 稲田氏は「誤解を招きかねない」と発言を撤回したが、この発言に誤解の余地などないだろう。組織を私物化するかのような感覚には驚くばかりだ。政治的中立が求められる自衛隊を統括するのに不適格なのは明らかだ。ところが安倍晋三首相は、早々と稲田防衛相に続投を指示した。民進党など野党4党は、首相が稲田氏を罷免するよう求める声明を発表。首相の任命責任を追及するため、臨時国会召集を要請する方針だ。

 稲田氏はこれまでも問題発言を繰り返してきた。先の通常国会で、学校法人「森友学園」の問題に関し、弁護士として学園との関わりがなかったか問われ「法律的な相談を受けたこともない」と答弁。その後、学園が原告の民事訴訟の代理人として出廷していたとの裁判所の記録が明らかになり、「記憶に自信があり確認せず答弁した」と謝罪に追い込まれた。

 南スーダン国連平和維持活動(PKO)を巡っては衆院予算委員会で、首都ジュバで昨年7月に起きた大規模戦闘を「武力衝突があったが、法的な意味での戦闘行為ではない」とし、「憲法9条上の問題になる言葉は使うべきではないことから、武力衝突という言葉を使っている」とこじつけとも映る理屈を展開。野党から「戦闘行為の隠蔽(いんぺい)だ」などと批判を浴びた。

 さらに、南スーダンに派遣された陸上自衛隊部隊の活動日報が廃棄された問題では、稲田氏の目の届かないところで日報の電子データが隠されたりしていたことが明らかになり、「シビリアンコントロール(文民統制)が利いていない」と、防衛相としての資質に野党から疑問符を突き付けられた。

 菅義偉官房長官は今回の発言を受け「誤解を招くような発言をすべきでない」と稲田氏に苦言を呈し、「しっかり説明責任を果たしてほしい」と述べた。そもそも誤解しようのない発言ではあるが、稲田氏は何がどう誤解され、真意はどこにあるのかきちんと説明すべきだ。続投を指示した安倍首相の丁寧な説明も求めたい。そのためにも政府は臨時国会召集に応じる必要がある。

 

論説 政権への逆風 逃げの一手でいいのか(岩手日報)
http://www.iwate-np.co.jp/ronsetu/y2017/m06/r0629.htm

 森友学園の問題で、大阪地検特捜部は学園側の補助金不正受給疑惑を中心に刑事責任を追及する。国会では、国有地が破格の安値で学園に売却された経緯が焦点だった。

 昭恵夫人ら安倍晋三首相周辺が関与した疑いは、払拭(ふっしょく)されてはいない。学園側の立件だけで問題を終わらせようとするなら、国民の政治不信は高まりこそすれ、解消されはしないだろう。

 共謀罪の趣旨を盛り込んだ関連法改正で政府、与党は、監視強化への国民の懸念を置き去りに、委員会採決を省く「奇策」によって会期末直前に強引に成立させた。審議するほどに際立つ政府側答弁の矛盾や曖昧さに、追及を避けたとみられても仕方ない。

 もう一つ、加計学園の獣医学部新設計画に関する首相の関与疑惑の追及を、早期に切り上げる思惑があったのは想像に難くない。学園は首相が「腹心の友」と呼ぶ大親友が理事長を務めている。

 しかし、議論によらない強引な幕引きに国民が納得するはずもない。各メディアの世論調査で、内閣支持率は軒並み急落した。7月2日投開票の東京都議選で、自民党は国政与党そのままの逆風にさらされている。

 いまだ議論がある特定秘密保護法や安全保障関連法の成立を強行した際も、支持率を下げた。その都度、経済政策を打ち出すなどして持ち直してきたが、今回は、その「教訓」もなかなか通じない。

 安倍首相は国会閉幕を受けた記者会見で、加計学園問題に関し「指摘があればその都度、真摯(しんし)に説明責任を果たしていく。国会の閉会、開会にかかわらず、分かりやすく丁寧に説明していきたい」と言った。その約束も果たさぬうちに、今度は全国で獣医学部新設を認める考えを示した。

 この発言には政府、与党内からも疑問の声が噴出。2020年の改正憲法施行を目指す党総裁としての意向にも戸惑いが広がるなど、自ら逆風をあおる展開に陥っている。

 加えて自民党議員による秘書への暴行が発覚。首相腹心の一人とされる稲田朋美防衛相は、都議選の遊説で「防衛省・自衛隊、防衛相、自民党としてもお願いしたい」と発言。自衛隊の政治利用として党内外の批判を浴びている。

 加計学園問題で民進、共産など野党4党は、憲法の規定に基づき臨時国会召集を求める。与党議員が国民の代表なら野党も同じ。政権は「国民の声」に無頓着すぎる。

 「数」は政権の力ではあるが、その政策の正当性は国民の支持があってこそ。逃げの一手を決め込むようでは民主主義の名に値しない。身内の不祥事の続発は、速やかに国会を召集せよという天の差配ではないのか。

(2017.6.29)

 

社説 防衛相 応援演説/首相は更迭を決断すべきだ(宮城県 河北新報)
http://www.kahoku.co.jp/editorial/20170629_01.html

 安倍政権にまん延する「失言病」が収まらない。まだ懲りないのか。今度は稲田朋美防衛相の東京都議選応援で飛び出した発言である。
 稲田氏は27日、都内で開かれた自民党候補を応援する集会で演説し、「防衛省・自衛隊、防衛相、自民党としてもお願いしたい」と訴えた。
 本人は発言後、深夜になって「誤解を招きかねず、撤回したい」と述べたが、辞任は否定した。ただ、これまでの失言や暴言と違って、撤回すれば済むという次元の話ではないことは明らかだ。
 憲法15条は「すべて公務員は、全体の奉仕者であって、一部の奉仕者ではない」と規定。公職選挙法は「公務員が地位を利用して選挙運動をしてはならない」と定め、政治的な中立性を求めている。当然、自衛隊員も自衛隊法で政治的行為を制限されている。
 稲田氏の発言は、防衛省や自衛隊が組織を挙げて支援するかのような印象を与えただけでなく、大臣が隊員に政治的行為を呼び掛けたと受け止められても仕方があるまい。
 法律抵触の恐れはもちろんだが、最も憂慮するのは、実力組織である自衛隊の政治的中立性に、有権者が疑念を抱かないかということだ。
 自衛隊の信頼に傷を付けかねない重大な発言という認識が、本人にどれだけあるのだろうか。それが全くうかがえないところに、今回の問題の深刻さがある。
 稲田氏は、物議を醸し出す問題発言を繰り返す「常習者」だ。学習効果が疑われるどころか、閣僚としての資質そのものに疑問符が付く。
 学校法人「森友学園」の代理人弁護士を務めた問題で、当初は「顧問弁護士だったこともない」などと否定したが、事実が判明すると、訂正して謝罪に追い込まれた。
 防衛相としての答弁でも不安定さが目立つ。南スーダン国連平和維持活動(PKO)に派遣された陸上自衛隊部隊が、首都ジュバで起きた大規模な軍事衝突などを記述した日報を巡る問題もそうだ。
 「9条上の問題になる言葉は使うべきではないことから、武力衝突という言葉を使っている」と語り、野党から「治安の悪化を隠蔽(いんぺい)している」と辞任を迫られた。
 この日報はいったん「破棄」とされながら再探索でデータが見つかり、「隠蔽疑惑」が指摘された。特別防衛監察で調査が進められているが、いまだに結果が公表されていない。文民統制(シビリアンコントロール)の原則を揺るがしかねない事態で、稲田氏の統治能力が問われている。
 閣僚らの言動について再三注意が喚起されているのに、失言がやまないのはなぜか。もはや「1強」のおごり、緩みでは片付けられない。
 任命した安倍首相の責任は極めて重い。稲田氏が辞任しないのなら、更迭に踏み切るべきだ。そうでなければ、「悪弊」はまた繰り返される。

2017年06月29日木曜日

 

社説 稲田防衛相、自衛隊発言 政治利用は許されない(山形新報)
http://yamagata-np.jp/shasetsu/index.php?par1=20170629.inc

 稲田朋美防衛相が、東京都議選の自民党候補の応援で「防衛省・自衛隊、防衛大臣、自民党としてもお願いしたい」と発言し、批判を浴びて撤回した。

 防衛省と自衛隊が組織を挙げて、特定の候補者を支援しているとの印象を与えかねない発言だ。自衛隊を政治利用しているとの批判は免れないだろう。自衛隊法は防衛省職員を含む自衛隊員の政治的行為を制限しており、発言は法に抵触する恐れがある。野党4党は「撤回して済む話ではない」とし、安倍晋三首相に稲田氏の罷免を求める声明を出した。

 稲田氏は、発言を撤回した際の会見で「自衛隊の活動自体が地域の皆さま方の理解なくして成り立たないということについて、感謝していると申し上げたかった」と説明。さらに「誤解を受けかねない」とも釈明したが、問題の発言は簡潔かつ明快で誤解の余地はない。仮に自衛隊の政治利用が真意でないならば撤回の必要はなく、都議選を控え世論の批判をかわそうとの狙いが透けて見える。

 これまでにも稲田氏は物議を醸す発言を繰り返してきたが、そのたびに安倍政権がかばい、続投させてきた。3月に学校法人「森友学園」との関係を問われた際は「顧問弁護士だったこともないし、法律的な相談を受けたこともない」と否定した後、裁判所の記録が明らかになり一転、撤回と謝罪に追い込まれた。

 2月にも、南スーダンに派遣されていた自衛隊部隊が日報に「戦闘」と記した大規模衝突について、「事実としての殺傷行為はあったが、憲法9条上の問題になる言葉は使うべきではないことから、武力衝突という言葉を使っている」などと答弁した。自衛隊の安全よりも法的な整合性を優先するような発言は、閣僚としての資質にも疑問符が付く。

 安倍首相は稲田氏に職務継続を命じたが、自衛隊の士気を維持する上で、稲田氏が防衛省トップを務め続けることに国民の理解が得られるだろうか。野党4党は、首相の任命責任を追及していく構えを見せている。

 自衛隊を巡っては先月、憲法9条に自衛隊を明記するとの安倍首相の提起に対し、防衛省の河野克俊統合幕僚長が「自衛隊の根拠規定が憲法に明記されることになれば非常にありがたい」と述べている。憲法を尊重し擁護する義務のある制服組トップの政治的発言として、波紋が広がったばかりだ。防衛省・自衛隊と政治・選挙との関係はデリケートな問題を含む。改憲への強い意欲を示す安倍首相にとっては、さらに慎重な政権運営が求められる中、稲田氏の擁護がマイナスに働く可能性もあろう。

 7月2日投開票の都議選で、自民党は苦しい選挙戦を強いられている。豊田真由子衆院議員が秘書への暴力行為で離党届を出す不祥事があったほか、学校法人「加計学園」を巡る問題もくすぶり続けており、国政での失点が逆風となって自民党候補を直撃している。

 加計学園問題などを契機として内閣支持率が急落する中、稲田氏の発言を「なかったこと」にするような姿勢は許されない。今回の件が都議選への悪影響にとどまらず、政権の浮沈に関わることを安倍首相は肝に銘ずるべきである。
(2017/06/29付)

 

2017年6月29日(木)
【論説】稲田防衛相発言 即刻、辞任すべきだ(茨城新聞)
http://ibarakinews.jp/hp/hpdetail.php?elem=ronsetu

開いた口がふさがらない。

稲田朋美防衛相が、東京都議選の自民党候補の応援演説で「防衛省・自衛隊、防衛相、自民党としてもお願いしたい」と発言、撤回した。自衛隊の政治利用であり、なかったことにして済むような話ではない。

背景には、安倍晋三首相の友人が理事長を務める岡山市の学校法人「加計(かけ)学園」の問題で明らかになった、行政の中立性を軽んじ、自分たちに都合よく動かそうとする安倍内閣の姿勢がある。即刻、稲田氏が自ら辞任するか、安倍首相が罷免するべきだ。

稲田氏は発言を撤回した際の記者会見で「自衛隊の活動自体が、地域の皆さま方の理解なくして成り立たないということについて、感謝していると申し上げたかった」と説明したが、意味不明である。さらに「誤解を受けかねない」とも釈明したが、問題の発言は簡潔かつ明快で誤解の余地はない。仮に自衛隊の政治利用が真意でないならば、なぜ撤回するのか。東京都議選を控えていることから世論の批判をかわそうとしているだけだろう。

稲田氏に勝手に名前を持ち出された自衛隊員もたまったものではない。安倍首相は憲法9条に自衛隊を明記するとの改憲案について「24時間365日、領土、領海、領空、日本人の命を守り抜く任務を果たしている自衛隊に対し、国民の信頼は9割を超えている。私たちの世代のうちに、自衛隊の存在を憲法上にしっかりと位置付け、違憲かもしれないとの議論が生まれる余地をなくすべきだ」と述べている。

自衛隊に国民が厚い信頼を寄せているのは事実だ。そんな大切な存在を選挙に利用し、不用意な発言をした揚げ句、軽々しく撤回するような人物が防衛相にふさわしいと安倍首相は考えているのだろうか。

稲田氏は3月にも国有地を格安で取得した大阪市の学校法人「森友学園」の訴訟に「関与していない」と答弁、その後、撤回、謝罪している。さらに派遣されていた自衛隊部隊が「戦闘」と記していた南スーダン情勢について「事実としての殺傷行為はあったが、憲法9条上の問題になる言葉は使うべきではないことから、武力衝突という言葉を使っている」と答弁したことがある。

自衛隊の安全よりも法的な整合性を優先しての発言である。防衛相どころか閣僚としての資質を欠いているのは明白だ。

自衛隊の士気を維持するためにも稲田氏が防衛省のトップを務め続けることは避けるべきだ。

しかし、驚くべきことに安倍首相は稲田氏に職務継続を命じたという。今後、安倍首相は任命した責任とともに問題が生じているにもかかわらず続投させた責任も問われることになる。

その安倍首相自身、「加計学園」問題に絡んで国家戦略特区制度を活用した獣医学部新設を今後、全国的に広げていく意欲を表明した。「加計学園ありき」との批判をかわす狙いからだが、自分が抱える問題のために行政の在り方を変えてしまおうとするのも政治利用と言わざるを得ない。

このところ内閣支持率が急落し、東京都議選でも自民党は苦戦を強いられている。内閣が内包する問題を国民が見抜いていることを安倍首相は肝に銘ずるべきである。

 

社説 稲田防衛相発言 自衛隊への無理解際立つ(新潟日報)
http://www.niigata-nippo.co.jp/opinion/editorial/20170629332397.html

 防衛省トップとして信じ難い発言であり、適格性さえ疑わせる。「自衛隊の政治利用」という批判が出るのは当然だ。

 安倍晋三首相の任命責任も問われなければならない。

 稲田朋美防衛相が、東京都議選の自民党候補の応援で「防衛省・自衛隊、防衛相、自民党としてもお願いしたい」と発言した。

 憲法15条は、「公務員は、全体の奉仕者であって、一部の奉仕者ではない」と定めている。

 国務大臣は、国家公務員の特別職に該当する。公職選挙法は、公務員が地位を利用して投票の周旋勧誘などをすることを禁じる。

 稲田氏の発言は、自衛隊の隊務を統括する防衛相が、自らの地位を利用して投票を依頼したと受け取られかねない。

 自衛隊法との関係も問題だ。自衛隊法は、防衛省職員を含む自衛隊員の政治的行為を制限する。

 政令により、国政選挙や地方選挙で特定候補を支持する行為も禁止されている。

 防衛相の発言は、自民党候補の応援に防衛省・自衛隊を組織的に関わらせる考えとも受け取れる。

 演説後、発言の真意を問われた稲田氏は、駐屯地に近い地元に「ご理解、ご支援をいただいている」ことに対し、感謝の気持ちを伝える一環だったと釈明した。

 さらには当日深夜、「誤解を招きかねず、撤回したい」と述べ、発言を撤回した。だが、それで済む話ではあるまい。

 稲田氏の発言が公選法などに違反しているとして、野党が罷免や辞任を求めた。

 安倍首相は続投を指示したが、妥当とは思えない。

 自衛隊の政治的行為に厳しく縛りが掛けられているのは、それが武力を備えた実力組織だからだ。

 最も細心の注意を払うべき防衛相による無自覚な発言は罪深い。

 自衛隊を巡っては、先月、制服組トップの河野克俊統合幕僚長による発言が問題となった。

 今年の憲法記念日に安倍首相が提起した改憲案は、戦争放棄の9条1項、戦力不保持の2項を残しつつ、自衛隊の存在を明文化するというものだった。

 それについて問われた統幕長は「ありがたい」と発言した。政治的中立という点から見て、問題があると言わざるを得ない。

 憲法と自衛隊の関係について、国民の関心が高まりつつあるのは間違いない。

 しかし、9条についての世論は割れている。集団的自衛権の扱いや自衛隊の位置付けなど、議論の行方は見えていない。

 自衛隊の将来像が問われようとしている時期に、防衛相が非常識な発言をした。自衛隊内部からも「なぜ余計なことを言うのか」と批判が出ている。

 稲田氏の閣僚としての資質が問題になるのは、初めてではない。

 南スーダン国連平和維持活動(PKO)を巡っては、大規模衝突などに関し、国会審議で物議を醸す発言を繰り返してきた。

 今回も「なかったこと」にしていいのか。安倍首相の政治姿勢が問われる。
【社説】

2017/06/29

  

【社説】 防衛相発言 不問に付せぬ政治利用(東京新聞)
2017年6月29日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2017062902000148.html

 撤回すれば済むという話でもあるまい。稲田朋美防衛相が東京都議選の応援で「防衛省・自衛隊として」自民党候補を支援するよう呼び掛けた。行政の中立性を逸脱する触法行為にほかならない。

 法律に従って「政治的中立」を順守している防衛省職員、自衛隊員にとっては、迷惑極まりない発言だったのではないか。

 稲田氏は東京都板橋区で開かれた都議選の自民党候補を応援する集会で演説し「ぜひ当選、お願いしたい。防衛省・自衛隊、防衛相、自民党としてもお願いしたい」と呼び掛けた。

 板橋区の隣の練馬区には、陸上自衛隊の東部方面総監部や第一師団が置かれており、多くの隊員らが勤務する。その存在感を背景に自民党候補の当選に向けた支援を防衛省・自衛隊の組織として働き掛けているかのような発言だ。

 自衛隊を政治利用し、行政の政治的中立性を著しく逸脱する不問に付せない発言である。

 後に、稲田氏本人が認めたように「防衛省・自衛隊に限らず、政府機関は政治的に中立で、特定の候補を応援するのはありえない」のは当然であり、それらは法律にも明記されている。

 弁護士出身である稲田氏がそんな基礎的知識を欠いたまま、自衛隊を率いていたとしたら、驚きを超え、危うさすら感じる。

 軍隊や軍人は政治に関与せず、文民の統制に服するのが、近代国家の要諦だ。自衛隊は軍隊でないが、火力を有する実力組織である以上、政治に関与しないのは当然である。防衛相として不適格で、安倍晋三首相は罷免すべきだ。

 にもかかわらず、政権中枢はなぜ、稲田氏をかばうのか。首相に関係が近いからか、稲田氏辞任が他の閣僚の進退にも波及し、政権の体力を奪うと恐れるからか。

 安倍首相は国会演説で、自衛隊員らをたたえるため、起立して拍手するよう議員に促したことがある。自衛隊の存在を憲法に明記する憲法改正を提唱し、これに謝意を表明した自衛隊最高幹部の政治的発言を不問に付したこともある。

 稲田氏発言の背景に、自衛隊重視の姿勢を吹聴して支持を広げたり、民主主義の基本原理や手続きへの理解を欠く政権の体質があるとしたら根は深い。

 憲法一五条は「すべて公務員は、全体の奉仕者であって、一部の奉仕者ではない」と定める。防衛省・自衛隊を含めてすべての公務員を、自民党だけのために政治利用すべきではない。

  

 以下、五全国紙の毎日・朝日・日経・読売・産経(日経と読売と産経は30日付。産経は社説ではなくコラムの産経抄で)

社説 稲田氏「自衛隊としてお願い」 自覚の乏しさにあきれる(毎日新聞)
毎日新聞2017年6月29日 東京朝刊
https://mainichi.jp/articles/20170629/ddm/005/070/038000c

 防衛相としての立場を自覚しているとは思えない。

 稲田朋美防衛相が東京都議選の自民党候補の応援集会で「防衛省、自衛隊、防衛大臣、自民党としてもお願いをしたい」と演説で述べた。

 自衛隊を率いる防衛相が組織ぐるみで特定候補を支援するかのような発言である。

 行政の中立性をゆがめ、自衛隊の政治利用が疑われる不適切な内容だ。後に撤回したが、それで済む問題ではない。

 自衛隊は約23万人を擁する実力組織である。国防や災害派遣は国民から負託された任務であり、憲法の規定に準拠して、自衛隊員は「国民全体の奉仕者」とされる。

 だからこそ自衛隊法61条は国民の信頼が確保できるよう、自衛隊員の政治的行為を、選挙権の行使を除いて制限しているのだ。

 稲田氏は法律を扱う弁護士でもある。しかし、自衛隊を統括する閣僚として、こうした自明の法的規範を理解していると言えるだろうか。

 「防衛相」という地位を明確にして「自衛隊としてお願いしたい」と支援を求めれば、自衛隊の政治利用だと指摘されるのは当然だろう。

 稲田氏の発言は、公務員の地位を利用した選挙運動を禁止する公職選挙法136条の2に抵触するおそれもある。公務員には特別職の国家公務員である閣僚も含まれる。

 自衛隊は命令系統が明確だ。その責任者が自衛隊法に抵触する政治的行為を促すようなことは厳に慎むべきだ。自衛隊の信用も傷つける。

 稲田氏にはこれまでも問題視される言動があった。自衛隊が派遣された南スーダンでの国連平和維持活動(PKO)を巡って「武力衝突はあったが、法的な意味での戦闘行為ではない」と強弁し、批判された。

 学校法人「森友学園」の弁護士活動では国会答弁で否定しながら後に撤回した。それでも「虚偽の答弁をした認識はない」と釈明し続けた。

 稲田氏は今回の発言を「誤解を招きかねない」と撤回したが、自発的ではなく菅義偉官房長官に促された結果だったという。

 こうした稲田氏を安倍晋三首相は一貫して擁護してきた。その姿勢が、無責任な閣僚の発言がとまらない要因になっているのではないか。

 

(社説)稲田防衛相 首相は直ちに罷免せよ(朝日新聞)
2017年6月29日05時00分
http://www.asahi.com/articles/DA3S13009579.html

 耳を疑う発言が、また稲田防衛相から飛び出した。

 おととい夕方、東京都議選の自民党公認候補の応援演説で、「防衛省、自衛隊、防衛大臣、自民党としてもお願いしたい」と語ったのだ。

 憲法15条は「すべて公務員は、全体の奉仕者であって、一部の奉仕者ではない」と定めている。

 その趣旨も踏まえ、公職選挙法は、公務員がその地位を利用して選挙運動をすることを禁じている。

 また、自衛隊法と同法施行令では、自衛隊員の政治的行為が制限され、地方自治体の議員選挙などで特定候補を支持することが禁じられている。隊員ではないが、自衛隊を指揮監督する防衛相が「防衛省、自衛隊として」投票を呼びかけることが、隊員の目にどう映るのか。

 有権者には、閣僚の地位を利用した選挙運動としか見えない。防衛省・自衛隊が組織ぐるみで特定候補を支援していると受け止められても仕方がない。

 行政機関はその権限を、あくまで国民全体のために使うよう与えられている。まして実力組織である自衛隊は、とりわけ高い中立性が求められる。

 閣僚が選挙応援に立つこと自体はよくある。だがその場合、閣僚の職責の重さをふまえ、言動には気を配るべきものだ。そんな「常識」すら、稲田氏には通用しないのか。

 信じられないのは、稲田氏をかばう安倍政権の姿勢だ。

 菅官房長官はきのうの記者会見で「今後とも誠実に職務を果たして頂きたい」と擁護した。だが稲田氏の問題発言は他にも枚挙にいとまがない。

 南スーダンの国連平和維持活動について、現地部隊の日報にも記されていた「戦闘」を「衝突」と言い換え、「憲法9条上の問題になる言葉は使うべきではない」と述べた。

 森友学園の問題でも、代理人弁護士を務めた事実を否定したが、翌日に撤回。「自分の記憶に自信があったので確認せず答弁した」と語った。

 憲法や国会を軽視した、閣僚としてあるまじき発言だ。

 稲田氏は今回も「誤解を招きかねない」と撤回したが、語った事実は消えないし、そもそも誤解を生む余地などない。

 一連の言動は政権全体の問題でもある。とりわけ政治思想や歴史認識が近い稲田氏を、一貫して重用してきた安倍首相の責任は重大だ。

 首相は稲田氏を直ちに罷免(ひめん)すべきだ。それが任命権者の責任の取り方である。

 

追加:エントリアップ時点でなかったが、日経・読売が30付で下記掲載した。全国紙五紙の内、稲田演説を社説で批判していないのは産経だけ。その後、産経が30日付「産経抄」で書いているのを見つけた。日経、読売の次に採録しておきます。

(社説)イロハのイが分かっていない(日経)
2017/6/30付
http://www.nikkei.com/article/DGXKZO18303840Q7A630C1EA1000/

 お粗末というしかない。行政の政治的中立性を逸脱した稲田朋美防衛相の発言である。東京都議選の応援演説で「自衛隊としてもお願いしたい」と述べ、撤回する事態に追い込まれたものだ。

 野党が罷免を要求、安倍晋三首相の任命責任を問うための臨時国会の召集も求め、拒否する政府・与党との対立が続いている。

 憲法15条は「すべて公務員は全体の奉仕者であって一部の奉仕者ではない」と定めている。自衛隊法61条は選挙権の行使を除いて自衛隊員の政治的行為を制限している。公職選挙法136条の2は公務員の地位を利用した選挙運動を禁じている。

 防衛相は「地元の皆さんに自衛隊、防衛省に対する感謝の気持ちを伝える一環として、そうした言葉を使った」と釈明しているが、稲田氏は弁護士出身ではなかったか。司法試験に合格して法律を扱う仕事をしてきた人が、いったいどうしたことだろう。

 防衛省・自衛隊のトップとして「イロハのイ」が分かっていないといわざるを得ない。閣僚として失格のそしりを免れない。取り沙汰される今夏の内閣改造・自民党役員人事で、首相がよもや続投させるなどということはあるまい。

 もうひとつお粗末というしかないのは、自民党に離党届を出した豊田真由子衆院議員の秘書への暴言・暴行だ。聞くに堪えない罵声に顔を背けた人も多かろう。

 豊田氏は有数の進学校を経て東大法学部を卒業、旧厚生省に入り米ハーバード大で修士号を得た。自民党の公募で衆院埼玉4区から出馬、当選2回の若手議員だが、はき違えたエリート意識によるものといわざるを得ない。

 人を人とも思わない言動は国会議員として失格のそしりを免れない。よもや次の衆院選に出馬するなどということはあるまい。

 7月2日の東京都議選を前にして問題発言が相次ぎ、安倍自民党が大敗した2007年の参院選をほうふつとさせる政治の風景が繰りひろげられている。

 

(社説)稲田防衛相発言 政治的中立に疑念持たれるな(読売)
2017年06月30日 06時00分
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/20170630-OYT1T50016.html

 あまりに軽率で、不適切な発言である。自衛隊の指揮官としての自覚を欠いている。

 稲田防衛相が、東京都議選の自民党候補の応援演説で、「防衛省、自衛隊、防衛相、自民党としてもお願いしたい」と述べた。

 公務と政務を混同してはいないか。公務員は、公職選挙法で地位を利用した選挙運動を禁じられている。防衛相も例外ではない。

 稲田氏は当初、「駐屯地が近くにあり、地元の皆様に感謝の気持ちを伝える一環だ」などと釈明していた。だが、菅官房長官に促され、「誤解を招きかねない」として発言を撤回した。

 自衛隊法は、選挙権の行使を除き、隊員の政治的行為を制限している。稲田氏は隊員に当たらないが、防衛相の指示によって組織ぐるみで特定候補を応援しているかのように受け取られかねない。

 防衛相経験者からは、「自衛隊が政治的中立であるのはイロハのイ。稲田氏の意識が低すぎる」との批判の声が出ている。

 実力組織として政治から一線を画し、抑制的な振る舞いに徹する自衛隊員にも迷惑な話だろう。

 自衛隊の根拠規定を憲法に明記する議論が活発化してきた時期でもある。防衛相は、自らの言動に慎重を期すことが求められる。

 安倍首相は、「厳しいおしかりをいただいており、おわびを申し上げたい」と陳謝した。「将来の首相候補」も視野に、稲田氏を引き立ててきたのは首相だ。

 民進、共産など4野党は、稲田氏の罷免を要求した。閉会中審査の開催と臨時国会の召集も求め、首相の任命責任を含めて追及する構えだ。こうした事態を招いた稲田氏には、猛省を促したい。

 稲田氏は昨年8月の防衛相就任後、物議を醸す言動が相次ぐ。

 12月には、安倍首相の米ハワイ・真珠湾訪問に同行した直後に靖国神社を参拝した。学校法人「森友学園」が原告の訴訟に原告代理人として出廷していたのに、今年3月の国会答弁で「虚偽」と即答し、謝罪に追い込まれた。

 稲田氏は衆院当選4回ながら、党政調会長、行政改革相などに抜擢され、日の当たる道を歩んできた。慢心はなかったのか。

 北朝鮮は核・ミサイル開発に突き進み、尖閣諸島周辺では中国の挑発行為が続く。7月中旬には、日米外務・防衛閣僚協議(2プラス2)も控えている。

 そうした中で、防衛相への批判が強まるのは、日本の安全保障にとって好ましいことではない。
2017年06月30日 06時00分

 ↑以上、五全国紙の内、毎日、朝日、日経、読売4紙の社説

 ↓以下産経抄の稲田批判

2017.6.30 05:04更新
【産経抄】
防衛省の「お子様」大臣 6月30日
http://www.sankei.com/column/news/170630/clm1706300003-n1.html

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Clm1706300003p1 都議選の応援演説での発言内容を撤回する事を発表する稲田朋美防衛相=6月27日、東京・永田町(春名中撮影)

 時代小説作家の池波正太郎さんは当初、現代ものも書いていた。発足したばかりの航空自衛隊をテーマにした『自衛隊ジェット・パイロット』も、その一つである。

 ▼当時のパイロットは、器材も施設もすべてが不足する劣悪な環境で、訓練を強いられていた。夜間訓練の途中で殉職した部下の遺体をさすりながら、上司がつぶやく。「国民の強い批判を受けながら、足りない予算で我々は飛ばなきゃならん」。自衛隊の苦難はその後も続いた。

 ▼昨年2月、小紙の「談話室」で見つけた元自衛官の男性の投稿が記憶に残る。男性が防衛大学校の学生だった昭和50年代はまだ、自衛隊への世間の風当たりは厳しかった。制服姿で街を歩くと「税金泥棒」と罵声を浴びることもあった。ところが最近、防大生が一般市民と一緒に成人式に出席する光景を見て、隔世の感があるというのだ。

 ▼確かに、災害派遣や国際貢献活動によって、自衛隊への理解が深まった。何より万一の有事に備えて訓練に励む隊員に、国民は厚い信頼を寄せている。「確固とした安全保障戦略をもつ大人の国への第一歩だ」。平成19年1月、旧防衛庁が省への昇格を果たしたとき、コラムにこう書いた。

http://www.sankei.com/column/news/170630/clm1706300003-n2.html
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 ▼あれから10年、トップを務めているのは、「お子さま」のような政治家だった。「防衛省・自衛隊としてもお願いしたい」。都議選の自民党候補の応援で、耳を疑うような発言を行った稲田朋美防衛相である。

 ▼これまでも資質を疑うような行動がしばしば見られた。自衛隊の中立性に関わる今回の失言は、とりわけ罪が重い。撤回で済む問題ではない。逆風にさらされる自民候補は、頭を抱えている。もちろん、一番情けない思いをしているのは現場の自衛官である。

 

社説 稲田防衛相 重責にふさわしくない(信濃毎日新聞)
http://www.shinmai.co.jp/news/nagano/20170629/KT170628ETI090002000.php

 重責を担うのにふさわしいとはとても思えない。稲田朋美防衛相が自衛隊の政治利用と取れる発言をした。

 閣僚の立場をどう考えているのか。撤回して済む問題ではない。

 都議選の自民党候補を応援する集会での演説だ。「自衛隊・防衛省とも連携のある候補だ。2期目の当選、本当に大変だから、お願いしたい。防衛省・自衛隊、防衛相、自民党としてもお願いをしたい」と支持を訴えた。

 「すべて公務員は、全体の奉仕者であって、一部の奉仕者ではない」と憲法は定める。政治的行為は法律で制限されている。

 自衛隊法にも、選挙権の行使を除く政治的行為を制限する規定がある。実力組織であればなお、特定の政党や政治勢力に肩入れしない中立性が求められる。

 これらに反する発言である。当日深夜に撤回している。「誤解を招きかねない」との理由だ。

 どう誤解のしようがあるというのか。実力組織が政治に影響を及ぼさないよう統制する立場の防衛相が逆に、選挙に利用した。そう受け取るほかない。

 加計学園などを巡り行政の公正さ、公平さが問われている。政権による「行政の私物化」の疑念を膨らませる発言でもある。

 菅義偉官房長官は、電話で報告を受けて速やかに撤回するよう指示したと明かしている。稲田氏が自らの発言の重みをどこまで理解していたのか、疑わしい。

 資質を問われる場面はこれまでもあった。一つは、南スーダン国連平和維持活動(PKO)部隊の日報を巡る問題だ。「戦闘」との記述があり、国会で釈明に追われた。日報発見後、稲田氏への報告も遅れた。文民統制の観点から見過ごせない問題だ。

 森友学園の問題では事実と異なる答弁をした。学園側との関係を否定したものの、民事訴訟の原告代理人弁護士として出廷していたことが判明している。「記憶に自信があったので確認せずに答弁した」と撤回、謝罪しながら「虚偽との認識はない」と強弁した。

 民進、共産、自由、社民の野党4党は安倍晋三首相に罷免を求める方針で一致した。4党首の連名による声明も発表している。

 民進は、衆参両院の委員会で閉会中審査を行うよう自民党に求めた。もっともな要求だ。

 首相は、引き続き職務に当たるよう指示した。稲田氏に閣僚や党の要職を歴任させてきた。任命者として今回の発言をどう考えるのか、詳しく説明する責任がある。

(6月29日)

 

防衛相の問題発言 「1強」体質の連鎖やまぬ(福井新聞)
2017年6月29日 午前7時30分
http://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/210682

 【論説】これもまた「安倍1強」のおごり、緩み体質の表れなのだろう。

 稲田朋美防衛相が自民党都議選候補の応援演説で「防衛省・自衛隊、防衛相、自民党としてもお願いをしたい」と問題発言した。撤回し「職務を全うしたい」と述べたが、野党は「自衛隊を政治利用するものだ」として批判を強めている。与党や自衛隊関係者はむろん、県内からも懸念の声が相次いでいる。

 こうした発言は、安倍晋三首相自身にも通じるものがあるのではないか。

 最近では、獣医学部の新設に関して「日本獣医師会からの要望を踏まえ1校に限定して認めたが、中途半端な妥協が結果として国民的な疑念を招く一因となった」として「速やかに全国展開を目指す」と一気に方向転換する発言をした。

 閣議決定で獣医師の需給見通しなど4条件をクリアする必要があるのにこれを無視した発言だ。そもそも国家戦略特区制度は、地域限定で成果を確かめた上で全国に広める狙いがある。1校目の加計(かけ)学園の計画は大学の設置許可もなされていない段階。「加計隠し」のために行政のあり方を変えてしまおうとするのは無謀と言わざるを得ない。

 憲法改正でも党総裁と首相の立場を使い分け、国会では「新聞を熟読して」と述べるなど説明責任を尽くさない。年内に自民党案をまとめるとしていたのを、急きょ秋の臨時国会で示す考えを表明。熟議を求めていたのに自らがそれをぶち壊し、混乱を招いている。

 これは政権の体質にもいえる。加計学園問題では、菅義偉官房長官が出てきた文書を「怪文書」と言い放った。文書の存在が確認されたのに「『総理のご意向』などと誰も言っていない」(山本幸三地方創生担当相)と真っ向から切り捨てるありさまだ。

 山本氏は「一番のがんは学芸員」と述べ物議を醸した当人だ。4月には東日本大震災を巡り「まだ東北でよかった」と失言した今村雅弘復興相が更迭された。「共謀罪」法案では金田勝年法相が意味不明の答弁を繰り返し、与党は委員会採決を省き「中間報告」という禁じ手で本会議で強行可決させた。

 こうした高圧的とも映る姿勢が議員にも連鎖したのか。むしろ資質の問題でもあろうが、秘書に暴言を吐き、けがまでさせた2回生議員はすぐさま離党。大量当選を果たした2回生議員は不倫スキャンダルや失言、金銭トラブルなどで1人が議員辞職、他も離党や役職辞任に追い込まれた。

 内閣支持率の急落は、こうした安倍政権の強硬かつ不誠実な姿勢を国民が見抜き始めた結果といえよう。

 今回の防衛相発言に対し菅長官は「説明責任を果たし誠実に職務に当たってほしい」と述べ、安倍首相も続投を指示した。稲田氏は森友学園問題や南スーダンPKOなどを巡り、謝罪に追い込まれたり、批判を受けたりした「過去」もある。真摯(しんし)に説明責任を果たすべきことは十分分かっているはずだ。

 

社説 稲田防衛相発言 撤回しても責任免れぬ(京都新聞)
http://www.kyoto-np.co.jp/info/syasetsu/20170629_4.html

 またも耳を疑う発言である。慌てて撤回したとはいえ、あまりの軽率さに驚きを禁じ得ない。
 東京都議選の自民党候補を応援する集会で、稲田朋美防衛相が「防衛省・自衛隊、防衛相、自民党としてもお願いをしたい」と演説した。陸上自衛隊練馬駐屯地の関係者を念頭に「ぜひ2期目の当選、本当に大変だからお願いしたい」と支援を訴えたようだ。行政の中立、公平性を逸脱していないか。
 与党内からも「常識的に考えて自衛隊の政治利用という以前の話だ」(石破茂元防衛相)との声が上がるほどだ。野党が即刻辞任を求めるのは当然だろう。
 憲法15条は「すべて公務員は、全体の奉仕者であって、一部の奉仕者ではない」と行政の中立性を定める。これを踏まえ、国家公務員法は公務員の政治的行為を規制し、自衛隊法も選挙権行使を除き隊員の政治的行為を制限。公職選挙法でも公務員の地位利用による選挙運動が禁じられている。
 だからこそ自衛隊と政治の関係には慎重さが求められる。ところが、陸海空23万人の自衛官の上に立つ稲田氏の発言は、あたかも防衛省や自衛隊が組織を挙げて自民党候補を支援する、と主張したようにも聞こえる。森友、加計両学園問題で「国政の私物化」との疑念を拭えない中、自衛隊を自党候補のために利用しようとしたとも言え、法に抵触しかねない。
 稲田氏は、以前から物議を醸す発言を繰り返してきた。2月に陸上自衛隊が国連平和維持活動(PKO)に従事する南スーダンを巡り、厳しい現地情勢を覆い隠すような答弁で波紋を広げた。3月には森友問題に関連した国会答弁を撤回し、謝罪に追い込まれた。
 今回も稲田氏は「誤解を招きかねない」として発言を撤回したものの辞任を拒んでいる。だが、いったん口に出した言葉の責任は免れない。国政に携わる閣僚、議員としての資質に疑問符が付く。
 嘆かわしい閣僚は稲田氏に限らない。4月に東日本大震災に関し「まだ東北で良かった」と失言した今村雅弘復興相が更迭された。山本幸三地方創生担当相は政府の観光振興を進める上で「一番のがんは文化学芸員」との暴言で批判を浴び、金田勝年法相も「共謀罪」法案の審議で答弁が迷走した。
 政権全体におごりが目立ち、内閣のたがが外れていると言うしかない。なぜ閣僚を務める力量を欠いた人たちが登用されたのか、失言の撤回だけで許されるのか。安倍晋三首相の任命責任は重い。

[京都新聞 2017年06月29日掲載]

 

2017/06/29
社説 稲田防衛相演説/資質に欠ける問題発言だ(神戸新聞)
https://www.kobe-np.co.jp/column/shasetsu/201706/0010323690.shtml

 耳を疑う発言が飛び出した。

 稲田朋美防衛相が、東京都議選の自民党候補の応援演説で、「防衛省・自衛隊、防衛相、自民党としてもお願いしたい」と述べた。自衛隊の政治利用や行政の中立性の逸脱だと受け取られかねない。防衛大臣としての資質に欠ける問題発言と言わざるを得ない。

 稲田氏自身もことの重大さに気がついたのであろう。その夜のうちに発言を撤回した。だが、「綸言(りんげん)汗のごとし」である。一度口にした言葉はなかったことにはできない。

 自衛隊法は、投票など選挙権の行使を除いて隊員の政治的行為を制限している。防衛相と自衛隊が組織を挙げて候補者を支援するというのなら、法に抵触する恐れがある。大臣が隊員に政治的行為を呼び掛けたと受け取られる可能性もある。公選法では、公務員が地位を利用した選挙運動を禁じている。

 こうしたことが念頭になかったとすれば、大臣としての見識を疑うに十分である。

 稲田氏の言動についてはこれまでも問題視する声があった。森友学園の顧問弁護士だったことを否定したが、裁判所の記録で学園側の代理人だったことが判明した。南スーダン国連平和維持活動(PKO)では、派遣部隊の日報を組織的に隠蔽(いんぺい)していた疑いが持たれ、統率力に疑問符が付いた。

 野党は「完全にアウト」「考えられない発言」と非難し、辞任か罷免を求めている。稲田氏は「職務を全うしたい」と否定し、官邸も容認している。しかし、防衛相経験者は「自衛隊を選挙や政治に巻き込むのはタブー中のタブーだ」と事態の深刻さを指摘する。

 自民党の閣僚や国会議員には失言や不祥事が相次いでいる。今村雅弘復興相が東日本大震災の被害を「まだ東北で良かった」と言って更迭された。豊田真由子衆院議員(埼玉4区)は、政策秘書だった男性への暴力行為と暴言で離党したばかりだ。

 安倍晋三首相には総理総裁としての責任がある。稲田氏を抜てきしたのも首相で、任命責任は免れない。加計(かけ)学園を巡る疑惑解明はもちろん、国民に謝罪や説明をするためにも、臨時国会を早期に召集するべきだ。

 

社説 6月29日付 首相と防衛相 言いたい放題が過ぎる(徳島新聞)
http://www.topics.or.jp/editorial/news/2017/06/news_14986986323777.html

 驚くべき発言である。

 安倍晋三首相が講演で、獣医学部の新設について「速やかに全国展開を目指したい」と述べた。これまでの政府方針と相反している。

 東京都議選候補の応援に立った稲田朋美防衛相から飛び出したのは、自衛隊の政治利用と受け取られる言葉だ。「防衛省・自衛隊、防衛相、自民党としてもお願いしたい」と訴えた。

 いずれも看過できないものである。

 首相の発言は、友人が理事長を務める学校法人「加計(かけ)学園」を巡る問題に言及する中で出た。

 政府の国家戦略特区制度による獣医学部新設は「(愛媛県)今治市に限定する必要はない」「地域に関係なく、2校でも3校でも、意欲のあるところにはどんどん認めていく」という内容だ。

 新設を巡っては昨年11月、「広域的に存在しない地域に限り」認める方針を政府が決め、加計学園だけが条件を満たした経緯がある。

 首相はいつ方針を変えたのか。「加計ありき」でないことを強調するための、ご都合主義ではないか。

 政府は、2015年に▽既存の獣医師養成ではない構想が具体化▽新分野における具体的需要が明らか―といった新設の4条件を閣議決定している。加計学園の計画は、これをクリアしているのか。

 そもそも、新設する必要があるのかどうかも疑わしい。

 加計学園による新設で、全国の大学の総定員は約1・2倍に増えるが、農林水産省は国全体としての獣医師の需給は足りていると見ている。

 岩盤規制に穴を開けるのは結構だ。しかし、それには必要性と公平性が伴わなければならない。野党を「抵抗勢力」とし、自らの改革姿勢を印象づけようというのなら、論点のすり替えである。

 稲田氏の発言は大臣としてだけでなく、政治家としても断じて許されないものだ。

 自衛隊法が隊員の政治的行為を制限しているのは、実力組織である自衛隊の中立性を守るためだ。その意味の重さは、防衛相なら十分に理解しているはずである。

 「自衛隊としてもお願いしたい」などと言えば、防衛省と自衛隊が組織ぐるみで候補者を応援しているとみられても仕方ないだろう。

 法に抵触する恐れがあり、撤回して済む問題ではない。

 稲田氏は、これまでも発言で物議を醸してきた。南スーダンでの武力衝突を「戦闘行為」ではないと弁解し、学校法人「森友学園」との関係では、否定した後に撤回した。

 そのたびに続投を指示してきた安倍首相も、任命責任を免れない。閣僚としての資質と自覚が欠ける人を、いつまでかばい続けるのか。

 相次ぐ問題発言から見えてくるのは、国民を軽視する姿勢である。疑惑を隠そうとしたり釈明したりするのではなく、もっと誠実に対応することが必要だ。

 

2017.06.29 08:00
社説 【稲田防衛相】罷免に値する発言だ(高知新聞)
http://www.kochinews.co.jp/article/108723/

 防衛相どころか国会議員としての資質が問われる発言だ。
 稲田防衛相が都議選の自民党候補の応援演説で、「防衛省・自衛隊、防衛大臣、自民党としてもお願いしたい」と訴えた。特定の候補者を組織を挙げて応援していると公言したに等しい。
 自衛隊法61条は隊員の政治的行為を厳しく制限している。他の公務員も同様であり、選挙で特定の候補者を応援することは許されない。
 政治家の側も、政治利用してはならないことは常識だ。それを防衛相自らが破った。
 稲田氏は後になって記者団に「誤解を招きかねず、撤回したい」と述べたが、辞任は否定している。安倍首相も発言を撤回したことを踏まえ続投を指示した。
 だが、撤回して済む話なのか。
 自衛隊は構成員20万人以上の巨大なピラミッド型組織だ。武器も有する実力組織でもある。
 軍部の政治介入を許し悲劇を生んだ太平洋戦争は、戦後日本の大きな教訓になってきたはずだ。防衛相経験者も、自衛隊を選挙や政治に巻き込むのは「タブー中のタブーだ」と指摘している。
 旧民主党政権時代に、沖縄防衛局長が、沖縄県宜野湾市長選への介入と受け取られかねない講話をした問題では、省の調査で特定の立候補予定者への投票を促すような発言は認められなかったとされたが、局長らは処分を受けた。
 今回は防衛相による、特定候補者へのあからさまな応援発言だ。法に抵触する可能性があり、辞任や罷免に値する行為だ。
 先月には、制服組トップの統合幕僚長が、憲法9条に自衛隊を明記するとの安倍首相の改憲提案を「ありがたい」と歓迎。批判が集中した。相次ぐ防衛省幹部の問題発言が、政治的中立に鈍感になっている表れだとしたら由々しき事態だ。
 稲田氏の防衛相としての資質は、以前から疑問視されてきた。南スーダン国連平和維持活動(PKO)の陸上自衛隊部隊の日報問題でも、野党が辞任を要求した。
 日報は現地情勢を「戦闘」と表現していたが、稲田氏は国会答弁で、「武力衝突」と強調。「憲法9条の問題になるので、武力衝突という言葉を使っている」「混同されないよう、『戦闘』という言葉は国会で使うべきではない」とした。
 問題の本質をはぐらかし、国民を愚弄(ぐろう)するかのような説明だ。防衛相がこれでは文民統制の意義をも危うくする。
 政治利用発言を受け、野党は安倍首相に稲田氏の罷免を求めている。官邸関係者は今夏に内閣改造が想定されることから、それまでの交代はないとの見方を示している。
 自衛隊の政治的中立は、日本が戦争を教訓に築いてきた民主国家の根幹といえる。逃げ切りやごまかしが許されるはずがない。あっさりと続投を許した首相の任命責任も厳しく問われる。

  

社説 稲田防衛相発言 看過できぬ閣僚の非常識(西日本新聞)
2017年06月29日 10時47分
https://www.nishinippon.co.jp/nnp/syasetu/article/338970/

 相次ぐ閣僚の失言の中でも今回は極め付きだ。軽率であると同時に重大な危険をはらんでいる。

 稲田朋美防衛相が27日、東京都議選の自民党候補を応援する集会で「防衛省・自衛隊、防衛相、自民党としてもお願いをしたい」と候補への支援を呼び掛けた。

 この発言は普通に聞けば「自衛隊が組織的に特定の自民党候補を応援している」と理解される。防衛相の稲田氏が自衛隊を利用し自民党候補を支援している-と受け止められても仕方あるまい。

 到底看過できない発言だ。

 憲法は公務員に政治的中立を求めており、自衛隊法は自衛隊員の「選挙権の行使以外の政治的行為」を制限している。発言はこの規定に抵触する恐れがある。

 さらに問題なのは、発言が「自衛隊の政治利用」を疑わせることだ。自衛隊は国内最大の実力組織である。国の防衛だけでなく、治安出動も任務の一つだ。自衛隊が同じ国民を武力で制圧する事態もあり得るということである。

 それだけに、これまで防衛政策に関わってきた政治家たちは、自衛隊を政治や選挙に巻き込むのは最大のタブーであると認識し、言動に細心の注意を払ってきた。自衛隊が特定の政党の意によって動くと疑われれば、自衛隊活動の信頼性が根底から揺らぐからだ。

 仮に警察のトップが「警察として自民党候補をお願いする」と演説したと想像してほしい。国民は警察の取り締まりの中立性を信用しなくなるだろう。稲田氏の発言はそれほど非常識なのである。

 野党から稲田氏の辞任や罷免を求める声が上がるのも当然だ。しかし安倍晋三首相は稲田氏を続投させる方針だという。政権は稲田氏が発言を撤回したことで幕引きできると考えているようだが、認識が甘過ぎるのではないか。

 これまでも稲田氏は森友学園との関係や、国連平和維持活動(PKO)での「戦闘行為」の解釈を巡って不適切な答弁や不誠実な発言を繰り返してきた。閣僚としての資質はもちろん、安倍首相の任命責任も改めて問われている。

=2017/06/29付 西日本新聞朝刊=

 

論説 稲田防衛相発言 即刻、辞任すべきだ(佐賀新聞)
2017年06月29日 07時32分
http://www.saga-s.co.jp/column/ronsetsu/441853

 開いた口がふさがらない。

 稲田朋美防衛相が、東京都議選の自民党候補の応援演説で「防衛省・自衛隊、防衛相、自民党としてもお願いしたい」と発言、撤回した。自衛隊の政治利用であり、なかったことにして済むような話ではない。

 背景には、安倍晋三首相の友人が理事長を務める岡山市の学校法人「加計(かけ)学園」の問題で明らかになった、行政の中立性を軽んじ、自分たちに都合よく動かそうとする安倍内閣の姿勢がある。即刻、稲田氏が自ら辞任するか、安倍首相が罷免するべきだ。

 稲田氏は発言を撤回した際の記者会見で「自衛隊の活動自体が、地域の皆さま方の理解なくして成り立たないということについて、感謝していると申し上げたかった」と説明したが、意味不明である。

 さらに「誤解を受けかねない」とも釈明したが、問題の発言は簡潔かつ明快で誤解の余地はない。仮に自衛隊の政治利用が真意でないならば、なぜ撤回するのか。東京都議選を控えていることから世論の批判をかわそうとしているだけだろう。

 稲田氏に勝手に名前を持ち出された自衛隊員もたまったものではない。

 安倍首相は憲法9条に自衛隊を明記するとの改憲案について「24時間365日、領土、領海、領空、日本人の命を守り抜く任務を果たしている自衛隊に対し、国民の信頼は9割を超えている。私たちの世代のうちに、自衛隊の存在を憲法上にしっかりと位置付け、違憲かもしれないとの議論が生まれる余地をなくすべきだ」と述べている。

 自衛隊に国民が厚い信頼を寄せているのは事実だ。そんな大切な存在を選挙に利用し、不用意な発言をした揚げ句、軽々しく撤回するような人物が防衛相にふさわしいと安倍首相は考えているのだろうか。

 稲田氏は3月にも国有地を格安で取得した大阪市の学校法人「森友学園」の訴訟に「関与していない」と答弁、その後、撤回、謝罪している。

 さらに派遣されていた自衛隊部隊が「戦闘」と記していた南スーダン情勢について「事実としての殺傷行為はあったが、憲法9条上の問題になる言葉は使うべきではないことから、武力衝突という言葉を使っている」と答弁したことがある。

 自衛隊の安全よりも法的な整合性を優先しての発言である。防衛相どころか閣僚としての資質を欠いているのは明白だ。

 自衛隊の士気を維持するためにも稲田氏が防衛省のトップを務め続けることは避けるべきだ。

 しかし、驚くべきことに安倍首相は稲田氏に職務継続を命じたという。今後、安倍首相は任命した責任とともに問題が生じているにもかかわらず続投させた責任も問われることになる。

 その安倍首相自身、「加計学園」問題に絡んで国家戦略特区制度を活用した獣医学部新設を今後、全国的に広げていく意欲を表明した。

 「加計学園ありき」との批判をかわす狙いからだが、自分が抱える問題のために行政の在り方を変えてしまおうとするのも政治利用と言わざるを得ない。

 このところ内閣支持率が急落し、東京都議選でも自民党は苦戦を強いられている。内閣が内包する問題を国民が見抜いていることを安倍首相は肝に銘ずるべきである。(共同通信・柿崎明二)

 

社説 [稲田氏応援演説] 撤回で済む話ではない(南日本新聞)
( 6/29 付 )
http://373news.com/_column/syasetu.php?storyid=85347

 稲田朋美防衛相が、東京都議選の応援演説で「防衛省・自衛隊、防衛相、自民党としてもお願いしたい」と訴えた。

 防衛省と自衛隊が組織を挙げて候補者を支援すると主張したも同然である。自衛隊の政治利用や行政の私物化に等しく、到底容認できない。

 稲田氏はその日のうちに「誤解を招きかねず、撤回したい」と述べ、辞任は否定した。

 だが、発言はすべての公務員を「全体の奉仕者」と定めた憲法第15条の精神から逸脱している。「政治的目的のために、政治的行為をしてはならない」と規定する自衛隊法にも抵触する恐れがある。

 公務員の地位を利用した選挙運動を禁じた公職選挙法や国家公務員法に照らしても問題がある。防衛省職員や自衛隊員が、特定の政党や候補者を支援できないのは明らかだ。

 こうした防衛省や自衛隊の法的な立場を認識していないなら、防衛相としての基本的な資質が欠けている。認識した上での発言とすれば、許しがたい法の軽視である。野党から即刻辞任を求める声が上がるのは当然だろう。

 憲法や法律が公務員の政治行為を厳しく制限しているのは、行政の中立性を重視するからだ。政治権力と行政機関が結びつけば、公平公正な行政執行に支障を来す。

 ましてや実力組織である自衛隊の政治利用は、平和国家の基盤を揺るがすルール違反だ。

 日本は明治憲法下で軍幹部が軍閥として大きな政治勢力を持ち、戦争の道を突き進んだ。多数の国民の生命や財産が失われた痛恨の歴史は、戦後日本の出発点でもある。この反省を踏まえて、歴代の閣僚は自衛隊と政治の関係について極めて慎重に発言してきた。

 だが、稲田氏の発言はあまりにも稚拙で、防衛省トップの責任の自覚はみじんも感じられない。

 稲田氏は、国会で学校法人「森友学園」との関係を問われて全面否定したが、民事訴訟で学園側の代理人弁護士として出廷した記録が明らかになると発言を撤回、謝罪した。

 南スーダン国連平和維持活動(PKO)を巡っても、部隊日報に記された「戦闘」を「武力衝突」と言い換え、批判を浴びた。

 物議を醸す失言の繰り返しは、撤回や謝罪で済む話ではない。

 安倍内閣は、加計学園問題で行政手続きへの不当な関与が疑われている。

 「1強」の下で傲慢(ごうまん)に陥った内閣の姿勢は、今回の稲田氏の発言にも通じる。安倍晋三首相の任命責任が問われよう。

 

社説[稲田防衛相発言]即刻罷免し中立性保て(沖縄タイムス)
2017年6月29日 07:25
http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/106579

 選挙期間中に、有権者の前で、こんなことを堂々と語ったとすれば、単なる失言では済まされない。

 自衛隊という巨大な実力組織を大臣自ら、選挙のために利用したのであれば、憲法、国家公務員法、自衛隊法、公職選挙法に照らして、違法行為を行った疑いが生じる。

 稲田朋美防衛相は27日、都議選の自民党候補を応援する集会で、こう訴えた。

 「自衛隊・防衛省とも連携のある候補だ。ぜひ2期目の当選、本当に大変だから、お願いしたい。防衛省・自衛隊、防衛相、自民党としてもお願いしたい」。

 稲田氏は同日深夜、「誤解を招きかねず、撤回したい」と述べたが、発言を撤回すれば済むような単純な失言とは、レベルの異なる話だ。

 公職選挙法は「公務員が地位を利用して選挙運動をしてはならない」と定め、自衛隊法は「政治的目的のために政治的行為をしてはならない」と、自衛隊の政治活動に厳しい制限を加えている。

 国家公務員法も国家公務員の政治的行為を制限。憲法は15条で「すべて公務員は、全体の奉仕者であって、一部の奉仕者ではない」と規定している。

 宜野湾市長選を巡り2012年、当時の沖縄防衛局長が部下への「講話」で、投票所に足を運ぶよう求め、訓戒処分を受けた。東日本大震災を巡り「まだ東北で良かった」と発言した今村雅弘復興相は4月に更迭された。

 自衛隊の中立性に疑いをもたれることがないよう稲田氏を直ちに罷免すべきである。

■    ■

 安倍晋三首相は、野党の罷免要求を拒否し、継続して職務に当たるよう稲田氏に指示したという。今村氏は直ちに更迭したというのに、なぜ稲田氏は残すのか。

 稲田氏は、南スーダン国連平和維持活動(PKO)を巡って「武力衝突があったが、法的な意味での『戦闘行為』ではない」と発言したり、陸上自衛隊の日報を巡って二転三転の説明が続き、統率力の欠如を露呈した。

 「森友学園」問題でも事実に反する国会答弁を繰り返し、窮地に立たされた。

 国会答弁に安定性がなく、巨大組織を束ねる統率力にも自衛隊の中から疑問の声が上がっていたという。

 内部からも、とかくの批判を受けてきた大臣が、政務と公務の区別がつかないような致命的選挙演説をやらかしたのである。

 稲田氏を続投させるのは、7月2日の都議選投開票への影響を最小限に抑えるためか。それとも、8月予定の内閣改造をにらんでの判断か。

■    ■

 稲田氏は安倍首相の「秘蔵っ子」といわれ、安倍政権誕生以来、日の当たるポストを歩み続けてきた。加計(かけ)学園問題では、首相腹心の萩生田光一官房副長官の関与が大きな焦点になっている。2人とも「お友達内閣」の象徴的存在だ。

 自民党2回生議員による相次ぐ不祥事といい、稲田氏の発言といい、加計学園問題といい、安倍政権は1強の「おごり」や「緩み」によって自壊作用を起こしているように見える。

 

<社説>自衛隊の政治利用 防衛相の罷免しかない(琉球新報)
2017年6月29日 06:01
https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-523382.html

 問題発言を撤回したからといって、なかったことにはならない。今度こそ辞任すべきである。

 稲田朋美防衛相が、東京都板橋区で開かれた都議選の自民党候補を応援する集会で演説し「防衛省・自衛隊、防衛相、自民党としてもお願いしたい」と訴えた。
 憲法第15条は「すべて公務員は、全体の奉仕者であって、一部の奉仕者ではない」と規定している。公職選挙法は、公務員の地位を利用した選挙運動を禁止している。さらに自衛隊法61条は、選挙権の行使以外の自衛隊員の政治的行為を制限している。
 稲田氏は、1人の自民党員としてではなく、防衛相という自身の地位を語り、防衛省と自衛隊が組織を挙げて所属政党の公認候補者を支援すると呼び掛けたようなものだ。防衛省や自衛隊の政治利用と受け取られかねず、法に抵触する恐れがある。防衛相としての自覚と資質に欠ける。
 稲田氏は発言を撤回したが「これからも職務を全うしたい」と述べ、辞任する考えのないことを強調した。安倍晋三首相の任命責任は重大だ。もはや辞任ではなく罷免すべきだ。
 ところが首相は、稲田氏の続投を指示した。菅義偉官房長官は「誤解を招くような発言をすべきでない」と苦言を呈しながら「誠実に職務に当たってほしい」と述べた。行政の中立性を逸脱するような発言をしても続投させるのは、「1強」のおごりそのものだ。国会を開いて説明する必要がある。
 今回が初めてではない。稲田氏は3月、学校法人「森友学園」の問題で学園側との関係を問われ「顧問弁護士だったこともないし、法律的な相談を受けたこともない」と否定。その後、民事訴訟の原告代理人弁護士として出廷したことを示す裁判所作成の記録が明らかになると「自分の記憶に自信があったので確認せず答弁した」として撤回、謝罪に追い込まれた。
 南スーダン国連平和維持活動(PKO)部隊の日報に「戦闘」との表現があった問題で「法的な意味での戦闘行為はない」と繰り返した。憲法9条の問題になるのを避けるため「武力衝突という言葉を使っている」と説明し、野党から「戦闘の事実を隠蔽(いんぺい)していると」批判を浴びた。
 稲田氏は首相にとって政治信条が近い「秘蔵っ子」と目されている。第2次安倍政権が発足すると、当選3回の稲田氏を行政改革担当相に抜てきし、政調会長、防衛相と重要ポストを与え続けてきた。閣僚としての資質に欠ける発言を繰り返しても、稲田氏を擁護してきた。これでは内閣の私物化である。
 共同通信による6月の全国世論調査で、安倍内閣の支持率が急落した。不支持の理由は「首相が信頼できない」が最も多かった。強引な政権運営に対する批判を重く受け止めるべきだ。

(以上、社説終わり)

 

 以下、記事を資料として採録。

2017年6月28日 朝刊
都議選応援で「自衛隊としてお願い」 稲田防衛相
http://www.chunichi.co.jp/article/front/list/CK2017062802000097.html

Pk2017062802100012_size0 都議選の自民党候補を応援する集会で演説する稲田防衛相=27日夜、東京都板橋区で

 稲田朋美防衛相は二十七日、東京都板橋区で開かれた都議選の自民党候補を応援する集会で演説し「防衛省・自衛隊、防衛相、自民党としてもお願いしたい」と訴えた。自衛隊を政治利用するもので、行政の中立性を逸脱したと受け取られる可能性がある。野党は「行政の完全な私物化だ」(小川敏夫民進党参院議員会長)と批判。政権内でも「即刻謝罪すべきだ」(自民党の閣僚経験者)と苦言が出た。稲田氏は同日深夜、国会内で記者団に「誤解を招きかねず、撤回したい」と述べた。

 安倍晋三首相は加計学園問題に続き、七月二日の都議選投開票を前に、政権批判の新たな火種を抱え込んだ格好だ。

 自衛隊法は、隊員の政治的行為を制限している。稲田氏の発言は、防衛省と自衛隊が組織を挙げて候補者を支援すると主張したようなもので、法に抵触する恐れもある。

 稲田氏は演説で「隣の練馬区には自衛隊の師団もある。何かあった時に自衛隊がしっかりと活躍できるのも地元の皆さま方の協力があって初めて(可能だ)」とも指摘した。板橋区に住む、陸上自衛隊練馬駐屯地(練馬区)の関係者を念頭に置いた発言とみられる。

 演説後、記者団から発言の真意を問われた稲田氏は「練馬駐屯地も近いし、防衛省・自衛隊の活動に当たって地元の皆さま方に大変、ご理解、ご支援をいただいていることに感謝していると申し上げた」と釈明した。演説内容については「ちょっと覚えていないが、趣旨はそういう趣旨だ」と述べた。

 自衛隊法は「政治的目的のために、政治的行為をしてはならない」と規定。国家公務員法も国家公務員の政治的行為を制限している。共産党の小池晃書記局長は「自衛隊の政治利用に何の恐ろしさも感じない人が防衛相を務めるのは言語道断だ。辞任すべきだ」と共同通信の取材に答えた。

 自衛官の政治的行為を巡っては五月二十三日、防衛省の河野克俊統合幕僚長が記者会見で、憲法九条に自衛隊を明記するとの首相の提起について「自衛隊の根拠規定が憲法に明記されることになれば非常にありがたいと思う」と発言した。

 稲田防衛相は「職責を全うしたい」と述べ、辞任を否定した。

 

稲田防衛相、都議選応援で「自衛隊としてお願い」 発言撤回、辞任は否定
2017年6月28日 朝刊
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201706/CK2017062802000144.html

Pk2017062802100012_size0 都議選の自民党候補を応援する集会で演説する稲田防衛相=27日夜、東京都板橋区で

 稲田朋美防衛相は二十七日夜、東京都板橋区で開かれた都議選の自民党候補を応援する集会で演説し「ぜひ当選、お願いしたい。防衛省・自衛隊、防衛相、自民党としてもお願いしたい」と支持を呼び掛けた。自衛隊を政治利用するもので、行政の中立性を逸脱したと受け取られる可能性がある。野党は「即刻辞任すべきだ」(蓮舫民進党代表)と批判した。稲田氏は同日深夜、国会内で記者団に「誤解を招きかねず、撤回したい」と語った。「職務を全うしたい」として辞任は否定した。

 野党は政権批判を強める構えで、安倍晋三首相は加計学園問題に続き、七月二日の都議選投開票を前に、新たな火種を抱え込んだ格好だ。稲田氏の発言は、防衛省と自衛隊が組織を挙げて候補者を支援すると主張したようなもので、法に抵触する恐れもある。

 稲田氏は演説で「隣の練馬区には自衛隊の師団もある。何かあった時に自衛隊がしっかりと活躍できるのも地元の皆さま方の協力があって初めて(可能だ)」とも指摘した。板橋区に住む、陸上自衛隊練馬駐屯地(練馬区)の関係者を念頭に置いた発言とみられる。

 演説後、記者団から発言の真意を問われた稲田氏は「練馬駐屯地も近いし、防衛省・自衛隊の活動に当たって地元の皆さま方に大変、ご理解、ご支援をいただいていることに感謝していると申し上げた」と釈明した。二十七日深夜には「防衛省、自衛隊に限らず、政府機関は政治的に中立で、特定の候補を応援するのはありえない」と述べた。

 民進党の蓮舫代表は「防衛相の地位にありながら、自衛隊を政治的に利用するもので看過できない」として辞任を求めるコメントを発表した。

◆政府高官「こればかりは、まずい」

 稲田防衛相が「防衛省・自衛隊、防衛相として」と前振りをして、自民党候補者への支援を要請した発言が「自衛隊の政治利用だ」との批判を招くのは必至だ。当日中に撤回したとはいえ、東日本大震災を巡り「まだ東北で良かった」と失言した今村雅弘復興相が四月に更迭されたばかり。学校法人「加計学園」を巡る問題がくすぶり続ける中、閣僚による失言の連鎖で政権への逆風がさらに強まった。

 発言を伝え聞いた政府高官はしばらく絶句した後に「こればかりは前後の文脈と関係ない。まずい」と頭を抱えた。自民党の閣僚経験者は「東京都議選への影響が出る」と懸念。自民党議員には豊田真由子衆院議員が秘書への暴力行為で離党届を出すなど、不祥事が相次いでおり、公明党幹部は「オウンゴールの大合唱だ。野党に付け入る隙を与えただけだ」と憤りをあらわにした。

 一方、野党は政権批判に勢いづく。加計問題も含め、臨時国会や閉会中審査の開催を強く求めていく方向だ。

 民進党の山井和則国対委員長は取材に「自衛隊の政治利用は絶対にあってはならない。稲田氏に防衛相の資格はない」と辞任を要求。「安倍晋三首相の任命責任も問われる」と非難した。

<行政の中立性> 憲法第15条は「すべて公務員は、全体の奉仕者であって、一部の奉仕者ではない」と規定。公職選挙法は「公務員が地位を利用して選挙運動をしてはならない」と定め、公務員に政治的な中立性を求めている。自衛隊員も同様に、自衛隊法で政治的行為が制限され、政令で地方公共団体の議会議員選挙などで特定の候補者を支持することを禁じている。2012年には当時の沖縄防衛局長が部下への「講話」で、沖縄県宜野湾市長選を巡り投票所に足を運ぶよう求めたことが問題視され、防衛省訓令に基づく訓戒処分を受けた。

 

稲田氏 都議選応援「自衛隊としてお願い」発言後に撤回
毎日新聞2017年6月27日 23時16分(最終更新 6月28日 01時01分)
https://mainichi.jp/senkyo/articles/20170628/k00/00m/010/172000c

20170628k0000m010192000p_9 自身の発言に関して報道陣の取材に応じる稲田朋美防衛相=衆院第2議員会館で2017年6月27日午後11時35分、長谷川直亮撮影

 稲田朋美防衛相は27日、東京都板橋区で開かれた都議選の自民党候補の集会に出席し、「防衛省・自衛隊、防衛相、自民党としてもお願いしたい」と支援を訴えた。自衛隊を政治利用したともとれる発言に野党は一斉に反発し、稲田氏は同日深夜、発言を撤回した。

<稲田氏発言>野党「完全にアウト」与党は都議選影響危惧
<豊田氏の暴言の理由>自民・細田氏「秘書の高速逆走」
<元秘書は…>暴行問題、埼玉県警に被害相談
<自民党>ノルマ未達成者は実名公表
<加計問題>萩生田氏に面会を…民進、門前払いされる
<やはり忖度はあった!>逆ギレの安倍首相、狼狽する財務省、笑う籠池氏…

 稲田氏は集会で、隣接する練馬区に陸上自衛隊練馬駐屯地があることを挙げ、「防衛省・自衛隊と東京都がしっかりと手を携えていくことが重要だ。地元と政権との間をつなぐのは自民党しかない」とも述べた。集会後、発言について「防衛省・自衛隊の活動に地元の理解と支援をいただいていることに感謝の気持ちを伝える一環として、そういう言葉を使った。あくまでも自民党として応援している」と記者団に釈明した。

 憲法第15条2項は「すべて公務員は、全体の奉仕者であって、一部の奉仕者ではない」と規定する。公職選挙法は第136条の2で公務員の地位を利用した選挙運動を禁止。自衛隊員は自衛隊法第61条によって、選挙権の行使を除く政治的行為が制限されている。

 防衛省や自衛隊が組織を挙げて特定の候補者を支援するかのような稲田氏の発言は、公務員の政治的中立性に対する有権者の疑念を招きかねない。防衛省関係者は「閣僚としての自覚が足りない」と稲田氏を批判した。

 稲田氏は27日深夜、改めて記者団の取材に応じ「防衛省・自衛隊に限らず、政府の機関は政治的に中立であり、特定の候補者を応援することはあり得ない」と述べた。自衛隊の政治利用との指摘に関しては「誤解を招きかねない発言だった」と陳謝した。一方で防衛相辞任は否定した。【木下訓明】

 

稲田氏発言に批判続々 「全自衛官が自民支持と誤解されるのでは」
2017年6月28日 朝刊
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201706/CK2017062802000137.html

Pk2017062802100042_size0 東京都議選の応援演説での発言を撤回し、頭を下げる稲田防衛相=27日深夜、衆院第2議員会館で

 「防衛省・自衛隊、防衛相、自民党としてもお願いしたい」。稲田朋美防衛相が二十七日、東京都議選の応援演説で自衛隊の政治利用とも受け止められかねない発言をした。「軽率だ」。身内である自衛官や識者からは批判が相次ぎ、投開票日が迫った都議選への影響を懸念する声も上がった。

 「なぜ余計なことを言うのか」。発言に自衛隊の中堅幹部は憤る。自衛隊を巡っては、安倍晋三首相が憲法九条に存在を明記する文言を追加するよう五月に提案し秋に想定される臨時国会で自民党憲法改正案を提出したいと発言したばかり。

 国民は自衛隊と政治との関係に関心を持ち始めているとして「いつも以上に発言内容には配慮が必要なのではないのか」と苦言を呈した。

 自衛隊法は六一条で、自衛隊員の政治的な目的による行為を制限。別の幹部は「われわれは政治的主張ができないのに、稲田氏に勝手に応援演説で利用されたと感じる。全自衛官が自民党支持と誤解されてしまうのではないか」と肩を落とした。

 日本大の岩井奉信(ともあき)教授(政治学)は「防衛省や自衛隊は特定の政党や政治勢力から独立していなければならない。閣僚とはいえ選挙の応援はあくまで一人の自民党員としてするもので、発言は行き過ぎだ」と指摘。その上で「防衛省や自衛隊と政治の関係は特に敏感な問題で、歴代の閣僚は発言に気を使ってきた。自覚が足りないと言われても仕方がない」と資質を疑問視した。

◆都議選候補集会演説要旨

 東京都板橋区で行われた都議選候補の集会で演説した稲田朋美防衛相の発言要旨は次の通り。

 【演説】

 テロ、災害、首都直下型地震も懸念される中、防衛省・自衛隊と東京都がしっかりと手を携えていくのが非常に重要だ。地元の皆さま方とこの政権との間をつなぐのは自民党しかない。

 板橋区ではないが、隣の練馬区には自衛隊の師団もある。何かあったときに自衛隊が活躍できるのも地元の皆さま方、都民の皆さま方の協力があってのことだ。都と国との連携があるのが重要だ。

 自民党の下村博文幹事長代行との強いパイプ、自衛隊・防衛省とも連携のある候補だ。ぜひ二期目の当選、本当に大変だから、お願いしたい。このように防衛省・自衛隊、防衛相、自民党としてもお願いをしたいと、このように思っているところだ。

 【演説後、記者団に】

 練馬駐屯地も近いし、防衛省・自衛隊の活動に当たっては、地元の皆さま方に大変、ご理解、ご支援をいただいていることに感謝していると申し上げた。地元の皆さん方に対する感謝の気持ちを伝える一環として、そういう言葉を使ったわけだが、あくまでも自民党として応援している。(どう発言したかとの問いに)ちょっと覚えていないが、趣旨はそういう趣旨だ。

Pk2017062802100043_size0 ◆国会内での発言要旨

 稲田朋美防衛相が二十七日深夜、国会内で記者団に述べた発言の要旨は次の通り。

 防衛省、自衛隊に限らず、政府機関は政治的に中立で、特定の候補を応援するのはあり得ない。これは当然のことだ。(そのような)認識はあった。誤解を招きかねず、撤回したい。

 実際に板橋区の近くに駐屯地がある。そういう意味で陸上自衛隊練馬駐屯地に限らず、自衛隊の活動自体が、地域の皆さま方の理解なくして成り立たないということについて、感謝していると申し上げたかった。

 防衛相としての責任がどうなのかというお尋ねに関しては、こういった安全保障環境の下、これからもしっかりと職務を全うしたい。私は自民党員でもあり、自民党として応援したいということを申し上げたかった。

 

【政治】 野党「防衛相の罷免を」 「自ら法に抵触」
2017年6月28日 夕刊
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201706/CK2017062802000269.html

Pk2017062802100175_size0
防衛省に入る稲田防衛相=28日午前

 民進党の蓮舫代表は二十八日朝、稲田防衛相の発言について「完全にアウトだ。即刻辞任すべきだ。大臣としての資質に欠ける。安倍晋三首相の任命責任が大きく問われる」と話した。都内で記者団に語った。

 蓮舫氏は自衛隊員の政治的行為を制限した自衛隊法六一条に触れ「防衛相自らが抵触する行為をしている」と指摘した。

 稲田氏が二十七日深夜、発言を撤回したことに関しても蓮舫氏は、「撤回できる代物ではない」と批判した。

 七月二日投開票の東京都議選への影響については「防衛相として明らかに違法な発言だ。(有権者から)厳しいまなざしが向けられるのではないか」と話した。

 蓮舫氏は党本部でも記者団に「発言は(公務員は全体の奉仕者であることを規定した)憲法一五条や公職選挙法などにも違反する。首相は即刻罷免すべきだ」と訴えた。

 共産党の小池晃書記局長も二十八日、取材に「自衛隊という最も中立的でなければならない組織を、自分たちの持ち物のように考えている。最悪の政治利用だ。首相は即刻、罷免すべきだ。国会議員の職にとどまることにも疑問符がつく」と話した。

 民進、共産、自由、社民の野党四党は午後に国対委員長会談を開き、稲田氏の防衛相辞任要求で足並みをそろえる。

Pk2017062802100176_size0
稲田防衛相が物議を醸した発言

 

稲田氏発言に自民嘆き節 都議選に「間違いない逆風」
2017年6月29日 朝刊
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201706/CK2017062902000125.html

 稲田朋美防衛相が東京都議選(七月二日投票)の応援演説で「防衛省、自衛隊としてもお願いしたい」と発言して一夜明けた二十八日、自民候補者のほか、国政で与党の公明党からも嘆き節が相次いだ。加計(かけ)学園問題など、自民にとって、ただでさえ風当たりが厳しい選挙戦。有権者からも苦言が漏れた。 (都議選取材班)

 「森友学園、加計学園の『もりかけ問題』などがようやく沈静化して、盛り返しつつあるところに稲田発言だ…」

 二十八日、二十三区内で街頭演説を終えた自民新人候補は眉をひそめた。他党の新人らと競り合いをしているだけに「発言は十分注意してほしい」と嘆いた。

 「間違いない逆風だ。いつまでも(国政で)与党の自民党があるわけではない」と苦言を呈したのは、小泉進次郎衆院議員。党の看板として各所で応援演説したが、冒頭から反省モードだった。

 都議会では自民と決別したものの、国政で連立政権を組む公明も影響を懸念。都本部幹部は「稲田氏の発言は、敵に塩を送る行為。とんでもないことをしてくれた」と憤慨した。

 有権者も厳しい。「口は災いのもと」と言うのは、千代田区内で候補者演説を聞いていた自民支持者の嶋沢清子さん(82)。「何であんなことを言ったのか」とため息をついた。三鷹市内で民進党候補者の演説に耳を傾けた市内の主婦(71)は「自衛隊を選挙に使うなんておかしい」と語った。

 ◇ 

 稲田氏が二十七日に自民候補者を応援演説した板橋区選挙区は、定数五に十人が立候補する激戦区。自民の現職二人と地域政党「都民ファーストの会」の新人一人は、いずれも自民都連の下村博文会長の元秘書だ。下村氏は二十八日、稲田氏の発言について「誤解を与えるような発言があったことは残念だ。おわび申し上げたい」と陳謝した。

 

【政治】 「撤回した。これで終わりだ」 政府、稲田氏発言の幕引き急ぐ
2017年6月28日 夕刊
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201706/CK2017062802000270.html

 稲田朋美防衛相が東京都議選の自民党候補応援で「防衛省・自衛隊、防衛相、自民党としてもお願いしたい」と支持を呼び掛ける発言をした後、撤回したことを受け、菅義偉(すがよしひで)官房長官は二十八日午前の記者会見で「稲田氏はしっかり説明した。今後も誠実に職務に当たってほしい」と語り、辞任の必要はないとの考えを示した。東京都議選に対しては「影響を与えることはないと認識している」と強調した。 

 菅氏は二十七日に稲田氏から報告を受け、「誤解を受ける発言は注意するように」と伝え、早期に会見を開いて撤回、謝罪をするよう助言したと明らかにした。菅氏から安倍晋三首相にも報告が行われ、首相からは閣僚は発言に注意をするよう指示があったという。

 稲田氏の発言が、自衛隊の政治利用に当たるとの指摘について菅氏は、「政府の機関は政治的に中立で、特定の候補を応援することはあり得ない。十分気を付けた上で応援するのは当然だ」と述べた。

 稲田氏は二十八日午前、防衛省に入る際、前日深夜に辞任を否定したことに関連し「昨日、話した通りだ」と記者団に語った。

 政府高官は二十八日朝、「稲田氏はきちんと発言を撤回して謝罪した。これで終わりだ」と記者団に語り、更迭を否定した。

 

稲田氏発言に批判続々 「あり得ない」自民が影響懸念
2017年6月28日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/senkyo/togisen2017/news/CK2017062802000262.html

 稲田朋美防衛相が東京都議選の自民党候補応援で「自衛隊としてもお願いしたい」と発言したことに関し、都議選候補者らは二十八日、街頭演説で「あり得ない」などと次々と批判、自民党関係者は「マイナスだ」と選挙への影響を懸念した。 

 民進党の福山哲郎幹事長代理は、自衛隊練馬駐屯地に近い練馬区での応援演説で「考えられない発言。加計・森友問題や共謀罪など、今の安倍政権のやり方はおかしいという声をこの選挙で上げてほしい」と訴えた。

 共産党も街頭演説で批判を展開。ある候補者は「稲田氏個人の発言を攻撃するより、国政の私物化という感覚、体質を選挙で問うていく」と強気の姿勢を見せた。

 小池百合子都知事が率いる地域政党「都民ファーストの会」の候補者は演説では触れず、「有権者の反応はまだ分からない。自分の訴えをしていくだけ」と話した。

 自民党候補陣営の区議は「投票日まであと数日となった大事な時期。われわれが地域で汗を流しているときに、大臣の失言は最悪だ」と苦言を呈した。

◆「私物化疑われる」石破元防衛相も批判

 防衛相経験者の石破茂元幹事長は二十八日、稲田氏の発言について取材に「『防衛省として、自衛隊として』と言えば私物化と疑われる。自衛隊の政治利用以前に、行政の公平、公正、中立さの問題だ。絶対あってはならないことだ」と批判した。石破氏は「大臣が発言したからといって、政治利用されるようないいかげんな組織では自衛隊はないが、そのトップの見識が国民から問われることになる」と懸念。進退については「任命権者の首相と本人の判断だ」と語った。

 

「稲田朋美」防衛相が気持ち悪い 国会で涙、国会外で被害者意識
https://www.dailyshincho.jp/article/2017/03070600/?all=1

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稲田朋美防衛相

「私は今日も国会で、今日も国会で質問攻めに遭ってきました」

 稲田朋美防衛相(58)は大声でこう強調した。まるで自分が被害者であるかのように――。

 日米首脳会談では蜜月関係を築き、心配されていた株価が下がることもない。約6割の高支持率を誇る安倍内閣は盤石なものに思える。しかし、「爆弾」を抱えていないわけではない。

〈抗議集会で稲田氏批判〉(2月20日付朝日新聞)

〈稲田防衛相 省内を統率しているか〉(同月17日付毎日新聞)

〈4野党、稲田氏の辞任要求〉(同月16日付産経新聞)

 こうして連日紙面を賑わせている稲田防衛相。安倍総理の「秘蔵っ子」と持て囃(はや)されたのは、彼女のトレードマークである眼鏡を掛けても霞んで見えないほど、遥か遠い過去に思えてくる。

■産経新聞までもが…

 そんな「爆弾大臣」の来し方をまず振り返っておくと、保守系の弁護士として活動していた彼女に安倍総理が目をつけ、2005年の郵政選挙に「刺客」として初出馬。以来、14年には当選3回ながら異例の若さで自民党政調会長に抜擢され、昨年8月には防衛相に引き立てられるといった具合に、政界のシンデレラ街道を歩んできた。

「幅広い分野の政策を勉強するために政調会長、苦手な安全保障をより専門的に学ぶために防衛大臣と、安倍さんの英才教育が施(ほどこ)されてきました」(自民党職員)

 それが贔屓(ひいき)の引き倒しになっているのだから皮肉な話だが、現在彼女が批判の矢面に立たされている「日報問題」について、政治部デスクが解説する。

「自衛隊は今、南スーダンでPKO(国連平和維持活動)を展開していますが、現地はかなり危険で、自衛隊を派遣すべき状況ではないと指摘されています。実際、昨年7月には政府軍と反政府勢力が大規模な衝突を起こしている。そこで、昨年10月にジャーナリストが、陸上自衛隊の現地派遣部隊が作成した7月の日報を明らかにせよと、防衛省に情報公開請求をしたんです」

 これに対して同省は、日報は廃棄されているとして不開示を決定。ところが、

「12月22日、自民党の河野太郎さん(元公文書管理担当相)が、データは残っているはずだと再調査を求めると、一転、不思議なことにやはり残っていたということになり、2月7日になってようやく一部黒塗りで日報は公開されました。野党はこの経緯を、防衛省が日報を隠蔽しようとしたとして稲田さんを追及し、辞任を求めています。一方の彼女は、実は河野さんより早く再調査を指示していたと説明し、隠蔽ではなかったと繰り返している。しかし、稲田さんの答弁が頼りないこともあり、野党の攻勢は続いています」(同)

 この稲田氏を巡る惨状は、最も「安倍政権寄り」とされる産経新聞までが、

〈民進党の辻元清美氏は、南スーダン国連平和維持活動(PKO)派遣部隊の日報の問題に絡み「シリアの内戦は『戦闘』か『衝突』か」と定義をただしたが、稲田氏は「法的な評価をしていない」などと曖昧な答弁に終始した〉(2月15日付)

 こう報じざるを得なかったほどだ。当の稲田氏は、

「(当該の)文書を探索しきれなかったことは、充分な対応ではなかった」

 と、記者会見で陳謝し、表向きは反省している姿を見せていたのだが……。

■「無理難題を言われている」

「防衛大臣になってから、臨時国会でもずっと攻められてきて、今回(通常国会)は大丈夫かなと思ったんですけど、もう俄(にわか)に攻められまして」

 2月17日夜、稲田氏はマスコミをシャットアウトして開催された都内での会合で、冒頭に紹介したセリフに続けこう話し始めた。そして、会合の出席者によれば、彼女はこんな風に言葉を継いだ。

「私がもう1回日報を探しなさいと言ったら、統幕で見つかった。だから公開したんです。私が探せと言って、公開までに1カ月くらい掛かったのは申し訳なかったと思いますけど、それを今、攻められていて、『隠蔽!』『隠蔽!』って。隠蔽大臣とか言われてるんですが、私が資料を出せと言ったんです」

「ところが、『隠蔽した!』『隠蔽した!』って、もう決めつけて、『消したんだったらいつ消したのか、全部出せ』とか、無理難題を言われているのが現状です」

「答弁で私が長く喋ろうとすると、野党の質問は長いくせに、『そんなことは聞いていない!』『うるさい!』と、遮っ(さえぎ)てくるんですよ」

 曖昧な答弁で野党を勢い付かせているのは、他ならぬ稲田氏本人である。にも拘(かかわ)らずのこの言い草は、悪いのは野党であって自分ではないと言わんばかりではないか。これを世間では愚痴と言う。少なくとも混乱を招いている組織の長がすべき発言ではあるまい。

■ここ10年で一番ダメな防衛大臣

 なにしろ、ある陸自幹部OB曰く、

「稲田さんは南スーダンについて猛勉強中で、一日数時間、事務方からレクチャーを受けていると聞きます。その分、他の業務は滞る可能性もあるでしょうし、事務方は昼間は大臣レクチャー、夜は野党議員からの質問取りと、寝る暇もないそうですよ」

 愚痴りたいのは、稲田氏を戴(いただ)いてしまった防衛省の役人のほうなのである。

 続けて軍事ジャーナリストの世良光弘氏が、

「彼女の知識不足、理解不足、拙(つたな)い答弁を見ていると、ここ10年で一番ダメな防衛大臣だと思います。彼女のせいで、国会審議が実質的に止まってしまっている状況なのに、会合に出掛けて行って言い訳をしている場合ではありません」

 と、「もしもし大臣」こと田中直紀元防衛相以下との烙印を押せば、危機管理コンサルタントの田中辰巳氏も呆れる。

「そもそも、野党の追及を恐れる必要はありません。企業にも日々様々なクレームが舞い込みますが、それを糧に商品の品質改善に繋げていくもの。稲田さんも、野党の声を利用する懐の深さがなければ、大臣職を務めていくのは難しいのではないでしょうか。彼女は極めて感情的で、大臣が語るべき“公”の損得ではなく、『国会でいじめられている』と、“私”の損得だけを語っている印象を受けます」

 つまり、防衛を司(つかさど)る重責を担う彼女の、「存在の耐えられない軽さ」が改めて注目を集めているわけだが、遡(さかのぼ)れば、稲田氏は安倍政権にとって常に「火種」であった。

 やることなすこと評判の悪い稲田氏だが、現在進行形の日報問題に関するこの会合での発言について、防衛省を通じ、

「ご指摘のような話は、しておりません」

 と、回答。もう1度、ご自身の記憶を辿り直してみたほうがよろしいかと思うのだが……。

特集「安倍内閣を弱らせる『網タイツの一穴』国会で涙 国会外で被害者意識 『稲田朋美』防衛相が気持ち悪い」より

週刊新潮 2017年3月2日号 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

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